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2006-04-23 [長年日記]

[Books] レフト・アローン

4150308381 藤崎慎吾 著
Cover Direction 岩郷重力+Y.S
Cover Design & Photo Complex 瀬戸羽方+WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫JA
ISBN4-15-030838-1 \700(税別)

クリスタルサイレンス」と同じ世界の物語である表題作を含む全5編の短篇集。「ハイドゥナン」とつながる「星窪」は本書のための書き下ろし。

本書についてはたおさん一冊の文庫本短編集の中で、作家の成長が感じられると書いてらっしゃったけど、確かにその通りだと思った。最初の方にあった少々とっちらかった部分が、あとになるにつれて上手に整理されてきている。小林泰三「目を擦る女」「海を見る人」、飛浩隆「象られた力」などと並んで、最近ヤケに豊作続きな日本SFの短篇集に、またひとつ佳編が追加されたという感じ。ただ、どれもなかなかの作品であると思いつつ、どこかに微妙な既視感もあって、手放しで大喜び、と言うところまではいけない感じもあったりする。それでは各話の簡単な感想を。

レフト・アローン

「クリスタルサイレンス」でも(回想エピソードで)登場したサイボーグ兵士を主人公にしたバトルアクションSF。パワードスーツを装着して戦うサイボーグ兵士が戦闘に際しては、敵の姿を動物などの自分なりに理解しやすいものに見た目を変えて表示することで瞬間的な判断力を高める仕様になっている、ってところと、改造されて情緒が不安定になってしまうサイボーグ兵士を抑えるために、"良心"の存在が必要になってくる、と言うあたりにアイデアがある。ただ、それらを少しばかり説明しようとし過ぎるきらいがあって、そこが読んでいくテンポに引っかかりを与えてしまっているような気がする。

猫の天使

警察小説風味の、これは何になるんだ? 電脳系猫SF? テロリストに占拠されたに教会に居合わせた一匹の黒猫。彼の目に映る物は、ネットワークを介してひとりの科学者の元に転送されていた…。人間の目に見える物がすべてじゃあない(かも知れない)というお話。オチは少々弱いかとも思うが、しみじみ風味は割と好み。

星に願いを ピノキオ二〇七六

「クリスタルサイレンス」に登場した野良AI、"ブレイン"がらみのお話で人工知能プラスバイオ系SF、ってところか。追われる立場の人工知能が自らの存在を隠しながら存続するための"容れ物"として選んだものとは…。まあ想像の通りなんですが。ちと暗黒風味なのが辛いかなあ。

コスモノーティス

これはちょっと予想してなかった。ニーヴン作品を思わせる、スケールの大きな未来譚。そういえば小林泰三にもこういうテイストのお話があった(『海を見る人』収録の『母と子と渦を旋る冒険』とか)なあ。ハードSFに分類されるお話だと思うが、私の性能の悪い脳味噌でも何が起きてるのかはだいたい理解できた。これはかなり好き。ただしラスト一行はどうでしょう。必要でした?

星窪

「ハイドゥナン」の世界とシンクロするテーマを扱った書き下ろしだそうだ。そちらを読んでないので詳しくは分かりませんけど、本書に収録された5編の中では間違いなく本作が一番技巧的に優れていると思う。懐かしい日本SFを読んでる雰囲気、もあってなかなか。

全体としては楽しめた方だと思う。ただ、私は小説は短くなるほど鮮やかな"ショック"が必要になると思っているんだけど、そこらへんの快感、って部分はちょっと物足りなかったかも知れないな。

(★★★)

[TV] 定期視聴番組

えーと何があったんだっけ。「ガラスの艦隊」、「ウルトラマンメビウス」、「BLOOD+」、「ああっ女神さま それぞれの翼」、「魔界戦記ディスガイア」、「xxxHOLIC」、「轟轟戦隊ボウケンジャー」、「仮面ライダーカブト」、「ふたりはプリキュアSS」、こんだけか。なんせ書いてるの月曜の朝なんで、だいぶ記憶が薄れておるんだが、「ガラスの艦隊」はなんか変で、「メビウス」は妙にウルトラマンって存在にツッコミ入れるんだなあと思いつつそれなりに楽しく、深夜帯はなんやワケ分からんラインナップ(って私、日本一ソフトウェアが健在だったとは思いませなんだ。すいませんでした>日本一ソフトウェアさん)。「ボウケンジャー」は前後編の後編、と思いきやまだ引っ張るぜ、「カブト」は脚本が米村氏に戻って良かったね、でも天道はおばあちゃんの言いつけ守るなら、落ちてくるオリーブオイルを全部回収してからクロックアップ解除すべきだとかちょっと思った。「プリキュア」は普通に面白かったです。

そんなところで。

[F1] サンマリノGP 予選・決勝

日曜日にまとめて観戦。予選は珍しくもルノーにちょっとミスがあってジャンカルロがQ2で沈没、フェルナンドも少々重すぎたのか5位。ジェンソンとルーベンスが2位、3位と珍しく揃って良いところにつけてる。緒戦の活躍がめざましかったニコが少々ぱっとしない感じ。

決勝はまあなんだな、チーム力、みたいな物がそのまま結果に表れたんではないかな。あれですね、それでは一生勝てんだろBARは、ってところで。あ、今はホンダか(w。

後半のミハエル対フェルナンドのバトルは見応えありましたな。あと、タクは止っちゃって残念だったね。今年は漠然と、全レース完走しちまうんじゃないかと思ってたんだけど、さすがにそこまで甘くはないか。井手は厳重注意で済んで良かったなぁおい。

それはそうと、BAR(だからホンダだってば)がセカンドスティントにペースが落ちるのはもはやお約束(wだけど、フェラーリもそうなっちゃったのは何が原因だったんでしょうな。今宮さん(ん、森脇さんだったかな)は「見た目以上に路面が悪くなってるかも」って言ってたけど、それだけじゃないよねえ。やっぱりタイヤなのかな。まだちょっと、フェラーリ完全復活とは言えん感じですな。


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