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2014-08-16 [長年日記]

[Day] 映画見てきた

チケットは予約できても天気は予約できないんだよな、ってことで今日は土砂降りの中、映画を見にハーバーまで出撃。山の上と下界では、雨の降り具合も結構違うのな。下の方はどうかしたら傘なしでも歩けるような按配でちょっと拍子抜け。

「GODZILLA」観てきました。感想は改めて書きますが、なかなか楽しい映画でございました。

映画見た後は消耗品をいろいろ買ったり、床屋で髪刈ってもらったり、立ち飲みでぷはーしたりして帰宅。いいお休みでございました。

[Chinema] GODZILLA ゴジラ

B00OZDAYOU スタッフ
監督: ギャレス・エドワーズ
脚本: マックス・ボレンスタイン/フランク・ダラボン
原案: デヴィッド・キャラハム
音楽: アレクサンドル・デスプラ
撮影: シェイマス・マクガーヴェイ
製作: メアリー・ペアレント/ジョン・ジャシュニ/トーマス・タル/ブライアン・ロジャース
出演
アーロン・テイラー=ジョンソン
渡辺謙
エリザベス・オルセン/ジュリエット・ビノシュ/サリー・ホーキンス
デヴィッド・ストラザーン/ブライアン・クランストン
公式サイト:http://www.godzilla-movie.jp/

平成ゴジラを(ちょっとだけ)みなおした

1999年、フィリピンの炭鉱で起きた大規模な陥没事故の調査に訪れた芹澤博士は、崩落現場で巨大な生物の化石を発見する。同じところには破壊された卵のようなものの残骸と、そこから海へと、何物かが密林を踏みしだいて進んで行ったような痕跡が残されていた。それからしばらく経った日本、ジャンジラ原子力発電所付近では不可解な振動が頻発、危険を察知した技師、ジョーは原発の緊急停止(スクラム)を進言するのだが、時すでに遅く巨大な振動が発生、原発は壊滅状態に陥ってしまう。

15年後、いまだにジャンジラ原発で起きた事件の真相を追うジョーだったが、立ち入り禁止区域となったジャンジラ原発に不法侵入したかどで警察に逮捕されてしまう。身元を引き受けるために日本に向かったジョーの息子、フォードだったが、久しぶりの父との対面も束の間、彼らの眼前には想像もしなかった「もの」が姿を現すのだった…

webで公開されていたトレイラーなんかだと、ゴジラに向かって勇敢な米軍兵士が立ち向かっていく系な映画に見えて、若干心配もなくはなかったんだけどそういうものではなく、あの降下ミッションにはまた別の目的があったということがわかって一安心。で、肝心の映画の方はというと、これが相当良い出来でかなり驚いた。いい意味で裏切られました。

良作になった理由は多分、これまでにないくらいゴジラという存在に対して、深くリサーチとリスペクトが込められた、というところなんだろうと思う。これまでのアメリカ製怪獣映画において、怪獣という存在はあくまで倒すことを前提としていたのに対して、今回の映画ではそこに一種の神性みたいなものを(控えめではありますが)持ち込んで、「怪獣」という物の不思議さ、怖さ、それから怪獣たちなりのキャラクタ性、といったところを上手に立てた、というところが勝因と言えるかな。アメリカ軍が本気出したらどんな怪獣でも倒せるんだぜ、ではない映画って珍しいんじゃないかしら。

リサーチとリスペクト、ってところで言うなら本作のスタッフたち、かなり日本の怪獣映画やアニメ、漫画を研究したんじゃないかな、と思える箇所があちこちで見れてそのあたりもちょっと楽しかった。狙ったのか、結果的にそうなったのかはわからないけど、何より平成ガメラ(特に第一作)のテイストは随所で感じた。映画全体の流れだったりもそうだし、何より新怪獣(が出るよ、って話はもうしても良いよね?)ムートーのデザインラインがまんまギャオスだったり(平成ギャオスがスーツアクターに女性を起用して実現しようとしたところを、こちらではCG表現の何ともいやらしい脚の描写でやってるんだと思う)するあたりでもね。

その上で平成ゴジラ的な要素も結構あったりして、逆に平成ゴジラって意外と間違ったことはやってなかったんだな、などという良く判らん再評価が発生したりもしたりして(^^;。巨大なランドマークを背景に怪獣同士が引き気味のカメラで戦う、なんてのは平成ゴジラで散々見た絵ではあるんだよな。ただその前後に挟まる絵が素晴らしくいいもんだから、何か格別に良いものをみちゃったような気がしてしまう、という効果はあったかもしれない。平成ガメラのネタに戻るけど、特撮映画でこれは見たことがなかった、という絵とお話(お話は重要ね)を見せられてしまうとそれだけでテンション上がるんだよね。空母(サラトガという名のニミッツ。艦番68をしれっと88にしてるんだね)と並走するゴジラや空母の下をくぐるゴジラを上から見たショット、問答無用で拳握っちゃいますもの(w。

正直脚本にはあちこち穴があると思う。特にゴジラとムートーのバトルが発生した後、戦況がしばしば間延びになったり、中間報告があいまいになってしまったりして彼我の力関係が今どうなっているのか、というあたりが呑み込みづらいのはかなりマイナスなんじゃないかな。ただ、ハリウッド映画でここまでオレらが知ってる「怪獣映画」のテイストを、ちゃんとハリウッド流に再構成してみせてくれた、ってところには心から拍手を送りたいと思う。ていうかこんだけ面白い「怪獣映画」、そうそうないよね。

(★★★★)

一個書き忘れてた。エンドクレジット見てたらVFXスーパーバイザー的な役どころでジョン・ダイクストラの名前が割と大きめにクレジットされていて「お」と思ったんだが、公式サイトでは一言も記述がなかったんで「あれっ」と。パンフの方で確認できるかと思ったんだけど、ハーバーランドのミントでは売り切れなのか何なのか入手不能だったのでそれ以上突っ込んでチェックすることもできなかった。実際のところどうだったんだろう、割に名義貸し的なポジションだったのか、そもそもダイクストラなんて名前にはもうネーム・バリューなんてねえんだよ、ってことなのか、さて。
本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
taoy (2014-08-18 06:26)

良い映画でしたよね。ただちゃんとした怪獣映画を作ろうとすると「平成ガメラ」になっちゃうのがアレでした。ゴジラの海上移動シーンは素敵でした、本当に。<br>制作過程/編集過程でいろいろあったようで「間に合わんぞ!」ってなったときにたまたま同じスタジオにダイクストラが居て「助けてくださいー」って頼んだら「よっしゃよっしゃ」って引き受けてくれていろいろ細かいところをやってくれた、らしいです。アンドCGオンリーでゴジラを表現しようとしててどうしてもうまく行かなくて最後の最後でアンディ・サーキスに頼んでモーション・キャプチャしたりとかもあったらしい。<br>というか個人的にはディレクターズカットは何時出るのかと。フォードがジョンを迎えに日本に来るときに出てるはずの宝田明さんのシーンがカットされてるのですよね(クレジットには出てるのに…)。<br>ちなみに次回作決定済みです。三大怪獣です。

ROVER (2014-08-18 12:41)

ああなるほど、ボブ・エイブルがぶち壊しかけてたSTTMPにトランブルが呼ばれたようなもんだったんですかね(それもちょっと違うか)。<br>もともとは4時間ぐらいの尺になっちゃってたんでしたっけか。どんなシーンがカットされたのか、気になりますね。はじめにちゃんと考えとけよ、とも思うけど(w。<br>次回作は…「ゴモキ」みたくならん事を祈ります(^^;。

taoy (2014-08-19 06:03)

「ゴモキ」にならないで欲しいと切に願うのですが、あっちのファンの評価高いんですよねぇ…。でもまぁ監督のギャレス・エドワーズは激しく判ってる人っぽいので観たことのない三大怪獣を期待しています。


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