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「ヘヴィーオブジェクト」、「ハイキュー!!」、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」、「仮面ライダーゴースト」、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」。「ヘヴィー…」は相変わらずの半笑い(そこまで敵は無能ですか)、「ハイキュー」は鉄板。「ニンニンジャー」は総集編しつつ最終決戦へのヒキ、「ゴースト」は新形態登場編。
で、「オルフェンズ」がいよいよ牙を剥いてきたかな、という感じだろうか。「殺していい」から殺すけど、でもその殺しはトラウマとして少年の精神に影を差す、なんてあたりはなかなかなものだと思いましたよ。
コニー・ウィリス 著/大森望 訳
カバーイラスト 松尾たいこ
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012038-2 \1280(税別)
ISBN978-4-15-012039-9 \1280(税別)
2060年の英国から1940年代に送り込まれたダンワージー教授の研究室の史学生たち。だが、彼らを自分たちの時代へと帰還させるための降下点がなぜか開かず、回収チームも現れない。異なる地点に送り込まれた三人、ポリー、アイリーン、マイクは幾多の苦難の末、ようやく合流に成功し、大空襲下のロンドンで帰還の方法を模索する。一方、2060年のオックスフォードでは、ダンワージー教授が自らの航時理論に致命的な問題があることに気がつく……。
「ブラックアウト」に続くダンワージー研究室ものの最新長編。第二次大戦の一大エポック、
そこの所の「物語を読ませる」技についてはほぼ文句なし。「ほぼ」なのは、1941年のロンドン市民の暮らしぶり、というどちらかというとミクロな視点は極めて濃密に描写されていて、そこの所の読み応えは満点なのだけれど、第二次大戦の進行状況、というマクロな視点での状況説明は、ミクロ視点サイドの人々からの状況説明などで間接的に語られるので、どうしてもその時々での「ここでこれがこうなったら大変だ」感が薄めになってしまう。自分はどっちかというとこの辺(戦記の読み込み量的な話)は強めで、そんなに説明してもらわなくても判る方なんだけど、それでももうちょっと、状況説明はあった方が良かったんじゃないのかな、という気はしたけどね。
とはいえなんだかんだで「物語」を読む、という楽しみは充分に味わえるのだけれど、んじゃあSFとしてはどうなんだ? ってところについてはわりと疑問符が多めについてしまうかも知れない。このお話はタイムトラベルがテーマになっていて、で、ここまでにいくつかのお話が発表されているんだけれど、前作たちと決定的に違うのは、タイムトラベルのシステム自体にツッコミを入れてきたところ、なんだけどそのツッコミとツッコミの捌き方はそれで良かったの? という気はしてしまうんだよな。
ダンワージー理論、というかウィリスの設定上のタイムトラベル理論というのは、歴史というのは大きな川のようなもので、上流で石を投げ込んで、川の流れに波紋を生じさせたとしても、大量の水の流れがその波紋を均してしまい、下流の水の流れはそれまでと変わらないものになる、と言うことなのだろうと思う。だから大河に発生した波紋であるポリーたちに降りかかる運命とは、ってのが本書の後半の見所になるわけなんだけど、正直その捌き方は100%得心のいくものなのかね、と言う気がしてしまうんだった。最終的に「オール・クリア」にはなったけど、この流れでクリアになるものなんだろうかね、って気持ちは完全には拭えない。
なのでSFを読む上でのどんでん返しの気持ちよさ、みたいなものは残念ながら割に希薄。それでもストーリーテリングの面白さはすばらしいので、なんか良いものを読んだ気にはさせてもらえる、ちょっと困った一作かもね(^^;。
★★★☆
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