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2018-07-09 [長年日記]

[Books] 女王陛下の航宙艦2 ネルソン作戦発令

女王陛下の航宙艦2 ネルソン作戦発令(クリストファー・ナトール/著 月岡小穂/翻訳) クリストファー・ナトール 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 鈴木康士
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012186-0 \1160(税別)

星の王子ニューワールドに行く

熾烈な戦いののち地球に帰還した英国艦<アーク・ロイヤル>。彼らの帰還によって入手できた新情報や技術を元に、地球連合政府は、<アーク・ロイヤル>を中核とした多国籍軍を構成、准将にして艦長だったスミスを少将に昇格させ、艦隊司令官に任命する。彼らの任務は、新たに発見された重力トラムラインを利用して敵のコロニー惑星を直接攻撃すること。最新式ゆえ性能は高くとも<アーク・ロイヤル>ほどの耐久性の無い巨艦を率いる戦闘航海に一抹の不安を抱えるスミスだったがさらに、艦隊の構成メンバーに一人、とてつもない問題を抱えた人物が混じっていた……。

前作が新版「ギャラクティカ」もかくやな展開がそれなりだったんだけど、全体としてはちょっと冗長な感があるかな、なんて感想を持ったわけだけどさて続編はどうだろう、ってことなわけですが、うーんどうでしょうね。

前作からのキャラクターに加え、新たな艦隊を構成することになる各国の艦の艦長たち(日本人もいるぞ)や野戦指揮官たちさらにいわくありげな戦闘機パイロットも加わり、いろいろな人間ドラマ展開させつつ、敵異星人との戦闘、コミュニケーションをとろうとする動きなども加わって、ボリューム的にはサービス満点のはずなんだが、全体としてはどうだろう、割といろんなエピソードが焦点をきっちりと絞りきる前に次のエピソードに行ってしまう感じかな。それなりに面白いんだけど、なぜかページを繰りたいと思わせてくれないような本になっている。

スミスの副長から晴れて<アーク・ロイヤル>の艦長を拝命したフィッツウィリアム、新副長アミーリア、前作から引き続き、地球に残した家族との問題を引きずりつつ戦闘機隊を指揮しなくてはならなくなったシュナイダー、それぞれにエピソードはあるのだが物語になっていない感がある。

新たに登場した戦闘機パイロット、チャールズもそれなりに掘り下げ甲斐があるキャラなんだけど、こちらもちょっと掘りが浅いか。本書後半から次作に繋がる重要キャラ、と言うのはわかるのだけれど…。

大きな欠点は無いと思うんだけど、強力な引っ張り力に欠ける作品、かなあ。あと原題は「THE NELSON TOUCH」。ネルソンズ・タッチ、のちの東郷の丁字戦法ですけどそれ、どこでやった? オレなんか読み飛ばした?(^^;

★★☆


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