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本買って髪刈って酒買って(ラップ調)帰ってくる予定だったんだけど、床屋さんが珍しく満員(店の外までまってる人があふれてた)だったので、本買って酒飲んで日なたぼっこして帰る、に変更。目当ての本はすべて見つかったので確保。あとはいつものように湊川でカメラパシャパシャ。
空の写真をいろいろ撮ってみてたんですけど、なんかこう、良い感じの色になってくれないもんですね。
おまけ。鈴蘭台の駅前に建設中の北区役所の新庁舎。だいぶ出来上がってきました。
カート・ヴォネガット 著/大森望 訳
カバー装画 片山若子
カバーデザイン 川名潤
河出文庫
ISBN978-4-309-46472-5 \920(税別)
バーで出会った男は効率的な殺人のアドバイザーだった。彼が披露する効率的な殺人のテクニックとは…。表題作を含む14編を収録。
まだGEの社員だった1950年代、高級紙を使用したスリック雑誌にヴォネガットが発表した短編集。数が14編と多いので短めに感想をいきますね。
夫が発明したのは、一家に莫大な富をもたらすはずだった。耳につければ様々な助言を告げてくれる機械。だが…。
SIRIなんかが一般的になった今読むと意外な先取り感もあるけれど、それ以上に「良き家庭とは」の方に視点を振った作品と言えるかな。
どうしようもなく最悪、の略語そのものの境遇に押し込められた冴えない男。そんな彼のアシスタントとしてやって来た女性は…。
多分このあたりのふふっと笑いながら最終的にほっこりするお話、というのがスリック雑誌の読者には一番求められてるお話のような気がする。
初めての街にやってきた防風窓のセールスマン。彼が訪ねた夫婦にはちょっとした秘密があって…。
表現がもたらす富と不和、円満な夫婦生活のコツってこうじゃないかな? みたいな。
とある架空の街で起きる理不尽な出来事。正義を遂行するとはどういう事か、みたいな。これが一般的なSFだったら、読み進むにつれて自我の認識とは? みたいな方向に進んでいくんだろうけど、そこは意外とシンプルにお話は進んでいく。これも多分読者を想定仕手のことなんだろう。その中で結構「怖い」話にもなっている。
天才とはなんだ? を音楽をテーマにさらっと語ってみる。なんつーか、途中で一回ひっくり返しがあるんでどうなるかと思ったら、オチは割におとなしい…かな?
失踪事件を追う刑事たちが辿り着いた重要人物は催眠療法の達人だった。彼から真相は語られるのか? 催眠術の達人対警官の凌ぎ合い。登場人物が名乗る本名はグリム童話からですね。
多分本書の中では最もSFっぽい作品と言えるかな。ふとしたことで手に入れたペーパーナイフ、と思ったらそれは…。SFとしていくらでも攻められそうなアイデアだけど、そこにはあまり突っ込まないのね(w。
久しぶりに故郷に帰ってきた男。彼には一つ、やりたいことがあった。それは…
レッド、がキー、ぐらいしか言えない…つかこれでもネタバレになっちゃうかな(^^;
言ってみたらハウツーメイク・ストーカーもの。そのオチはハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、さて。
ソ連某所で発見された蟻の化石。それには驚くべき新発見が…。
共産主義体制を痛烈に皮肉りつつ、その裏には解釈という行為のいかがわしさなんかも潜んでる。個人的には一番好きかも。
突然の殺人事件を背景に、田舎町の暴君に勇気を持って立ち向かう少年のお話。極めてストレート、なのは良いがミステリとしては落第のような気が(^^;
表題作。殺人、は実はそれほど重要じゃなく、肝心なのは人を邪に支配したいなら、こんな手がありますよ、という警告のこもった短いストーリー。
全く異なる階級に属する人が出会った時に生じる小さな、しかし修復不可能な事件とは。いろんな意味で苦いストーリー。
不妊に悩む夫婦が頼った医師、だが…これまた苦いというか、きっつい結末が待っている。これをラストに持ってくるかね(^^;。
という。掲載誌が多分、週刊文春とかの類いではなく、なんだろう、Tarzanとかですか、ちょっとハイブラウ気取った系の雑誌に載るタイプの短編と言えるか。極端にどこかに振る、というよりは比較的予定調和の範囲内でちょっとほっこりしたり、ぎくっとしたり、ちょっとだけ考え込むようなテーマを投げかけてくる、みたいな。もちろんこれがニーズに完璧に応えた作品と言えるのだろうし、それができるヴォネガットさすが、ってところではあるのだと思う。でもまあSF者的にはもうちょっと、尖って欲しかったかも知れないね。
逆にO・ヘンリーとかお好きな方なら、かなり気に入るんじゃないかと思いますよ。
★★★☆
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