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ジェイ・アラン 著/嶋田洋一 訳
カバーイラスト 筑波マサヒロ
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012060-3 \840(税別)
中央アジア共同体とカリフ国の連合体と西側連合が対峙する宇宙。グリーゼ250星系での艦隊戦には辛くも勝利した西側連合だったが、ここに来て中央アジア共同体は一見無価値に見える植民惑星に向けて大軍を展開しつつあるとの情報が入る。今や大佐に昇格したエリックを含む西側連合海兵隊は渦中の植民星への展開を命じられたのだが、なぜかここに来て一枚岩であった海兵隊に、上層部から不可解な異物が混入させられることに…。
前作にはあまり良い評価をしていなかったシリーズ第2作。なんだけど驚いた。かなり面白くなっている。前作が地球の貧民地区で育った寄る辺ない若者が、最後に残った拠り所と言うべき海兵隊に入隊、過酷な訓練の末、一人前の戦士になっていく姿が描かれていたんだけど、その描かれっぷりが少々とんとん拍子過ぎないか、なんて感想を付けてたんだけど、あれはつまり大忙しのイントロダクションであって、本筋はこの巻から、と言うことなのだろうね。
と言う訳で本作は出だしから見せ場満載。主人公はどこ行った? もあるけど迫力たっぷりの艦隊戦からスタートし、それからようやく主人公登場、最強の海兵隊にも何やら不穏な動きが見られつつも頼りになる同僚、信頼できる上官と共に前線へ。先に振った艦隊戦のその後の流れにも目配せを忘れず、最強ではあるけれどもどこか家族的な部分もある海兵隊という組織を逆に煙たく思う身内であったり、西側連合に対抗する側の策謀だったり、ヴィランサイドのファム・ファタールが登場したり、SFだからこういう展開もありだよね、と言うフックも追加されてたりと盛りだくさん。最初から最後まで楽しく読み進めていける本になっていて、こりゃなかなかどうして、バカにできんな、と(失礼)。
もちろんそのいろんなサービスのそれぞれは、個別に見れば何か目新しいものがあるという訳でも、ストーリーの展開に何か大きな捻りが加えられているという訳でもないのだけど、定番の戦争アクションの定番故の勘所をしっかり押さえた造りになっていて、そこが読んでて大変気持ちいい。あまり構えないで気軽に楽しく読んで、良い気分で時間をつぶせる一冊。前作読んでなくてもそれなりに楽しめるんじゃないかな。
★★★☆
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