ばむばんか惰隠洞

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2008-01-07 [長年日記]

[Day] 仕事始め (24:17)

いやまあ最近オンとオフ、ハレとケの境界がやたらあやふやな毎日を送ってるもので、元旦の昼頃にこそこそと、仕事始めがあったとも言えなくもないんだけど、公式には今日が仕事始めって事にしておこう。東二見までお出かけ、仕事の打合わせ、というか臨時のスタイルシートの先生状態で時間が流れたような気がしないでもない。ま、女性に囲まれてあれこれ質問されるってのは、悪い気はしないけどね。

いくつかのサイトの修正と追加の話をもらってきたんだけど、とりあえず対象のサイトのデータを引っぱってくるだけで3時間ぐらいかかってしまった。いじる対象は2ページくらいなんだけど、こちらでサイトマップのページを作ってくれ、と言われてはサイト全体を見わたす必要があるわけで。まいったな、この仕事、オレ、いくらで見積もり出したらいいのかな。サイト見回すだけでかなりな手間だぞ。恐る恐るちょっぴり高めな(ったってタカは知れてるけどさ)数字出しても良いですかね?

[Books] 時砂の王

時砂の王(小川一水/著) 小川一水 著
カバーイラスト 撫荒武吉
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-030904-6 \600(税別)

もっと分厚くても歓迎でしたよ

豪族たちの思惑で、普通の村娘からいきなり巫女王の座に据えられてしまった少女、彌与。今は卑弥呼と呼ばれることになった彼女は、緩やかな幽閉に近い日々を送っている。そんな毎日の中の小さな刺激を得るため、お忍びで国境まで足を伸ばし、眼下に広がる大海原の景観にさまざまな思いを致す彌与。その時彼女は信じられないものに出会う。見たこともない異形のもの。剣も効かぬ怪物に死を覚悟したその時、彌与を救ったのは、これもまたこれまでまみえたこともない、異形の存在だった……。

歴史を遡って人類を根絶させようとする異星生命体と、その行動を阻止すべく彼らを追う、26世紀の文明が創り出した、限りなくヒトに近い生命体、"メッセンジャー知性体"たちの戦いを描く、小川一水版、"時間局員"モノ、と言えるような作品。(映画の)エイリアンが26世紀に来襲したら、たぶん宇宙海兵隊が何とかしてくれるかも知れない。でも、彼らが過去に飛んで、現在ただいまの世界に来襲してきたら、対抗できるのは戦うコックぐらいしかいないだろう。これがさらに、江戸時代に出てきたらどうなるか、中世に出てきたらばどうなるの? ってのが基本的なプロット。つまりメッセンジャー知性体たちと異星生物との戦いの舞台となる時代が過去に行くほど、人間側は不利になっていく、と言うわけだ。で、本書のメインの舞台となるのは、卑弥呼の時代。さてどうなる、と言うお話。

300ページに満たない本だけど、そう言うわけでバックグラウンドの密度が濃いので、読後感はかなり濃密。その薄さが読み終えてみるとちょっともったいないな、と思えてしまう。各章のタイトル、Stage-nnn(nは任意の数字)がそれなりに意味を持っているだけに、いくつかのステージについて、もう少し突っ込んだ書き込みがあっても良かったかなあとは思う。それをやるとメインの時間軸である卑弥呼の時代の印象が薄れてしまう、と言う事情もあるのかも知れないけれど。

かなりコンパクトにまとめられた本で、何万年というオーダーの時間を行き来している割には、登場人物の数も控えめなあたり、物足りなくもあるけれど、そのコンパクトさが本書にきゅっとした締まりを与えてくれているのかな、と言う気もする。洋物SFなら一冊がこの倍以上で、なおかつ全三部作、ぐらいな勢いでやってくれそうな気もするな。それも良いけど、敢えてこのボリュームで抑えた本書もまた捨てがたい。"時間局員"モノっぽい、なんて書いたけど、そういう、古き良き日本SFのテイストも感じられる、ちょっと愛らしい作品。なかなか、良いです。小川SFなのでどうしようもない極悪人も出てこないし、やや年少さん向けの時間SFの入門書、と言う位置づけもできるのじゃないかしら。そんな中、なぜかエーリヒ・ハルトマンだけが少々いい目見てるのは、ちょいと気に入らんけどな(w。

★★★☆


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