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2007-06-16 [長年日記]

[Books] 銀色の恋人 

4150116067 タニス・リー 著/井辻朱美 訳
カバーイラスト 久織ちまき
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011606-4 \880(税別)

日本だったら10円玉

すべては母の命じるがままだった。富と名声を欲しいままにする母によって生を受け、慎重にコントロールされて生きてきた16年間。母の理想の少女から娘へと、何不自由なく育ってきた私がある日出会った存在。赤い髪と銀色の肌を持った若者に見えるその存在。それはエレクトロニック・メタルズ社によって創り出された、最新型のロボットだったのだ。心を持たない存在であるロボット、シルヴァー。だが私は彼に恋してしまった…

お耽美系ロマンティックSFの名人、タニス・リーのロボットテーマSF。1987年に刊行されたものが、続編「銀色の愛ふたたび」の刊行にあわせてめでたく復刊となったもの。初版ではカバーイラストを担当したのは川原由美子氏。その絵を覚えていないと言うことは、たぶん読んでいなかったのだろうな、と言うことで読んでみた。このオチはたぶん簡単には忘れられない(w 類のものであるような気がするので、たぶんコイツは初見でありましょう。さて、

お話はいかにもタニス・リーらしい、濃いめで大時代的な少女漫画風味に満ちあふれており、オジサンが読むには少々辛い。それでも途中で投げ出すところまでは行かないあたりのヤオイ要素のさじ加減の巧さはさすが、タニス・リーだなあと言うところで。途中しばしば、「おいおい何やってるんだいこの青少年たちは」と思いながらも最後まで読んでいくと、「そういうオチ付けますかー」と少々驚かされる、そんなお話。

SF的には、「2001年」でHALに起こった例の事前のコマンドに近い物が、とあるきっかけで美青年型セクサロイドに起こったらどうなるか…みたいなお話で、SF的アイデアのすごさというよりは、「ああ、それはあるよね」的展開をややもたつき気味に進めていって、思いもよらない終盤の大ネタ(いや、中ネタぐらいか)で「そこに持ってきますかー」と驚かせてもらえる。女性の読者が読まれるとまた違うのかも知れないけれど、織田信長の時代であれば、そろそろ死んでもおかしくないお年頃のオッサンには、最初から最後まで、どっぷり感情移入して読んでいくのはやはり少々辛いかな、と言うところではあるな。

オッサン的にはあと一点、このカバーイラストは買うのにちょっとだけ思い切りを必要とする類だよね。久織ちまき氏は「機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー」では少女漫画風味を残しつつもそれなりにファーストガンダムっぽい絵柄のイラストを描いてくれた人だけど、今回の本ではモロに種風味。もしかしていろんなアニメのテイストを、自由自在に使い分けのできる人なんであろうか。だったらよりにもよって、種風味で来てくれなくても良かったのになあ、などとかすかに思ったりもした。

もしかしてオレらが青二才の頃に、松本零士がカバーイラスト描いてるからってだけでC・L・ムーアを買うのとおんなじような条件反射で、今の若い衆は種風味のイラスト見ると、ついそいつを手にとってレジに持って行っちゃうようなパターンが出来ていたりするのかな。

★★★


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