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古本の発送のついでに電車にのってハーバーまで。スマホ、使ってると指紋やら何やらつくのがいやなので保護シートと、あと使い勝手が良いケースがあるならそれも欲しいな、ってことだったんだけどケースの方は良いのがなくてシートだけ。なかなか良いっすね、これ。
ジェイムズ・L・キャンビアス 著/中原尚哉 訳
カバーイラスト Rey.Hori
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012054-2 \920 (税別)
2030年代、月で採掘されるヘリウム3は地球にとって重要なエネルギー資源となっていた。月面の基地から無人宇宙機によって打ち上げられ、地球の海上に投下されるヘリウム3。だがその資源を横取りしようとする勢力もあった。宇宙海賊たち。中でもキャプテン・ブラックを名乗る海賊の手際は水際立っている。一方宇宙海賊に対抗すべく、米空軍もその内部に軌道軍を創設、特殊な宇宙機をラグランジュ点付近に配置していた…。
という出だしからして宇宙を舞台に海賊と宇宙軍の兵士が壮絶な戦いを繰り広げるような話が展開するのかと思ったらさにあらず。ここで展開するのは宇宙を舞台に、宇宙機が何かするけどその中に人は乗ってなくて、肝心の人間は地球上から宇宙機をコントロールしているようなお話。見ていないけど映画「ドローン・オブ・ウオー」みたいな世界ってことだろうか。しかもその部分も本作の中ではそれほどメインとなるパートではなく、むしろ重要なのは宇宙機をどのようにコントロールするか、という割とソフトウエア側の問題で、ここにまあ国際的な謀略が一枚噛んでくる、様なお話で、早い話がハヤカワSF、ってよりはハヤカワNV、もっと言うなら新潮文庫あたりで出したら良いんじゃねえの? って本になっている。デイル・ブラウン作、伏見威蕃さん訳でもおかしくない感じなんだね。で、そっちだったらはるかに面白かったかもしれん、と思ってしまうあたりが何とも残念(^^;。
一応お話は、宇宙海賊キャプテン・ブラックこと天才ハッカーのデビッド、米空軍士官で軌道軍で宇宙機のオペレーションを担当するエリザベス、傍のエピソードとして気ままな世界一周の航海に出ようとしているアン、という3人の物語が有機的に交差して最終的に3人のエピソードが1本にまとまっていく、というスタイルになっていたらそれなりに楽しめたと思うんだけど、そこのところのお話の捌き方があまりにもヘタ。それでなくてもSF成分は稀少なのだから、物語の部分で楽しませて欲しいのだけれど、そこがあまりにもご都合主義の塊でちょっと擁護できない。
スジとしては最初悪役として登場したキャプテン・ブラックが、いろいろあって善玉側と共闘して一発大逆転、という展開に持って行きたいのだろうし、そう言う話にしようとしているのだろうとは思うんだけど、そのお話の拡げ方と畳み方があまりに下手な上にキャラの立て方も下手くそなものでかなりがっかりする。とりあえずその悪役はあまりにリアリティがなさ過ぎだよ(w。
出だしは「あれっ?」と思いつつ新しさも感じたんだけど、読み進めて行くにつれてがっかり感ばかりが先に来る本。暇つぶしには悪くないと思いますけど、それ以上のもんじゃないです。
★★☆
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