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今回は自分の診察。レントゲン撮ってもらったんだけど、去年食らった急性肺炎の影がほぼきれいに消えてますね、と。ここんとこ目がシブシブ、鼻水じゅるじゅるが止まらんのだけど、って話したらそりゃ花粉症だろう、ってことでそちらのお薬も出してもらえることに。助かります。
それにしてもコロナの影響は大きいですね。診察受けに行った病院も自動ドアは停止していて、係の人が待機していて一人ずつ手動でドアを開けて院内に入れて、体温チェックにお手々を消毒ののち、受付に進めると言う仕掛けになってた。ただ、病院自体は結構混んでましたね(w。
混んでたと言えば診察終わって帰りがけ、透析に行ってるカミさんの昼飯買って帰るかと思って病院の対面のケンタに行ってみたら結構な行列ができていて。お客さんの大半はお持ち帰りでしたね。
ルーシャス・シェパード 著/内田昌之 訳
カバーイラスト 日田慶治
カバーデザイン 坂野公一 (welle design)
竹書房文庫
ISBN978-4-8019-2120-7 \1000(税別)
「竜のグリオールに絵を描いた男」と同じ世界観で語られるエピソード。表題作の短篇と中編「スカル」の2編を収録。
ってわけで今回はわざわざ箇条書きタイプでいく必要もなさそうだな。んじゃいきますよ、まずは「タボリンの鱗」。骨董品を扱う男タボリンが知り合った娼婦、彼女が持っていた鱗には不思議な力があって…
一種のタイム・スリップSFとしても読めるけど、そのSF的な筋立てもさることながら、本筋はむしろ不思議な力を秘めた竜の鱗で翻弄されるとても小さなコミュニティのお話、と言えるのか。コミュニティはもう一歩踏み込んで「家族」と言い表しても良いのかも知れない。家族愛、夫婦愛、さらには忌むべき愛、のようなものが描かれる。ここに過去に飛んだことで描かれる、颯爽と飛翔するグリオール(解説の池澤春菜嬢曰く『イキリヤンググリオール』w)の姿がスパイスとして効いてくる、みたいな。
続く「スカル」は南米の架空の国家、テマラグア(簡単なアナグラムですね)を舞台に、滅した竜の頭蓋骨を仲立ちに未来視(?)ができる女と知り合った男。いくつかの出来事の末に彼が失った女、出会った男との関係性とは。そしてここに重たく関わってくる南米テマラグアの国家情勢、そこで影響力を増していく、彼が出会った男の真実の姿とは、みたいなお話、で良いですかね。政治的に混迷している南米のとある国を舞台に、政治情勢の昏い部分と、そこにかかわってきて異様な力を行使するひとりの男の関係と、その男の真実の姿とは…。
もちろん「グリオール」のシリーズなのだから、どちらのお話もグリオールの存在がじんわりと効いている。その上でこれは個人の好みだけど、「スカル」は大変読み応えがあった。船戸与一「山猫の夏」を彷彿とさせる世界観にドラゴンが乱入するような。これも一種のマジック・リアリズムと言えるんだろうか。非常に濃密で、やや汗ばむ感、と言いますか。ラストの割と放り投げた感も結構好きです。
と言うわけで。本書に収められた作品には全く不満はないんだけど、「本」としてみると少々不満があるかも知れない。ぶっちゃけ2編では物足りないんですよ(w。「スカル」のヴォリュームが結構あるので仕方ないのかも知れないけど、短編集というならばせめて4編ぐらいは読みたかった。そこだけがちょっと、残念だったかもね。
★★★★
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