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水曜はシネ・リーブルのサービス・デーなので映画鑑賞。「シェイプ・オブ・ウォーター」観てきました。流石にオスカー獲得映画でしかも祝日ってことで、結構お客様多めでしたね。感想は改めて。
映画観たあと新開地まで歩いたんだけど、元町のツインズさんも店じまいされてたんですね、厳しいなあ…。
スタッフ
監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ/ヴァネッサ・テイラー
原案:ギレルモ・デル・トロ
製作:ギレルモ・デル・トロ/J・マイルズ・デイル
音楽:アレクサンドル・デスプラ
製作総指揮:リズ・セイアー
出演
サリー・ホーキンス
ダグ・ジョーンズ
マイケル・シャノン/リチャード・ジェンキンス
マイケル・スタールバーグ/オクタヴィア・スペンサー
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater/
1962年、冷戦下のアメリカ。幼少時の虐待によって声帯を失った女性イライザ。現在はゲイの画家ジャイルズとの緩い共同生活をしながら政府の機密機関「航空宇宙研究センター」で深夜の清掃員として働いていた。特に変わりばえもない毎日だったがある日、転機が訪れる。センター史上でも最大級の機密条項となる、とある「もの」が搬入されてきたのだ…
屈指のオタク監督、ギレルモ・デル・トロが送る「大アマゾンの半魚人」への一種のアンサー・ムービー。このアンサーについては後でまとめて自分の考えを書きます。で、まずは映画全体としての印象を。
とにかく「趣味的だなあ」としか思えないセットのデザイン、色彩のなんというのかな、色彩のレベルの、Photoshopでいう「レベル補正」で右端と左端のスライダをそれぞれぐいっと中央寄りに寄せた感じの色の感じ、でわかりますかね。色数は多彩ではないけどその彩度の付け方が強烈で、なんとも言えんありえなさを強調している。
そんな世界で繰り広げられるお話は、愛情を伝えたいのだけれど、伝え方とか伝えるべき相手がわからない人びとの物語、と言えるだろうか。ヒロインのイライザは日々平穏で規則正しい暮らしを送りつつも、その規則正しさの中にはバスタブに浸かってマスターベーションを行うことも組み込まれている女性。緩いパートナーのジャイルズは、画家としての腕は確かだけれど一度酒で身を持ち崩し、今は立ち直りつつあるけれど一度壊れてしまった画家としてのポジションを取り戻せず、さらに真の意味でのパートナーを見出せない人物。他にも政府のエージェント、お抱えの科学者と言ったキャラクタが登場するのだが、そんな彼らも何か、誰かに承認して欲しい、という欲求をうちに抱えている。そこに想像を絶する異形のものが放り込まれたら…、と言うのが基本的なお話と言えるだろうか。
その中でヒロイン、イライザと「彼」のラブ・ストーリーが展開していくわけだけど、正直そこにラブ・ストーリーとしての甘酢な感じ、というのは結構希薄で、かわりに満ちているのは「かわいいなあ」という感想だろうか。いわゆる恋愛ものの構造はなぞられていないし、だからといって社会派サスペンスみたいな風味が強い訳でもない。ひたすらデル・トロさんが見たかった半魚人と美女のイチャイチャストーリーを見せられることになる。それが良い、と言う人には徹底的に楽しい時間だろうし、それも良いけどさ、って人にはなんとも消化不良な感じが残る映画だろう。「かわいいなあ、でもさぁ」と思っちゃったら、いろいろ引っかかりが残っちゃうと思うんだ。オレがそう。
ギレルモ・デル・トロは「大アマゾンの半魚人」のラストに納得がいかなくて、半魚人にハッピーが訪れて終わる話を作りたかった、と言うことらしいけれど、それもわかるけれど、でもそれは怪獣映画なりモンスター映画の最大のキモをはずした映画を作ることになってはしまわないだろうか。怪獣/モンスター映画というのは、望んでいないのに人間世界に連れてこられ、それが原因で騒ぎが起こり、その騒ぎの中で理解や対立が生まれ、一時は理解の側が優勢にもなったりするけれども結局人間の側の勝手な都合が怪獣/モンスターを滅ぼすことになる、というのが基本的なフォーマットだと思う。もちろんそのフォーマットを外して良い映画が出来ることもあるとは思うけど、本作はそこまでは行ってなかったと言えるのではないかしら。
言いたいことはつまりこういう事ですね。「彼」はひとりで還るべきだった。そうなってたらオレは多分、本作を傑作認定してたと思います(^^;。
★★★★
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