ばむばんか惰隠洞

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2017-11-07 [長年日記]

[Day] おでかけ

画像の説明お医者に薬もらいに行ったら、割と早めに処方箋出してもらえたのでお薬もらってそのまま三宮へ。久しぶりにSavoyのカレー食って、本を何冊か買って、あとは新開地まで古本屋を冷やかしながら散歩。元町、高架下の古本屋さんには撤退されたお店も結構ある反面、三宮に新しめで、かつそれなりに客層考えた(とはつまり、ウチと同様オタク方面に訴求できる本を積極的にプッシュするタイプ、ってことやね)古本屋さんがいくつかオープンしてるのが興味深い、かも。幾つ残るんでしょうね(意地悪)。

画像の説明ハーバーまで出て、ちょっとカメラ関係の小物とか買って、いつものように「おおえす」でぷはー。全然気がついてなかったけど「おおえす」、お酒の値段ちょっと上がってるんだな。生中400円にポン酒300円かー。それでも充分安いんだけどね(^^;。いい感じに酔っ払って湊川方面までてくてく。ここのところフィッシュアイコンバータが楽しくて14-42ズームを付けてうろうろしてたんだけど、今日は久々に25mmF1.8。このボケ味は嬉しいんだけど、相手が鳩さんだと寄り切る前に逃げられちゃうんだよね(^^;。

画像の説明結果こういう面白写真が撮れちゃったりするんでした(w。

[Books] 猫は宇宙で丸くなる 猫SF傑作選

猫は宇宙で丸くなる 猫SF傑作選(シオドア・スタージョン/著 フリッツ・ライバー/著) シオドア・スタージョン フリッツ・ライバー他 著/中村融 編
カバーイラスト 旭ハジメ
カバーデザイン 坂野公一(welle design)
竹書房文庫
ISBN978-4-8019-1191-8 \1200(税別)

みんな大好き猫ちゃんズ。そんな猫たちが登場するSFアンソロジー。文庫初収録、本邦初訳作品多めの10編を収録。

古くは向こうの名アンソロジスト、ガードナー・ドゾワが編んだ短編集があったような記憶があるし、他にもいくつかアンソロジーは作られていたと思うけど、極力それらの先輩とは重ならない事も込みで新たに編まれた短編集。それでは作品ごとに簡単に。本書は「地上編」と「宇宙編」に分かれているんだけれど、まずは「地上編」から。

「パフ」ジェフリー・D・コイストラ(山岸真 訳)

猫ちゃんかわいい。かわいい猫ちゃんにはずっとそのままでいて欲しい、んじゃどうしよう。かわいい娘の悲しむ顔を見たくない、バイオ企業に勤める父親が思いついたこととは…。

一種のバイオ・スリラーSF。この「スリラー」の部分が後半じわじわと効いてくる。

「ピネロピヘの贈りもの」ロバート・F・ヤング(中村融 訳)

愛猫ピネロピと二人暮らしの老婦人、ミス・ハスケルがとある冬の日、海沿いの丘に一人たたずむ少年の姿を見かける。厳しい寒さの中、コートも羽織らずぽつねんと立ち尽くす少年が気になったミス・ハスケルは彼を我が家に招き入れるのだった。

猫ちゃんはあくまで脇役で、ストーリーはいかにもヤングらしいほっこり系。ささやかに始まり、割とデカい展開が挟まって、再びささやかに終わる。

「ベンジャミンの治癒」デニス・ダンヴァーズ(山岸真 訳)

猫を飼う人は、猫と別れるのが辛くて仕方ないようで、どうにかしてそれを回避しようとする。そのための力を得た男の物語。畜生とはいい関係が築けるのに同族とはなかなか……。そう言うものか、人生とは(^^;。

「化身」ナンシー・スプリンガー(山田順子 訳)

美しく怪異なものとしての猫、についてのファンタジー寄りな物語。そういやこないだの「魔法使いの嫁」でも猫が持つといわれている九つの命についてちょっと言及があったっけ。あれは魔法の世界のお話だったけど、こちらは神話の方にシフトしたファンタジー、と言えるかな。

「ヘリックス・ザ・キャット」シオドア・スタージョン(大森望 訳)

フェリックスだったらカワイ小憎らしで済んだ話だったんだろうな。猫は人間なんぞ下に見る生き物とはよく言われますが、それが行きすぎると……。猫の飼い主の名前がピート、ってのは何かの皮肉なのかねえ(w。

「宇宙に猫パンチ」ジョディ・リン・ナイ(山田順子 訳)

ここから「宇宙編」。長い航海に出る船には幸運のペットが必要不可欠。それは宇宙船でも同じ。最新の超光速宇宙船の試験航行に旅立つことになった宇宙船<パンドラ>にも一匹の猫の姿が。

超光速宇宙船の操縦に必要不可欠な艦載AIとのコミュニケーション技術を猫にも搭載したら……、から始まるスラプスティックスペースオペラ。大変楽しい。

「共謀者たち」ジェムズ・ホワイト(中村融 訳)

載ってる動物たちが全員アルジャーノン化したら、しかもアルジャーノンみたいに退化することは無いとしたら…。こちらに登場する猫君はフェリックス。でもカワイ小憎らし度は控えめで、知性化が彼に何やらヒーローとしての使命感を与えてしまった模様。

「チックタックとわたし」ジェイムズ・H・シュミッツ(中村融 訳)

別に人間の力なぞ借りずとも、猫族というのは偉大な生き物なのだ、特に地球以外ではな、みたいな。猫SFと言うよりは猫的なエイリアンのお話。クァールと仲良くなれた女の子のお話でもあるね。

「猫の世界は灰色」アンドレ・ノートン(山田順子 訳)

全然タイプは違うんだけど、何となく「ノースウェスト・スミス」ものを連想してしまった。あまり大きくないボリュームで、得体の知れないものとの蠱惑的と言えないこともない出会いと別れが描かれる、って点で。猫君は名脇役のポジションにいてます。

「影の船」フリッツ・ライバー(浅倉久志 訳)

ライバー版「寄港地のない船」の趣がある、かも。一種の荒廃した播種船における、変質した人類のサバイバルものなのかな、などと思いながら読んでいくと、そういう物ともちょっと違う結末が待っている。ここに変質した人類社会の様々なガジェットがブチ込まれる、という感じ。ちょっとますむらひろしの初期の絵柄でコミカライズされた物を読んでみたいな、なんて思いました。

ということで、ちょくちょく言うてますけど自分は特に畜生全般に思い入れが無い人間なので、たとえば「猫あるある」てきな楽しみ方とかは出来ないんだけど、ここまでアンソロジーにまとめられないでいた作品をチョイスしたことで、逆に猫の(困らせ屋さんな所も込みの)愛らしさみたいな物を廃して、「お前ら猫に騙されんじゃねーぞ」的な軽めの警告を与えてくれるような本に仕上がっていると思う。割とビターで、それ故に逆に「ああ、猫もいいかもね」とちょっとだけ思わせてくれるような作品群。どれも素敵でしたが、そのちょっとオールド・ファンションドな佇まいが逆にオジサンを安心させてくれた「猫の世界は灰色」が個人的には一番好きです。

★★★★

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
まなたけ (2017-11-08 07:50)

猫SF!良いなぁ。と、書いてたら、、スタトレ、リブート映画一作目で「アーチャー船長の愛犬、転送失敗しちゃった」という、くだりを思い出しちゃって、どんより(-.-;)

ROVER (2017-11-10 00:03)

ごめんなさい、リブート版のスター・トレックって見てないんですよ。トレイラーのエンタープライズを地上で建造してるシーンで激怒しちゃって(^^;

まなたけ (2017-11-10 10:45)

言われて、ハッ!としました。<br>確かにあんな大きな物を、重力下で、、、どんより(-.-;)


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