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火曜深夜の分まで。「ヒナまつり」、ヒトミちゃんもアンズちゃんも良い娘ね。そして周りにいる大人が揃いも揃ってクズという。「デビルズライン」、安斎さん、実は期待の新種かも的な。エロがない(w。「ティラミス」、ワンちゃん再登場。そしてこの時代も女子バレーは人気スポーツ。「ひそまそ」、なるほど、恋をしたらえらいことになる、と言うのはわかりました。
ジャック・キャンベル 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 寺田克也
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012183-9 \1100(税別)
ジャンプ・エンジンの開発により超光速航行能力を手に入れた人類は、太陽系をあとに銀河系の様々な星域にフロンティアを建設するようになっていた。旧星系での軍人生活に見切りをつけた退役軍人、ロブ・ギアリーも、新たな植民惑星グレンリオンの地に立っていた。だが到着早々トラブルが。近隣ですでに一定の勢力を築いていたスカザ星系が、グレンリオンの所有権は自分たちにあると主張し、戦闘艦を送り込んできたのだ。迎撃しようにも非武装の救命艇ぐらいしか使えない状況で、移民団の評議員たちは数少ない軍人のひとりであるギアリーに一時的に大尉の待遇を与え、対応を要請してくるのだが…。
「彷徨える艦隊」のジャック・ギアリーの何代か前のご先祖様が主人公の物語。超光速航法が実用化されてまださほどの時は絶っていない時代、まだまだ宇宙艦隊も規模は大きくなく、各植民星系も自前で宇宙船を建造できるところなんかはまれで、多くはかつて太陽系宙域で使われていた軍艦の払い下げを使用しているような状態。なので宇宙戦闘も比較的小規模。また、植民惑星の方もまだまだ建設途中で、ちゃんとした軍隊なんぞを作っている場合じゃない。そんな時に、というかそんな時だからこそ、そこを狙って他星系が盗賊まがいの行動に出てきてさあ困った。でもこっちにはあの"ブラックジャック"ギアリーのご先祖様がいてまっせ、という訳ですね。
いつものように圧倒的に不利な状況で、それでも軍人としての責務を果たそうとするギアリーに、少数の頼りになる仲間が力を貸して大活躍、というお話ともう一本、グレンリオンとはすかし離れたところにあるコサトカ星系にやってきた負け犬政治家のロハンたちの戦いが並行して語られる。確かコサトカって、ジャックの時代には彼らの母星的な扱いになってた様な気がするんで、こちらのシリーズでも最終的な舞台はコサトカって事になるのかな、って気はする。ロブが中心の宇宙戦、ロハンの友人でグレンリオンにやってきた元宙兵メレを中心にした地上戦、それからロハンたちの政治闘争という三本立て。先に書いたようにとにかく圧倒的に物量が足りていない状況で、知恵を絞って局地戦を戦っていくって流れはなかなか楽しい。
その上で今回ちょっと新鮮だったのは、このお話の世界のシビリアン・コントロールがかなりしっかり機能しているってところかな。必ずしも有能とは言えない政治家たちなんだけど、それでも軍人は政治家の決定に従って動く、ってところが割としっかり描かれている。優秀な人物もいればともすれば保身に走りがちな政治家もいて、彼らの無定見で振り回されるのはいつも軍人だけど、それでもそんな政治体制を護るのもまた軍人、という構図。もちろんこれはミリタリSFですから政治家があんまり無能をさらすと、そのしっぺ返しも来るんですよって攻勢にも抜かりは無いわけだけど(w。
これまた三部作の第一作目って事で、まずは貧乏人の戦争、という部分がなかなか新鮮だった。登場人物のなかでは実はギアリーがあまり目立った個性を発揮してないあたりは残念か。脇のキャラたちはみな結構深みがあって魅力的なんですが。とはいえ続きに期待しておきます。三冊ではさすがにアライアンスとシンディックの誕生、まで描くのはちょっと難しいかな(^^;。
最後に訳に文句を。終盤、ギアリーの副官的存在の元敵だった士官マーテル(大変いいキャラです)がギアリーを「艇長」と呼び、それにギアリーが感動するって下りがあるんだけど、ここは全く意味不明。原書読んだわけじゃないからわからんけど、ここでマーテルはギアリーを「キャプテン」と呼んだんじゃないのかね? 一応そこまでマーテルはギアリーを「大尉」と呼んでいるんで、海軍式ならルテナンだわな。それが最後の戦いを前に彼を真の艦長と認めて「キャプテン」(海軍式なら大佐やね)と呼んだって事なんじゃないかしら? 「艇長」だと降格なんじゃないですかねえ。月岡さんは前にも軍隊の階級の訳でちょっと残念なことやらかしてたと思うんだけど、こういうとこ指摘する人、いないのかしら?
★★★☆
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