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2014-09-01 [長年日記] この日を編集

[Books] SFマガジン700【海外編】 創刊700号記念アンソロジー

SFマガジン700【海外篇】(山岸真/編集) 山岸真 編
カバーデザイン 岩郷重力 + Y.S
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011960-7 \1060 (税別)

こっちは文句なし

「SFマガジン」創刊700号記念アンソロジー。山岸真が編纂した海外編は12編を収録

うむ、国内編と違ってこっちは注文付けたいところはほぼ無いと言っていい。そりゃ個別の作品にはそれぞれ思うところの温度差はあると思うけれど、一冊のアンソロジーとしての完成度は素晴らしく高いと思う。なので余計なことは最小限、それぞれの感想に行きます。

「遭難者」アーサー・C・クラーク(小隅黎 訳)

1947年に書かれた作品、ということを考えれば、いかにもクラークらしい最新の科学情報を踏まえた末来視、といえるか。宇宙SFにしてファースト・コンタクトSF。一時クラークの本職でもあったレーダー技術者からの視点も交えた静謐な作品。

「危険の報酬」ロバート・シェクリイ(中村融 訳)

SFマガジン創刊号「SFマガジン」、記念すべき創刊号の完投を飾った作品。主人公をシュワちゃんがやっていたら「バトルランナー」になってただろうけどそこはシェクリイ、スピーディーな展開の中に少し先の未来へのヴィジョンを盛り込んで見せる。その未来がまさに、現在のわれわれが良く知っている、過剰なマスコミによって仕掛けられる行き過ぎたイヴェントに視聴者が無責任に熱狂する世界、というあたりはまさにSFだけが書き得る世界。

本誌で発表された時には小松左京さんが激賞したという。さすがに後付けの自分らが今読んで、そこまでのインパクトは得られるものではないけれど、それでも疑似イベント的狂騒感の果てにマスコミのみならず、大衆もまた容易にタガが外れてしまう物だぜ、という、現代にも通ずる(近)末来視に対する批評的な態度もしっかり押さえているあたりは、やはりさすがと思う。

「夜明けとともに霧は沈み」ジョージ・R・R・マーティン(酒井昭伸 訳)

「星の光、いまは遠く」などと同じ、<一千世界>シリーズに属する一遍。雰囲気的には「フィーヴァードリーム」的な味わいか。異世界における怪異に対するSF的なものとホラー的なもののアプローチの相克がもたらすものは…的な。個人的にはホラーサイドからもう一手、という気はしないでもないけど、でもまあこれ、SFだからなあ(^^;

「ホール・マン」ラリイ・ニーヴン(小隅黎 訳)

火星に放棄された異星人の基地を発見した調査隊が発見したものは…。なんというか、これがどちらかというとグッド・オールド・SF的に読まれること自体、今が21世紀なんだということなのか。本編が発表された1974年にこれを読んでいれば、こいつはどこか難解さもたたえた一作という位置づけになったのだと思う。読み手のリテラシーの成長、ということなのかも知れんけど、改めて読むことの面白さ、みたいなものをちょっと感じた。

「江戸の花」ブルース・スターリング(小川隆 訳)

サイバーパンク・ムーヴメントの牽引役的ポジションの作家のひとりの作品にして「SFマガジン」誌が世界初出、というある意味エポックメイキングな作品。スチームパンクならぬ、"えれくとりかる・パンク"的な何か、と言えるのか。軽めのノリの裏に、実は意外に深いメディアの変遷に対する考察的なものが仕込まれていたりする。

「いっしょに生きよう」ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(伊藤典夫 訳)

対象者から見たファースト・コンタクトSF、ということか。ティプトリにしては優しく終わったな、という感じ。このアンソロジーの中では、気持ち明るい方に顔を向けてると思えるあたりもうれしいかもな。

「耳を澄まして」イアン・マクドナルド(古沢義道 訳)

不可解な疫病が元で人類が激減した世界。特殊な共感能力を持った修道士、イノセンスが待ち受ける人物とは…。ナノテクがもたらした災厄を背景に語られる一種の終末SF。

対称(シンメトリー)」グレッグ・イーガン(山岸真 訳)

お、宇宙SFとは珍しいなどと思いながら読み進めていくと、やっぱり最終的にはイーガン印の真骨頂、オレには易々とは理解できそうもない超絶理論が炸裂するハードSF。次元って一体どう言うもんだろうね、というところに斬り込んでいく作品である、というのはかろうじて分かるんだが、その切っ先が何をどう斬ったのか、いまいち分からないまま(^^;

「孤独」アーシュラ・K・ル・グィン(小尾芙佐 訳)

いわゆる"ハイン年代記"に属する作品。ハイン人の子孫が生息していることがわかった惑星に赴いた母子が出会ったのは…。我々が近代的、未開、と分類する文化のそれぞれにそれなりの存在意義はあるものだ、というお話。これはこれでしみじみと深い作品であるとは思うが、容易に正しい答えは見いだせないだろうし、そもそもその場合の正しさって何だ、というところに行き着いて、どうもならん悶々としたものを抱えてしまうことにもなってしまうだろうという。それが書かれた目的なのだろうから、成功しているお話なんだろうとは思うけど、

ちょっと長すぎ。少なくとも自分には。

「ポータルズ・ノンストップ」コニー・ウィリス(大森望 訳)

新たな職に就くためにニューメキシコ州のポータルズという街にやってきたぼく。少しばかり早く着きすぎたものだから、時間つぶしに街の観光名所でも回ってみようと思ったのだが、どうもこの街はその手の名所というものは一つもないらしい。途方に暮れて街中をさまようぼくがとある駐車場で見つけたツアーバスのコースとは…

どちらかといえば重めなお話が並ぶ本書の中で、ほぼ唯一、頭ぼんやりしたままニヤニヤ読んでいける楽しい短編。ただこれは自分がぬるいSF読みだからで、それなりにマニア属性のある人であれば、ニヤニヤしつつも頭の方はフル回転させることになるんだろうな。「宇宙軍団」、「航時軍団」などで知られるジャック・ウィリアムスンへの愛にあふれたユーモアSF。「混沌ホテル」に入っててもおかしくないお話。

「小さき供物」パオロ・バチガルピ(中原尚哉 訳)

いかにもバチガルピらしい、何ともどろどろぐちょぐちょとした未来絵図。イメージが鮮やかな分、「うへえ」感も半端ないっす。

「息吹」テッド・チャン(大森望 訳)

トリは(おそらく)現在のSFシーンの頂点に立つ人の一人、テッド・チャン。読むに当たって注意事項が一つ。

絶対にシラフで読むこと(w。

帰省からの帰り、列車の中で缶ビしこたま飲んだ状態で読んでたときには、一体何が起きているのか全くわからなかった。翌日改めて読み直してみて、ようやくこの短いお話にとてつもないテーマが込められてたことが解ってちょっとゾクッと来るという。すごく雑な喩えをするなら、シャルミレンはどういう経過で滅んだのか、的な。ここにミクロな側では自分で自分を見る、ということ、マクロ側では一つの文明にもたらされるエントロピーの結末とは、というテーマがぶち込まれる。傑作SFをずらりと並べたアンソロジーのラストを飾るにふさわしい作品。

ということで。これはもう、読めばわかるすばらしいアンソロジー。付け足すことなど何一つありませぬ。満点つけてもいいけどグィンが長すぎたとこでちょっぴり減点(^^;

★★★★☆


2014-09-02 [長年日記] この日を編集

[PC] 結局ATOKに戻る

どうしようもなく変換効率が悪いとかそういうことはないんだけれど、やっぱりMS-IME、使っているとしばしば「あれ、ちょっと違うんだけど」と思ってしまうこともあるわけで。どうしようもない、と言うほどのものでもないが、使っていてちょいちょい引っかかるところはあるんだよね。で、そんなところでぐだぐだ言うてるんなら、5000円ぐらいのものなんやさかいATOK買うてみたらええやないの、と思ってジャストシステムのサイトに行ってスタンダード・ダウンロード版をぽちっとな。

インストールして使ってみたけど、悔しいことに快適なことこの上ないわ(^^;。妙な意地張るんじゃなかったよ。考えてみたらATOKとはVer.13あたりからのお付合いなので、なんだかんだで15年ばかり使ってる道具なんだよな。そりゃ有形無形の癖みたいなものが体に染みついちゃっても仕方がないってことなのか。なんつーか、お肉食べたときに奥歯に引っかかってどうしても取れなかったスジが、ようやく取れたような快感があったことですよ(w。

[Anime] 定期視聴番組

日、月深夜の分。「東京ESP」、「普通の女子高生がろこどるやってみた」、「RAIL WARS!」、「M3」、「アカメが斬る!」、「精霊使いの剣舞」。お話はそれなりに面白いと思うんだけど、その絵はどうなんだ? な「東京ESP」、魚心くん、それ駅長やない、(『999』の)車掌さんや、だった「ろこどる」(や、それ以外にもなにゃみちゃんが本作のヒロインである理由、が軽く説明されてたあたりもよかったと思いますよ)、「RAIL WARS!」は、おまえらそれ、死んどるやろ、と。鉄に向けているように見せて、実はあんまり鉄ってどう言うものか、ってところに深く突っ込んだ考察がされていないような気はするな。なんだろね、鉄ならではのディープなところ、って部分に対する突っ込みがかなり浅薄なところで止まっちゃってるんじゃないかしら、が日曜深夜。

「M3」はここに来て、ああこれ、「カレイドスター」をいきなり2期から見はじめた状態だったんだ、なんてことをちょっと思った。一度「幻の大技」のカタルシスを味わうことなしに「新たなる翼」編が始まっちゃった感じなのかも解らん。このあとに「天使の技」級のクライマックスが用意されているのか、さて。「アカメ…」は最凶の仇役がなにやら主人公ハーレムの一員に混ざってきそうなおかしな展開に。エスデス様と一緒に蛮族討伐に出征していた同僚の将軍が後のナイトレイドのボス、でいいの? 「精霊使い…」は、こう言うものですが何か文句が? って造りで、まあ文句はないよ、褒め言葉もないけど、ってポジションでしょうかね。


2014-09-03 [長年日記] この日を編集

[Day] 一件検収

DG君カンパニー、IG女史がらみのお仕事。こちらとしては5月末フィックスで、少々予定延びた系のお仕事ではあったので、やっと終わったか、ってとこではあるんだが。これでDG君カンパニー関連でギャラもらってない仕事は、あと1本だけやね。


2014-09-04 [長年日記] この日を編集

[Books] 特命任務、発令! 海軍士官クリス・ロングナイフ 5

特命任務、発令!(マイク・シェパード/著 中原尚哉/翻訳)
マイク・シェパード 著/中原尚哉 訳
カバーイラスト エナミカツミ
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011968-3 \1100 (税別)

偽乳爆戦隊

人類初の植民星系ニューエデン。この星系で開発される優秀なコンピュータ・システムを他星系でライセンス生産するための交渉係、と言うのが新たにクリスに与えられたミッション。ロングナイフのプリンセスにして宇宙軍の士官であるクリスの使命がコンピュータの買い出し? クリスを送り出したレイ曾祖父たちの目的がそんな単純なはずがない。案の定、現地に到着して歓迎レセプションに出席したクリスは、いきなり暗殺者に命を狙われる羽目に。さらに当地には、ロングナイフ家の仇敵、ピーターウォルド家の娘も乗り込んできていたのだ…。

前作からあまり間を空けずに語られる、クリス・ロングナイフの大冒険。前作で触れられてた未知の異星人やら何やらの件はいったん措いといて、今回は妙に独自の発達をしてきた古い世界でのいざこざに、クリスの一党が楔を打ち込むようなお話。ここにいかにもアメリカン・ミリタリSFの味をばらまいてきたようなテイストといえるかな。トム・クランシー的海兵隊マンセーと、ボライソー的「我ら幸運なる少数」が活躍する話のハイブリッド。

そういうノリとして読んでる分にはかなりおもしろい。海兵隊マンセー部分は正直鼻白むところもなくはないんだけど、「幸運なる少数」(まあこっちでは『愉快なる少数』ってことになるんだろうけど)の方はかなり良く描けていて、クリスと彼女を取り巻く少数のスタッフのキャラの描き分けがいい感じに軽妙洒脱で、そこのところを楽しむ分には文句の無い出来になっていると思う。今回はここに最強メイド(ただし36歳)、アビーの過去(今回の舞台はアビーの生まれ故郷なんですね)なんかも絡んできて、結構深い話なんかも用意されているのね。

そういう意味じゃ気軽にサクサク読める、エンタティンメント作品としてはどこに出しても恥ずかしくない作品に仕上がっているとは思う。思うけど不満も無くは無い。

一番やっかいなのは敵方の魅力が薄い、ってことかな。前作でもそうだったけど、ロングナイフ家の不倶戴天の敵であるピーターウォルド家の面々が、仇役としてはかなり小粒なのが痛い。どう喩えたら良いですかね、ロングナイフ家がザビ家だとしたらピーターウォルド家はエッシェンバッハ家ぐらいのスケール? (^^; ポーズはいっちょ前だけど実力的には超えられない壁がある、ような力関係が読んでて感じられてしまうので、「この敵ならやっつけられるよな」感の方が先に立っちゃうところはあるかも。ある意味どこか安心して読んでいけちゃうのだね。

そこのところの物足りなさは正直、ある。とはいえキャラの描き分けやお話の捌きっぷりの上手さはさすがなわけで、充分に楽しめる一冊であったことは確か。楽しめるシリーズであるのは保証します(オレの保証じゃ頼りないかもしれんけど)。ところでこのシリーズ、ちょいちょいクリスが実は残念な体型(長身なのに貧乳)であることをネタにしてくるんだけど本作ではこんなシーンが。

アビーの用意したブラはサイズがかなり大きめだった。アビーはそこにパッドを入れながら注意した。
「高性能爆薬です。使用には充分お気をつけください」
文字通り爆乳だ。いざというときは爆弾として使える。

こういうのは訳者の中原さんのアドリブだったりするんでしょうかね(^^;

★★★☆


2014-09-05 [長年日記] この日を編集

[Day] ダブルブッキングだとー

なんか3年ぶりくらいにたっくん(昔よく仕事した相手)から電話がかかってきて、とある企業サイトの求人ページを作成する仕事があるんだけど、コーディング苦手なんでそこをやってくれまいか、と。聞くと来週末までに8ページ程度のコーディングで、特に動的なコンテンツなどもない、とのこと。基本的に無理のないスケジュールっぽいな、と思って「行けそうでっせ」とお返事したらば、返ってきたギャラの提示でちょっとくらっときた。よく見るweb広告の「うそー! 私の年収…」的感覚と申しますか(w。DG君カンパニーとのつきあいが長かったもんだから、ページ単価なんてそんなものと思ってたんだけど、出してくれるところは今でも結構払ってくれるもんなんだな。ちょっと自分の営業努力について考えてしまったぜ。

で、そんなことを考えている最中にそのDG君カンパニーからちょっと前に声かかってた仕事、正式にそっちに振りたいんでよろしく、つきましては来週半に動的ページのアウトラインを仕上げて欲しい、と。

あちゃあ、被った……。

むっふー、大丈夫かなこれ。お金いただけるんですからがんばろうとは思いますが。

[Books] 小口の感覚、大事なのよ

ちょっと消耗品を買う用事があったので三宮まで。ついでにジュンク堂に寄って文庫本を何冊か購入。ちょっと気になったので近くの店員さんに「これ、研磨してないヤツってあります?」って聞いてみたんだけど、「そういうのは販元から送られてくる時点でそうなっているので…」と言う返事。

オレ、ずっとこういうのは書店がやってるんだと思ってたけどそう言うものでもなかったのね。一度書店から下げて販元(つーか取次?)に戻ってきたものが、そこでがりがりやられてまた書店に戻される、って感じか。

お店の人も「やっぱりキレイなのを好むお客様も多いですから…」つーてはったけど、うーん、本を読み始めようと思って親指が小口にかかったときのとぅるん、な感じって結構重要だと思うんだけどな。そこで親指がざり、って滑るとちょっとがっかりしてしまうよ。書いてあること以外の、持ったときの重さだったりページの手触りとかって、本を読むって行為の中で決して軽いところではないと思うんだけど。そこが好きでなかなか電子書籍に行けない、こんなオッサンもいるわけでね。

[Books] ロードサイド・クロス キャサリン・ダンス 2

ロードサイド・クロス 上(ジェフリー・ディーヴァー/著 池田真紀子/翻訳)ロードサイド・クロス 下(ジェフリー・ディーヴァー/著) ジェフリー・ディーヴァー 著/池田真紀子 訳
カバー写真 Jan Mammy/Getty Images
アートワーク 矢部弘幸(SPACE SPARROWS)
デザイン 関口聖司
文春文庫
ISBN978-4-16-781230-0 \740 (税別)
ISBN978-4-16-781231-7 \770 (税別)

ここは怖いインターネッツですね

カリフォルニア州モンテレー。勤務を終えて帰宅中だったパトロール警官は、道ばたに不可解なオブジェを発見する。黒っぽい木の枝をワイヤーで括っただけの簡単な十字架とバラの花束。十字架にはこの場所で亡くなったと思われる人物の命日が。だが警官はそこに妙な違和感を感じた。なぜならそこに書かれていたのは、明日の日付だったのだ…。

そしてその翌日、一人の女子高校生が自らは開けることのかなわぬ状態で、一台の車のトランクに閉じ込められていた。今、その車は波打ち際に乗り捨てられ、そして潮の満ちる時間が刻々と迫ってきていた…。

もしかしたらリンカーン・ライムものよりこっちの方がいい感じなんじゃね、と評した前作に続く、キャサリン・ダンスもの第2作。今回のお話の背景にあるのはネットが生み出す悪意の暴走。いわゆるアルファブロガーが提起したトピックに飛びつき、それに飛びつき無責任なコメントを付けていく匿名のネットワーカーたちが作ってしまう「空気」のようなものの怖さみたいなものを、かなりリアルに描いている。

いつもとはちょっと勝手の違う電脳がらみの捜査に加え、キャサリン自身も無碍にできない、身近に降りかかった事件なども絡み合い出だしから中盤への流れはきわめて快調。キャサリンの持ち味であるキネシクスを使った真犯人へのアプローチ、頼りになる同僚に無能で邪魔なだけの上司といったキャラクタの相関関係、ネット周りにまつわる様々なトピックなどが手際よく配されている。ここで描かれているものごとというのは、現在我々が比較的容易に目にすることが可能な事案である、というあたりはリアルだし、ある意味怖い、と思える。

そういうわけで途中まではかなり楽しく読んでいけたんだけど、終盤にきてやや失速感というか違和感というかが顔を出し始めるのがちょいと惜しい。惜しいと思う点その一は、最近のリンカーン・ライムものでもちょいちょい感じる、トゥイストが売りの作家が、トゥイストのためのトゥイストをぶち込んでくることからくる、一周回って「そうだよね」に落ち着いちゃって捻りが捻りにならなくなってしまっている件。章の終わりをショックで締めて、次章でそのショックの種明かしがされ、それが意外にしょーもない、と言うのの繰り返しになってしまう、という週刊マンガ的な展開が続くので、後半にいくにつれて飽きが来てしまうのだよね。

もう一点は、これは単純に好みの問題ではあるんだけど、真犯人がそいつでいいのか、ってところ。登場人物には限りがあるし、その中でそこそこ意外な人物を犯人に、ってことだとこのあたりに落ち着くのも仕方がないか、とも思うけど、この人を犯人にしてしまうと、読み終わったときに著者が言いたかったことというのが、夜のニュースショーでキャスターがドヤ顔で「私たちはネット社会に潜む闇について、改めて考え直さなくてはいけないのではないでしょうか」つって締めるのと大して変わらんレベルに落ち着いちゃっている、と感じられてしまうのだった。それでもいいけど、でもむしろそこにこそトゥイストをぶち込んでくるべきじゃなかったかと思うんだけどな。

本書ではメインとなる事件とは別に、前作で起きた事件が元で発生するもう一つの事案があって、こちらもキャサリンに向けての大きな障害となるんだけど、こっちの捌き方もちょっとなあ。真犯人を彼にしてしまったことで、二つの事件が有機的に絡んでこない恨みもある。あと、序盤で容疑者となるある人物への最終的な扱いも、もうちょっと持ち上げてあげてもよかったんじゃないかなあ、なんて。

摑みから中盤に描けての展開は大変おもしろかったんだけど、残念ながら終盤腰砕け。惜しかったな。

★★★


2014-09-06 [長年日記] この日を編集

[Day] 誕生日だった

本日は軟骨に皮でさすがにダブルニッケル歳ともなると、うれしくも何ともないわけですが(^^;。とりあえず古本の発送があったので、郵便局に出かけたついでに近所の焼き鳥屋さんでセルフパーティー。店員さんが今日がオレの誕生日だってことで気を回したのか、ビール二本飲んだのに一本分の値段しかカウントされなかったんだぜ(伝票付け忘れただけだよ)。

ま、ちょっとハッピーな気分にはなったことでしたよ(^o^)。

[Anime] 定期視聴番組

「ばらかもん」、「ハナヤマタ」、「リプライ ハマトラ」、「Free!」、「アルドノア・ゼロ」、「白銀の意思 アルジェヴォルン」。「ばらかもん」、いいっすね。あとはなんだ、アルドノア・ドライブはそれを活性化した人の生体に追随するもの、ってことなんでしょうかね。ここで一発ミスリードを誘おうとしてる、みたいな?


2014-09-07 [長年日記] この日を編集

[Anime][SpFX] 定期視聴番組

「キャプテン・アース」、「ソードアート・オンラインII」、「魔法科高校の劣等生」、「ジョジョの奇妙な冒険」、「烈車戦隊トッキュウジャー」、「仮面ライダー鎧武」、「ハイキュー!」。「トッキュウジャー」、パワーアップフォーム登場の回だったんだけど、んー。これでいいのかな、と思ってしまうのはオレの感性がオッサンだからなのかしらね。

ついでに先日放映された劇場版エヴァQも観たんですが、んーとこれは、いい加減なコンプライアンスは世界の破滅をもたらす、と言うお話、ってことでいいのかな?


2014-09-08 [長年日記] この日を編集

[Books] MM9 -destruction-

MM9 ―destruction―(山本弘/著) 山本弘 著
カバーイラスト 開田裕治
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
創元SF文庫
ISBN978-4-488-73703-0 \980 (税別)

マサラ~っや、マサラ~♪

神話宇宙からの侵略者、宇宙怪獣を辛うじて退けたヒメと一騎、亜紀子。今や望みもしないのに人知れず世界で最重要の存在となってしまった彼らは、公安の手によってとある場所へと護送されていた。そこで待っていたのは巫女装束の美少女ひかる。驚くべきことに彼女は、現在ヒメと精神融合しているビッグバン宇宙の恒点観測員ジェミーがかつて融合していた相手でもあったのだ。それも約90年前に。

同じ頃、神話宇宙側の侵略行動は次の段階に進行しようとしていた…。

前作から間をおかずに展開する山本弘版昭和の東宝特撮トリビュート。あとがきで著者ご本人が「今度は『怪獣総進撃』」って語っておられるとおり、というかまあ「総進撃」よりは「三大怪獣 地球最大の決戦」とか「怪獣大戦争」あたりのノリといえそうだけど。ここにこのシリーズのお約束、「トンデモやるならこの位はやって見せろよ」的な著者からの挑発が存分に盛り込まれた(盛り込まれすぎた)一作になっている。そこのところの念入りぶりが本書の長所でもあり短所でもあるといえるかな。

長所だなと思えるのは、先にも書いたとおりこのお話の執筆目的の一つに、山本弘が思う「ここまでやったらたとえトンデモであったとしても認めるよ」の明確な線引きが見えてくること。それはつまり、デタラメを納得させるためにはより多くのデタラメを並べて、それらのデタラメを(説得側の)都合良く再配置した上で「でもこう考えたらデタラメとは言えないでしょ?」と読者を説得する技術と言うことになると思うんだけど、そこのところについては全く不足のない仕上がりになっていると思う。デタラメのための理論武装の構築の過程を見ていく楽しさ、みたいなものは確かにあるのね。

で、この楽しさは長所でもあり短所にも裏返ってしまう。デタラメの説得、という点において不足がない、のだけどそれは過不足ない、と言うことにはならなくて、どうかすると「過」の側がやや過剰になってしまう。それは本書を冗長にしてしまっているとも思う。その理論武装は必要不可欠なんだけど、理論武装のために割かれるページの量が、エンタティンメントを楽しみたい読者の許容範囲を超えてしまっているかもね、ってことです。そこを我慢できるかどうか、は読み手のオタク度合いにかなり依存することになるのかもしれない。能書きが長いよ、と思う読者がいてもしょうがないかもね、ってことですね。

昭和の東宝特撮、様々なトンデモ、一種の二次創作的ないろんな物たち、なんてなものへのリテラシーを読み手に要求する類いの本なのかもしれない。意外と上級者(が上等な人物であるとはいうてないよ)向きなのかしら(^^;。

自分的にはやっぱりあちこちで舌打ちしつつ(『適正価格だよ』はどう考えても蛇足に過ぎるだろ)それなりに楽しんだからいいんですけど。でもまあ最終的に本書で著者が言いたかったことってのは、以下の一文に収束してるんだと思う。

少女を殺すことによって得られる勝利などというものはありはしない

このロリコンめ(褒め言葉)

★★★☆


2014-09-09 [長年日記] この日を編集

[Day] ダル・ネゴシエーション

タフな交渉なぞできるわけもなく。

DG君カンパニー、IG女史担当分のお仕事。1stチェックポイントが明日だってのに素材がきたのが日曜深夜だったり、そもそも作業の多くの部分が英語版(既存の英語版サイトの日本語版を作るのが今回のお仕事)でやってることを日本語版にも反映させるってことで、結構な量の解析料理が必要になりそうですぜ、って話をちょっと投げて見たら、「んじゃあぶっちゃけどの位かかりそうなの?」と言われたんで、「5日ぐらいっすかねー」と返事したら速攻で「そこに土日の作業は入るのかね?」と。

意外に鋭いところに斬り込んでくるなー、と思いつつ、「公式には土日はお休みです」って返したらば、「わかりました、それではその線でクライアントと交渉します」と。

おー、DG君カンパニーにも空気読める人いるんだ。ってことで予備日2日ゲットできた、ってことになるのかな。これで何とか間に合わせることができそうね。変なタイミングでたっくん仕事が舞い込んでこなければ(^^;。


2014-09-18 一週間の御無沙汰でした(割に死語) [長年日記] この日を編集

[Day] お仕事ラッシュの一週間

先の日記で危惧したことがまともに発生。IG女史仕事に着手した直後に、たっくんから素材が到着。比較的シンプルなHTMLコーディング8ページ。問題なのはこれ、フィックス12日厳守ってこと。2日しかあらへんがな。しかもIG女史サイドも、12日に動的コンテンツのフレーム部分になるものは出来てて欲しいというリクエストが来ているという…。

なんでやねんと思ったら、この週はいわゆるシルバーウィーク。みんな週末にある程度ブツを揃えて、楽しい連休を過ごしたいってことだったのだね。オレには関係ない話だけど(w。

とりあえずおっかなびっくり並行で作業始めたけど、さすがにつまみ食い状態で仕事してたらどっちも上がらんな、ということで、まずは悩まずに仕事できそうなたっくん仕事を先に片付けようと決めて作業。こっちは何とか1日半ぐらいでコーディング完了。おかしな不具合とかも出ず、修正も最低限で済むには済んだが、これで完全にIG女史仕事の方のケツは拭けないこと確定(^^;。

一応jQueryがらみの実装でトラブって、という(嘘じゃないです)理由で延びている旨はわかってもらえて、なんとかケツを15日までずらすことに成功。ただこっちは完全に仕事量を甘く見てた。海外のショップサイトの日本語版を作る、という作業だったんだけど、基本的に向こうのサイトが実装している動きのあるコンテンツを継承しつつ、表記やイメージは日本向けのものに差し替えて、と言うお仕事で、デザインファイルがjpg一枚絵で、詳細は海外版から解析料理してくれや、ってことだったのね。

使用する画像がある程度レイヤー化されてたり、スクリプトがらみで何やってて、どこから持ってくればいいよ、と言う情報が何ももらえなかったので、思った以上に難儀する羽目になってしまいましたわ。

結局先方のスタッフの手も借りつつ形になったのが昨日の晩。徹夜仕事はしないで済んだけど、割に深い時間帯まで仕事して、そのあとアニメやら読みかけの本やらを酒飲みながら消化してたら、さすがに日記書く根性はなかったっす。

とりあえず今日は割に平和だけど、修正関連、この後まとめて来るんだろうなー、CSS3がらみやHTML5がらみの記述がちょいちょいあるので、そこは興味深いから、もうちょっと急かされずに仕事が出来たらありがたいんだけど、そういう訳にもいきませんわね(^^;。

[Anime][SpFX] 定期視聴番組

と言うような事情もあって、この一週間ぐらいはちらっと見て興味を惹くものがなかったら速攻早送り。なのでざっと行きますが、

いくつかあるロボットアニメは結局「アルドノア…」一強、と言うことになるのか。「キャプテン・アース」はとても丁寧な造りなんだけどいまいち響いてくるものがない。登場人物多すぎたんじゃないかしら。最終的な敵が召使いだった、的な展開は悪くないんだけど、全体に熱さが足りない「グレンラガン」って感じ。「アルジェヴォルン」は更にだらしなさばかりが強調された感じ。

コミック・ラノベ原作系。いいな、と思ってるのは「ろこどる」、「ばらかもん」、「ハイキュー!」あたりっすか。ただ「ばらかもん」はこっちの精神状態に急かされてるところがあると、ちょっとのんびり楽しめない恨みはあるかも。"Uncaught exception: TypeError:"とか言われてるときにのんびりアニメは楽しめねえよ(w。「アカメ」がようやく斬りまくってくれたのは良かったです。あと「ハマトラ」にちゃんと話があるのには、依然として驚愕中です。

「SAO」は原作が短いお話なんでしょうかね。やや引き延ばされ感が無くもない。お兄様はまあ好きにしてくださいとしか(^^;。

いわゆるハーレム系はどれもまあ、可もなく不可もなく、というか見れなかったから残念、と言うものではない、というか。

オリジナルの「残響のテロル」は今のところ興味は持続中。

特撮二本はどちらもそれぞれの意味において楽しめてる。気が急いてる状況だと、より気になるのは「鎧武」の方なんだ、ってことはわかった。これ、最終的にさやかとほむらのまどか争奪戦、ってところに落ち着くんでしょうかね(違うか)。


2014-09-20 [長年日記] この日を編集

[Books] 彷徨える艦隊 外伝 1.反逆の騎士 / 2.星々を守る盾

彷徨える艦隊 外伝1 反逆の騎士(ジャック・キャンベル/著 月岡小穂/翻訳) 彷徨える艦隊 外伝2 星々を守る盾(ジャック・キャンベル/著 月岡小穂/翻訳) ジャック・キャンベル 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 寺田克也
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
1.反逆の騎士 ISBN978-4-15-011900-3 \1000 (税別)
2.星々を守る盾 ISBN978-4-15-011972-0 \1200 (税別)

敗者にもドラマはあるさ

百年に渡る長い戦いは、シンディックにとって必ずしも望んだ形とは言えない形で休戦を迎えた。"ブラック・ジャック"ギアリー率いるアライアンス艦隊によってほぼ完敗の形で戦いが終わったシンディック星系の各地で、これまであたりまえだったシンディックによる支配体制に異を唱える人々が現われ始める。複数のジャンプ・ポイントが集中し、宇宙航行における重要なハブとなっていたミッドウェイ星系でも、地上軍の指揮官だったドレイコンと、機動部隊の司令官であるイケニを中心に、シンディックの軛を断ち切り、独立した政治形態を作り上げようとしていた…。

「彷徨える艦隊」シリーズと同じ時間軸で語られる敵方、シンディックサイドのお話。本編サイドではディフォルメされた共産主義体制的な描き方をされていたシンディックだけど、もちろんどうしようもないヤツもいれば立派な人物もいるわけで、そんな、ちょっと思考停止状態にあった体制下にあってそれなりに開明的な思考を持つ二人の軍人、ドレイコンとイケニを主人公に、シンディック勢力下でも地勢的に重要な位置にあるミッドウェイ星系を、どうにかしてシンディック支配から逃れ、独立した星系として新たな政治体制を確立していこうとする姿が描かれる。

きわめて硬直した政治体制下で、ある意味思考停止した状態に慣れてしまった人々に、新しい、開けた考え方を授けていくことの難しさ、あたりがお話を通しての面白さの根底になっている、といえるか。もちろん思考停止というのはギアリーが登場する前のアライアンス側でもご同様だったのだけれど、まさにその、ギアリーさんがいないが故にシンディック側の状況の厄介さは根が深い。ここをドレイコンとイケニがどう克服していくか、が見せ場になる訳。で、更にここに、いかにも共産主義体制的な、どこに密告者や裏切り者がいるか判らない的な疑心暗鬼の要素がスパイスとして加味されて、お話にいい感じの先の見えなさも追加されていると思う。ジャック・キャンベル、やっぱ腕あるよね(w。

ドレイコン、イケニともにきわめて優秀かつ忠実な副官が付いていて、二人の苦闘を支えてはくれるんだけど、シンディックという体制が植え付けた疑心暗鬼もあって、完全には信頼できない上に、副官たちにもそれぞれなにやら事情や思惑、対立感情のようなものもある様子。ここらあたりがお話にいい具合に奥行きを作ってくれている。特にドレイコンの二人の副官、マーリン、モルガン両大佐の関係性がかなりおもしろく、かつちょっとびっくりさせられたりもする。

その上で本編の方でもあった、主人公に絡んでくる女性関係的なドロドロ感のようなものを、しっかり外伝の方でも継承しているあたり、キャンベルさん、こういうの好きなのかなーなどと邪推もしちゃったりして(^^;。本編でのギアリー、デシャーニ、リオーネのドロドロ・スタイルが、こちらではドレイコン、イケニ、(有能だが今のところ底知れない感もあるドレイコンの副官)モルガン大佐の三角関係にしっかり移植されてるあたりは結構楽しいな、と。

お話は2巻までで、とりあえずミッドウェイ星系の独立と最低限の防衛体制は整ったけれど、先のマーリン、モルガンの関係性など、獅子心中的な諸々はまだ未解決。この先、このあたりが少しずつ解きほぐされていくんでしょうが、これ、もしかしたら結構な大河ドラマとなり、最終的には本編と融合するような形になっていったりするのかもね。本編共々、続きが楽しみです。

彷徨える艦隊 8 (無敵戦艦インビンシブル)(Campbell,Jack/著 月岡小穂/翻訳 キャンベルジャック/著)

ドレイコンたちが苦労してる同じころ、ギアリーさんたちはこんな感じです。

★★★☆


2014-09-21 [長年日記] この日を編集

[Anime][SpFX] 定期視聴番組

「Aチャンネル +smile」、「白銀の意思 アルジェヴォルン」、「残響のテロル」、「キャプテン・アース」(終)、「ソードアート・オンライン Ⅱ」、「魔法科高校の劣等生」、「烈車戦隊トッキュウジャー」、「仮面ライダー鎧武」、「ハイキュー!」(終)。

木曜深夜。何で今「Aチャンネル」? まあ演るネタがないからとりあえず、ってことなんだろうけどもね。で、普通に「Aチャンネル」だったわな(あたりまえ)。本放送じゃ気づかなかったけどこの作品の先生ズ、みのりんにみゆきちに小野Dとやたらな豪華な布陣だったんだな。「アルジェヴォルン」は左文字隊長の過去話兼トキムネ君のお姉さんのエピソード。うん、普通(苦笑)。

金曜日、これはあれですか、「生まれつきテロメアが短いんだ」ってヤツですか、だった「残響…」、ハイヴの心変わりの理屈がかなり飲み込みづらかったかな。ナインとツエルブも同様、ってことなのかね。してみるとオチはある程度読めるような気はする。

土曜深夜、「キャプテン・アース」は最終回。うんまあ、盛り上がることは盛り上がった。ハッピーエンドで締めてくれたのもいいと思う。でもソルティドッグとやらはどうなった、とか、いろいろ突っ込みたいところはあるかもね。エゴが作品世界の重要なワードになっている、ってあたりは結構おもしろいと思ったけど。「SAO」と「魔法科」はまあ、安定銘柄(w。

日曜日、シュバルツさん復活の「トッキュウジャー」、彼はこの先もある意味トリックスターとして機能してくれそうね。たぶんホントはいい人、扱いしてくれたら。「鎧武」は事実上の最終回、といえるのか。「なりたい自分になればいいじゃん」ってそれ、「しゅごキャラ!」やん、とか思っちゃったのは内緒だ(^^; んまあ「泣きながら前に進む」というコウタの気持ちは大変ステキだ、とも思いましたが。

「ハイキュー!」も良かったです。こういうシンプルでストレートなアニメ、週に二、三本は見たいよね。


2014-09-22 [長年日記] この日を編集

[HTML] <video>要素

.wmpだとプラグイン要求されるんで、<video>使ってさくっと再生されるようにして欲しい、なんて要望があってちょこっと対応。コーディング仕様書上はxhtmlで、って話だったんだけどそれ、HTML5の出番になりますけどそこは良いんですかね? というのはあまり大きな声で聞いちゃいかん所なんだろうな。

つー訳で試してみた。基本的に実装は案外スムースで、そこは逆に拍子抜けだったかも。「モダンブラウザ」なんて単語自体、もはや死語なのね。最近のブラウザは皆ちゃんとしてますわ(w。

<video>に関しては今のところ、MozillaとOperaがちょっと言うこと聞かん棒な様子、特にMozillaが場合によっては厄介なようですね。ここら辺はもうちょっとちゃんとしてくれるとありがたいかな。今はまだ最低でも一つの動画に対して二種類のコーディックが必要になっているからね。


2014-09-23 [長年日記] この日を編集

[Day] お休み中もお仕事ですか

日付も変わろうかってタイミングでIG女史から修正要望。むー、頑張るなあ。とりあえず承りました。明日やりますね。


2014-09-24 [長年日記] この日を編集

[Anime] 定期使用番組

週はじめからぼちぼち見てた分、まとめて。「東京ESP」、「普通の女子高生が『ろこどる』やってみた」(終)、「RAIL WARS!」(終)、「M3」、「アカメが斬る!」、「ばらかもん」、「ハナヤマタ」(終)、「リプライ ハマトラ」(終)。

最終回が多いですが、良き終りだったのは「ろこどる」、「ハナヤマタ」。はんなり良い感じだった「ろこどる」、中盤の失速感をしっかり立て直してきた「ハナヤマタ」、どちらも大変結構でした。

「RAIL WARS!」はオタクってものの本質が奈辺にあるのか、をわからんまま最後まで話を進めちゃったような感じ。オレは鉄じゃないけどそこそこオタクだとは思ってるんだが、オタクってそういうものかなあ、という違和感が最後まで拭えなかった。あと、最終巻に限って言うなら昔気質のディーゼル特急の運転手、プロとしてその対応は絶対ないと思ったな。

まさか二期なんてねえだろうと思ってたのにやらかしちゃったな、と思って見てたら意外にお話をちゃんと作り、一期からの伏線も一通り畳んで見せた「ハマトラ」、ちょっと感心したですよ(^^;。できたらもう一話ぐらいあった方が良かったな、とか、緒方さん演じる花売りの大富豪の存在意義が良く判らんとか、まだツッコミどころはあるんだけど、それでも昨今、こんだけちゃんと伏線の面倒見てくれた作品は少なかったんじゃないでしょうか。諸手をあげて面白い、とは残念ながら言えんけど、一期の出来からしたら望外なものを見せて頂いた、とは思いました。

そういう意味じゃ「東京ESP」も「ハマトラ」枠なのかも。くっさい話しなんだけどこれはこれでありかもなあ、と思わせるぐらいの説得力は、ある、かも。

「M3」、「ばらかもん」、「アカメ」はもうちょっと見てから、ですか。「ばらかもん」、子役さんたちの芝居がすばらしく素敵っすね(w。


2014-09-25 [長年日記] この日を編集

[Day] おばちゃんのせいじゃないっすよ

お詫びウチは新聞代、銀行引き落としとかにしてないので毎月集金のおばさんがやってくるわけなんだが、本日はお金を払った後におばさん、「ご存じの通りいろいろご迷惑をおかけしまして…」と言いながら、「ご愛読者のみなさまへ」と書かれた封筒とタカシマヤ・マーク入りの紙袋をおずおずと。

ま、おばちゃんには罪はないよね。むしろ良い迷惑だよなあと思ったんで、(適切な言葉かどうかは分かりませんが、とりあえず)「がんばって」つって受け取った訳ですが。ちなみにタカシマヤ袋の中はタオル地のハンカチ(中国製)でございました(^^;。

基本的に新聞が公正中立である必要なんてないと思っているので、大概のことは「まあ『朝日』だからなー」で済むと思っているんだけど、今回は偏向じゃなく、明らかな誤報に無駄にしがみついちゃったってところが少々拙かったかな。ま、マスコミなんてどこも、ニュースのバリューが高いほど、それが誤りだったときの姿勢制御は鈍重だとは思うけど、大きめのネタが続いちゃったのは少々痛かったかも。ま、がんばってや。ここまで包囲戦かけられると、却って応援しようって気にもなる(ただし消極的)よ(w。

ただ、その「ご愛読者のみなさまへ」なる書面のこんなセンテンス…

福島第一原発事故に関する吉田調書の記事をめぐる取材・報道の問題点や記事の影響などについては、弊社の第三者機関である「報道と人権委員会」に審理を申し入れました。また、慰安婦関連記事の取り消しが遅れたことの影響などについては、新たに立ち上げる第三者委員会に検証していただくことにしております。いずれも朝日新聞社外の目で厳しいご審議を仰ぎ、結果はすべて紙面でお伝えいたします。

はいいのかな、その順番で(w。朝日の社内(のどのあたりかはわからんけど)が、今朝日が何で叩かれているのかがわかっていないのか、またはわかってて韜晦してるか、どっちかわからんけど、どっちにしても拙いよな。そのへんの殿様レスポンスも朝日らしいと言えば言えるとは思うんだけど、でも優先順位間違えてるよ、とは思いますわな。

そのあたりは乞御一考、かもね。


2014-09-27 [長年日記] この日を編集

[Baseball] おおむね終戦

ジャイアンツ、リーグ優勝おめでとうございます。なんも文句はございません。

つけいる隙はしばしばあったような気はするんだけど、つけいる根性のあるチームがなかったというか、主に阪神がだらしなかったというか。広島はたぶんいっぱいいっぱいだったと思うんだよね。阪神はもうちょっと戦い方を考えたら、もう少し何とかなったんではないかという気はするな。中途半端に戦力があるもんだから、何とはなしに強めに優勝を望まれたばかりに、序盤からそこそこ飛ばし、交流戦でボロが出て、夏の終わりに息切れする、と。

だったら巨人戦だけ全力出して、他は適当に流すとかしてたら、却ってシーズン終盤まで良い感じで戦えてたりしたんじゃないかしらね。ま、来年はもうちょっとどうにかしてくれや、あんま期待できんけど(^^;。

それにしても巨人がリーグ優勝した翌日の朝刊の一面、カラー写真は巨人の優勝じゃなく逸ノ城が鶴竜を倒したところ。プロ野球は新聞の一面を飾れないコンテンツになってしまったんでしょうかね。

訃報が一つ。ドカベンこと香川伸行氏(asahi.com)。成績や実績以上にキャラクタが愛されたキャラだったと思う。プロ野球を明るくしていただきました。感謝とともに、合掌。

[Anime] 定期視聴番組

「アルドノア・ゼロ」(一期・終)、「白銀の意思 アルジェヴォルン」(総集編)、「残響のテロル」(終)。

「アルドノア…」は、ものすごいクリフハンガーぶち込んできたな、と言うところ。姫もイナホ君もザーツブルグ卿も、これで生きてたら(生きてるだろうけど、それについての)説得が大変だろうな。「アルジェヴォルン」は二期に向けての総集編、と言うには「総集」してなかった感も無くはないけど、キャストの座談会はちょっとおもしろかった。

「残響のテロル」も最終回。絵的にはきわめて上質ながら、お話的にはいろいろ飲み込み辛いところがあったような気がする。たぶん権力中枢の力は、こんなに簡単に丸め込まれるようなもんじゃないとは思うけど。そこにもう一声、ナインが仕掛けを用意しておいて欲しかったかな。米軍の介入なども込みで。最終的に芝崎さんが全部仕切った(まあアメリカ側からしたらそうなるように仕向けたし、たぶん根回しとかもしたんだろうけど)ように見えちゃったな。実は最後にツエルブが大ネタ持ってた、とかだったらさらに面白かったんだけどね。

[Day] そして腰をいわす

風呂掃除の真っ最中にぎっくり来た。久しぶりに今回はかなり痛い。参ったなあ、明日は本を買いに出ようと思ってたんだけど…


2014-09-28 [長年日記] この日を編集

[Day] 絶賛腰痛中

収まりませぬ。と言うか悪化中。歩くと腰に響くのがつらいっす。今日は結局外出をあきらめて、家でじーっとしておりました。

[Anime][SpFX] 定期視聴番組

だいぶ数が減ったぞ。「ソードアート・オンラインⅡ」、「魔法科高校の劣等生」、「烈車戦隊トッキュウジャー」、「仮面ライダー鎧武」、「進撃の巨人 イルゼの手帳」。「SAO」、一応GGO側では決着が付き、お話はリアル世界に。シノンにとっては良いことずくめだけど、アスナさんサイドから見たらかなりご立腹モード発動しても文句は言えないんじゃ(^^;。「魔法科高校…」は徹頭徹尾さすがはお兄様。ほんの30分前のアニメの主人公が、3人殺しただけでとてつもないトラウマ抱えているというのに、こっちの高校生たちはえらい勢いで人殺しまくるのな(w。あとこの作品、諸々のコスチュームデザインが総じて笑えるレベルで統一されているってのは、なんか狙った上でのことなのか、偶然こうなっちゃったのか、さて。

「トッキュウジャー」、バースデイ・ケーキを作る話、なんだけどケーキ作りの修行中に、シャドウラインが出てきたとはいえ修行放ったらかしで飛び出しちゃう弟子を、お師匠様はいったん破門したりしないものなのかね。まあそこの話を掘り下げてたら、本筋やってるヒマがなくなっちゃうのかもわからんけど、つーかだったらケーキ話とひよこ話で2話作った方が良かったんじゃないかしら(^^;。

「鎧武」は最終回。とはいえ実質的な最終回は先週で、今週はコウタの意志を継ぎ、ミッチが時代のヒーローになるお話に劇場版の後始末を絡めたような? ほむらの行為の時系列を逆にしたのがミッチ、ってことなんでしょうかね。やあ、最終的にミッチ、格好良かったっすよ。コウタがおかしな装束になっちゃった部分もコミで(w。

全体としては序盤の戸惑い(キャラ設定や、そもそものライダーとしてのギミックの部分)があったけど、総じてストーリー、キャラの描き込み等、過不足なく仕上げられたウェルメイドな「ライダー」だったのではないかしら。ターゲットをどこに定めたのか、って所に首をかしげる要素も無しとはしないけれども。

「進撃…」はまあ、オマケコンテンツですわな。


2014-09-30 [長年日記] この日を編集

[Day] 終わったり、終わりそうだったり

たっくん仕事も一段落。請求書送ってねってことなんでしこしこ作成してたらDG君仕事の方も返送用請求書が送られてきてた。ふむ、一応来月の収入はある程度目処が付いて一安心。先月の帰省とかで今月は結構出費が大きいんでね。

[Anime] 定期視聴番組

「東京ESP」(終)、「M3」(終)、「アカメが斬る!」、「精霊使いの剣舞」(終)。んーむ、全体に「は?」な最終回が多かったな。「東京…」はなんか、ジャンプの打ち切りマンガのテイスト感満点でしたな(^^;


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