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おかしいな、家を出るときはそろそろGoLiveをCS2にアップグレードしようと思ってたはずなんだけど。気がついたらケータイの機種変更してた。1年半使ったソニエリA5404Sの後継機種は同じくソニエリW32S。断末魔のアロウズ臭いカラーリング(フレームオレンジ)が結構気に入ったもんでこいつに決定。全体にA5404Sよりきびきび動いてくれる(特にweb)のは嬉しいかも。カミさんには「なんだそのオレンジ色はー、貴様ジャイアンツの回し者かー」といわれてしまいましたが(^^;)。
林譲治 著
カバーイラスト 緒方剛志
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫JA
ISBN4-15-030815-2 \720(税別)
あ〜ま〜ぞ〜ん
太陽系外縁に発見された極小のブラックホール、"カーリー"、そのエネルギーの有効利用を目的に、内惑星に移住した人類が中心になって設立された組織AADDは今、"カーリー"をぐるりと囲む直径4050キロ、幅5メートルのリング状構造物、"ウロボロス"を完成させていた。最終目標はその無尽蔵なエネルギーを利用した火星のテラフォーミング。だが、人類の英知を結集して作り上げられたはずの"ウロボロス"では不可解な事故が発生していた…。
なんとも言えない「懐かしさ」に充ち満ちた一冊。今、これを手に取ることのできる若い読者は本当に幸福だと思う。80年、90年代の青二才はこういう作品を「新作」として読むことがほとんどできなかったのだよね。SFの原初的なエッセンスがストレートに伝わってきながら"今風"なトピックも忘れずに盛り込んでみせる、この辺のさじ加減の絶妙さもお見事。解説で小川一水氏が言うとおり、やろうと思えばいくらでも暴走できるであろう事どもに、効き過ぎるぐらい抑制を効かせているのは、それがこの著者の作家性なのか思い切りの足りなさなのか、さてどっちなのでしょう。地味目な好きな私にとってもこの連作集は少々抑制が効き過ぎているのではないか、と思ってしまうのだが、これはなんだな、これからやってくるSFファンのためにあえて敷居を下げた、と好意的に解釈すべきものであるのだろうか。とりあえず今このご時世にこんなSFが読めたってのは、なんだか不思議な気分つきで、嬉しい思いも同時に味あわせていただきました。
短編の連作集という体裁なので各話につながりがあるお話なので細切れに論評をすることは避けるけれども、全体に漂う「SFを読んでる」と思わせてくれる懐かしさを久しぶりに味あわせてもらえた一冊。あまりに懐かしくて「今時これでええのかい」とまで思ってしまう分もあるのだけれど、それはきっとトウの立ちすぎたSFファンのオヤジの繰り言なのだろうね。今の若い人にとってこの本はとても重要な意味合いを持つものだと言えるんじゃないかな。「SF」ってこういうんだよ、「SF」を読む、ってのはこういうことなのだよな、てな話をする上で、おじさんサイドから「たとえばね」ってサンプルを挙げるときにとても良い例になってくれるような本。いやほんとに、「SFってこうだよなあ」な気分を味あわせてもらったような気がしたですよ。なかなかにステキな本です。続きもあるそうなんでそちらも楽しみ。
(★★★☆)
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