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と言うわけで。まだ古いSFをつらつらと読んでるわけですが、今回のこれが割と本命。ハリー・ハリスン「ロボット戦争」中村保男 訳、創元SF文庫1980年初版→amazon(ユーズドのみ)。先日読んだ「ロボット市民」とカバーイラストの意匠がおんなじなんだよね、色味がちょっと違うくらいで。どういう理由があってこう言う事になったんだろ。巻末の既刊リストを見ると、この本が出た時点ではまだ、「ロボット市民」も絶版になったりはしていないんだよなー。イラスト発注する予算がなかったとかなのかねえ(まっさかー)。
ま、それはともかくこちらは米国では「ロボット市民」よりも先に刊行されているんだけど、日本では約十年遅れての刊行となった作品。なんだけどこの十年のタイムラグがあってもおかしくないくらい、作品のトーンが違うのが面白いところで。具体的に言うならハリソン作品の方が、やや暗めのトーンで統一されているのだね。で、その暗さって言うのは、なんというのかな、日本でSF読んでた人間的には、'70年代的な未来への警鐘だったり、そこはかとない文明への不安感みたいなものと割とシンクロするんだった。このあたり、どちらかというと明るめのエンタティンメントを描く人、ってイメージだったハリスンからはちょっと違和感があるかも。この辺は訳者の中村さんがあとがきで、社会学的SFの書き手でもあるハリスンについてコメントされてたけれど、なるほどそういうこともあるのかな、なんて事もちょっと思った。
本書は「ロボット」を広義のテーマに、ハリスン的未来観を展開する短編8編で構成されている。中にはほとんど「ロボット関係ないやん」的なお話もあるんですが、全体としては機械文明が発達したところでおきる、少々皮肉な物語が収められている。基本的にはシンプルなアイデア・ストーリーで、それ故に少々パンチが足りてないのでは? と思えるところもあるにはあるけど、同じカバーイラスト使っていながら、こうもトーンに差が出るものかと思った事でした。あと、ハリスンが石川五右衛門知ってたってのにもちょっとびっくりしたぜ(w。
そういえばハリスンも亡くなってたんですな。遅くなりました&ついでみたいで申し訳ないんですが感謝を。安らかに。
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