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先週に引き続いて、今日からさんちかで古書即売会だと思ってたのに、いってみたら骨董品の即売会じゃん。しょぼーん。何となく映画を見る気も失せて、へろへろと戻ってきてしまいましたとさ。元町通りでは古書の即売やってたので2冊ほど購入したけど、総じて収穫なしであった。とほほ。
バーバラ・W・タックマン 著/山室まりや 訳
カバーデザイン 間村俊一
ちくま学芸文庫
ISBN4-480-08867-9 \1500(税別)
ISBN4-480-08868-7 \1500(税別)
「バルカンのどこかで、途方もなくバカげた事が起これば、さし迫った戦争に火がつくだろう…」ビスマルクの予言は的中した。1914年6月、サライェヴォに響いた銃声は、危うい均衡を保っていたヨーロッパ列強を一気に戦争の渦の中に巻き込んでいく。だがこの戦争は、決して唐突に発生したものではなかった。ヨーロッパ最強の国家となる事を目論むドイツ皇帝ヴィルヘルムII世の挑発的な言動と、それに対抗するフランス、ロシアの間ではすでに、次の戦争が起こった時の動員計画、実際の戦略などについては緻密かつ膨大な計画ができあがっていたのだ…。
1963年のピュリツァー賞受賞作品。1910年、英国王エドワードVII世の死去を機に欧州大陸の覇権をわがものにしようとヴィルヘルムII世が精力的な外交を開始するところからお話は始まり、ついに大戦が勃発、初戦のドイツ軍の急進撃、タンネンベルクでのロシアの大敗、そしてマルヌの会戦におけるドイツ軍の進撃停止、までが描かれる。ここまで急展開につぐ急展開だった戦局はマルヌ会戦後停滞し、長く厳しい塹壕線へと続いていく。この本の後に続くのが、「西部戦線異状なし」や「ジョニーは戦場に行った」のエピソードというわけ。
緻密に練られたと思われる戦略が、実は旧来の固定観念に囚われすぎたものでしかなかったり、せっかくの斬新な戦略が、その有用性を性格に見て取る事の出来ない軍高官によって微妙にねじ曲げられ、当初持つはずだった破壊力を完全には持ち得ない戦略になってしまった、などというエピソードの数々は、第一次大戦に限らず、この前の戦争でも似たようなそれをさんざん目にするわけだけれど、机上でいかに完璧な理論であっても、それが完璧たり得るには現実世界と机の上が寸分違わぬものでなければならないという条件が付くわけで、残念ながら現実世界は机の上のように簡単に見渡しの効くようなものじゃない。さまざまな不確定要素がそこにはある、という事をいかに戦略に織り込めるかが、戦略家の腕の見せ所な訳だけど、ドイツの戦略家たちは机の上をあまりに重視しすぎ、英仏の戦略家たちは現実の、それも都合の良い部分だけを見て戦略を立てていた、というのが明らかになってくるあたりの描写が興味深い。敵も味方も穴のある大計画の元で大戦闘になだれ込んでしまった戦争であったのだね。
序盤のミスをお互いに有効に修正する事が出来なかった事が、短期間で終ると思われた戦争を、4年に及ぶ大戦争へと変貌させ、人の命を著しく軽いものに変えてしまったわけで、その後の日本の悲惨な状況などを考えても、「参謀」というリーダーたちの資質と責任ってのは、近代戦に於いてはとてつもなく重たいものだよなあと思ってしまう事ではある。
それとは別に、本書ではとても印象的な箇所が上下巻でそれぞれ一カ所ずつあって、そこはいろいろと考えさせられた。
上巻では「中立国」である事の難しさ、辛さ。ドイツはシュリーフェン・プランに沿って中立国のベルギーに侵入し、フランスの中枢に大迂回戦を仕掛ける計画を持っていた訳だけど、中立国であるベルギーはあくまで、自国に敵が侵入するまで有効な手を打つ事は出来ない、敵の侵入があったあとも、それまで軍事的な条約を結ぶ事が出来ない中立国にとっては、近隣の大国の都合が先行する、実際に戦争に巻き込まれたあとは、自国の思惑はそっちのけで近隣の大国の戦略に否応なく組み込まれ、往々にして国土は蹂躙されまくる、という三重苦を味あわざるをえないというわけで。しかも念の入った事にこの国は、それから30年と経たないうちに、まったく同じ災厄を食らっているわけで、なんと言ったらいいか、「中立」を謳うという事の裏にはここまでの覚悟が必要である、という事を今の我々はわかっているのかなあ、などとふと考えてしまったわけで。ぱっと見にはなにやら美しげな「中立」という響きではあるんだけど、その「中立」を全うするというのは、これはこれで大変な覚悟と、それなりの準備が必要なんだよな、ということなのだな。
下巻の見所は「国民性」。上意下達、というか、御上からの訓告を極めて従順に受け入れてしまう性質を持った民族と、それがラテンのノリなのか、上が言う事はそれとして、自分の故郷が蹂躙されたら自発的に銃を持ち、個人レベルでも戦う事を辞さない民族が対峙した時に、予想できなかった軋轢が生まれてしまうという事。いったん自国を占領されてしまったら、おそらくゲルマン民族的には話はそこで終わりで、あとは新しい為政者に案外従順に従う(この辺、日本人と似てるのかも知れない)ものが、ベルギーやフランスの住民たちは、国が破れ、占領軍が駐屯してきても反抗する気を失わない、この精神が理解できないゲルマン民族が、彼らを過酷に処断してしまった、というのはドイツにとってその後半世紀以上にわたる痛恨事の端緒だったのかなあ、と。別にナチスがそうだった訳じゃなく、ゲルマン民族の特性として、統制を外れて独自に行動するものが理解できず、いきおい過酷な処断に走ってしまう、という傾向があったし、それは次の大戦でも同様だったのだろうね。
国と国が戦う、といった時に発生する膨大な戦闘以外の手間の部分、近くにあるからといって国民感情も近いとは限らない欧州の複雑な人間事情、みたいなものを改めて想起させてくれる労作。読み応えあり。なれど文庫本の上下巻、あわせて3000円というのは勘弁してくれー、いや、3000円取るならもうちょっと、活字を密集させてくれー、とも思ったけど。ちくま文庫は高いのよね(つoT)。
(★★★☆)
高校野球もあって「ウルトラマンメビウス」、「BLOOD+」の二本だけ。さて太田愛脚本ってことで期待して見た「メビウス」(#19:孤高のスタンドプレイヤー)。
まあなんですな、宇宙人一人(もしかしたら二人)、準超能力者二人、天才一人、怪獣使い一人というきわめて異能な人間たちの集まりであるクルーガイズにあって、単に多血質なだけのリュウ君が毎回イラついて大声上げるのもむべなるかな、と。そこには同情するがあんたのキンキン声は耳障りでイライラするんでヘンに伝法な喋り方するのはやはり控えて欲しい。
太田愛脚本に関しては、それなりに手堅くまとめたかな、ってとこですか。量子論的にゆって3体が3分の1ずつ本物である怪獣、と言う設定に妙にSFを感じたが、角の灯りが点いてるときがより本物っぽい状態であるってんならば、別に3体同時に攻撃する必要もないんじゃないかとは思ったり。
あとはなんだ、ビン入り牛乳とパンを飲み食いしながら語るサコミズさんとリュウ君の絵に、この番組のスタッフの'70年代ウルトラ嗜好を感じてしまいました。
で、わたしゃダメなのよね「帰りマン」以降(正直言うと『セブン』も入っちゃうんだけど)のウルトラって。
割と読んでてムカついたネタが二つ。サイト画面が読みズラい(夏目房之介の「で?」)、真夏の可愛いクソガキさま(世界一小さい新聞)。
読みづらいことを自分でも認識されてるなら、何か手を打とうとは考えないのでしょうか夏目先生。ITメディアのblogはユーザーにカスタマイズの余地がないものなので? だったらさらにお引っ越しされるって選択肢もあると思うんですが。
後者の方は、一見ええ話に見えるけど、この文章の書き手の品性はかなり下劣なものだと思う。
私はさりげなく、連れの編集者に言ってみた。
「フーリガンでやってみるか?」と私。
つまり自分は出来ればゴタゴタに巻き込まれるのはイヤだけどこの状況はどうにかなったら良いなー、と思ってるだけの人間の話ではないかね、これは。とって付けたように客が一斉に編集者に感謝し、小さく拍手をした人もいたのだ。
なぁんてオチをつけるあたりにもげんなり。自分でやれよ自分で。そしてとりあえず他人様の反応引っ張って(自分がやったことでもないのに)、自分の(そもそもあんまり積極的に前に出さなかった)主張を補強するような真似は、するもんじゃないだろう。
高校生諸君やら職業人のみなさまががんばって野球しはるんで、今週は「おおきく振りかぶって」、「地球へ…」、「ラブ★コン」、「大江戸ロケット」、「獣拳戦隊ゲキレンジャー」、「仮面ライダー電王」、「Yes! プリキュア5」。「おお振り」の理屈っぽいスポ根エンタティンメント、「地球へ…」の補完しまくりまっせな心意気、ともに割と高評価。
土曜深夜は「ラブ★コン」が個人的な好みよりは少々うわついた方向に行きつつあるかなあと感じるのと、「大江戸…」のオマケ風味はなかなか楽しかったかな、みたいな。フィーチャリングくぎみー編だったんだけどどうでしょう、この作品は釘宮理恵を上手く使えてない点のみ、不満が残ったりするわけで。ここに来て各キャラの掘り下げモードなのかな? 次回は10-4-10-10コンビネタのようですが。
日曜朝は、ブラコン兄さんに解離性人格障害ネタにフィーチャリングリンちゃん、と見せかけて実は小町さんの黒キャラっぷりが際だってたような気も。どれも面白かったですけどね。
またもや順番ぐちゃぐちゃ。「真マジンガー 衝撃! Z編」、「グイン・サーガ」、「うみものがたり」、「化物語」、「亡念のザムド」、「NEEDLESS」、「戦場のヴァルキュリア」、「侍戦隊シンケンジャー」、「鋼の錬金術師」。「ディケイド」と「プリキュア」は高校野球のためにどこかに追いやられた模様。肝心の野球の方も、確か二回にわたって雨天順延食らう羽目になったんだっけか。球児の皆さんにはご苦労様なことでありましたな。
web配信編のほう、鉄也さん登場の「マジンガー」、原作では「死の婚礼」あたりまで来た「グイン」、おおむね予想通りの展開の「うみものがたり」。「マジンガー」がテンション高くてなかなか結構。後の二つは少々締まりがない感じだな。どちらもディティールをサボってるから本筋に張りがこないんだと思う。
土曜深夜はまあどれもそこそこ、面白いと思います。
「シンケンジャー」は夏のパワーアップ。これまでで一番ローコストな新コスチュームなんじゃないだろうか。そんなことはないか。今ごろ気がついたけど、お寺の住職、高橋源太郎さん(うっかり八兵衛)だったんだな。ふうむ、里見浩太朗さんや横内正さんも、顔出してくれると嬉しいんだが。
「MM9」と昨日に引き続きニコ動で「大魔神カノン」、こちらは5、6話。先に「カノン」の方を言っとくと、ふむ、確かにニコ動でのお前らのコメントや閣下のおっしゃるとおり、「響鬼」的な部分があちこちで散見されているな、という印象は結構強いかも。で、その辺のちょっと変わっているけどあまりキャッチーじゃない部分に作り手側が過剰に注力してしまうので、見せられる方は「おいおいそこはもう良いだろ」って気分になってしまうのかも知れない。あざといばかりのすれ違いと行き違いと伝わらない気持ちの描写なんてのは、上手くやればドラマに対して良い感じのスパイスになってくれるはずなんだけど、ここでは「あーそりゃすれ違うよね」、「あーそりゃ行き違うよね」、「そんなもん伝わる訳ないだろ」って描写しかされないからイライラするんだと思う。登場人物の描き方が揃いも揃って頭が悪い(バカとかいうレベルじゃなく)のが一番の問題なんじゃないだろうか。キャラがバカなのは良いんだ、バカなりに描きようがあるから。でもキャラを動かす側の頭が悪いのはどうしようもないと思う。
それでも見るところがある感じは辛うじて残してくれてるので、まあ付き合いますよ。
「MM9」は樋口真嗣監督回。まともに「ウルトラQ」で来たな、って感じ。小さなジングル的な音なんかでもまともに「Q」意識してましたね。「MM9」の映像化、というのじゃなく「MM9」が下敷きにしたファースト・ウルトラを強く意識した絵造り、になっていたと思う。で、それはそこそこ成功していたんじゃないかな。ほんとにワケの分からない状況に放り込まれたときに、その環境下で精一杯冷静に状況を分析する案野さん、とかはこれはこれでありだし、今現在無かったことになっているMがもしかしら半世紀ばかり前(ん、もっとか)には有り得たかも知れなかった、って話の持って来方も上手いと思った。イドの怪物の扱いに説明がほぼ全くないのはどうかと思ったけど、総じてさすが伊藤和典。逆にさすが樋口真嗣、と言いたくなる画がなかったのはちょいと残念だったかな。でも面白かったと思う。なんか微妙に小津っぽかったね。
なにげに案野さんを庵野さんがお助けしてたりしましたな(w。
ジャンパーソンにもビルゴルディにも全く関係ない。楽天英語の世界:お代わり遠慮願います。ちょっと笑った。
S1-4T。まあ勝ったから良いけどね。新井はんには「昨日打てや」と言いたいが、言うても詮無い事ではあるな。
それにしても打てない試合が続いておりますよ。あまりの淡泊な攻めっぷりにABCラジオの実況じゃ、「このあと何か用事でもあるんでしょうか」なんて言われてたね(^^;。
送り火用の被災松からセシウム 京都市、使用中止を発表(asahi.com)。
長く続いているものに新しいネタを仕込む時は十分注意しましょう、って話かな。思いつきに乗っかったらドタバタぶりだけがクローズアップされる結果になっちゃった。古いものは頑固すぎるぐらいでいた方が良いって事なのかもわからんね。
と言うわけで福井晴敏版「ガンダム」、第2話「赤い彗星」、第3話「パラオ攻略戦」。シャア・アズナブルの再来と言われる新生ネオ・ジオン総帥、フル・フロンタル。彼と彼の駆るモビルスーツ、「シナンジュ」のポテンシャルは圧倒的。なすすべもなく押しまくられるバナージと「ネェル・アーガマ」。状況を好転させたい連邦側、そしてアナハイムを影で牛耳るビスト一族の暗躍もあり、状況は二転三転して、と言うのが第2話、一敗地にまみれ、ネオジオンの虜囚となったバナージは、そこでスペースノイドたちがかかえる問題の奥深い部分に触れる。世界を決定的に変える「ラプラスの箱」の「鍵」であるユニコーンガンダムを巡る連邦、ネオジオンの思惑は忘れかけられていた小惑星、パラオに戦端を移してきて…、と言うのが第3話。
旧作を踏まえつつ、新しいネタも上手い感じにちりばめてくるあたりは「ガンダム」判ってるなー、という安心感に裏打ちされた「読む快感」を提供してもらえているな、と言う感じ。そこはとても楽しいし、そこで「プルトウェルブ」なんて言葉が降ってきたら、やっぱり「おお」と思ってしまうよね。そこらのサービス精神的な辻褄合わせ狙いの目配せにニヤリとしつつ、読んでいくのが正しい楽しみ方と言えるのか。
その上で総じて大人達がしっかりしてる、って描写に抜かりがない、ってあたりなのが福井版「ガンダム」の特徴なのかな。そこのところがちょっと、楽しいです。
週末から土日をはさんで週アタマの分。いろいろありますがとりあえず「Classroom Crisis」が意外に楽しい。最初は大丈夫? って思ったんだけどね。あとはなんだろ、「WORKING!!!」、山田と桐生がついにエンカウント。ここまで二人を会わせないようにいろいろ画策してた相馬さんの真意は奈辺に? ってあたりがこの先の興味の対象、ってことなんだろうか。
さて、なんかネットではいろいろ話題になってるような「GATE」、「ワルキューレの騎行」ネタでいろいろ言われてるようですけど、アニメの方は「ワルキューレの騎行」を流しながら進軍したヒューイ部隊に対して、街にいる伊丹たちや異世界の人々のリアクションが全く描かれていない、ってところが一番の問題なんじゃないのかな。
「ワルキューレ…」が聞こえてきた、あれは何だ? あの楽曲が何かを象徴しているのか?って描写が全くないものだから、最終的には自衛隊にもアタマおかしい奴がいる、って話以上のものが伝わってこない結果になってしまったんじゃないかと。意地悪く深読みするなら、その(『ワルキューレ』を流させる)キャラに、かなり熱心な9条擁護派であることが知られている小山力也さんを当てるあたりも一種の悪意コミなのかな、なんてこともちょっと思ったりはしましたが。
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□ TUX [●この世で、うっかり八兵衛に渡された印籠ほどアテにならないモノはないだろう、と思ったのは私だけでしょうか?(爆)]
□ rover [そーこーかー(w。]