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昨日の飲みが効いたのか、朝からすごい胸焼け。家でじっとしてるのもイヤだし、「移動都市」シリーズの最新刊(完結?)も出てる頃合いなのでハーバーに出撃。湊川公園がなんか賑やかでしたよ。
これか、湊川公園 手しごと市。ハンドメイドのフリマプラス、ちょっとした飲食ブースもある感じ。毎月やってるんですね。
一応見て回ったんですが、個人的に欲しいと思うものはなかったかなあ。ちょっと意識高い系の匂いもあるし、喰う方はほら、ここまでにアルコール入れちゃってるし、って言うか酒おいてないし(w。
んでもちょっと面白いアイテムもあったりして、見てる分にはそれなりに楽しかったけどね。
「ゾンビランド・サガ」「叛逆性ミリオンアーサー」「宇宙戦艦ヤマト2202」。「ゾンビ」、リリィちゃんは実は男の子でマサオ君でした、ってお話。なんか知らんが良い話になってるぞ。「叛逆性…」はい、良い感じに鼻ホジ案件。「ヤマト」、キーマン中尉はガミラスのやんごとなき血筋の人なのね。ま、デスラーさんにつながる人なんでしょうな。
ムア・ラファティ 著/茂木健 訳
カバーイラスト 加藤直之
カバーデザイン 岩郷重力+W.I
創元SF文庫
ISBN978-4-488-77401-1 \980(税別)
ISBN978-4-488-77402-8 \980(税別)
2000人の冷凍睡眠者と500人分の人格データを積み、くじら座のタウ星系の惑星アルテミスを目指す宇宙船ドルミーレ号。この船は過去に犯罪を犯し、この航海を完遂することと引きかえに、その罪を赦免されるという契約の元に乗り組んだ6名の乗員によって操艦されていた。だがある時、異常事態が発生する、乗員の一人、マリアが気がついた時、彼女はクローン再生槽の中にいた。と言うことは一つ前の個体は何らかの事故で死んでしまったということになる。それにしても状況は異常だった。再生槽の外には、明らかに血液と思われる液体が浮遊していたのだ……。
クローン技術が高度に進歩した未来。人びとは自分の記憶、感情、性格といったものをマインドマップというデータで記録でき、それをクローン素体にアップロードすることで、マインドマップがバックアップした時点からの人生を再開できるようになっている。だがその技術の発展は、同時にマインドマップに対するハッキングも可能になっていて、と言う世界。そんな時代に恒星間植民船で起こった殺人事件。船を預かる6人が殺害され、航行をサポートするAIも機能不全に陥ってしまっていた。かろうじてクローンとして甦った船員たちは、なぜか船が出発した時のバックアップデータしか持っていなかった。だが船の様子を見れば、相当長い間、航海が続いていることは明らかで…。
という出だしから始まる、一種のSF密室ミステリ。6人の登場人物がみな、何らかの犯罪を犯した人物なんだけどその罪がどういう物なのかはわからない。そして殺人犯は間違いなく6人のうちのひとり、一体誰がどういう動機で皆を殺したのか、そしてそもそも、犯人を殺したのは誰なのか、最新のマインドマップがないのはなぜか、と謎が満載。しかも「殺された」6人が過去に何をやったのか、それが現状にどういう影響を与えているのか、ってあたりを、それぞれの登場人物の過去を掘り起こしながら真相に迫っていくような構造になっている。
で、そのお話の流れの中で、クローン技術に関する人類世界の葛藤と、その中で暗躍するひとりの人物、そしてその人物と6人のクルーの関係性が少しずつ明らかになっていって…、という流れ。ここのところの構成はとてもしっかりしている。SFにしかできないミステリ、というところの完成度はかなり高いと思う。それぞれのキャラクタの描き込みもちゃんとしていて、それなりにみんなに感情移入できるようにもなっているしね。
その上で、ミステリ側の匙加減がやや甘かったのが残念だったか。いわゆる本格、の、「おお、そう来たか!」感は実はちょっと希薄なのね。とはいえそこはSF、SFならではのちょっとニヤッとできるオチが待っているのでまあいいか。終盤若干モヤモヤはありますが、総じて楽しかったです。
★★★☆
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