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ピーター・F・ハミルトン 著/竹川典子 訳
カバーイラスト 鶴田謙二
カバーデザイン 東京創元社装幀室
創元SF文庫
ISBN4-488-71901-5 \780(税別)
ISBN4-488-71902-3 \780(税別)
世界戦争とその影響で起こった全地球規模の温暖化現象、その中で、英国ではPSP、人民社会主義党と呼ばれる一党独裁とその後に続いた破綻とが、国内に大混乱を引き起こしていた。かつての大戦では英国軍の最精鋭部隊だったマインドスター隊の元隊員グレッグは、かつての仲間達と共に今はフリーランスとして影の世界での仕事人として日々を送っていた。そんな彼の元に世界的超巨大財閥、イヴェント・ホライズン社の総帥、フィリップから仕事の依頼が舞い込む。何物かが鉄壁を誇るはずの同社のセキュリティをかいくぐり、莫大な損害をイヴェント・ホライズンに与え続けているというのだ。こんなことができるのは車内の人間以外にあり得ない。グレッグへの依頼とは、その、社内に潜む裏切り者をグレッグの特殊能力によってあぶり出す事。マインドスター隊、そこは人体に特殊なインプラントを埋め込む事で、特殊な能力を発達させた隊員達で構成された実験部隊だったのだ。そしてグレッグに与えられた能力、それは人間の感情を精密に読み取る力。彼の前では嘘はつきとおせないのだった。超巨大財閥を受け継ぐため、同じく人工的にインプラントを埋め込まれ、強力な演繹能力を身につけたフィリップの孫娘、ジュリアと共にグレッグは捜査に乗り出すのだったが…
流星群が夜空を、青白い炎の穏やかなみぞれとなって降りそそぎ、その鋭い閃光は、過負荷のために漆黒の筋となって光子増幅器(フォトン・アンプ)の画像を横切り、グレッグ・メンダルの視神経に届いた。
この書き出しでかなり期待しましたよ、私は。久々にSFらしい始まり方をする小説だなあと思えて。能力を強化され、一種の超能力を持った戦士がちょっとディストピア状態になった英国を舞台に活躍する、サイバーアクション風味の小説になるのかな、と。実際にはこちらの予想とは微妙に違う方向にお話は展開していき、そこに微妙ないらだたしさというか、そこまでやるか感、みたいなものもあって、とりわけその前半部分では、やや違和感を感じつつ読み進める結果になってしまった。具体的には描写される近未来世界の、過剰なばかりのディティルへのこだわり。それが作者の考える、近未来世界の構築には不可欠の物であるといえるのだろうけれども、そのためにこの作者が注ぎ込む労力は、読んでるこっちからしたら、おいおいそこまでやらんと満足できないのかい、と思えてしまうレベルの物。
昔、大塚康生さんが何かのインタビューで「世の中にクルマという物は存在しません、あるのはメルセデスであったり、オースチンであったりする物です」(ちょっとうろ覚え)という答えをされてて、その時は「かっこええなあ」と思ったものだけど、それをSF小説で実際にやられたらこうも閉口するものになるとは思いませんでしたわ。なにせあれだ、この作品世界には「コンピュータ」などという曖昧な物は存在しないのだよね。あるのは日立製ディスプレイであったり、クレイ製端末であったりするわけだ。それがそれこそ、トースターから宇宙ステーションまでのレベルで、徹底的に描き込まれているのだね、ここら辺、それでもスペック大好きな私なんかは我慢して読めるんだけど、そういうスペックの羅列がイヤな人もいるだろうなと思ってしまう。
そこを我慢して読み進めていくと、お話は後半に入って展開は俄然急を告げ、SFアクションとしても充分楽しめるお話になっているのだけれどもね。そこまでの道のりが微妙にこう、「長すぎる」と感じてしまうってのは注文がうるさすぎるかな。堺三保さんの解説によるとこの著者さん、シリーズ(これまた三部作らしいですぜ)がすすむにつれてその分量が増えている傾向があるらしく、このままで行くとあれだ、ブリンの「知性化」シリーズを読むような苦行を強いられてしまうのかなあ、とちょいとばかり不安になってしまいますわ。読み始めで「おおっ」、途中で「うーん」、終盤で再び「なかなかイケるやないの」と思わせてもらった一作で、結構楽しませてはいただきましたがこのシリーズ、先行きどうなのかなあと言う不安も残りますわ。この後の展開に期待したい気持ちも同時に持つのだけれどね。
(★★★☆)
結果があるので地上波の人は気をつけて。
さて、マクラーレンのもたつきもあるけどタク、よく頑張りましたな。フェラーリ、フェラーリ、ウィリアムズ、ウィリアムズの次がBARだもんね、しかもジェンソンより前。私、長い事阪神ファンやってるせいかどうしてもダウナーな方に思考が行ってしまうもので、ジェンソンよりエンジンまわしてる→本選でブロウアップの危険性がより高い、などと気持ちが不吉な方に行ってしまうのだけれど、心からそんなダウナー志向をぶっつぶして欲しいと思うです。正直、日本人レーサーの走りでドキドキするなんて生まれてはじめてなんだよね。中嶋さんや亜久里の走りの時には割とあきらめ入ってたんだけど、琢磨の走りってちょっと違うな、って思えるところがあって、そこにちょっと期待してはいるのですよ。残念ながら彼、日本人なので、多分アロンソみたいなサクセス・ストーリィには乗っかれない分不利だったりするのかなあ、とも思いますけどね。
それはともかく(CSで解説だった)熊倉さん、「奇数グリッドのスタートだけに琢磨には期待できる」なんて言ってるけどさあ、タクの前の偶数グリッドにはルーベンスとラルフがいて、タクの真後ろはヤルノなんだぜ。わたしゃスタート直後の混乱が心配で心配でしかたがないのだけれど。なまじポジションがいいだけに、スタート直後にコースアウトでレース復帰不可能、なんて結果にならない事を心から祈っておりますです、はい。
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