ばむばんか惰隠洞

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2019-11-25 [長年日記] この日を編集

[Books] シンギュラリティ・トラップ

シンギュラリティ・トラップ (ハヤカワ文庫SF)(デニス E テイラー/金子 浩) デニス・E・テイラー 著/金子浩 訳
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012254-6 \1100(税別)

割と真面目なメタルマン(w

技術はあってもなかなか有利な職に就けないでいるコンピュータ技術者、アイヴァン。苦境を逆転しようと探鉱船<マッド・アストラ>のコンピュータ担当者として乗船する事に。ベテラン揃いの<マッド・アストラ>だったがここ数回の航宙ではツキに恵まれず、今回の航宙が空振りに終わると船を売り渡す羽目になる。乾坤一擲の探鉱航宙だったが、彼らはきわめて貴重な重金属を多数含む小惑星に遭遇、全クルーが億万長者になれるだけの資源を獲得できそうだった。だが詳細を調査しに向かったアイヴァンたちの目の前に、不可解な物体が……。

で、謎の物体とアイヴァンのコンタクトはアイヴァンにとって重大な変容をもたらすものとなり、その変容がコンタクトを仕掛けてきた超種族にとっては数千年のタイムスパンに及ぶ目論見の一環だった、って事が判ってきて…、てな展開。語られるのは銀河系レベルの超種族間のパワーゲームに巻き込まれた1人の人間の闘い、って事になる。「われらはレギオン」の作者による新作。おそらくシリーズ化も考慮しているんだろうが、そちらの作品同様、こちらも重たくなく、気軽に読んでいけるお話になっているところはポイント高い。主人公のアイヴァン君は考えてみたら結構悲惨な環境に叩き込まれているんだけど、そこで過剰に落ち込んだりすることはなく、常にポジティヴに自分の立ち位置を分析し、そこから望める未来を掴み取ろうとしていく展開は悪くない。

ただまあ、同時に突っ込みどころも満載なのは否定できない。数千年のタイムスケールでプロジェクトを実施する超種族には不倶戴天の敵の存在がある、ってのはそれ、緊急性の問題とか大丈夫なんですか? とか、ナノテクがあったら何でも出来ちゃうのはどうなんですか? とか、そもそもアイヴァン君はこのお話の中で最終的にどういうポジションの存在なんですか? とか、突っ込もうと思ったらいくらでも突っ込みポイントがあるんだよね。

何となく続編も造りたい気満々だけど、そっちはどうでしょうね。これ本体ならまあ、暇つぶしには上等な一作と言えると思うけど。

★★★


2019-11-24 [長年日記] この日を編集

[Day] 足痛い

一夜明けたら左足が猛烈に痛くなってた。腕時計のガラスにも傷が入ってるし、こりゃきっと転けたんだろうな。とにかく歩くのも苦痛で、買い物に出かけたんだけど普段の倍ぐらい時間がかかっちゃったぜ。折れてるわけではないと思うけど、肉離れか何か、やらかしちゃったのかなー。


2019-11-23 [長年日記] この日を編集

[Day] 法事だった

叔母様の3回忌の法事。そっちは特に問題なかったんだけど、久しぶりに焼酎飲みすぎたせいか、綺麗に途中から記憶飛んじゃってた。気がついたら家の布団で寝てた。その時点では結構元気があって、チャリ飛ばしてコンビニでタバコ買うぐらいのエネルギーあったんだけど…


2019-11-19 [長年日記] この日を編集

[Day][逸級介護士] まーたサボってた

うん。病人にまともに腹立てたらいかんのは判ってる。我慢する。けどストレスは溜まるな、やっぱり(^^;。ちょっと酒量増えてる(正確には酔うスピードが速くなってる)んで、自重したいところですな。

[Anime][TV] 定期視聴番組

あんまり見れてない、つか酒飲んで見てるから見ても忘れちゃってるんだな(w。あとフィギュアスケートが割り込んできたり、NHKのドラマ10、「ミスジコチョー」が意外と面白かったりで邪魔も多かったってのもあるとは思うけど。そろそろまとめて見ないと二週分溜まっちゃうね。

[Books] 宇宙軍士官学校 攻勢偵察部隊(フォース・リーコン) 5

宇宙軍士官学校―攻勢偵察部隊― 5 (ハヤカワ文庫JA)(鷹見 一幸) 鷹見一幸 著
カバーイラスト 太田垣康男
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-031400-2 \660(税別)

継承と展開

墜落した救命パレットの救出ミッションを成功させ、さらに先住民族であるオルクルたちの文明化にも成功して基幹基地、シェイヨルに帰還した恵一たち。そこでは上級所属であるケイローンによる途上種族たちの評価試験が行われていた。地球軍の中心になるのは、あの気弱だったパイロット、ウィリアムたちだった。

前作でいろいろ振ったネタはいったん措いといて、お話は新展開。粛清者艦隊の猛攻を予想し、人類側もまた大規模な反攻作戦を計画する。その中心になるのは人類を含む途上種族、彼らに新機軸の作戦を実行させるべくシミュレーションが繰り返されて、って展開。こちらは先にも述べたウィリアムたち若者たちのお話。一方でその途上種族艦隊を率いるべくさらなる昇進が告げられたことで、微妙に変化していく恵一サイドのお話の二本立て、って感じか。

そこはいつものように快調ではあるし、昇進に伴って恵一君に身を固めなさいよ、なんて言ってくる上司やら、そこから出てくるちょっとした恋のさや当てとか、クスリと出来るところも用意されてて楽しめる。ただ、一点このシリーズには気になるところがあって、それは継続性に少々乏しいと感じられるところがある、ってところだろうか。前にもちょっと書いた覚えはあるけど、前巻でヒキ的に残された要素が、続く巻では割と投げられちゃって、新しいお話が始まっちゃう事が多いように感じられるんだよな。もちろん本書でも前巻のオルクルの一件なんかに関連して、ケイローンたちよりさらに上の種族の登場、なんて描写はあって、完全に捨てられているわけではないというのは判るし、そのあたりがさらに後になって効いてくる、という用意もされてはいるんだろうけれど、それでもちょっと物足りなさはあるかもね。

ま、終わってないお話なんでそこらはまあこれからのお楽しみと言うことで。今回はまともな戦闘はなかったのが残念だったけど、次巻はちょっと派手な展開になりそうっすね(w。

★★★


2019-11-13 [長年日記] この日を編集

[Books] 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (ハヤカワ文庫SF)(ケン リュウ/中原 尚哉/大谷 真弓/鳴庭 真人/古沢 嘉通) ケン・リュウ 編/中原尚哉・他 訳
カバーデザイン 川名 潤
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012253-9 \1000(税別)

新しさと、懐かしさと

現代中国のSFの佳編をケン・リュウが英訳・編纂したアンソロジー。7人の作家の13編の短編と3編のエッセイを収録。

今年「三体」が大ヒットして俄然注目を集めている中国SF。その最先端の作品群をケン・リュウが訳した英語版をさらに邦訳した作品集。ほら、俺なんか中国SFといわれてとっさに出てくるタイトルが「猫城記」だったりするロートルなのでね、いきなりのこの事態に結構困惑もするし、正直「ホントにそんなにすごいの?」感もあるのは否めない。とはいえ「三体」が文庫になるのはまだ先だろう(三年待てる人なんです)から、ここで良い機会をもらったと思って読んでみた。って事で行きますよ。あ、今回はディレクトリリストのタイトル部分に著者名、データ部分にタイトルと訳者、その内容、という変則パターンでいきますね。

陳楸帆(チェン・チウファン)
「鼠年」(中原尚哉 訳)

最高学府に入学できていながら、就職の望みも薄い学生たち。彼らは荒野に出て、野生の鼠を狩る作業に従事している。ただしその鼠たちは中国の大企業が遺伝子技術を用いて作り上げた、ネオラットと呼ばれる人口生命体だった…。
前書きなどでもケン・リュウは再三、現在ただ今の中国の状況を投影したくなる誘惑には抵抗してほしい、と言っているんだけれども、それでもその抵抗は結構困難なのじゃないかな、とは思う。本作で言うなら、なんなら天安門事件で敗北した学生たちへの共感と同情、みたいなものを感じるなってのも無理だろうって気はするし。でも最後に感じたのは永井豪の「真夜中の戦士(ミッドナイト・ソルジャー)」だったりして(^^;。

麗江(リージャン)の魚」(中原尚哉 訳)

エリート社員だった僕は、定期健康診断で精神的ストレスを抱えた状態であると診断され、二週間のリハビリを宣告される。そこで十年ぶりの再訪となった麗江で見たものとは…
そういうジャンルがあるのかどうかは知らないが、「避暑地SF」だよねこれ(w。その味わいは結構なものかと思いました。

沙嘴(シャーズイ)の花」(中原尚哉 訳)

深圳でちょっと怪しい家業を営む僕が出会ったひとりの女性。彼女のために一肌脱ごうとした僕だったが…
乱暴な喩えですが中国版「ヴーダイーン」もの、なんてのはどうだろう。ハイテクを駆使しつつもどこかでその、またはそこの地域的な何かに囚われ続ける人のお話、と言えるのでは。

夏笳(シア・ジア)
「百鬼夜行街」(中原尚哉 訳)

中国版のアミューズメント・パーク。そこのキャストに混じって暮らす人間のぼく、少しばかり寂れてしまったこのパークでの暮らしの四季おりおりのなか、ぼくに降りかかる様々な物事とは…
もしかしたらこれが本書で一番「中国っぽい」お話なのかも知れない。なんと言うんだろうね、「雑伎団SF」とでも呼びますか? 非常に雑多なガジェットがぶち込まれるかなりカラフルな作品なんだけど、お話は徐々に不穏になっていく(w。

童童(トントン)の夏」(中原尚哉 訳)

要介護のおじいちゃんのために持ち込まれたロボットと少年の物語。これは打って変わって汎用性の高いお話、と言えそう。どこに置き換えても通用するお話だと思う。

「龍馬夜行」(中原尚哉 訳)

こちらも「百鬼夜行街」と通底するものがありながら、打って変わってモノクローム・テイストな一篇。ものわかりの良いシュライク(「ハイペリオン」でも「移動都市」でも可)の道行きのお話。うん、この方の作品はどれも好きになれそうな気がする。

馬伯庸(マー・ボーヨン)
「沈黙都市」(中原尚哉 訳)

禁止用語ではなく、使用可な言葉が住民たちを縛り付ける世界。そこに暮らす住人の中には、その制度に密かに抵抗する者たちがあった…。
ネタバレになっちゃうのかな、中国SF版「華氏451」って事だと思う。もちろんブラッドベリのから現代の時代背景のアップデートは無理なく用意されていて古さは感じない。手堅い一作、というのが一読した感想だな。

郝景芳(ハオ・ジンファン)
「見えない惑星」(中原尚哉 訳)

「量子論的銀河ヒッチハイク・ガイド」はちょっと乱暴すぎるかな(w。次々と語られる未知の惑星たち。そこで語られるエピソードには割と大きな比率で「認識」みたいなものがテーマに込められていると思う。

「折りたたみ北京」(大谷真弓 訳)

三層に折りたたまれ、各層ごとに社会階級の異なる人々が生活する大都会。第三層に暮らす1人の男はとある依頼を果たすため、折りたたみのタイミングを計って第一層に潜入しようとするのだが…。
ミエヴィルの「都市と都市」もかくやという大仕掛け。そこで語られるのは、まあ普遍的な人の格差と差別の物語。まるで似てないけどちょっと「ブレードランナー」的なイメージを受け取った。

糖匪(タン・フェイ)
「コールガール」(太谷真弓 訳)

15歳の小一(シャオイー)には女生徒としての顔に加えてもう一つの顔があった。クラスメートからは白い目で見られてはいるが彼女は気にしない。そんな彼女のもう一つの顔とは…。
ま、タイトルがそのあたりを物語ってはいるのですが、単なるコールガールだと思ったら大間違い、セックスを扱うと言うよりは、なんて言うんだろう、今の中国におけるフェミニズムSFの一つの形、と言えるのでは。もしかしたらこれはすごく新しい犬SFなのかも知れんけど(w。

程婧波(チョン・ジンボー)
「蛍火の墓」(中原尚哉 訳)

世界に終末が訪れ、人々は新たな世界を目指して移動を開始する。その中で人々の間には新しい「体制」の形が芽生えてきて…。
初期星野之宣で始まって、24年組の作家の誰か(特定しきれない。山田ミネコさん、かなあ)がペンを引き継いだような。全体としてはきわめて少女マンガにおけるSFの一つのジャンルにぴったりはまりそうな気はしてる。

劉磁欣(リウ・ツーシン)
「円」(中原尚哉 訳)

秦の時代、皇帝の命で円周率を極めることを命じられた学者が講じた策とは…。
うはは、中国にも小川一水がおった(w。どこに出しても恥ずかしくない、とても今様な数学SF。「今様」って言葉でくくるなら本書に収録された作品中、一番「新しい」お話と言えるのじゃないかしら。

「神様の介護係」(中原尚哉 訳)

突如地球に飛来した宇宙船団。そこに座乗していたのは20億の「神」だった。行き場を失い、地球での生活を希望する神々の要望とは…。
前作が小川一水ならこちらは田中啓文か(いやそこまでは…)(w。「三体」で一躍有名になった劉磁欣、実はその芸風は相当広かったと言うことなのね。脱力ストーリーのあとに待っているものとは、ってあたりにオーソドックスなSFショート・ストーリィの味わいがある。

はあはあ、やっと終わったぞ(w。んと、いくらケン・リュウが「深読みするな」と警告を発していても、この作品群から現代中国の諸問題を連想するな、といわれてもそれは無理だろう。とりわけ新書版から1年以上経った今、香港の騒動なんかも無視は出来ないわけで、いかに未来を描いていても本を読む我々が最初に参照するのは現代社会であるわけで、そこに目を瞑る、というのはやはり困難なのでは、とは思うし、敢えてそれをやるのは何かを見ないふりをする、って事になるのではないかな、って気もする。難しいな、ってのが正直なところ。

とはいえ各作品の読みやすさや面白さは抜群で、そこは大変楽しめた。全体としてはどうだろう、若干クラシックSF側にシフトしたストーリー感に、現代中国というか現代世界においてアップデートされたいくつかのガジェットが上手い具合に組み合わさったお話が並んでいる。これは決して何かが後退したとか言う話ではなく、これからSFを読んで前進していこうとする読者にとってはうってつけのアンソロジーと言えるのじゃあないだろうか。思ってたのとはちょっと違ったけど、総じて王道を行くアンソロジーになっているな、と思いました。とても良かったです。

★★★★☆


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ジュヴナイルとしてなかなか良質

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