ばむばんか惰隠洞

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2015-06-30 [長年日記]

[Books] 量子怪盗

量子怪盗(ハンヌ・ライアニエミ/著 酒井昭伸/翻訳) ハンヌ・ライアニエミ 著/酒井昭伸 訳
カバーイラスト 前嶋重機
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011951-5 \1060 (税別)

ヘボい観察者は退屈してるぞ

脱出不可能な監獄惑星に捕らえられ、幾度となく死んでは再生させられる境遇の一人の男。かつては稀代の怪盗として名を馳せたジャン・ル・フランブールを名乗る男の精神は今、そんな境遇にあった。そんな彼の前に突然現れた、顔に傷を持つ美少女、ミエリ。彼女は監獄からの脱走と引き替えに、あるものを盗み出して欲しいと持ちかける。それは彼、フランブールにとっても全く無関係なものではなかったのだが…

という出だしから、お話はちょいと斜に構えた(どっちかというと三世よりな)ルパンと、(『敵は海賊』の)ラジェンドラ的なAI宇宙船を従えた戦闘美少女、天才的な学生探偵が入り乱れる、情報がそのまま財産と見なされるような未来世界でのピカレスク・ロマン的なお話が展開する。ちょっとこじゃれた泥棒さんの冒険活劇の背景に、最新のSF的アイデアがぶち込まれたようなお話、を期待していたんだけどそう言うものとは微妙に違っていて、基本的には量子論的な曖昧さが蔓延した世界でルブランの世界のトリビアを楽しむ作品、からそんなに先に行ってないようなお話に仕上がってしまっているなあ、と言うのが正直な所。

自分が「ルパン」シリーズについては素人同然なこともあるんだろうとは思うけど、ここで繰り出されてくるくすぐりの大半が全くこちらをちゃんとくすぐってくれないのがかなり辛い上に、ここで提示されてる未来社会の損得関係、なかんずく損の方のそれを損したら痛いよな、感があんまり伝わってこないので、ここでしくじったら取り返しがつかないぜ的な切羽詰まった感があんまりこっちに伝わってこないの。なのでお話を読み進めていく上での推進力が著しく弱いのだね、この本。

SF的アイデアはいろいろ面白いと思う。「携帯時計」に「サイフ」とルビを振る感じとかはかなり好き。んでも全体的には、SF的なアイデアのつるべ打ちを楽しむのか、しゃれた泥棒さんの活躍を楽しむのか、どっちに針を振ったら良いのかわからないままお話が進んで行ってしまった感じはあるかも。たぶんよくできたSFなんだと思います。思いますが自分にとっては1ミリも楽しめなかったっす。つか久しぶりに読むのが苦痛だった(^^;。

★★

[Anime] 定期視聴番組

「ダンまち」最終回。まあ予定調和と言えば言えるんだろうけど、ちゃんと毎回楽しませてもらえた、って点においてはよくできたアニメだったんじゃないでしょうかね。2期は無理だろうけど、あったら見たい気はするね(^^;。

[Baseball] マケタデー!

S4-3T。まあ負けるべくして負けたな。クリーンナップの前にランナー貯められない、肝心な所で追加点を取れない。1番、2番に誰を入れるのか、一度それを決めてどれだけ我慢できるのか、かなあ。1番鳥谷、2番大和っすかねえ。個人的に大和は使い続けていって欲しいんだけどな。あの守備は金取れるでしょ。


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