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2011-08-19 [長年日記]

[Books] 救出ミッション、始動! 海軍士官クリス・ロングナイフ

救出ミッション、始動! (ハヤカワ文庫SF)(マイク シェパード/Mike Shepherd/中原 尚哉) マイク・シェパード 著/中原尚哉 訳
カバーイラスト エナミカツミ
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011822-8 \1100(税別)

ひんぬーは正義!!

かつては自分を暗殺するために使われた特殊金属、その軍用への転用によって知性連合は大幅な軍備の増強が可能となった。それは分裂して抗争を繰り返す人類惑星間で大いなるアドバンテージとなるだろう。新技術のテストベッドとして様々な改修とテストが繰り返される知性連合の急襲艦ファイアボルト号だったが、様々な理由から長期にわたる改修が必要になったため、ファイアボルト号乗り組みの士官クリスは久しぶりに我が家に戻ることになった。海軍軍人から知性連合の首相の娘にしてプリンセスとしての役目を果たすため。だが、そんな彼女の許にかつての戦友、トムが突然行方をくらましたとのニュースが舞い込んでくる。その背後にはロングナイフ家とは因縁浅からぬ巨大企業のオーナー、サンドファイアの影が。自分が原因で誘拐されたと思われるトムを自らの手で救出しようと決意したクリスだったが…。

前作がセレブの娘で政治家のカバン持ちなんかもやってた主人公が、比較的事務方周りでいろいろ苦労しつつ、様々な問題を解決していく、という、それなりにオーソドックスなミリタリSF風味の作品だったとしたら、今回は軍関係のエピソードはかなり控えめになり、クリスの単身での大活躍、というスタイルのお話になっている。なので本作のメインキャラはお姫様であるクリスと、そのお供のものたちと言うことになるので、当然のように(そうか?)お姫様付きのメイドなんてのも新キャラとして追加されてたりするのだった。あ、いらん期待する人がいるかも知れんので先に言っておくけど、このメイドさんは36歳ですからねー(w。

とはいえ単純な萌え系キャピルンなメイドさんではなく、メイドとしての能力も完璧な上に、クリスが最も信頼している腕利き警護官のジャックとも互角に立ち回れる強力な戦闘能力まで備えた、なんだかその過去に何があったんだ的キャラとして描かれているあたりは、逆にアニメ的なキャラといえるのかも知れない。「まほらば」にこんなメイドさん、いましたね(w。

お話は罠と知って敵が潜んでいる惑星にやってきたら、敵の反応もあなどりがたく、外部からの援助が全く期待できない状況下で、クリスとそのお供になる堅物警護官のジャックに小言の多い武闘派メイドアビー、一度は誘拐されちゃったけど仲間に戻る、こちらも不平屋の軍の同僚トムと、現地の軍人ペニー、という小さなチームが敵に立ち向かうんだが、敵にはさらに巨大な陰謀もあって…みたいなお話。帯には「熱血戦争SF」なんてあるけどそんなことはないね。シンプルな冒険SFという感じで、そういう意味では軽いながらも結構面白い。

まあ「巨大な陰謀」なんつってるけど、そんな大事な目的がある現地に、しょっちゅう煮え湯を飲まされてる厄介な娘をわざわざ呼び込んでどうすんだ、というツッコミもあるにはあるけど、まあそこはお話を盛り上げるためのお約束って事で。美人なんだけど貧乳にコンプレックスがあるクリスなんだけど、その貧乳故にちょいちょい利用することになる偽乳パッドがアビーの手にかかると様々なひみつ武器の隠し場所になっちゃう、なんてあたりのノリや、クリスのチームのキャラたちの会話の面白さなんかには、ちょっとライトノベル的なものも感じられてニヤニヤできるし、中盤以降にちょっと大きな役どころを与えられるイスラム系の人々の描写への、意外な暖かさなんかにもちょっと「ほう」と思わされた。クリスたちの住む世界が、なんというかアメリカの東部エスタブリッシュメント的な、それなりに鼻持ちならないところも多い雰囲気であるのに対し、こちらは貧しく必ずしも厚遇はされていないけれど、暖かく、互いの信頼関係を大事する小さな、でもとても好感の持てるコミュティとしての描写がされている。本国での刊行が2004年だそうなので、911以後の小説って事になるんだけど、何か意図があっての描写なんだろうか。

なんて事はまあ、そんなに深く考えず、週末の夜にさくっと楽しんで読むのが吉なお話。ストーリー的にもそんなにきっついピンチ的な物もないので、結構ボリュームある割に、サクサク読んでいけますよ。

★★★☆


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