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勝つのもお休み。5連敗で借金生活開始。ってまあこのあたりが阪神の定位置なんだから、落ち着くとこに落ち着いただけで驚きゃしませんけどね。ええ、想定の範囲内ってヤツでさぁ(つoT)。
北原尚彦 著
カバーイラスト 喜国雅彦
カバーデザイン 倉地亜紀子
ちくま文庫
ISBN4-480-42077-0 ¥780
ターザンはインディアンだった? 戦前の宝塚のSFレビュウ、謎のアメコミ、"サムライ・サンタ"、金日成が語る"十五少年漂流記"……。三十年来の古本集めのなかで遭遇した数々の奇妙な書物が続々登場。
わたくしも日々(ってほどでもないけど)古本屋を徘徊する身ではあるのだが、確かにあそこにはなんだかわからんけど妙に心惹かれる珍妙本、というのが、まじめーな本に混じってちょろちょろと潜んでいるところではある。わたしゃ基本的に「売る」ための本を探しているので、自分のウヒヒヒ感を満足させるためにそう言う本に手を出すことは無いのだけれども、日本屈指のホームズとヴィクトリア朝研究家にして作家である北原尚彦氏による希本、珍本総進撃。世の中ホントにおかしな本があるものだ。
ただまあこれ、情状酌量の余地のある本もあったりするわけで、片っ端からトンデモ本扱いしちゃうのもかわいそうかな、ってところもあるにはある。時代的背景もあるだろうし、特に児童書なんかでは、原作を読みやすく噛み砕いたり、そもそも読む子供が面白い、と思ってくれないとどうにもならないわけだから、その辺でどうしても、やらんでも良いサービスまでやらかしちゃうこともあるだろうし。
なんというか、確かに今となっては笑える本なんではあるけれど、その笑いってものの何割かが、今はなくなってしまったゆったりした部分、みたいなものに久しぶりに遭遇したことからくる引っかかりに起因しているような気がして、ここを笑ってしまうって事はつまり、昔は良かったなあ、ふっ、みたいなニュアンスもあったりするのじゃないかな。
それはともかくこの中では、やっぱり金日成が語ったという"十五少年漂流記"ネタが白眉と言えるだろうかね。息子は映画大好き、親父様は海外小説愛好家。国民には自国のすばらしさを延々説き続ける指導者層こそが、実は自国の外にもステキなものが沢山ある、事を良くわかっている、って構造が見えてまいりますですな。
古書収集家の大先輩であるところの横田順彌氏の無茶な解説も笑える。肩の凝らない楽しい読み物。ただツッコミはやや甘いかもなあ。
(★★☆)
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