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少し前に、以前お風呂の改装やってくれた業者が店を畳むことになったってことで、そこの引き継ぎをやることになった業者さんが挨拶にやってきて、ついでに今お風呂はどんな感じか見たいっつーんで、見てもらったら、今のところ大丈夫だけど、壁部分のコーキングにやや黒ずみがあるんで、ヒケが出来てそこからすき間が生まれる危険性があるんで、コーキングし直した方がいいかも、ってことで。
まあ大丈夫だってんならまだいいや、って事でお引き取り願ったんだけど、ヒケがあるってんならちょっと盛っといた方がええか、つーことで朝イチで近所のDIYセンターで補修剤買ってきてごそごそ作業。いうてもカビキラーに古歯ブラシでこびりついたカビを洗い落として、水気を取って、後はこいつをにゅーっと塗りたくって後は半日以上放置、ってだけの仕事なんだけど。
とりあえずこれで様子見。
相変わらずのスローペースながら、読むこた読んでる。横田順彌編・「日本SF古典集成 Ⅱ」ハヤカワJA、1977年初版→amazon(ユーズドのみ)
。今回はちょっと風変わりな作品が混じっているかも。感想いくぞ。
宝暦十三年の作。単純なファンタジイではなく、いささかなりとも「科学」の部分が追加された作品という意味でのSF、と言うのであればその嚆矢は平賀源内によるこの作品になるだろう、ということなのだそうだ。とは言えその「科学」の部分はホントに薄味。しかもヨコジュンさんの翻案の軽妙ぶりが洒脱すぎるものだから、なんというか、コーシンのマンガの小説版を読んでるような気がしてしまった、って、コーシンならSFでいいのか(w。
明治四〇年の作。時代を考えれば、単純に南洋だったり秘境だったり、といった「行き先」を月にしただけ、って感は無くもないが、それゆえ20世紀初頭の日本にあったであろう、やみくもな「前に進みたい」感、みたいなものはビシバシ伝わってくる。
大正十二年の作。「銀河鉄道の線路沿いの夜」的な。こちらは作者の資質もあって、「科学」の部分はむしろ「技術」というレベルまで噛み砕いた上で、そこに極めて賢治らしい、ペーソスこみの透徹したファンタシイがふりかけられた世界になっている。
大正十三年から昭和三年にかけて発表された詩編たち。ある意味ハードSF的な趣もある宇宙叙事「詩」。なんというか、いわゆる初期の日本SF(眉村卓さんとか、光瀬龍さんとかね)に通じるテイストがあるような気はする。
大正十四年の作。今風に言うなら、実際にその方面の研究に従事しているタイプの著者によるメディカルSF、って事になるか。瀬名秀明的ノリ、というのかな。作者は医学畑の人、ってことで、その時点での最新の知識を元に構成された、SFが持つべき使命感に裏打ちされた一作と言えるか。
ただ、それ故に前半が少々冗長で退屈な感は否めないかな。後半ぐっと面白くなるんだけどね。
昭和四年の作。もはや「夢野久作ブランド」でいろんなものが説明がつくような気が。「異形コレクション」当たりに収録されてても違和感ないし、古さも感じないお話だと思う。
昭和十二年の作。怪奇風味のファンタシイかと思ったら、お話は実は「D.N.A」でした、みたいな(w。そこの所の裏切られ感は結構気持ち良い。
昭和十三年の作。高度に発達した未来文明が内包する危機とは…的な。これも初期日本SF、というかSFがSci-fiというジャンルであるとした時の、そのキャリアの初期に多くみられたタイプのお話と思える。高度に発達し、洗練された科学文明が、その見返りに野蛮とも言える生命力を失ってしまう、みたいなね。
昭和十三年の作。作者は来歴などが良く判らない人らしいが、なんて言うんだろう、マイクル・コニイ的というかボブ・ショウ的というか。いい感じに落ち着いていて、かつ乾いた寂しさみたいなものに満ちあふれているような。
昭和十五年の作。前述の「人工心臓」の語り手を男から女に変えたら、というノリか。あちらの作者が医学をちゃんと修めているのに対して、こちらはその方面はやや手薄、って事もあるのか、医学部分とは別方面から攻め込むあたりがまた、男と女の語り口の違い、みたいなのを強調する結果になっているのがまた、興味深いというかなんというか。
昭和十七年の作。ある意味スラップスティック・SFコメディ。意外に大事だぞ、これ(w。この時期にはあの一帯は、ソ連なのだねえ。
ってことで。今回はバイオSF風味が多かったかな。いつの世も「個」としての人類の未来、って所はやっぱ、SF的に切り離しがたいテーマなのだなあという気はしたことでした。
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