ばむばんか惰隠洞

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2010-05-25 [長年日記]

[Anime] 定期視聴番組

「WORKING!!」。裸が全く出てこない温泉回、というある意味斬新な作りのエピソード。オープニングでちょくちょく山田が顔出してくるんで笑った。本来のヒロインであるはずの伊波のしぐさはとてもかわいらしく描かれているんだが、天然のぽぷらと腹黒の山田がおいしいところをごっそり持って行ってる感じだな。

[Comics] お買い物

Bamboo blade 13(五十嵐あぐり/イラスト)おせん : 真っ当を受け継ぎ繋ぐ。 2(きくち正太/著)きくち正太「おせん 真っ当を受け継ぎ繋ぐ」(2)、土塚理弘&五十嵐あぐり「バンブーブレード」(13)。とにかく「バンブーブレード」が熱く、すばらしい。真正面に大まじめな描写と、しばしば意味不明と言っても良いような悪ふざけが、かなり低い敷居で隔てられ(てすらいないか)、独特な雰囲気を作っている本作なんだけど、最終パートである(と思われる)パニ学編はその出だしからちょっと悪ふざけの方にウエイトが多めに置かれた感じや、少しばかりジャンプ的なフォーマットの踏襲で落ち着く気なのかな? なんて思える展開もあったりしてどうなることかと思っていたんだが、話が進むにつれてこっちの予想をいい方に裏切ってくれている。少し前のエピソードで、グータラだったコジロー先生のハートにふたたび火がつくエピソードがあって、その時にもちょっとやるな、と思わされたもんだが、その時に感じたものをあらためて拡大再生産してこっちに放り投げられた感じだ。今時珍しい、まっすぐで熱いスポーツマンガ(スポ根とはまたちょっと違うんだよなー)になってますよ。

五十嵐あぐりさんは決して絵が上手いとは言えない人なんだが、土塚理弘さんの原作がそこを上手くカバーしている感じがある。逆にこのストーリーで、超絶的に絵の上手い人が作画を担当したら、それはそれでくどいマンガになってしまうのかな、とも思えてくるぐらいで、これはこれでベストなタッグってことになるんだろうな。

文句なしに面白いです。未読の人は1巻から読んでみなされ。

[Books] 未来医師

未来医師(Dick,PhilipK/著 佐藤竜雄/著 ディックフィリップ・K./著) フィリップ・K・ディック 著/佐藤龍雄 訳
カバーイラスト 瀬戸羽方
カバーレイアウト WONDER WORKZ。
創元SF文庫
ISBN978-4-488-69619-1 \820(税別)

21世紀のアメリカ。医師のパーソンズはその日の朝もいつものように車で職場へと向かっていた。車は誘導ビームによって安全に目的地へと導かれていく、はずだったのだがその日は何かが狂っていた。突如車は宙に跳ね上げられ、路肩に激突。気を失ったパーソンズが次に目覚めたとき、彼の眼前に拡がるのは事故の直前に見ていた世界とは全く別の光景だった……。

本邦初訳となるディック1960年の作品。現在ただいまの我々がディックと聞いて思い浮かべる、少々ダークで足元がふらついたような感じはまだそれほど顕著ではなく、目まぐるしく展開のエンタティンメント作品になっている。なので帯の惹句で変な方向に期待すると、「んあ?」とか思ってしまうかも知れないな。確かにディックと言えば「悪夢」ではあるんだけど…。

交通事故によってパーソンズが飛ばされたのは、25世紀の未来。そこは人種の差異が完全に均され、地球環境に対して適正な人口というものが厳格に定められているが故に、人間の生存の為の努力が最も忌むべき行為とされている世界。当然、人の命を救うのが仕事であるパーソンズなんかは、自動的に社会の敵と認定されてしまう世界なわけで、そこは確かに悪夢的世界と言えないこともない。ただ、本書でのディックはそこの所の世界観をネチネチとこねくり回してえもいわれぬ世界を作るようなことはせず、そこの所はあくまでとっかかりということで、本書がメインで扱うのは時間旅行のほう。パーソンズがこの未来世界にやって来たのには理由があり、それが何なのか、それをすることがどういうことに繋がるのか、それをしたいのはどういう人々なのか、と言ったあたりがメインのテーマになっている。

時間旅行と一種のフーダニット、ハウダニットを混ぜ込んだ、アクション多めのエンタティンメントSFとして成立している作品で、どこか飛び抜けたところがあるというわけではないけれども気軽に楽しめる一作。めまぐるしさを楽しむために細部が疎かになってしまっているとは思えるけれど、そこは作家にもいろいろ都合や立場ってものがあるってことでね。その辺の詳しい事情は牧眞司さんの解説に詳しいのでそちらをどうぞ。

脳味噌かなり固くなってる私なんかは、これくらいのユルいディックに却って好感持ってしまったりもしましたよ(w。

★★★


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