カテゴリ一覧
Anime | AV | Baseball | Books | CGI | Chinema | Comics | CS | Day | DVD | Event | F1 | Games | Hobby | HTML | Kindle | Misc | mixi | News | Oldbooks | PC | Photo | SpFX | Stage | tDiary | Tour | TV | web | 逸級介護士
今各局の速報をザッピングして見てるけど、自民圧勝な雰囲気ですなあ。今の段階で民主政権なんてのは無い話だと思う反面、こないに差がつくのもちょっとなあという気はする。
それにしても結構キナ臭い人間が当選してたりしますなあ。んあ? ホリエモンは結構健闘してるんだな。
いちお、私も投票には行ってきましたが、いつものように死に票でしたわん。
いろいろ波乱が起きるのがスパなんだけど、今年もいろいろありましたなあ。ま、それは後回しにして、レース周辺でもいろいろ動きがあるようで。思い出せるものを箇条書き。
さてレース。ジャンカルロがエンジン交換でまたもタクは偶数グリッド。念の入った男だな君は。
「鋼の錬金術師」、「機動警察パトレイバー OVA」、「ソウルテイカー」、「交響詩編エウレカセブン」、「魔法戦隊マジレンジャー」、「仮面ライダー響鬼」、「ふたりはプリキュアMH」。やあ、「パトレイバー」懐かしいな。「ソウルテイカー」は、んー、確かにトリッキーつーかなんちゅーか。凝ってるのは分かるけど、正直何が何だかよく分からんわ。「エウレカ」はなんと言ったらいいのか、分かるけど見たい話じゃない。さすがにニルバーシュで脱走してそいつを砂漠に隠してレストランで渋い男女に会って、て展開を100%なぞるようなことはしなかったか。相変わらず空気読んでない作品づくりではあると思うけど、こういうのもありなんだろうな。てことでさて「マジレンジャー」(#28:永遠に…〜ジルマ・マジ・マジ・マジーネ〜)。
これはもう役者さんの力量不足でいい話になり損ねたお話の典型的なパターン。チィ兄にもうちょっとお芝居力があったら、とてもいい話になってたと思うのだけど。あとはまあなんだ、シリーズの構成、という点で今年のシリーズはどうなのかな、という気はしないでもない。もひとつ、シリーズを見る楽しさに欠けてるような気がしてね。
続いて「響鬼」(三十一之巻 超える父)の方は、相変わらず違和感はあるのだけど、まあ先週よりは多少はマシかな、ってところか。ただやっぱり、ケツのあたりの収まり具合の悪さは感じるんだよなあ。そこらにやっぱり引っかかりは、あるね。
いつものは日記じゃないとでもいうのか。それはともかくやけに時間が経つのが早い一日だった。完全に弛緩してた時間帯もあったけど。
加藤明子の出番が減ってから、「ムーブ!」は見なくなっちゃったんだけど、相変わらず時々面白いネタに食いついてはいるようで。「上村総局長のチャイナ電視台 一体何が!? ウルトラマン論争」(→ニコ動で見れます)。
例のごとく著作権無視で突っ走る、中国のキャラクタービジネスの話はあくまでツカミで、本題はただいま中国で大人気の日本製アニメ・特撮番組が、子供たちに悪影響を与えつつあるんじゃないか、と言う論調が巻き起こってるらしいんだぜ、みたいなお話。ま、いろいろあるんでしょうけど、基本的には二昔か三昔前の日本の状況に近いことが、今中国で起こってるってだけの話なんじゃないかとは思った。ただ、日本では自国で作ったものが自国で問題になってたのに対して、今中国で起きてるのは、こともあろうに日本が作りやがったものに中国人民子女が夢中になってるってところで、話が一回余分に捻られちゃったんじゃないかいな、と。
ま、がんばって自前で(萌え|燃え)られる子供番組を産み出して下さいませな。
牧野修 著
カバーイラスト 山本ヤマト
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-030895-7 \840(税別)
誰もが望むわけでもない小説は、こうして書き溜められていった
……。奇想と妄想が暴走し、あり得ない悪趣味がエロとグロを纏ってこちらの予想を超えたイメージを叩き付けてくる短編集。
元気いっぱい、毎日張り切って生きてるぜー、なんて人だとこの本は楽しめないかも知れないな。なんというか、適度に黄昏れて、適度にくたびれて、やや気分が暗闇気味な時にこいつを読むと、ずぶりずぶりとヘンなものの中に飲み込まれていくであろうことは請け合い。黒い気分ががんがん増幅され、いつしかそれが笑うしかない状態にまで行っちゃうヘンな本。グロい悪趣味に彩られた奇想の暴走に歯止めはかからず、なんだよそれは、ありかよそれは、のオンパレード。
関西系SF、とでも名付けたらいいような、一種独特のノリで暴走する短編集なんだけど、えげつないグロと悪趣味に彩られまくった短編集なんだけど、真面目なのか不真面目なのか分からない短編集なんだけど、時々とてつもなく懐が深いというか、そんなワンダーを思いつけるのかこの作家は、という驚きも併せ持つ、油断のならない一冊。「異形コレクション」や「SFバカ本」などに収録された分もあるので、人によってはお買い得感が違うかも知れないが、私にとってはかなり美味しい本。
ある意味「MOUSE」に通じるものも感じられる「バロック あるいはシアワセの国」、言語SFとして一級品(でも下品)な「インキュバス言語」、牧野修的「ヤプー」ですかこれは、な「踊るバビロン」、そして関西SFの面目躍如な「演歌の黙示録」に「或る芸人の記録」、そしてリリカルスケベな「逃げゆく物語の話」と盛りだくさんに楽しめる短編集。なんだよこれ、なカバー以外は大変結構。
★★★☆
まるで自力で解決したかのような口ぶりだがそんなことはなく、ただただしさんからざくっとツッコミいただいたのを実行に移しただけなわけですが、おかげさまで無事動作確認できました。どうもありがとうございました。
てことで記念に貼ってみよう。血も凍るパン食い競争の動画。
Sorry, sm3922499 was deleted.これが懐かしいと思った時点でオッサン通り越してじいさまの域だよなあ、なんて思いつつ、「光文社のカッパ・コミックス 鉄腕アトム」、昭和40年の夏休み臨時増刊号。
マンガの方は「アルプスの決闘の巻」が収録されているんだが、こっちはオマケでメインは特集記事、「ロボットの科学」。「これがロボットだ」「ロボットの頭脳・電子計算機」「もうきているロボット時代」の三つのパートに分かれた解説記事なんだけど、真ん中のコンピュータとプログラムのしくみの解説が素晴らしく、今の学童諸君に対するテキストとしても充分に通用する内容になっている。プログラムフローの考え方とかコンピュータがバイナリで動くというのはどういうことなのか、ってあたりが、肝心なところをちゃんと押さえつつ、大変わかりやすい記事に要約されている。
執筆は福島正実さんと物理学者の菊池誠さん、さらにもう一人、加藤喬なる人物が担当されている。コンピュータの解説部分を菊池氏、それらを踏まえた未来への展望を福島氏と加藤氏が担当されてるんだが、加藤氏名義での記事が、ジョン・エッカートの言葉を引いて、人間はコンピュータによって多大な恩恵を受けるだろうが、逆に機械が人間を支配するような危険性もある、しかし人間は、コンピュータの電源を切ることも出来る存在だ、というメッセージで文章を締めくくるあたり、とても昭和40年に書かれた記事とは思えない。
加藤喬、とは福島正実さんの別名の一つだったはずで、これはとりもなおさず福島正実から、昭和40年の少年たちに向けて投げられた熱いメッセージだったのだな、と思わせられる。おじさんちょっと感動しちゃったよ。
福島正実の薫陶を受けた人間はプロ・アマ・ファンを問わずとてもたくさんいると思うんだけど、福島さんが持ってた、未来に対する熱く真摯な展望をちゃんと受け継いだSF者って案外少ないんじゃないかしら、なんて事もちょっと思ったことでした。実際ある意味SFマガジンの子供であるはずの自分自身、今になって感動してる時点で手遅れ感満点なわけだし。
SFファンってどこかスマートであろうとするあまり、熱い部分を敢えて遠ざけようとする意識が無意識に働くのかも知れないな、それがずっと、今まで続いているのかも知れないな。という気はちょっとした。それが日本のSFにとって良かったのか悪かったのかについて、結論を出すのはまだ速いんだろうとは思うけど。
それはそれとしてこの本、表3にどこぞのそろばん塾のスタンプがしっかりくっきり残ってたりしますな。
お客様、ご幼少のみぎりにやっちゃいました? ぱくっとな、と(w。
「神様ドォルズ」、「TIGER & BUNNY」、「セイクリッドセブン」、「神様のメモ帳」、「海賊戦隊ゴーカイジャー」、「仮面ライダーフォーゼ」、「スイートプリキュア♪」。
突然出てきたおねいさんが、どうしようもないくらいウザくてパワフルでどっちかというと敵方キャラだったことがわかった「神様ドォルズ」。一回目の冒頭で描かれてたシーンの詳しい話はこれだったのね。ギャグもちょいちょい挟みつつ、お話は少々シリアスな方向に進みそうで、そうなると詩緒の出番が減っちゃいそうでちょっとイヤね〜。
土曜深夜。オーソドックスに熱い展開を持って来た「TIGER…」。面白かったけど対H01にはもうちょっとだけ戦術とか戦略という物をだね、って気もしなくはなく。ヒーロー達の誰よりも動きが速いアンドロイドなので、その動きを一旦封じないといくら強力な銃でも当てられないんだよ、ってところの説得力をもう一声、欲しかったような。
いきなりの急展開になった「セイクリッド…」。突然アステカ(マヤなのかな?)の秘法ネタとかが被さってきて、これはいったいどうしたことかと。ただ、お話そのものはかなりいい感じ。お約束の面白さと、上がる感じは結構いいよね。
最後に彩夏が身を投げちゃうと言うショッキングな展開が待っていた「メモ帳」、なんだけどこれ、原作ではかなり早い段階で語られるエピソードで、この事件がもとで鳴海君はニート探偵の助手として動き始める、という流れになってた(→やらおん)んだそうで、このあたり、かなり大きく変えてきたんですな。次のお話を見てみないと判らないけれど、ここまでの流れってところに限るならば、あまり上手い方向には向かなかったんじゃないかな、って気はする。
日曜朝。フィーチャリングアイム回だった「ゴーカイジャー」、「アイムの本性はこんなモンじゃないぜ」って言うマーベラスの言葉の説明がちょい足りない感じはしませんか。実は常に違う自分を探している存在だったから、海賊の仲間に加えたんだとか、安易で良いからもう一声欲しかった。
とはいえ「アバレン」メンバーとの再会は嬉しいやね。ポルシェ乗りのカリスマ整体師も身を固めちゃったのねー。ブルー繋がりならリューノスケにも顔出して欲しかったな(w。
「フォーゼ」は二回目。うん、慣れた(w。ツッパリハイスクールろけんろーなライダー、なんだよねこれ。そう思って見ると大変楽しめる。今は臭くて浅いお芝居も、今後のお楽しみと思って見ると案外楽しめる。目に隈作ったオタク女子、好みなのでちょいちょい出してくださいな(w。
「プリキュア」は、えーとちょっと前の「ゴーカイジャー」で、クイズ番組ネタがあったような…あわわ。
そもそも教えてるのは俺だし。
今度はTRちゃん、jQueryを使った可変グリッドレイアウト(Xlune::Blog)を使いたいと思った模様。コンテンツの横幅に合わせて、下層に配置されたブロックレベル要素が最適な位置にうりうりと移動するようなプラグイン。んまあこれはこれで面白いかも。
でもね、TRちゃん、やりたいものの一番外枠にあるのは横幅固定のコンテンツなんだよね? その中にこの仕組みを組み込んでも、コンテンツ幅に変化が起きない以上、絶対にこのイフェクトを目にすることは出来ないと思うぜ。
ぬうん、「MYST」のソフトはどこに行ったかなあ。PS版、SOIL師匠からお借りしてプレイしたんだったっけか。久しぶりにあのバッドエンドのアトラスのセリフ、「なんてバカなんだ!」が無性に聞きたくなっちゃったぜ。
「農民車」なんてワードに遭遇するとは思わなんだ (勝手に関西遺産)タマネギ畑で使われて(asahi.com)。その由来的なお話は初めて読んだような気もするんだけど、どうでも良いけどこの記事書いた記者は、淡路島農民車考を知らないのかね。農民車と来たらここをネタにしない手はないだろうに。写真たっぷり、サイトオーナーの近野さんの、ちょっと宮崎駿テイストのイラストもいい味ですぜ。
DG君仕事用にちょこまかとDWのテンプレートをいじり中。これはこれで面白い。DWがいうところの「オプション領域」をうまく使うと、結構汎用性の高いテンプレートが作れそう。自分はまだ一つのテンプレートで、条件分岐しまくりでいろんな用途に対応しているんだけど、テンプレートを入れ子構造で運用すると、さらにスマートにやれそうな気はするな。ただ、この辺を少し深く知ろうとすると、たちまち訳のわからん記述が溢れかえるサイトにばかり出くわす、というのがAdobeのソフトの伝統というかなんというか。多分Adobe社内にも、一つのソフトの全ての機能を把握している人はいないんだろうな。Photoshopなんかでも、いまだに「こんなことできんのか」って思っちゃうことがあるもんね(^^;。
などとへらへらテンプレート弄りつつコーディングしてたら、DG君から仕事に関するメール(フォームまわりのデザインの添付ファイルつき)がやってきて、そのあまりの抜け作ぶりに、「こんなデザインファイルでは何も作業できませんよ」って返事したら、「色味とかのアタリなんで、内容は別途送ってるpptの内容で埋めて欲しい」と。
んーと。
最近はそういう、本来やっておくべきことも込みで下請けに丸投げするのを「アウトソーシング」っていうのかな? 自分としてはこの仕事に関してはあくまで立ち位置はコーディング担当者であって、そこにはデザインされたものから素材を切り出す作業、はあっても切り出される素材までデザインする作業、というのは含まれないと思うんだがな。そこは少々キレイ事に聞こえても、デザイナーさんの意向を優先したいと思ってる。
なので「デザインファイルはデザイナーが作るもので、そこはそちらの仕事なのではないですか?」って返事したんだけど、さてDG君、どんな返事をくれるんでしょうな。
今のところまだ末期的症状、ってところまでは行ってないのだけど、やっぱりどうかすると画面がブラックアウトしちゃう現象は起きてしまう模様。ちょっとヤバいなあという気もしてきてるし、今日は思ったより早く予定してたタスクが片付いたので午後にハーバーランドのソフマップへ。
一応予算2万ぐらい、って見当で見てたんだけどかなり微妙ね。いくつか「行っちゃえよ」物件もあったんだけど、もう一歩踏ん切りが付きませなんだ。
家にいるときは普通に(今使ってる)スクエア19インチで良いか、って思うんだけど、お店でブツを見るとワイドも良いな、と思えてしまうのが悩ましい。で、ワイドの中古の値段を見たら、これだったら無理して新品買った方が良いんじゃ、って気にもなる訳で(^^;。
結局なんの進展もなく、立ち飲みで酔っ払って帰ってきただけでしたとさ(w。
広島25年ぶりのリーグ優勝、おめでとうございます。もうぐうの音も出ない戦いっぷりでございました。日曜の朝日朝刊に載っていた丸選手の手記がなかなか味わい深かったですな。
新井さんが広島に復帰した去年のキャンプで「新井さん、どのツラ下げて帰って来たんですか会」を開きました。石原さんが中心になって宮崎・日南の焼き肉屋で。以前から人柄は知っていたけど、同じ球団になって接する時間が多くなって、より新井さんのよさが見えてきたなあと思います。こういうことをさらっと言えるチームってのは、やっぱり良い雰囲気なんだろうなぁ、と思う。翻って今、うっとこはどうなんだろうってのは言わない約束と言うことにして欲しい(つoT)。
一週間分。「甘々…」、アジを調理する話。すいません、お魚苦手なんで。ってアジって赤身のお魚なんですね(そこからかい)。「アクティヴレイド」、都知事が実はラスボスなんじゃね? ってのを匂わせてくるお話。「マクロス」、また捕まっとる。
ちょっと飛ばして「ガンダムUC」、本編はともかく最初に挟まる「100秒でわかるガンダムUC」って必要だったか? 最終回の前置きとしてはかなり不適切だったような気が。
「真田丸」、まあ予想はしてましたけどその通り、有働胞すら使わずに関ヶ原の合戦は終了。まあそうなるわな(w。
マーク・ホダー 著/金子司 訳
創元海外SF叢書 上下合冊版(Kindle Unlimited)
ロンドン市内を定期巡邏中だった警官が発見した不可解な異物。それは極めて精巧な、ぜんまいじかけの自動人形だった。相当高度な技術が使われているであろう人形が路上に無造作に置き去られていたのだ。偶然そこに通りかかった王の密偵、サー・リチャード・バートンはこれが何らかのおとりの目的で放置されたものと考え、警官たちとともに周辺の調査を開始すると、案の定……。
こんな出だしで始まるバートンとスウィンヴァーンコンビの大冒険。今回は実際に史実に残るティチボーン事件をきっかけに、前作にも登場した偉人軍団(勝手にオレが呼んでるだけ)の生き残り、新聞少年オスカー・ワイルド、新たに登場する浮浪の哲学者、ハーバート・スペンサーやこちらの時間軸でも名声隠れもないグラッドストン、ビスマルク、レーニン、ラスプーチンといったお馴染みに名前が続々登場。そんな彼らが「こちらの」我々が知っているのとはちょいと異なるキャラクターで丁々発止を繰り広げる。前作が時空を超えてやってきた人物が巻き起こす大騒動だったとすれば、今回のお話は前作のそんなフックを引きずりつつ、展開はスピリチュアル・ホラー風味で始まって、気がつくとお話は前作同様時空がらみの行ったり来たりをベースにした、かなり大規模なゾンビ・パニック・カタストロフ・一方的な階級闘争付き、みたいなものに展開して、さらにここにサイキック・バトル的な風味も加味されてお話はさらに盛り上がる。
今回はそのスピリチュアル風味の部分で、主人公のバートンが割に内省的な方向に踏み込んで、なんて展開で割にお話のスピード感が遅くなったりする部分もあるにはあるんだけど、それでも全体のサービス感はこってりで、読んでて楽しくなれる本になっていると思う。自分の好み的には。続々登場する敵味方の偉人たちのキャラづけも楽しいし。本作でいちばん魅力的なのは浮浪者(にされちゃった)ハーバート・スペンサーでしょうね。それ以外にも前作では敵方にいたはずのあの人とかあの人が今回は、なんて趣向もいちいち楽しい。
前にも書いたけど、キム・ニューマンの「ドラキュラ…」シリーズとかムアコックの「グローリアーナ」とかが好きな人(オレですが)なら存分に楽しめるんじゃないだろうか。続々登場する偉人たち、スチーム・パンクならではの奇っ怪なガジェットのつるべ打ち、ここで語られるもう一つの歴史の流れ等々、ニヤニヤ要素が満載。お話のツメが割と甘いところ(ネルソン提督はバートンとエンジェルさんの指示しか聞かないんじゃなかったかね?)とか、邦題がちょっとネタバレかましちゃってる(まあこれは読んでいくとそうなっちゃう、ってことなんだけど)ところも込みで、自分はかなり好きです、これ。
★★★☆
ちょっと前に渡されたんだけど、堀越耕平「僕のヒーローアカデミア」(15)、吾峠呼世晴「鬼滅の刃」(1)~(7)。ここのところちょっと自分の中では低迷気味だった「ヒロアカ」、なんだけどこの巻はちょっと良かったかも。うん、ヒーローは可愛そうな女の子を助けてなんぼだよな。そっち方面に話が進みそうなのでちょっと期待。
もう一作は全然知らなかったんだけど、倅が「結構面白い」というので読んでみた。大正時代、鬼が跳梁する日本で、鬼に対抗する剣士の一人になった少年が主人公。正直到底上手いとは言えない絵なんだけど、オフビートな感じのギャグの案配と、激しいバトルの中にそれなりにロジックがあるあたりが結構楽しめる。まとめて読んだのが良かったのかも知れんけど。
ああ、つまり倅はこれといい「ヒロアカ」といい、それなりにロジックのあるバトルもの、が好きなのかな? 「ネウロ」とかも、そういえば相当乱暴だけどロジックがあったし「ジョジョ」もそうだし。理系なのか? アイツ(w。
林譲治 著
カバーイラスト Rey.Hori
カバーデザイン 岩郷重力+Y.S
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-031340-1 \840(税別)
4000年以上前、今や伝説でしかない地球を後にした播種船団は、遙かかなたの星団に植民地を発見し、旧地球の文明のアーカイヴを元に、ここに新たな人類文明を築き上げ、それは出雲を中心にした5つの星系に拡張していた。その中で一番の辺境である壱岐星系で、小さいが不可解な物体が発見された。機能や目的は類推できるが、人類のものとは到底思えない無人の探査衛星。それはこの宇宙に、地球人類以外の文明が存在する可能性を示唆していた。そしてそれは、少なくとも5年前には同種のスパイ衛星を壱岐星系に展開していたことが明らかに。程なくその衛星の送り主は、実体を伴った存在として人類の目の前に現れる…
ガイナス、と名付けられたその異星文明は、最終的な目標はわからないながらも、当面は人類社会への攻撃を開始する。かろうじて奇襲を受けることは回避した人類だったが、徹底的に自分たちの情報を秘匿し、そのためには味方を犠牲にすることも厭わない、人類には理解しづらい行動原理の元にやってくる敵を、人類はどう迎え撃つか。で、ここで最も重視されるのが、戦略や戦術ではなく、戦争をする前の準備をどうするか、ってところ。軍隊を編成し、拠点を用意し、そこにどのように物資を運び続ける(続けないといけないんだよね)には何が必要になるのか、どんな人物が必要になるのか、ってところにかなり深く斬り込んでくるあたりが、昨今よく見かける、「謎の異星生命体の攻撃に立ち向かう人類艦隊モノ」とは一線を画していると言えますか。
タイトルに「兵站」としっかり表記されているものだから、延々WWⅡにおける北極海の死闘的な、補給船団の苦闘が描かれるようなお話なのかな、と思ったらそういう物ともちょっと違って、もう少し巨視的なところから、財政、生産、補給、そして回復に至る一連の流れをまとめて描きたい、というのが本書の執筆意図と言うことなんだろうか、兵站というよりもロジスティックスですね。
この、やや地味目(故に個人的には割と好物なんですが)なテーマをベースに、林譲治さんの作家としてのもう一つの顔である、ハードSF作家のそれが顔を出してくるあたりが面白い。それをものすごくわかりやすく表現するところなんかも含めて。作中出てくる超短距離ワープなんて、「ヤマト」世代なら思わずニヤリとしてしまうよね(w。さすがに補給で一冊保たせるなんてのは至難の業なんで、随所で挟まる派手な見せ場の部分も、著者の架空戦記とハードSFの書き手としての手練れっぷりが良い感じにフュージョンしてると思う。その上俺の大好きな、ラストで一発大ショック、も用意してくれてるし(w。
まあこれは主に架空戦記方面への偏見かも知れないですけど、登場人物のキャラ立てがそちら方面のステレオタイプ感をちょっと感じるのと、全体にソリッドな文体にたまにちょっと軽めの(偏見ですよ、偏見ですけどなんかちょっとラノベっぺーなあ、と思ってしまう)セリフが挟まるのは個人的にはちょっとイヤかも。基本堅苦しい翻訳SFを多めに読んできたおっさんは、急にくだけたセリフが挟まると、そこでちょっと引っかかっちゃうんだよね(^^;。
若干もっさりした感も無しとはしないのですが、それでもとっても楽しみなシリーズ開幕編。どうでもいいけど「あとがき」もちょっとクスクスできますよ(w。
★★★☆
前 | 2003年 9月 |
次 | ||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 |
□ もんちぃ [我々の疲れは数日後に訪れますからなぁ。今はゆっくりお休み下され。]
□ TUX [●そうそう、我々の疲れは、遅れてやってくるクセに、なかなか帰ってくれないという…(苦笑)ううう、歳はとりとうないです..]
□ rover [元気あるつもりだったんだけどなあ。意外に爺臭い方向に驀進してたんだなあ。とっほっほ。]