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商売物に手を付けるシリーズ。ちょいと前にマクラナハンたちがいなくなってしまったドリームランドのお話を読んだんだけど、んじゃあその後先代の主人公達は何やってたんだろ、ってふと気になってそっちの方も読んでみた。とは言えこちらのシリーズも「『影』の爆撃機」までは読んでいて、で、こいつがかなりトンデモ展開方向に進んでる感じがして、さすがにちょっと、と思って続きが出ても買わなくなっちゃったのね。
で、この「『影』の爆撃機」のあとに来るお話がこちら「炎の翼」(書影はamazonにリンク)。前作で前大統領が極秘に結成したハイテク武装集団に助力することを決めたマクラナハンたち旧「ドリームランド」のメンバーたち。折しも中東ではカダフィが追放され、かつてのリビア王朝の末裔を名乗る男がリビア王を名乗り、イスラム過激派勢力を集めてアラブ世界を支配しようとする。手始めの目標はエジプトの傀儡化。中東の油田の権益が一気に危機に陥った今、アメリカの石油メジャーはマーティンデイル前大統領の率いる私設軍隊、「ナイト・ストーカーズ」に出動を依頼する。それこそが現在、マクラナハンたちが協力しているチームであったのだが…。
スジだけ見ると至極真っ当なんだけど、この事態に立ち向かう「ナイト・ストーカーズ」ってのが、陸は前作でも登場したレールガン装備のパワードスーツ(3人いたら中隊レベルの戦闘力を発揮する)、空にはおなじみメガ・フォートレスを中心にした旧「ドリームランド」のハイテク空中戦艦。少なくともこのお話の世界におけるマクラナハン一党の戦闘力は、確実にチートなレベルなわけで、そんな連中が国家レベルでのコントロールからフリーハンドになって、国際紛争に勝手に介入する、ってのはつまり、ソレスタル・ビーイングだよね(そういえばマクラナハンのメガ・フォートレスに対する偏愛ぶりってのも、何となく「オレたちが、ガンダムだ!」に通ずる物があるのかも知れない)。
今回はこのチート設定に、さらに9歳の天才少女科学者、なんてキャラが登場して、かーいらしい顔して(るんだと思う)レーザー兵器の一足飛びのパワーアップに助力する、なてな展開が加わるもんだから、読んでる方は
アニメか
って気になっちゃうのもしかたなかろうってところで。それどこのギガンティック・フォーミュラ?
と言うわけで全体としては行くとこまで行っちゃってる感じのハイテク軍事サスペンスなんだけど、「お?」と思う所もほんとにちょっぴりだけどあって、それは「国家の正義、国家の大義」ってなんなんだい、ってあたりに対する考察が加えられている、ってところ。
もはやアメリカは世界の警察たり得ない。世界各国の紛争は、基本的に当事者のみがその解決にあたるべきである、と言った思想について、それもアリかも知れんよなあ程度の歩み寄りが見られるところ、国家の指導者とは、その国民がその時点で一番その存在を欲している存在であり、その人物は必ずしもその国家と国際社会にとって最良の存在とは限らない、ってあたりを(あまり上手くはないんだけど)描写してきたあたりには、一定の評価をしてあげてもいいような気はする。
とは言え全体的には褒められた出来じゃないのは確かなところですよ。著者のブラウンさんがそうなのか、平均的なアメリカ人の意識がそうなのかは良くわからんのだけど、核兵器がどんだけ厄介なものかってところを割と浅い認識で済ましてるのはいつものことな上に、本作ではさらに無頓着に中性子爆弾なんて物までほいほい爆発させちゃったりしてるんだよな。ここらのある意味無邪気な部分はもうちょっとどうにかして欲しいもんだと思うぞ。
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