カテゴリ一覧
Anime | AV | Baseball | Books | CGI | Chinema | Comics | CS | Day | DVD | Event | F1 | Games | Hobby | HTML | Kindle | Misc | mixi | News | Oldbooks | PC | Photo | SpFX | Stage | tDiary | Tour | TV | web | 逸級介護士
ワンタイムパスワード用のトークン。申し込んでみたら一週間ぐらいで送られてきた。とりあえずジャパンネット銀行のトークンと並べてみたけど、使用用途不明のテンキー(みたいなの)が付いてたりして無駄にでかいくせに、肝心のパスワードを表示するエリアはJNBのものより小ぶり(やや見づらい)だったりするあたり、なんじゃこりゃ感は拭えない。
いろんな事情もあるんだろうけど、ゆうちょダイレクトがやることは終始、スマートじゃない感じが先に立ってるね。
コニー・ウィリス 著/大森望 訳
カバーイラスト 松尾たいこ
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011938-6 \900 (税別)
現代SFの女王、ウィリスによるヒューゴー・ネビュラ賞に輝いた中短編のみ10編を集めた短編集。本国では一冊にまとめられていたものを、日本ではユーモア編とシリアス編という形で再編集して2冊に分けて刊行されている。
あらすじでも説明している通り、本国で刊行された順番で二分冊にすると、ややバランスが悪くなるという判断で、著者の承認を取ってバランス的に収まりのいい形になるように再編集されたもの。気になる人は両方買って正しい順番で読まれればいいでしょう。ま、そこまでしなくてもいいと思うけど。
ということで各作品の簡単な感想です
私は量子論のシンポジウムに参加するためにここに来ているのに、ホテルのフロントの対応はいっかな要領を得ず、参加者たちは到底学究の徒たちの集まりには見えない。ここはハリウッド、混沌は時が経つにつれて深まっていく…
得体の知れない学問の最先端、量子力学を何に例え、どういうふるまいをするものか、というところをスラプスティック風味に比喩してみたらこうなりました、的な。出だしは正直戸惑うが、お話の冒頭のとある登場人物の言葉を思い出してみると、ああこれはそういう話なんだと合点が行き、あとは半笑いで楽しく読んでいける。先端科学には「なんたら粒子」とか「なんとか素子」みたいなのがつきものだけど、本作ではさしずめ、「デイヴィッド粒子」がキイになる。んまあ登場人物の一人なんですけど(w。
ちなみに冒頭の言葉ってのはこんな感じ。ネタバレと言えないこともないけど、お話の最初に目に入る文章なんだからまあいいか。
まじめさは、ニュートン物理学を理解するために欠かせない資質です。しかし、量子論を理解するには、それが仇になるかもしれません。
女性における画期的な医学的イノヴェーション、通称<解放>。これによって女性たちは、人類の歴史が始まって以来ずっと付きまとってきた生理のつらさから解放されることになった。だが、そうなればなったで今度は<解放>がもたらしたものに異議をとなえる勢力も登場して…
いわゆるフェミニズムSFと見せかけて、あまりにエッジまで行ってしまったフェミニズム陣営にもツッコミ入れるのを忘れないあたりはさすがというか。
自分は男だから、例えば生理という物があった時、それが人間という物がこの世に産まれた時から備わっている機能である以上、まずもって受け入れるべきものなんではないかと思う(というのはつまりエッジなフェミニストと根っこはいっしょ、って話になるのかもわからん)けど、女性にとって生理ってものはそんなに単純に割り切れるものでもないんだぜ、ってことなのかもしれないな。
こちらは行き過ぎたフェミニズムに代わって、行き過ぎたスピリチュアルに鋭く突っ込んでくるお話。何より物語の造りとして素晴らしくトゥイストが効いている。例えとして適切かどうかわからんけど、作家のスタイルとして山本弘に学んでほしい何かがここにはある、なんていうのは生意気すぎますかね(^^;
アメリカの国民的詩人、エミリー・ディキンスンに未発表の作品があってそれが実は…的なノリで語られるホラ話。本文よりも大量に挿入される注釈の方に意味がある、というある意味士郎正宗な楽しみ方のできるお話。これも最初は「何言ってんだ?」的感覚が先に立つんだけど、読み進んでいくとじわじわ面白くなってくる。
ある日突然デンヴァー大学のキャンパスに飛来したエイリアン。彼らは地球人類と積極的にコミュニケートする事をせず、ひたすら批判的に見える態度であたりを睥睨するのみ。いったい彼らと意思を疎通させるためには何が必要なのか…
ファースト・コンタクトものに見せかけたコミュニケーションの面白さ、厄介さに突っ込むお話。通底するのは讃美歌という物の奥の深さ。「インサイダー疑惑」に通ずる、プロセスの二転三転ぶりを楽しむ、というところの面白さはあると思うけれど、うーん、やや長いかな。で、長い割に話のひっくり返しっぷりが物足りない、という不満も。メインがラブコメならこれでもいいかもわからんけど、キモはファースト・コンタクトSFです、で押すならあちこち物足りない気はする。
というところで。SF仕立てのロマンティック・コメディとしてならこれでもいいかもしれないけど、SFの方を先に立てるなら、ロマコメ部分がやや先に立ちすぎ、かつ冗長に過ぎたかもしれない。行き過ぎた「イズム」に対する批判精神とか、嬉しくなる部分はたくさんあるんだけど、それをややうやむやにしてしまいかねない饒舌ぶり、はちょっと気になったかな。どれもニヤリとできるんだけど理屈抜きで「やったー!」まで行けるのは、「インサイダー疑惑」ってことになりますかね。
★★★☆
前 | 2014年 7月 |
次 | ||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |