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C6-8T。追いつかれたときには、ああこれで今日も終わったかと思ったんだけど、鳥谷のHRでなんとか突き放して勝ち。よかったよー。んでも今日に限ってはこちら、G7-7DBの方が良く頑張ったー! な感じだな。
にしてもどうした? GW明けでこっそり統一球の規格を変えてみたりした?
藤田雅矢 著
カバーイラスト 菊池健
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ISBN978-4-15-208526-9
世界がトシとムラに別れた世界。トシはドウグを造り、ムラは農作物を収穫する。荒廃したこの世界にあってムラが依存するのは<ハハ>と呼ばれる巨大な機械。それは荒廃した大地を呑み込んでゆっくりと進み、それが進んだあとには、さまざまな植物たちと、それらが繁殖するのに必要な土壌を産みだしていく。独自の意志を持って進む<ハハ>の後を追って移動式の農業を営むムラと、一つところにとどまるトシとの距離は日に日に隔たっていく。二つの世界を繋ぐものが、交易人と呼ばれる人々だった。だが、いかなる理由かは解らないまま、トシとムラを行き来する交易人の数は減る一方。ニジダマと呼ばれる少年の住むムラも、長らく交易人の来訪を待ち望んでいた。そんなある日……
軽石庵さんからJコレ借りて読んでみようシリーズ、その11。「サンダーバード」のグレイ&ハウスマン建設会社のスーパーマシン(名前あったっけ? ジャングルを進むと走ったあとが8車線の道路になっちゃうヤツ)をもっともっと上等にしたような、走るテラフォーミングマシン的なキカイがゆっくりと南に進んでいて、人が住めるのは、そのマシンが通った跡と、あとはムラの人々からしたらどこかにある、としか判らないトシ、という世界で、その二つの世界を行き来する人間が、失せものを探しつつ、この世界がなぜこんな風になってしまったのかを探っていくと…みたいな。
その世界観の紹介から始まるお話の出だしはたいそう魅力的。ディストピアと化した世界において辛うじて生存可能な狭い世界に棲み、そこから外へ、という強い願いを抱いた少年が彼の望みを満たしてくれるかも知れない旅人的な存在と出会って、という部分はある意味ジュヴナイル系のお話の定番ではあるよね。そこの所のワクワク感はかなりで、こりゃあ面白いお話になってくれるかな、って期待したんだけど、そんな魅力たっぷりな導入部から中盤戦に差しかかったあたりで、なんというかお話のテンポが急に上がり始めるの。それも歓迎できないテンポで。
前述したように、出だしはとても魅力的。で、このワクワクする序盤に続いていって欲しい展開は、ニジダマが出会った(旅人役の)ツキカゲと長く苦しい旅を続けて行き、そのたびの過程で見聞きするさまざまなものごとから、この世界に対する理解や疑問を深めていき、そうしてようやく辛い旅路の末にたどり着いたトシとはなんであったのか、という流れであって欲しくって、で、その流れは一応なぞってはいるんだが、どうにもその、「長い旅」の部分が物足りない。ここが物足りないから最終的に明かされる世界の秘密的なところも、「あ、そうですか、そうですね」的な感想しか持てないんだった。
長けりゃ良いってものでもないとは思うけど、本書に関しては明らかに長さが足りないと思う。途中に少々うんざりするくらい長く、厳しく、場合によっては少々退屈な旅の記述があったならば、その後に待っているトシ、ひいては世界の秘密ってあたりにも、もう少し深めな感慨を得られたのじゃないかしら。掴みがとても魅力的だっただけに、そのあたりが少々残念でありました。
★★★
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