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最近の仕事のパターンは、金曜日に確実に一波来ることがわかっているので、それまでにそれ以外の仕事に、ある程度アタリをつけておく、つースタイルを取ってるんだけども、そのアタリをつけておく仕事の区切りが週明け早々、なぁんて事になると、とたんに段取りがグダグダなことになるんであった。んまあ金曜日の大波を何とか乗り切ったのでとりあえず一休み。夕方から本読んだり、みっことさぁやがビールとピザで宴会するwebラジオ聞いたり。
明日あさってで頑張って残りもまとめますんで、ちょっと待ってくださいまし>クライアント様。
カート・ヴォネガット。http://www.vonnegut.com/がとても味わい深い。人間が一人死んでるのに、味わい深いも何もないとは思うけれど、やっぱりとてもしみじみと味わい深い。感謝と合掌を。
野尻抱介 著
カバーイラスト 撫荒武吉
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-030879-7 \600(税別)
その信号には明らかに"意志"があった。偶然捉えたその信号は、人類とは違う生命体が、外宇宙から放ったメッセージに他ならない。彼らと同じ方法を、主にコスト面などの制限から考慮していたJAXAの研究員、野嶋たちは、異星人にも自分たちと同じ方法で他の宇宙に棲む知性体とのコンタクトを取ろうとする種族がいることに俄然色めき立つ。世界規模で形作られるファースト・コンタクトへの期待感がふくらむなか、ついに"その時"がやって来た…。表題作他4編を収録。
宇宙への人類の進出のかなり早い段階を描き、その、地に足のついた感の描写に定評のある野尻抱介さんのハードSF短編を集めた本。表題作に続く「轍の先にあるもの」は、2001年のNEARシューメーカー探査機が捉えた一枚の写真からふくらむ一人のハードSF者の妄想(^^;)を描いて何やらほほえましく、続く「片道切符」と「ゆりかごから墓場まで」は、おそらく同じ年表の上で語られているのであろう、火星開発を扱ったエピソード。そして最後に控える「大風呂敷と蜘蛛の糸」は、一人の女子大生が何気なく発した一言から拡がる、日本の研究者たちによる高みへの挑戦を描く。いずれの作品も、今現在の(そして日本で無理なく実現可能であろうと思われる)技術情報を駆使した、現実的でありながら夢に満ちた物語たち。
ハードSFという言葉が持つ、一見さんは勉強し直してもう一回おいで、的なとっつきの悪さもなく、実にさくさくと読み進めることができ、読み終わったときに、どう見ても少々不利な環境での活動を余儀なくされているであろう日本の宇宙開発の最前線にいる人たちへ、「頑張って」といいたくなるような気分が自然と湧いてくるようなお話が並んでいる。エッジギリギリの研ぎ澄まされた感じ、というのではなく、ほのぼのと「ああ、こんな風に頑張っている人がいるんだなあ、上手く行くと良いなあ」と読んでる側に思わせるようなハードSF、というのは、これはこれで貴重な存在なんではないかと思う。
SFとしてどうこう言うよりも先に、宇宙に目を向け続けている人々が身近にもいて、彼らはこんな風に頑張っているんだよ、ってあたりを、とてもわかりやすく門外漢に教えてくれているところに本書の価値はあるのだろうな、と思う。SFではなく、もっと現実的なレベルで宇宙に興味のある人にこそ読んでみて欲しい一品、といえるかな。
いや、SFというか読み物の好みとして、ここまで黒い部分が見あたらないと、私としては少々物足りないと思ってしまうものですから(^^;)
(★★★)
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