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しばらく読了報告が控えめだったのには理由があって、去年の後半ぐらいからなぜか、いわゆる「なろう」系に分類されるライトノベルの主にファンタジー系のシリーズものをあれこれ読んでたもので、それまでに積んでた本がほったらかしになってたんだった。読んだのは、「転生したらスライムだった件」「GATE」「ロメリア戦記」「ナイツ&マジック」「転生したら剣でした」「転生王女と天才令嬢の魔法改革」。結構な数読んでたんですw。てことで順に簡単な感想など書いてみることに。
まずは「転スラ」。異世界転生者が経済で世界を変えたい、からそうする、というテーマはかなり面白いと思った。主人公は現代世界ではゼネコンの人だったのね。そこからの展開は(少なくとも序盤は)悪くないと思ったけど、人気が出てしまうとどうしてもいろんなところにインフレの弊害が出てきてしまうのはやむを得ないか。魅力的なキャラも多く、どういうわけだか書籍版のヴォリュームがかなりヘヴィなのでそういう意味でも読み応えはばっちりだ。ただ、前述したけどこれはなろう系の宿命なのかな、人気が出たらそれを維持しなくちゃいけない、みたいな流れがお話をどんどん見た目ド派手、読んだらそうでもない、方向に向けてしまっているのじゃないかしら。
アニメの方はかなり楽しみました。単行本数冊以下の分量に30話ぐらいブッコんでるわけですから。子安さんとかほーちゅーさんとか、やっぱスゲーよなー(^^; 三期も決まっているのですよね、そちらも楽しみに、していいのかな?
続いては「GATE」。ものすごく自分に都合のいい設定を用意しておいて、その中でオレの大好きな〇〇が無双する、はそりゃまあ気持ちよかろうさ。自分は工場労働者を父に持ち、バリバリの日教組メイトの社会科教師が中学の担任だった事もあって、基本的に自分の考え方は(ネットの素敵な論客さんから見たら)「プ」の人なんだと思う。ただ、そんなルーツの自分としては、この考え方には賛同できない、というか拒否したい。
ただその辺の作者のナマな部分を、アニメサイドは良い感じにオブラートで包んで表現している感じはあってそこには好感を持った。うん、アニメはかなり楽しいです。
次、「ロメリア戦記」。うん、これはかなり私好み。なんというかこう、地に足がついているというか、非常に実務的にがんばっている、というか、そこにはとても好感を持つのです。ただそれ故逆に、ロメリア嬢のレアスキルである「祝福」が巧く効いてない恨みはあるかなあ、などとね。たとえ敵キャラであっても、そこにはそこに彼らの事情や止むにやまれぬ情動があるのだ、という描写は大変好きなのです。あとロメリア様がひんぬーなのも大変好み(おい)。とても楽しみなシリーズです。
続いて「ナイツ&マジック」。こちらはなんというか、「文句あんのかい」系ロボットアニメを異世界でやらかす、という。ええ、文句は無いですし、名手たちのロボットデザインも堪能しましたし。原作者の方がアニメの方にやんわりと苦言を呈してらっしゃったらしいけど、まあ単行本で5巻分くらいを1クールに押し込むのは流石に辛かったか(『転スラ』は30話くらいかけて6巻分)。良くも悪くもスペック厨、な方なのかな、って印象は持ちました。さておきロボットたちのスペックとは別に、原作でのオラシオ卿(アニメでは中村悠一君が怪演してた人)とかにも彼なりの理想や欲求があって、それ故に自分を動かしていく人、って描写があって、そこは結構私好みだったりするのよね。この先のお話、アニメでもちょっと観てみたいな。なかなか良い感じなんだぜ(^^;
次は「転剣」。面白いけどここまでヒロインが酷い目に遭う話も珍しいんじゃないかしら。四肢欠損は当たり前、内臓破裂もばっちこい、全部魔法で回復だ、って、うーむ…。そこが主題じゃないってのはお爺ちゃん、良く判ってるつもりなんですけどそれでもなあ…。二期決まってるんでしたっけ? 空島編、ですね(違います)。
ほいでもって「転天」。百合云々はさておいても、本作の登場人物たちのダイアローグパートには一読の価値があると思っていて。最初のドラゴン退治の時のアニスとドラゴンの会話とか、その後のアニスとアル君の会話とか、本筋とちょっとずれたところで交わされる会話が結構深くて自分はそこが好き。アニメだとどうしても「百合」方面に注力してしまいがちなのは仕方が無い事なのかも判らんけど、このシリーズの魅力はそこじゃないんじゃないのかなあなんて、ね。
つーこって、どれも大変楽しかったです。じーちゃんは「ロメリア」の正編を楽しみにしてますけど、他に「これも読んどけ」ってタイトルにはどんなのがあるんだろう。水鏡子さんの解説とか、参考にしたら良いのかな。
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