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カミさんの様子を看に行った倅からの報告で、どうやら日曜の夜にカミさん、コーヒーいれに行って給湯エリアでコケちゃったようで、顔にアザこさえ、歯も一本ぐらつかせちゃったようで。相変わらず肝心なところで転んじゃうんだなあと。別に転びたくて転んでるわけじゃ無いと思うけど、この先退院して自宅に戻った時に、家族はどこまで注意しなければいかんのか、ってところで考えさせることやや大。
夕刻には病院の看護士さんからも電話をもらって、転倒の件の報告がありましたが、まあそこは謝罪は不要です。すいませんね、いろいろ気を遣わせて。本人はなるべく早く退院したいと思ってるんで、普通のことができる、ってのを証明したいんだと思います、が、まだ彼女視界狭い感じがあるんでねえ…。
水曜日、相談します。
横田順彌 著
カバーデザイン k2
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-031368-5 \800(税別)
冒険小説の雄、押川春浪を中心に結成されたスポーツ親交団体、天狗倶楽部。彼らによって野球や学生相撲がこの国に根付くこととなったのだが、その功績もさることながら、そもそもこの倶楽部のメンバー、いずれ劣らぬ奇人変人、豪傑の集まりだった。小説家、押川春浪を起点に小説、野球、相撲、さらには様々なスポーツへとジャンルを移りながら見ていく天狗倶楽部のメンバーとその関係者たちの繋がりを追っていく。
単行本は1999年刊行。ずいぶん時間が経ってからの文庫化だけど、これはもちろんNHKの大河「いだてん」でいきなり一回目から天狗倶楽部の面々が登場し、それなりに話題になった、って事情もあったんでしょう。ま、それでも手軽に入手できるようになったのはめでたいこっちゃ。
横田順彌さんはSF小説の執筆の傍ら、明治、大正時代のSF、冒険小説とその作家たちの研究をずっと続けてこられた方で、例えば「2本SF古典集成」とか、いくつも労作を発表されてるし、その研究からのスピンオフ的な作品として「人外魔境の秘密」とか、いくつかのアンソロジーで発表された短編などもあるんで、なんというか親近感みたいなものはたっぷりある。その上で天狗倶楽部、と言う集団とそこに関わる人びとのキラ星っぷりを改めて確認してみると、結構すごい人がずらっと揃っているのね。出だしから「科学小説」の名付け親が政治家としても高名な尾崎行雄だった、なんて出会い頭のストレートが炸裂したりして(w。
今と違って小説にせよ、その小説の背景になる時代としての特徴だったり、スポーツや冒険に対する選択肢が大変少ないが故に、そこに没入してしまったら最後、その暴走ぶりは今の基準とは比べものにならないぐらい熱く、どうかするとおかしな事になってしまっている、ってあたりが楽しいのかも知れない。細い口から吐き出される水の勢いは強くなる、ってことだよね。
講演がもとになっている分、わかりやすさは抜群でさくさく読めるんだけど、その分研究書的な深みみたいなのはちょっと手薄かも知れない。けどまあこれは、本書の罪ではないよね。かつて明治大正の時代で何か新しいものを求めた若者たちの群像劇。それをぶっちゃけるとエエシのボンがイキってるエピソード大会、みたいな意地の悪い言い方もできるかもわからんけど、でもこいつらのイキリがなかったら、と思うとそれはそれでヤな未来図、ってことになるよねえ。強くお薦めはしませんが、軽い読み物としてはかなり良いです。横田順彌さんには、もっと春浪シリーズを書いて欲しかったな。
★★★
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