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仕事する気が全く起きなかった(おい)ので、昼飯食ったあとふらりとお出かけ。いい加減髪伸びてたんでいつもの950円床屋でスポーツ刈り1.5枚。あとは適当に本買って立ち飲みにゴー。あれやね、少なくともJR神戸駅周辺に関する限り、大垣書店(Books Kioskに代わって駅の本屋になってた)より福家書店の方が優秀やね(w。
いい感じで酔っ払ってうろついてたけど、湊川公園にえらい数のめでたい色彩のテントが立っててこりゃなんじゃいな、と。どうやら翌日(祝日)に何やらイベントがあるようですね。人が多い時に外に出る気は無いのであたしゃスルーしますが、「みのりの祭典」なる催しがあるんですな。興味のある人は行ってみては。
「少女終末旅行」「キノの旅」「結城結奈は勇者である 鷲尾須美の章」。少し変わったエンディングを持ってきていた「少女…」、特に山も谷も無いんだけど、それなりに味わい深いお話。「キノの旅」、とある国の一人の英雄が残したものを見て回るお話と、皆が他人の為を思ってウソをついている国のお話。この世界ではモトラッド…じゃなかったモトラドという名のバイクは基本的に自我を持った存在なのね。バイク良くわからんけど過去の英雄が乗ってたバイクはセローあたりなんでしょうか。DTとか?
「結城結奈…」、サトリナ先生、怖い人なのかと思ったら実はとても良い人だった。ホントに怖いのはその背後の基幹団体なのね。これで散華システムとかが勇者様たちに組み込まれていく、ってことなのね。
すげーどーでもいい話だけど、勇者さまたちがヴァーテックスの侵攻を感知するのは海峡大橋に設置された鈴、てことはヴァーテックスは明石海峡大橋の北側からやってくるんだね。あ、つまりヴァーテックスってオレらじゃん(w。
日本シリーズはソフトバンクの勝利で終了。DeNAも頑張ったけど、まあ地力の差はどうしようもなかったか。まずは皆様、お疲れ様でした。シーズン終了に伴い、次の興味は更改と去就って事になるかと思うんだけど、これが結構あるのね。契約されないビッグネームに松坂、青木、イチローと盛りだくさん。あとは阪神の大和がFA件行使って話も入ってきてて。
松坂選手はまあ、やり切ったのかなあ。青木さん、イチローさんはもうちょっとやりたい人って事なのかしら。受け入れてくれるチームがあるなら、もうちょっと活躍を見てみたい気はするね。大和は……、正直わからん。阪神以外で評価されるのか、むしろ阪神以外に行った方が輝く人なのか、わからんのだよなあ。パで輝きそうな選手って感じはちょっとあるんだけどね(^^;。
お医者に薬もらいに行ったら、割と早めに処方箋出してもらえたのでお薬もらってそのまま三宮へ。久しぶりにSavoyのカレー食って、本を何冊か買って、あとは新開地まで古本屋を冷やかしながら散歩。元町、高架下の古本屋さんには撤退されたお店も結構ある反面、三宮に新しめで、かつそれなりに客層考えた(とはつまり、ウチと同様オタク方面に訴求できる本を積極的にプッシュするタイプ、ってことやね)古本屋さんがいくつかオープンしてるのが興味深い、かも。幾つ残るんでしょうね(意地悪)。
ハーバーまで出て、ちょっとカメラ関係の小物とか買って、いつものように「おおえす」でぷはー。全然気がついてなかったけど「おおえす」、お酒の値段ちょっと上がってるんだな。生中400円にポン酒300円かー。それでも充分安いんだけどね(^^;。いい感じに酔っ払って湊川方面までてくてく。ここのところフィッシュアイコンバータが楽しくて14-42ズームを付けてうろうろしてたんだけど、今日は久々に25mmF1.8。このボケ味は嬉しいんだけど、相手が鳩さんだと寄り切る前に逃げられちゃうんだよね(^^;。
結果こういう面白写真が撮れちゃったりするんでした(w。
シオドア・スタージョン フリッツ・ライバー他 著/中村融 編
カバーイラスト 旭ハジメ
カバーデザイン 坂野公一(welle design)
竹書房文庫
ISBN978-4-8019-1191-8 \1200(税別)
みんな大好き猫ちゃんズ。そんな猫たちが登場するSFアンソロジー。文庫初収録、本邦初訳作品多めの10編を収録。
古くは向こうの名アンソロジスト、ガードナー・ドゾワが編んだ短編集があったような記憶があるし、他にもいくつかアンソロジーは作られていたと思うけど、極力それらの先輩とは重ならない事も込みで新たに編まれた短編集。それでは作品ごとに簡単に。本書は「地上編」と「宇宙編」に分かれているんだけれど、まずは「地上編」から。
猫ちゃんかわいい。かわいい猫ちゃんにはずっとそのままでいて欲しい、んじゃどうしよう。かわいい娘の悲しむ顔を見たくない、バイオ企業に勤める父親が思いついたこととは…。
一種のバイオ・スリラーSF。この「スリラー」の部分が後半じわじわと効いてくる。
愛猫ピネロピと二人暮らしの老婦人、ミス・ハスケルがとある冬の日、海沿いの丘に一人たたずむ少年の姿を見かける。厳しい寒さの中、コートも羽織らずぽつねんと立ち尽くす少年が気になったミス・ハスケルは彼を我が家に招き入れるのだった。
猫ちゃんはあくまで脇役で、ストーリーはいかにもヤングらしいほっこり系。ささやかに始まり、割とデカい展開が挟まって、再びささやかに終わる。
猫を飼う人は、猫と別れるのが辛くて仕方ないようで、どうにかしてそれを回避しようとする。そのための力を得た男の物語。畜生とはいい関係が築けるのに同族とはなかなか……。そう言うものか、人生とは(^^;。
美しく怪異なものとしての猫、についてのファンタジー寄りな物語。そういやこないだの「魔法使いの嫁」でも猫が持つといわれている九つの命についてちょっと言及があったっけ。あれは魔法の世界のお話だったけど、こちらは神話の方にシフトしたファンタジー、と言えるかな。
フェリックスだったらカワイ小憎らしで済んだ話だったんだろうな。猫は人間なんぞ下に見る生き物とはよく言われますが、それが行きすぎると……。猫の飼い主の名前がピート、ってのは何かの皮肉なのかねえ(w。
ここから「宇宙編」。長い航海に出る船には幸運のペットが必要不可欠。それは宇宙船でも同じ。最新の超光速宇宙船の試験航行に旅立つことになった宇宙船<パンドラ>にも一匹の猫の姿が。
超光速宇宙船の操縦に必要不可欠な艦載AIとのコミュニケーション技術を猫にも搭載したら……、から始まるスラプスティックスペースオペラ。大変楽しい。
載ってる動物たちが全員アルジャーノン化したら、しかもアルジャーノンみたいに退化することは無いとしたら…。こちらに登場する猫君はフェリックス。でもカワイ小憎らし度は控えめで、知性化が彼に何やらヒーローとしての使命感を与えてしまった模様。
別に人間の力なぞ借りずとも、猫族というのは偉大な生き物なのだ、特に地球以外ではな、みたいな。猫SFと言うよりは猫的なエイリアンのお話。クァールと仲良くなれた女の子のお話でもあるね。
全然タイプは違うんだけど、何となく「ノースウェスト・スミス」ものを連想してしまった。あまり大きくないボリュームで、得体の知れないものとの蠱惑的と言えないこともない出会いと別れが描かれる、って点で。猫君は名脇役のポジションにいてます。
ライバー版「寄港地のない船」の趣がある、かも。一種の荒廃した播種船における、変質した人類のサバイバルものなのかな、などと思いながら読んでいくと、そういう物ともちょっと違う結末が待っている。ここに変質した人類社会の様々なガジェットがブチ込まれる、という感じ。ちょっとますむらひろしの初期の絵柄でコミカライズされた物を読んでみたいな、なんて思いました。
ということで、ちょくちょく言うてますけど自分は特に畜生全般に思い入れが無い人間なので、たとえば「猫あるある」てきな楽しみ方とかは出来ないんだけど、ここまでアンソロジーにまとめられないでいた作品をチョイスしたことで、逆に猫の(困らせ屋さんな所も込みの)愛らしさみたいな物を廃して、「お前ら猫に騙されんじゃねーぞ」的な軽めの警告を与えてくれるような本に仕上がっていると思う。割とビターで、それ故に逆に「ああ、猫もいいかもね」とちょっとだけ思わせてくれるような作品群。どれも素敵でしたが、そのちょっとオールド・ファンションドな佇まいが逆にオジサンを安心させてくれた「猫の世界は灰色」が個人的には一番好きです。
★★★★
Windows10のアップデート、アップデートしてくれるのはいいんですけど、その度にデスクトップに置いてるショートカットアイコンを画面左側に勝手に整列させてくれるのは何なんだ? 結構迷惑なんすけど。
しつこくネタにする、ゆうメールの価格問題。今日も頑張って厚さ3センチに抑えた荷物を持ってるんるんで郵便局に行くと、規格外判定。何でやと思ったら重量が1Kg越え。そっちの制限もあったんだ、とそこでようやく思い出す。出直してレターパックに詰め直そうかとも思ったけどそれも面倒なので、送料560円、ぐっと呑んで発送。 近所の焼き鳥屋でヤケ酒(まあヤケじゃなくても呑むんですけど)。
ついでに自分にも文句。肩が凝る→湿布薬を塗る→皮膚が弱いのであっという間に湿疹みたいな物が湧く→皮膚薬を塗る→滲みる→肩が凝る。うーむ……。
週のまんなか、「いぬやしき」、「このはな綺譚」、「機動戦士ガンダム ポケットの中の戦争」、「少女終末旅行」、「キノの旅」、「結城結奈は勇者である 鷲尾須美の章」。警察が意外と優秀でした、ちう「いぬやしき」、この先に大カタストロフが待ってるんでしょうな。ジャパネスクARIA感満点の「このはな…」、安易といえばそうかも知れんけど、これはこれで好き。「ポケ戦」はまあ、時代が時代だから。
「少女終末旅行」、旅する二人が出会う人々が今のところ日本由来の姓、というのは何か訳があるんだろうかね。お話は「飛べ! フェニックス」でしたな。結末はちょっとビターだったけど(w。「キノの旅」、OPで顔出しててちょっと気になってた、モトコンポとそのオーナーのお話。今回はキノ君はお話へのコミット無し。「ゆゆゆ」は結城結奈の章へと繋がるお話、まあ、いろいろ辛うおますな(つoT)。
床に伏せって呻吟するほどでは無いんだけど、何か身体重い感じ。一応テレビも見てますけど日にち経ちすぎだな。今日はかなり元気あったので、三宮まで出て映画観てきました。感想は改めて。家に戻ってきたらやっぱり身体が重たい感じでいやはやうーん(^^;。
スタッフ
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:ハンプトン・ファンチャー/マイケル・グリーン
原案:ハンプトン・ファンチャー
音楽:ハンス・ジマー
原作・キャラクター創造:フィリップ・K・ディック 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
製作総指揮:リドリー・スコット
出演
ライアン・ゴズリング
ハリソン・フォード
アナ・デ・アルマス
シルヴィア・フークス
公式サイト:http://www.bladerunner2049.jp
高性能だがピーキーすぎるレプリカント、ネクサス・シリーズで世界を混乱させてしまったタイレル社は倒産、その資産を受け継いだ天才科学者、ウォレスによって無制限の寿命と極めて落ちついた性格を持つ新型レプリカント、ネクサス8型が登場していた。ウォレスによって開発された合成食料の量産も成功し、人類は2020年の「大停電」の危機も乗り切り、なんとか平和を享受している。この時代、旧型で人類にとって潜在的な危機となりうる旧型のレプリカントたちの捜索と排除にあたる警察官たちは、ブレードランナーと呼ばれていた。
そんなブレードランナーの一人、Kは与えられた任務を無事遂行するのだが、その過程ですでに死んでしまったレプリカントの遺骨を発見する。調査の結果そのレプリカントの遺骨には驚愕すべき傷跡が残っていた……。
そもそもソフトが様々なバリエーションが存在し、K・W・ジーターによる続編小説などという(厄介な)物が存在し、その上監督のリドリー・スコット本人が「デッカードもレプリカント」なんて発言をかましたりと、巨大なカルト作品故に様々な後付け情報が加味されて訳分からんことになってしまった巨編の続編、なんて物が造られる訳はなかろう、もしくはそんなことしたら大火傷だろう、と思っていた作品が本当に造られるとは。しかもそれが結構良い出来になっていようとは思いもしなかった。これはかなりの拾い物かと。
大ヒット、もしくはカルトになった作品の続編というのは、ともすれば前作の見栄えの良い部分をなんとかして、少しでも多く引き継いでそこを見せ場にしよう、なんて目論見が入り込むもので、それが続編の出来を逆に低い物にしてしまいがちなんだけど、今作はそこはかなり控えめで、むしろ前作で用意されてた様々な魅力的なパーツを意識的に排除し、それとは違う、新しい世界観を構築しようとしている感がある。あらすじでも触れた「大停電」という世界リセットがありましてね、でかなり豪快に旧作の世界観をさっぱり消し去って、その上で新たな物語を構成する、という形。その上で前作、というかそもそもの原作であるディックの世界観であるところの、「俺は本当に俺なのか?」ってテイストの部分は改めて、かつ新鮮に作り込まれている部分が本作の魅力なんだと思う。
非常に思わせぶりな描写が多く、前作同様カルト作品的に語りがいのある要素てんこ盛りなのも魅力と言えるか。アドバンスト・ミクとも言えそうなバディAIのジョイとか、ジョイの起動音が「ピーターと狼」なのは何か意味があるのか、とか、ロス警察の公式印刷物にだけはなぜ日本語の表記があるのか、とかね。ただ、そういうヒキは色々あるけど前作なみにカルトな巨塔としてそびえ立てるかと言えば、そこはどうなんだろう。前作も欠点が無かった訳では無いと思うけど、本作は前作以上にそういう部分が多かったと思う。結構気になるところもあるんだよね。たとえば、
とかなんとか。こういう、良く分からんことを含めつつ、お話はかなり凝った、だが華やかではない映像が続き、しかもそれが結構長めで、かつ見ている側の生理を気持ち良くしてくれるような展開をハナから捨てている感じがして、見ている間になんだかタルコフスキーのSF映画を見ている気がしてしまったんだった。深いことをやっているんだな、とは分かるが何でそんなにそこに時間を割くんだろう、って気になってしまって意外と映画本体にのめり込めない自分がいたのも確かなところで。悪くはないんだけど、諸手を上げて大絶賛、までは行かない感じだったかな。観る人を選ぶ映画なのかも知れない。
とはいえ随所で挟まれる前作への目配せとか、良いところもあったんですけどね。ガフ君に再会できたのは全然予想してなかったので、ちょっと嬉しい驚きでしたよ(^^;
★★★
先週の分。忘れてるのもあるので思いだした分のみ抜粋。「ボールルーム…」、ぽっちゃり幼なじみ(違)の過去回想編。ええと、微百合、ということですかね。「血界戦線」、良く覚えてないけど、派手だった。「宝石の国」、良く覚えてないけど、宝石さんがぱりーん、て。「魔法使いの嫁」、エルフの王は山口勝平、女王は大原さやか。強いな(w。
「ビルド」、フルボトルほとんど取られちゃったセント君、んで次回、バンジョー君が新たなライダーになるって流れなのね。「キュウレンジャー」はラッキー王様になる、の回。王位を継承したのにそのままキュウレンジャーとして活動する、って流れに一悶着欲しかったような気が。あと、先王死んじゃってましたーで済ましちゃうのもちょっとどうかと思ったな。
「直虎」、ついにやってきた築山殿事件。信康様がすばらしく「いい人」だったが故に命を取られざるを得なかった、って流れは去年の大河の秀次さんに通じる物があるかも。
「シン・ゴジラ」も観ました。不祥事やらかした俳優さんのシークエンスがごっそりカットされた以外はおおむねオリジナルに近かったような気が。何となくだけど、折り紙のシークエンスとか若干端折ったか? って感もあったけど。あと、CFの入れ方は割と良い感じだったと思うけど、挟まるCFの数、多すぎませんかね。昔はこんなにCFで待たされたような事はなかったんじゃないかと思うんだけどな。
「クジラの…」、大決戦の前のお休み回。「つうかあ」は双子ちゃんのエピソード。「ノイタミナ」枠は見事に録り損ね。「このはな綺譚」、結構好きなんですけどね(^^;。
週末分。いろいろ作業しながらだったのであんまりしっかり見ていない。とりあえず土曜深夜は「ボールルームへようこそ」と「魔法使いの嫁」が見れたらまあいいかな、的な。「宝石」も「血界」も別に嫌いな訳ではないですけど。
「ビルド」、バンジョー君がライダーの力を得る話。現状ベルトは一本しかないのに、ライダー候補はふたりって状態をどう解消するんだろ。あと、スパイとばれた人を怪人化して、って機密保持の上であまりにもザルなんじゃないかしら、ってのは言わない約束かな(^^;。「キュウレンジャー」はここのところ影が薄くなっていた司令のフィーチャリング回。ここは楽しく見て来週、チャンプとアントン博士のちょっと重いエピソードに繋ぐって感じですかね。
「直虎」、ついに築山殿事件に決着。徳川家最大の痛恨事を背景に、直虎と万千代の間のわだかまりが一つ溶ける、様なお話、ってことで。
レイ・ヴクサヴィッチ 著/岸本佐和子・市田泉 訳
カバーイラスト 庄野ナホコ
カバーデザイン 波戸恵
創元SF文庫
ISBN978-4-488-76801-0 \1100(税別)
1967年、僕とルイーザは恋人同士で僕は宇宙関係の進路を模索し、ルイーザはタンジールで悟りを得ようと考えていた。当然ふたりは別れ、程なくルイーザの訃報が届く。ところがそれから30年後のクリスマス・イブ、死んだはずのルイーザからの電話が。彼女の言葉は「月の部屋で会いましょう」だった……。奇妙な味わいに満ちた短編集、表題作を含む34編を収録。
全く知らない作家なんだけど創元「SF」文庫に入っているんだから、と言う理由だけで買った本。なにせ34編も収録されている訳だから、ひとつひとつはほぼショート・ショートの分量。なんだけど通常のショート・ショートとはかなり趣が異なっている。
普通ショート・ショートってのはそのボリューム故にお話の鮮やかなどんでん返しに魅力がある訳で、そのためには「今どんでん返しが起きた」と言うのが間違いなく解るようになってなくちゃいけない。古くは星新一、90年代の草上仁、最近だと(ショート・ショートというよりはちょっと長いかも知れんけど)ジェフリー・ディーヴァーの「クリスマス・プレゼント」なんてのが代表格か。ディーヴァーの本なんかはそもそも原題が"TWISTED"。トゥイストこそがショート・ショートのキモ、と思ってたんだけど、そんな先入観で本書を読むと、相当困惑することになる(^^;。
全体にショート・ショートの端正な構造を維持することよりも、お話の流れの微妙な不可解さと、そこから導き出されるなんとも言えん居心地の悪さ、みたいな物が逆に魅力になっている、と言うことだろうか。全体に「不思議」を提示して、それを「不可解」でぶった切る造りと言えるのか。
物によってはそれでも、ああこれはこの作家なりのホラー表現なんだな、とかこれは何となく白人マチズモへの皮肉なのかな、と想像できるお話もあるにはあるんだけど、大半のお話はおかしな事をおかしなまま放り投げ、さてどうだい? と問いかけてくるような感じ。何というかな、正しい比喩かどうか自信はないけど吉野朔実さんが「異形コレクション」を描いたらこうなるんじゃないか、って気が少しした。「いたいけな瞳」とか「ECCENTRICS」に納められてる短編のニュアンスを感じたことでした。ワケ解らん話総進撃なんですが、意外と捨てがたい魅力のある短編集かと思います。奇想爆裂な「俺たちは自転車を殺す」、世代的にどうしてもEL&Pを想起してしまう「最終果実」あたりはかなり好きかも。
★★★☆
オレがシモの状態で呻吟してる間に、世間でも別方面のシモ・ニュースが花盛りなようで。いちいちリンクせんけど、どこぞのイベントで若手男性声優がラストオーダーちゃんに「一回やらせて!」と公衆の面前で叫んで顰蹙くらった(まあ喰らうわな、つか29にもなって人前で言うたらいかんことが解らんのか、と言う気もするけど)とか。
「るろ剣」の和月伸宏氏が児童ポルノのDVD所持で書類送検喰らって、せっかくはじまった北海道編がいきなり休載になっちゃった(そういや師匠の小畑健さんはアーミーナイフの不法所持で逮捕されてたっけ。どっちにしろちょっと、とばっちり感は拭えないかなあ)とか。
こともあろうにジョン・ラセターが「不適切なハグ」(なかなかのパワーワード)で半年間休職する事になった(身内だけならニガワラ案件なものが、組織がおおきくなるとそうもいかんと言うことなんだろうねえ。求人の条件に『CEOのハグ癖を受け入れられる人材』とか追記しないといかんのかしら)とか。
自分は年寄りなので、この手のお話は「まあまあ」で済ませられん物かいな、と思ってしまうけど、それこそが潜在的なハラスメントを助長する事になるんだ、と言われたら何も反論できないし、難しいところではありますね。
少し前に通知があった、スキミング対策の玄関扉換装、本日が我が家の番ってことで朝の8時半に業者さん来訪。カミさんも倅も仕事なので必然的に立ち会いはオレ。別にこっちでやることはないんだけど、玄関のドアを取り外す訳だから当然家の中には寒風ぴゅーぴゅー。2時間ばかりの作業だったけど、寒かったっす。
ウチのドア、一昨年ぐらいの台風で一度煽られて、強風でガワも剥がされた上に本体も若干歪んじゃってたんで、タダで新品に換えてもらえて大変ありがたい。
ま、積み立ててた自治会費を取り崩す訳だから、お金は払ってるんですけどね(^^;。
木曜深夜、「いぬやしき」と「このはな綺譚」。「いぬやしき」、獅子神君、良い人になる、と思ったら警察側も見逃してはなくて、という。原作者は大友克洋好きなんだろうな。「童夢」感満点だ。
「このはな…」彼岸と此岸の狭間にある旅籠には、彼岸に行ききれない人も迷い込む事がある、と言う話。若い女性のお話でAパート、少年と初老の男性のお話でBパートという2話仕立てなのかと思ってたら最後にそれを全部一つの話にまとめてきた。特に後半パートのカイト君の人間離れした可愛さが、単に作画スタッフのリキの入れよう、で済ませていないところにかなり感心した。その上でAパートの女の子のストーリーにも抜かりなく紐付ける。傑作と言えるのではないでしょうか、これ。
週末分。金曜深夜、「少女終末旅行」「キノの旅」「結城結奈は勇者である 勇者の章」。「少女…」、壮大な墓標を通り、螺旋を登って次の層に上がってビールで酔っ払う話。「上層」と言うものがある以上、この世界は一種の階層構造になっていると言うことなんだろうけれど、その、どの階層からでも空があり、夜になれば月が見える世界、ということ? ん? んん? ここに説明が来る日はあるんでしょうか? 「キノの旅」、今回はキノ君出番なし。リクがいいキャラですね(^o^)。「ゆゆゆ」、結城結奈のストーリーに繋がった訳だけど鷲尾さん=東郷さんは登場せず。相変わらずいろいろ不穏ですな。
土曜深夜。「ボールルーム…」、タタラ君ペア覚醒まであと一歩、って感じ? 「宝石の国」、話はよくわからんけどまあ良く動くな。「血界戦線」、とっても賑やか。「魔法使いの嫁」はこれ、もうちょっと絵柄がどうにかなってたらかなり評価が変わってたんじゃないかしら。今の絵がダメとは思わないけど、これがたとえばもうちょっと末弥純よりの絵柄だったら飛びつくファンは激増なんじゃないかしらね(^^;
日曜朝。スタークはパンドラボックスだけ欲しかった訳で、フルボトルはどうでも良かったのね、な「ビルド」、面白いキャラですね。「キュウレンジャー」はチャンプの引っかかりが取れる回にドラクエネタを仕込んでくるような。歌で正気を取り戻すとは、また(w。次回も込みで、終盤にネタ回を挟んでくるのね。
「直虎」、之の字に泣かされるとは。ユキロック、良いですね(w
エリック・S・ブラウン&ジェイソン・コルドバ 著/平沢薫 訳
カバーイラスト 開田裕治
ブックデザイン 石橋成哲
竹書房文庫
ISBN978-4-8019-1192-5 \1000(税別)
突如地球を襲った異常気象により地形は激変、多くの地域が水没してしまった。さらにそれがきっかけででもあったかのように巨大な怪獣が出現、人類はたちまち狩られる側になってしまう。必死で反撃する人類だったが、抵抗むなしく今や人類の根拠地はわずかに残った要塞都市のみになってしまっていた。そして今、そのわずかな拠点にも怪獣たちの群が迫っていた…
いってみれば「パシフィック・リム」的世界観で「スターシップ・トゥルーパーズ」の機動歩兵が頑張る話で、それだけ見たら充分面白そうな話になりそうなんだけど、それで上手く行けばかなり痛快なお話になりそうな物なんだけど、これがどうした訳だかいっかなスカッとしないという(^^;。
問題はいくつかあると思う。一番大きな問題は最後にするとして、小ネタ的にツッコミ所を挙げるならば、時代設定を含めた世界観の統一が上手くない、ってのがその1。最初に紹介した異常気象云々というのがまずいつの話なのか解らないので、それから10年後に怪獣が出現した、と言われても「はあ」としか。未来の話ではあるんだろうけれど、一方でワープ航法が可能な宇宙船が存在していながら、対怪獣兵器の説明になると例えに出てくるのがフィフティ・キャリバーだったりF-16戦闘機であったりと、妙に古い物を連想の対象に持ってこられたりするので、人類の技術レベルが一体どういう物なのかってあたりがいまいち掴みづらくなっちゃってる。結果、読んでても頭の中で「絵」が描き辛いんだ。
お話自体もちょっととっ散らかり気味か。スジそのものは決して複雑なことはないんだけど、細部の後始末を割と雑に流しちゃったりするんで、「あれはどうなった?」と思うことも時々ある。そこもマイナスポイントかな。
でも一番の問題点は、本書の作者の世界観というか物語観なんじゃないかという気はする。怪獣をテーマにして物語を造る、と言う時にこの本の作者たちは決定的に(いわゆる、俺たちが連想する)「怪獣」テーマのストーリーを書く気は全くないんだな、と言う気はした。普通我々が思う怪獣モノというのは、超常的な暴力を振るう異形のものに、人類側が乾坤一擲の大勝負を仕掛けて大逆転、と言うカタルシスがあるべきだと思うんだけど、こちらの作者さんたちにあるのは、怪獣をネタに、なにか強烈なカタストロフを描きたかったようで、そこに快感が入り込む余地はほとんどない。かわりにあるのは繰り返される負け戦感。これで何か得した気分になってくれ、と言われてもそりゃ無理だよ(^^;。
んまあある意味虚淵玄的トラジディから、続編で「っしゃー!」的な反攻が…、みたいな展開に持って行きたいのかもわからんけど、これで続きが書かせてもらえると思ったら大間違いやで、って言いたい気はするな。読んでいっても負け犬感しか増幅されないんだもの(苦笑)。
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□ まなたけ [猫SF!良いなぁ。と、書いてたら、、スタトレ、リブート映画一作目で「アーチャー船長の愛犬、転送失敗しちゃった」という..]
□ ROVER [ごめんなさい、リブート版のスター・トレックって見てないんですよ。トレイラーのエンタープライズを地上で建造してるシーン..]
□ まなたけ [言われて、ハッ!としました。 確かにあんな大きな物を、重力下で、、、どんより(-.-;)]