ばむばんか惰隠洞

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2013-09-06 [長年日記]

[Day] 今日も割にどたばた

昨日、そろそろ寝るべえかというタイミングで降ってきた古本のご注文、自分の中ではだいたい収めた場所の見当はついていたので、明日起きてから掘り出せばいいだろうと思って寝たんだけど、これが意外に難物だった。ご注文は2冊で、比較的似た傾向の本でもあるので同じ箱に収まってるだろうと思って倉庫番モードを発動したのは良かったが、1冊はすぐに見つかったのにもう一冊が見あたらない。

基本的に軽石庵さんの在庫は、大ざっぱなジャンルと入荷した時期で区分されて、棚なり段ボールに詰め込んであるんで、今回のご注文みたいに、同じ人から買わせて頂いて、かつどちらもアニメ関係のムックであれば、どちらかが見つかった箱に、もう1冊も入っているはずなんだけどこれが見つからなくて。

しかたがないので全面捜索モードに入って古本掘り。結局通常のアニメ雑誌をまとめていた箱の中に、1冊だけ場違いな感じで収まってるのを発見した(捜索開始してから2時間経過)時にはかなり脱力したわ。

多分ここに収めるにあたって、その時にはそれなりの理由があったはずなんだけど、その理由がなんだったか、全く思い出せないんだよな。

基本6畳一間のマンション古本屋、間違いなく、かつストレスなく管理できる本の上限って1万冊ぐらいなんだろうな、って気はして来た。現在軽石庵さんの在庫は9千冊ちょい。この辺がオッサン一人で管理できる本の数の限界なのかもわからんな。

[Books] 彷徨える艦隊 8 無敵戦艦インビンシブル

彷徨える艦隊 8 (無敵戦艦インビンシブル)(Campbell,Jack/著 月岡小穂/翻訳 キャンベルジャック/著) ジャック・キャンベル 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 寺田克也
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011891-4 \1000(税別)

意外に古風になってきた

アライアンスとシンディック、互いに争い続けて来た人類文明の背後にいると思われる謎の異星人。彼らの正体とその版図の詳細を探るべく深宇宙に進出したギアリー指揮下の艦隊は、そこで謎の異星人の攻撃を避けていくうちに、また新たな異星人種族と遭遇する。一切の交渉を拒否し、ひたすら攻撃を仕掛けてくる異星人達の攻撃をかわしながら宇宙を進むアライアンス艦隊だったが、彼らの前にはさらに別の宇宙航行種族が現れて……。

いわゆるミリタリィSFの範疇から、意外に古風な味わいのスペース・オペラにシフトしてきたな、というのが読後の第一印象だろうか。宇宙を行く人類が遭遇する異星文明、その中にはどうやら太古から、人類と関わりがあったのかも知れないと思われる宇宙航行種族の存在も示唆されて…、なんてのは、悪く言えば手垢のついたシノプシス、といえるのかも知れない。かなりニュアンスは違うけど、ベン・ボーヴァの「星の征服者」とか、かすかにそういう感じがなかったっけ。

まあそれなりに長く続いているシリーズなので、そんな古風な容れ物に、それなりに新しい要素もぶち込まれてきていて、とりあえず盛りだくさんな楽しさはある。前巻からひっぱるアライアンス側の陰謀(のニオイ)だったり、不世出の英雄になってしまったギアリーを巡る周りの人々の反応(特に本作では、いきなり偉大なご先祖が降って湧いた『ギアリー』の名前に振り回される一族のお話が結構フィーチャーされている)だったり、いったん講和がなったシンディックとの関係性にも新たな波風が立ったりと、いろいろサービスは満点だ。そのいう意味じゃあ全く退屈しない。

一方でギアリー自身のヒーロー性みたいな部分に「弱さ」が結構持ち込まれて来てるあたりも、長くなったお話ゆえにしかたがないと言えるのか(まあ、もともとちょいちょい弱みは見せてた人ではあるんですが)。そこはまあ受け入れられなくもない部分ではあるんだけど、前巻同様、これはこういうお話で、自分の頭が悪いから理解できない部分なのか、訳なりなんなりに何らかの問題があるからなのかはわからないんだけど、特に戦闘シーンなんかで、何が起こっているのかがすんなり入ってこない恨みは相変わらず結構あるような気はする。そこはちょっと、引っかかるかも知れないな。

★★★☆


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