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井上雅彦 監修
cover art 山本ゆり繪
カバーデザイン 泉沢光雄
光文社文庫
ISBN978-4-334-74295-9 \914(税別)
「異形コレクション」第38弾。幽霊をテーマに、その「理屈」の部分に怖さが生まれるか否か、のあたりに軽く縛りを一回掛けたような作品集。執筆者は登場順に、春日武彦、小中千昭、斎藤肇、福澤徹三、柄刀一、藤崎慎吾、八杉将司、平谷美樹、上田早夕里、朝松健、平山夢明、遠藤徹、梶尾真治、小林泰三、菊池秀行、西崎憲、井上雅彦、加門七海、傳田光洋。
ま、真冬にユーレイ話を読む羽目になったのは、主にこっちが買うだけ買って放ったらかしにしてただけって話。「異形」はすでに39が出ているんでしたっけか。そんな「異形」の今回のテーマは「幽霊」。序文で監修の井上氏いわく、
この画期的な一冊を作るにあたって、監修者が依頼時に付加した条件は、次のようなものでした。
≪いわゆる幽霊、心霊を、肯定しても否定しても、あるいは「常識」を覆すようないかなる仮説を提示してもかまわない。※ただし———怖がらせること、ぞっとさせることが条件≫
実にチャレンジングなテーマが逆に足かせになったのか、「得体の知れない怖さ」がやや薄味で、それなりに理由が予想できるが故の残念さ、みたいなものが先に立ってしまっているかな。本来こういうテーマが来た時こそ力を発揮して欲しいSF畑の作家さんたちに、切れ味がいまいち足りない感じがするのが惜しかったかも。それでもやっぱりSFサイドを応援はするんですが。
というわけで、上田早夕里「くさびらの道」、切れ味って点ではたぶんピカイチだと思われる梶尾真治「葛城淳一の亡霊」あたりがワタシの好み。あとは、怖さはともかく、一種のマニアックさが読んでて楽しい小中千昭「共振周波数」と、このシリーズの名物でもある、いくつかあるシリーズ内シリーズ、とも言えるものの一本、朝松健の一休和尚もの、「赤い歯型」もなかなか。
とはいえ今回はわずかに低調、でしたかね。冬に読んだオレが悪かったかな。
★★★
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