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ま、いつも通りなんだけど、最近は透析よりお風呂に強迫観念が働くようで、先日も夜、風呂に入ってたらいきなりカミさんが入ってきてびっくりした(カミさんは夕方風呂に入れてる)。40年ばかり前だったらそれなりに桃色な展開もあったかもわからんけど、もう60なんでな、そういうことにはならんよ(w。
もう服脱いじゃっているので、無碍に追い出す訳にもいかず、お湯に浸からせて上がらせたけど、どういうんだろうなあ、身体の問題と言うよりは、日々やることがないって事の方が問題なのかなあ、なんて思った。とはいえ出来ることもそんなにないしなあ。なにか意識を向ける物があると良いんだけど…。
割と多めに見てます。なんせBDレコーダが頑張って仕事してくれるので(^^;。今のところ一番のお気に入りは「本好きの下克上」、あとはダンゴか。当落線上は…いくつかある(w。
漫画家吾妻ひでおさん(asahi.com)。おそらく現在世間に広まっている「萌え」だったりロリ愛好だったりのスタート地点にいたのはこの方だと思う。個人的には「失踪日記」以降の作品にはさほど強い印象は持たなかったけど、それをカバーして余りある’70年代後半から’80年代前半の活躍ぶりは、未だに思い出してもニヤついちゃう。「陽射し」「海から来た機械」、少し時間が経ったところで「夜の魚」あたりはとても印象が強かった。まあホントに好きなのは「どろろん忍者」とか「贋作ひでお八犬伝」とかなんですけどね( ̄▽ ̄;)。
ともあれ自分の人生の中で、これほど大きな影響を与えてくれた漫画家さんはそう多くはないと思う。享年69はちょっと早すぎるとは思うけど、それも人生。お疲れ様でした、どうか安らかに。
チャールズ・L・ハーネス 著/中村融 訳
コラージュアート Q-TA
カバーデザイン 坂野公一(welle design)
竹書房文庫
ISBN978-4-8019-2004-0 \900(税別)
帝国となったアメリカ。オハイオ川沿いを彷徨うひとりの男は記憶を全く失っていた。帝国に対抗する組織<盗賊>に属する二人の大学教授によって保護され、アラールと名付けられた彼は旺盛な知識欲を示し、正式に大学教授の職に就く。そしてその裏で、彼もまた<盗賊>の一員として活躍していた。ある日、帝国の大物の屋敷に潜入したアラールだったが、些細なミスから侵入を察知されてしまい……。
初刊行は1953年という年代物。発表された当時はさほど話題を集めなかったものが、後にブライアン・オールディスが本作を激賞し、本書のために「ワイドスクリーン・バロック」という言葉を作ったとされる作品。つまりこいつがワイドスクリーン・バロックの嚆矢というわけです。
ワイドスクリーン・バロックとはなんぞというと、諸説あるかもわからないけど自分的には様々な奇想を矢継ぎ早にぶち込んで、訳がわからんうちに話はどんどん大きくなっていって、最後は「え?」もしくは「何で?」で終わるようなもの、みたいに理解している。バリントン・J・ベイリーが代表格と思うけど、自分が初めてこのジャンルの名前を知ったのは多分、サミュエル・L・ディレーニイの「バベル17」かクリス・ボイスの「キャッチワールド」あたりかと思う。ね、なんとなく「え?」で終わる感、って判ってもらえるんじゃないかしら(^^;。
というところで本書。記憶を失って保護された青年、彼には特殊な能力が備わっていて…、から始まるお話は、帝政に移行したアメリカ、トインビーの名を冠した宇宙船、<盗賊>の創始者にまつわるミステリー、時間旅行にブラックホールといろんな要素がてんこ盛り。それらが次々と繰り出され、お話は2転3転、細かいスジなんぞ知るかー、な勢いで展開し、ややもすればお話のつじつまも怪しくなってくる(w。
なので「あれ?」と思うことはしばしばあるんだけど、それでページをめくる手が止まるようなこともなく、ぐいぐい読み進んでいけるパワーに満ちた作品。個人的にはなぜか、ワイドスクリーン・バロックというよりは「なんだかゼラズニイっぺーなー」なんて思いました。理由はよく解らん。とにかく退屈しないし、それほど古さも感じないって言うのは、元々がそうなのか、訳者の中村融さんが頑張らはったのかどうなんだろう。何はともあれ楽しみました。お得感は、あるよね(w。
★★★★
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