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頭が重い、目がしぶしぶする、鼻水止まらん、の三重苦が三日ばかり続いてるんだった。対喘息用お薬をもらうついでに、今日診察してもらったんだけど、うわべの話では特に問題はない状態、らしいですが。
今日は頭重いのは解消されたけど、相変わらず鼻水ずるずる、目ぇしぶしぶ。季節外れの花粉症だったりするのかしらね。
都筑道夫 著
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
創元SF文庫
ISBN978-4-488-73301-8 \1100(税別)
日本SFの創世記を支えた功労者の一人にして、ミステリの分野でも大きな業績のある著者の初期短編集。三度目の復刊に際して、未発表作品と日下三蔵氏によるインタビューを追加収録されている。
同名のハヤカワ文庫JA、「フォークロスコープ日本」のタイトルで徳間文庫から出版されていた短編集、三度目のお目見え。「未来への危険な旅」、「心のなかへの奇怪な旅」、「機内サービス映画」、「民話へのおかしな旅」、「追加オプション 見知らぬ過去への旅」という5つのパートに分けられ、それぞれミステリ風味のSF、インナーワールド風味のSF、軽いスラプスティック、民話、民間伝承をベースにした中間小説寄りの艶話、それから時間テーマのSF作品が収められた、盛りだくさんな短編集、なんだけど…。
それぞれの短編の完成度はそれなりにしっかりしたものであるのだけれど、これだけ世の中にSFと言うものが広まったご時世にこれを読む価値というのは如何ほどの物かと言えば、それは残念ながらさほど高くはない、と言えるかも知れない。本書が初収録となった最終パートの作品、「地獄の鐘が鳴っている」の初出は1956年。SFマガジンの創刊のさらに4年も前って事で日本における「SF」という小説ジャンル自体の、送り手と受け手のポテンシャルという物が今とは比較にならないぐらい低い時代だった、と言えるのではないかな。本書に集められた作品の大半は、まだSFと言うジャンルが本の読み手サイドに充分に浸透していない時期に、「SFって面白いんですよ」ってところを伝えるために、ミステリや軽い時代物の体裁にSFのテイストを混ぜ込んで発表されたものたちであると言えるのだと思う。言ってみればセイロガントーイな訳だ。それは飲みやすいけど、正露丸が本来持ってる刺激がビリッと来ることはないよ、と。
そういう意味では初期の日本SFの関係者達が何かにつけて唱えていた「SFの浸透と拡散」ってスローガンは、ある程度実現したのかも知れないな、などという少々的外れ的な感想を持ってしまったことではあった。それなりにSFが浸透した今読むからこそ、この本は少々退屈な物になってしまっている、と言うことになるのかも知れない。小説作法の巧さというところは認めつつも、SFとしての刺激、という部分には、かなりもやっとした物がかかった状態になっている、と今読む人には思えてしまうのではないだろうか。それは日本SFの黎明期に都筑さんたちが作ったSFへの(当時は細かった)道筋が、今はずどんと見通しの良い道になった、って事なんだろう。
というあたりを考慮に入れても、残念ながら本書の構成には少々不満が残る。民話のパートのウエートがかなり大きく、ここが「不思議」はキープしてはいるけど「SF」してはいないってあたりで、本書を読んでいく上でのスポイル要素になってしまっているような気がするんだった。せっかく創元「SF」文庫で復刊するんだから、民話パートをばっさり切っちゃって、代わりに「未来警察殺人課」あたりからエピソードを持ってくるようなやり方もあったんじゃないかな?
「復刊」と言うアクションも大事だけど、原本を尊重しつつもいろんな物を考慮に入れたアップ・トゥ・デートもあっても良いんじゃないのかな、なんて事を思ったことでした。わたしゃオッサンなのでこれはこれでそれなりに(懐かしさコミで)楽しく読めたんですが、今となっては少々退屈方面に針が振れてしまう作品もそこそこあると思えたのでね。
★★★
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