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ということで。結構あるはずの未読のサンリオSF文庫を読んでみようじゃないか、を10月のテーマにしようかな、なんて。とは言えめぼしいところは一通り読んだはずだから、未読なのは多分厄介そうな本ばっかりな予感もあるんだよな。とりあえず比較的ライトなんじゃないかと思われるこの本から。ボブ・ショウ「見知らぬ者たちの船」 嶺常生 訳、1983年初版→amazon(ユーズドのみ)
。
宇宙地図製作公社に所属する調査船、サラファンド号。日々版図を広げる人類世界の地図製作のため、この船は今、とある高重力惑星の測量作業に従事していた。12人の乗員達は6台の測量車に分乗し、母船を中心に放射状に散開して惑星の測量作業に従事する。だが、一通り測量作業を終えて母船に帰還しようとする彼らに対し、船に残る船長から緊急停止命令が発せられる。母船を発進した6台の測量車が今、7台になって戻ってこようとしていたのだ…
巻頭言で「A・E・ヴァン・ヴォークトに捧ぐ」とあるとおり、実にこう、全編にわたって「『ビーグル号』っぽいなあ」感がハンパない。「ビーグル号」がいかにも初期SFらしい、科学というものに対するややオプティミスティックな信頼感に裏打ちされていたとするならば、ショウの作品の方は、いかにも70年代以降のSFがたたえる、何とも言えんニヒリズムのようなものをまとった作品と言えるだろうか。
でも根っこのノリは間違いなく「ビーグル号」なんだよね、これが(w。
まずはあちらで言うところのクァールを思わせる異星生命体が登場し、その後もいかにもな展開が続き、「ビーグル号」でもそうだった、ラストのかなり希有壮大な展開の方にも抜かりはない、というかここに来てがつんとハードSF風味を持ち込んでくるあたりがなんともはや。
ボブ・ショウというとついスローガラス的な何かを期待してしまいがちだけど、もちろんそれだけじゃあないわけで、こういう、ちょいと軽めのかわいげのあるSFも良いっすね。
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