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もんちぃ師匠からのメールで気がついた。先月の日記の何ヶ所かに、豪快なツッコミが入ってるなあ、アルバートさんやらエスターさんやらの名義で。これがコメントスパムってヤツか。初めて見た。
とりあえずたださん作のフィルターをコピペさせてもらって様子見。ちょっとこの辺の情報も仕入れておかないといけないかな。
グレッグ・イーガン 著/山岸真 訳
カバー写真 L.O.S.164
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ.
創元SF文庫
ISBN4-488-71102-2 \1200(税別)
宇宙の全ての法則を包括し、説明してのける「万物理論」。今、太平洋上に人工的に作られ、いかなる国家の影響からも自由な人口島嶼、"ステートレス"において、その万物理論に関する最終結論が発表されようとしていた。発表者は三人、だが、真の万物理論はひとつしかあり得ない。果たしてだれの唱える万物理論が真のそれなのか。科学ジャーナリストのぼく、アンドルーは、毎日続く人間性からかけ離れたところに到達しようとしているバイオテクノロジー関連の取材に嫌気がさし、畑違いのこの催しの取材を思い立つ。だが、アンドルーがステートレスに降りたったときから、彼の想像を絶する体験が始まる事になった…
ここまでのイーガン作品中、最長の作品であるのだそうだ。いやほんとに長い。この辟易するほど長い小説の中で、イーガンは2050年代の地球で暮らす主人公と、彼が携わる新しいジャーナリズム・ビジネスをまず徹底的に丹念に描写し、続いて彼が赴く人口島嶼のメカニズムに関するこれまた丹念な描写と、そこに暮らす人々の一種のユートピア思想っぽい生活感について一くさり、さらに原題であり、本当ならばアンドルーが次の取材の対象とするはずのものだった奇病、"ディストレス"へのさわり程度の紹介、それからいよいよ万物理論のとっかかり、が出てくる。ここまででようやく半分。すさまじい密度。おびただしいSF的アイデアとガジェットの数々にくらくら。徹底的に、細部を描写する事で生まれる退屈さなんか知った事か、と言わんばかりのお話作りに、思わず著者の名前を再確認したほどだ。ま、何度見直してもキム・スタンリー・ロビンスンとは書いてなかったけど。冗談です。
「ロビンスンみたいだな」と思ったのは、その念入りな細部描写が産み出す退屈さ、って部分のみにおいてであって、読んでる間は間違いなくこれはイーガンの世界だよな、と思いながら読んでたんですけどね。ロビンスンは「世界を説明する」ために描写を掘り下げるんだけど、イーガンは「世界の理解を共有しよう」としての微細な描写、なのかな、と思う。それでもまあ前半は退屈だ。面白いけど退屈だ。
ところがこれが後半戦、第2部の中盤以降に入って俄然展開が急になる。特に目玉である万物理論へのアンドルーの理解が深まって行き、「これは何か大変な事を、イーガンはほざいているみたいだぞ」というのがだんだん判ってくるのに連れて、ワクワクドキドキ感が徐々にヒートアップ。お話の方もそれまでのまったりめの展開から、息もつかせぬ展開が続き、雪崩を打って続く第3部に突入し………、と言うこのあたりの展開で、「ああ、あの退屈な部分は、やはり必要だったのだな、あそこで退屈したネタの数々が最後に一気に収束するのだな、やるなイーガン」などと思いながら読み進めると、ちょっとまてーいと言いたくなる展開でひっくり返るのだった。いい意味でも悪い意味でも。
いい意味とはつまり、読者をさらに裏切り、驚きを提供するという部分、悪い意味の方は、何というかな、策を弄しすぎたのではないか、この展開は、と言う部分。特にストーリーの流れの方で、全く不要なパートが、かなりの分量に渡ってインサートされてしまったのではないか、これがためにSFが本来持つべき、読者をアイデアで圧倒する、と言う部分のインパクトが、ちょっと削がれちゃったんじゃないかなあという事。もとよりSFに過大に文学性を要求する気なんかないけれど、中途半端な物語の挿入のおかげで、溜めに溜め込んだラストの大ボラが、どうだろ、センター前ヒットぐらいの破壊力に見えてしまった、ぐらいな。上手くやれば場外ホームランだったかも知れないものが。
私は前半の退屈さを我慢できる。中盤の奇想博覧会は大歓迎だ。でも終盤の、めまぐるしい割にどこか視点が定まらない展開はちょっと辛い。ここが惜しい、と思う。もうぶっちゃけ、(以下自粛(^^;)ぐらいしてくれて、一度始まった万物理論に関する、ゾクゾクするような、あるいはオロオロするような展開に、もうしばらく浸らせて欲しかったなあ、と。ここでこちらは少し失速してしまった。
これはどういうんだろう、描きたいものを全て詰め込んでしまった、と言う事なんだろうか? SF的な奇想以外の、例えばイーガンの世界観であったり宗教観であったり人間観であったり、そんなものが、書かずにはいられなくなって出来上がった作品、って事なんだろうか? その「熱さ」を好ましいとは思うけれど、SF作品としては、どうかな? もう少し、ラストに向けての収束感を気にすべきではなかったかな? と言う気もしないではないな。
(★★★☆)
久しぶりにゴジラの公式サイト覗いたら、"ファイナルウォーズ"用ポスター第二弾、なんてものを生頼画伯、描いておられるのだな。「作品情報」→「プロダクションノート」で。あるいはキャストのところで、ほら、松岡君の写真使えないから(イラストならいいんだろうか)。やあ、賑やかでいいですね。生頼画伯、今回はちゃんと映画の情報仕入れてから、絵描きはったんですね(w。
それにしても公開まであと一ヶ月を切って、ちょろちょろと情報が出てきてるのを見るにつけても、楽しみちゅうか心配っちゅうか。久美サマは波川女史で佐原健二は神宮司さんなんですな(婿養子?)。だったら松岡君の役名は緒方で菊川怜は山根にしとけば良かったのに、とかちょとオモタ。あと、ストーリー紹介の中で、ちょいと聞き捨てならん部分があったんだが、大丈夫かな? 大丈夫じゃなさそうな気もするなあ(^^;)。
ま、すべては見てのお楽しみ。楽しい年の暮れでありますように。
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