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「ジパング」、「グレネーダー」、「砂ぼうず」、「魔法戦隊マジレンジャー」、「仮面ライダー響鬼」、「ふたりはプリキュアikry」。話がどうとか設定がどうとか言う前に、今時その動きはないんじゃないの? パースって知ってる? な「プリキュア」の戦闘シーンの緊迫感の無さにとほほ。
「マジレンジャー」は、うーん、先は長いんで今後に期待しとくんだけど、とりあえず今週の、その空中ブランコはどこにつながっているのかと小一時間。あとこのさき、呪文に「まーじまじ、まじんごー!」が追加されるのかどうかもちょっと知りたい。
「響鬼」の方は、まあまあ面白いかな。イブキになる人はちゃんとライダーだったところを見ても、ヒビキさんってあの組織の中でも相当の変わり者で、んで、そうした方が良いにもかかわらず「みんなと同じように」する気になれないでいるアスムくんは、そんなヒビキさんに惹かれてるって感じなんだろうね。上手くすると良質のジュヴナイルに育ってくれそうな期待があるんだけど、さてどうだろう。
それは良いんだけど、「スーパーヒーローTIME」の真っ最中にワコールのブラのCFが挟まる、というのはどうかと思った。「胸が、たくらんでいる」と言うコピーを「胸が、ふくらんでいる」と読んでどぎまぎしちまいましたよ、あたしゃ。
NHKスペシャル、「インド洋大津波・映像で迫るその全容」も大変興味深かった。特オタ的に「津波」というと、とにかく猛烈に高い波濤が落下してきてすべてを破壊してしまう、様なイメージを持つんだけど、津波の真の怖さというのは波の高さとかじゃなく、水の量なんだね。遠目には普通の高さの波がこっちに向かってきている、と見えた物が、高さは同じでも波の高い部分がその後ろにもずーっと続いている、ので高さがそんなになくてもその波が運んでくる水の量は桁違いな物になる、と。津波の怖さは高さから来る衝撃じゃなく、膨大な水の量と速さなんだね。なるほど、勉強になりました。
昨日のツッコミ欄の再掲載なんですけど。キャプテン・シライさんの超絶ペーパーモデル。黒鮫号については以前にも紹介したことがございましたが、ついにっ、とうとうっ、完成したとのご連絡。
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉん! かっこええなあ。
マイ・フェイバリット潜水艦、黒鮫号の勇姿がこれでいつでも再現できるぞ(いや、建造にはかなりのスキルが要求されるらしいですが)。いいなあ、カッコいいなあ。これ見たらバンダイの食玩なんかクズに見えちゃうね(^o^)。
いやはやこれはスゴい。完璧ではないですかシライさん。おかげで一段と例のブツへの期待が高まっちゃいますわ。まだ予約もしてないけど(^^;)。
などとな。まだβ版ですが。
Ver5のでは縦書き対応、んでVer6ではアウトラインモード搭載、がウリってコトのようだ。うまく使えばHTMLの構造とか、結構見渡しが良くなるのかも知れないがそこは秀丸、少々設定とかがめんどくさいかもわからん。まあこの辺は正式版になるまでにいろいろ改良されていくんでしょうけど。あと、最近真面目に追いかけてなかったせいもあるんだけどようやく、と言う気になってるところもあるんだけど、カラー設定などが強調表示の設定と一緒にセーブできるようになったのは猛烈に嬉しい。これでようやく、マシンの環境が変わるたびに細かい設定やり直さなきゃいけなかったあの苦行からおさらばできるってもんだ。
とはいえ秀丸もずいぶんヘビー級のエディタになっちゃったな。設定項目を把握するだけでも一苦労でございますね。
□ キャプテン・シライ [DVDが出るとボロが出るので何とかその前に、なんてあせってしまいました。 もっと作り込みたいところは多々あるんですが..]
□ キャプテン・シライ [あれ?TUXさんでしたね。 何時から勘違いしてたんだろ 失礼しました〜]
□ たかはし@梅丘 […あ、そうなんだ。キャプテン・シライさんなんですか。ご無沙汰してます。いやいや(二人しかわからない会話だったり(笑)..]
□ rover [どんだけ顔広いんだ、たかはしさんは。東京ドーム4つ分ぐらいありそうだなあ…。]
□ キャプテン・シライ [すいませーん。こちら限定のハンドルです。 別に名を偽るつもりじゃなかったのですが、旧掲示板の行き掛かりで...(汗)..]
□ まなたけ [黒鮫号、当然70年代生まれの私は映像を見たことありません。 しかし、本当にかっこいいですね。このペーパークラフトだけ..]
□ rover [うむ、横にあまぞん書店のリンク出しといて言うのも何ですが、映画に関しては絶対に、期待してはいけません(w。私は最初の..]
浦沢直樹「PLUTO」(7)、ゆうきまさみ「鉄腕バーディー Evolution」(1)。どんだけ涙腺いじられるのか期待半分心配半分だったエプシロン編だったわけだが、作者の興味はそこにはなく、「作られた生命」であるところのロボットたちが抱く悲しみや怖れのようなものに、より創作意欲が刺激されたと言うことか。まとめて読み返してみるとまた読後感は変わるのかもしれないが、飛び飛びで読んでいる身にとってはやはり、ゲジヒトのお話の引っぱり具合とプルートゥの情報の小出しっぷりが、少々マイナス方向に働いたんではないかと思わなくもない。それをスペキュレイティヴと持ち上げるか、スペキュタキュラが足りねえと文句を言うかは人それぞれなんだろうな。オレはちょっと文句言いたい側、かな。
デコードだエヴォリューションだと、疑似Class要素Afterがいろいろくっつくようになった「バーディー」。2年ばかり時間は流れ、つとむ君は浪人生になってるんだね。掲載誌がちょっとだけ年長さん向きに変わったせいか、シビアさがちょっとだけ加味された傾向があるような。ゆったり目の展開がゆうきまさみの持ち味なんで、とりあえずは続きに期待。
スキャニングのお供で流し気味に鑑賞。「明日のよいち!」、「ライドバック」、「空を見上げるikry」、「黒執事」、「キャシャーンSins」、「CLANNAD After Story」。「キャシャーン」に続いて「ライドバック」もかなり辛気くさい方向に流れてきていますなあ。「CLANNAD」はなんかこう、見ててイラッと来るし、困ったもんだ。まあ今週は久しぶりにヒトデ娘に会えたんで、そこはよかったんだけど。
朋也君のお父さんって、まだ50代ぐらいだよね? その若さで物語世界から一方的に退場させられちゃうってのはどうなんだろう。いっそ「じゃ」つって別れて歩き出した矢先に、交差点でぼんやり赤信号なのに車道に出ちゃって車に跳ね飛ばされて一巻の終わり、ぐらいの方がまだしも納得できるんだけどもな。
昨日教育テレビでやってた舞台、「ガス人間第1号」。録画してたヤツを鑑賞。脚本・演出:後藤ひろひと、出演:高橋一生、中村中、中山エミリ、伊原剛志、山里亮太(南海キャンディーズ)、三谷昇、水野久美、渡邉紘平、水野透(リットン調査団)、悠木千帆。
言わずとしれたあの作品を現代風に再アレンジ。没落した舞踊家であった藤千代はこのお芝居では10年前に少し話題になったインディーズ・バンド「情鬼」のリードヴォーカル。藤本千代の本名をつづめた「藤千代」として知られていた。
メジャーデビューして「JOWKI」と改名した彼らだったが、その裏ではメンバーたちがコカインの密売に手を出していた。藤千代はそのリストを警察に渡したためにメンバーから恨まれ、今は一切の歌手活動を妨害されているが、それでも彼女は歌うことを諦めていない。そんな折、かつてのJOWKIのメンバーたちが次々と不可解な死を遂げ始める…
てなわけで映画の方では水野の行動に多めに当っていたスポットライトが、舞台ではむしろ藤千代の方に重点がおかれている感じ。かつての名門の誇りにすがるだけで、自分からは特に積極的なアクションを起こしているようには見えなかった映画の藤千代とは対照的に、舞台の藤千代は常に自分の理想を追い求め、しばしばその理想を見失うことに怖れを抱くような存在として描かれる。このあたりは映画版よりもむしろ、ラストでなぜ自分がライター取り出すのかってあたりの気持ちの流れを説明する上では上手なやり方だったかもしれない。
お芝居なのでまずギャグで掴み、それから徐々にシリアスな方向に話を持っていく訳なんだけど、通して見ていくと案外原作をしっかりリスペクトしていて好感が持てた。冒頭に登場した後藤氏が、「(ハイカラな)有楽町で『ガス人間』」とか「英語で言ったら『ガスマンナンバーワン!』」とかやって笑いを取るところで「何言ってんだバカやろ、そもそも英語版はhuman vaporじゃボケ」などと間違った方向でムカついたんだが、見ていくと思った以上に「ガス人間」になっていたと思う。
終盤に向けて見ていく中で、藤千代がJOWKIのメンバーを「売った」理由とガス人間の誕生の理由あたりの説明が不足気味に感じられ、そこらで少々薄味感があったのは否めないし、映画の方のクライマックスがビジュアル的な制約もあって少々しょぼいものになってしまっていたような恨みもなくはないが、まあ良い感じなんじゃないの? ってな感想だった。
ラスト直前までは。
いやね、最後の最後に原作とは違う大ネタが待ってたんですよ。ネタバレになるので詳しくは書きませんがこれには真剣にびっくりした。やりおるな、と思ったよ。映画の方が映像のインパクトで客を引きつけるところを、お芝居の方は脚本の巧さで補ったって感じだろうか。
と言うわけで、なかなかよく出来たお芝居であった。残念なのは、やっぱ舞台はテレビで観てもその魅力はちゃんと伝わらないってところかな。テレビだとノーリアクションに見える個所でも、多分劇場で見ていたらまわりのお客の何人かがぴくっと反応したりするところもあり、そこで何となく「ああ、そこもヒキなんだな」なんて思えるところ(逆にまわりが心としてるのに自分だけが反応しちゃうところ、なんてのもあるしね)があって、そういうのがお芝居を観る楽しさでもあると思うんでね。そういうディティールが伝わらないってのは、テレビの弱いところなのかもな。
ってところで最後におまけ、特オタ向けのネタかな? って思えたいくつかのディティールを。
開演前の序曲的扱いで流れるのは「かえせ! 太陽を」。まあ「水銀コバルトバナジウム〜」が流れた訳じゃなく、芝居のテーマに沿った歌詞部分がチョイスされてましたけど。
ガス人間に殺されてしまう被害者の名前は芹澤大助さんに柏木久一郎さん。平田さん連続殺人事件だ。
藤千代が呼んだタクシー会社の社名はナタール無線。スピップ号逃げてー。
名セリフ「僕は人間じゃないから、人間の法律は適応されない」がちゃんと使われてて嬉しかった。「もう一回やってくれねえかな」も聞きたかったな。
この作品ではガス人間は水野じゃなく中村さん。作中で重要な位置にある役どころを演じるのが水野久美さんなので、そこに遠慮でもしたんだろうかね。
てなところかしら。ちょっとセリフとか聞き取れなかったところもあったので、他にもまだあったのかもしれないけれども。
と言いながら全部録画ミスってた。むー。って事で「NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか」だけ見た。今回は新聞をはじめとするメディアが、どのように戦争にコミットし、その上で直接的な利益のために、大衆受けの良い紙面を造り続けたが故に、メディア側が大衆になんかすごく効きの良いクスリを打ってしまったような結果となり、それがこんどは逆に、ジャンキー状態で暴走する大衆を、メディアも政府・軍部もコントロールできなくなってしまってさあ大変、みたいなお話。
今じゃタダで配ってくれる新聞の号外が、昔は貴重な財源の一つであったそうで、そのために各社もスクープを得るために猛烈な取材合戦をしていた事、その過程で号外を買う層への宣伝効果と口当たりの良さを求めるが故に、ニュースの内容はどんどん景気が良くなっていき、それで酔っ払った国民は、さらに強い酒を要求するノリで、今度は軍部すら「やったら拙いんじゃね?」と思っている行動まで要求するようになっていき、そこまで行くと、メディア側に方向修正をする力はなくなってしまう、ってあたりの展開はまあ興味深い。
番組タイトルが「戦争に向かったのか」なので、実際にそこに突っ込んだあとのメディアの対応がどういうものだったのかについてはパスされてしまっていて、そこはちょっと物足りなかったし、松平アナの語りが、今回のお話のテーマがメディア側にあるのにもかかわらず、なんだか微妙に他人事風味なのが、ちょっと「ん?」と思わなくもなかったですけどね。
林譲治 著
カバーイラスト 長谷川正治
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ISBN978-4-15-208848-2 \1700 (税別)
日本が総力を挙げて作り上げた世界最高速のスーパーコンピュータ、MMISはその台風の危険性をあまりにも低く見積もっていた。異常気象が頻発する2036年の日本、台風7号は北海道に甚大な被害を与えて消滅する。だが、これによってMMISの有効性に対する出資者達の疑問は消滅しない。同じ頃、阪神北市ではカルト団体を追っていたジャーナリストが行方不明になり、遠くスマトラ沖に日本主導で建築中の巨大メガフロートでは、一人の古生物学者が突然消息を絶つ。一件何の関係もない三つの事件。だがそれぞれの真相を追っていく人々の前には、一種の優生人類による世界の再構築を標榜するカルト集団、"ユーレカ"の姿が徐々に明らかになってくる…
バタフライ効果、ユビキタス社会、進化論の新たな解釈と「種」の可能性への考察、と言ったSF的アイデアをちりばめつつ、基本的なお話は割とガテン系というか、そこにいる者がベストを尽くす系の比較的シンプルなアクションSF。アクションというか人間ドラマの側がややシンプルすぎるんじゃないだろうか、と思わせる反面、随所随所に挟まれるSF側の思考が要求されるパートは、意外に深いところまで考えることを要求してくる、みたいな。そこを放ったらかしてエンタティンメントSFとして読んでいってももちろん面白いんだけど、そこになんて言うのかな、ネットという制限を超えて拡散するクラウド、みたいな概念とか、そのクラウドに絡んでくる「種」と言うものの思想的な側面、なんてあたりまであわせて考えてみると、意外に深いところまで考えることもできる作品になっている、と言えるだろうか。
お話の基本ラインは三つあって、それぞれが独自に展開し、やがてそれらが一つに収束する(一本だけ、混じり具合がやや浅いんだけど)構成は、それが小説だろ、って話ではあるんだけどやっぱり上手いと思う。キャラクタの描き分けはやや甘いか。読者をミスリードに導きにくい展開は親切設計なのか軽く書いてしまったのか、どっちなのかは良く判らない。キャラの描き分け、は判るけど「そう言うキャラなのね」ってところまでは納得できるけど、そこを超えてもう一声感情移入できるキャラクタがいない、ってあたりはちょっと残念かも。それぞれの立場で頑張っているんだろうな、と言うのは分るんだけど、「これ以外の道はないんだ」的な追い詰められ感、ってあたりの持って行き方は少々浅いかも知れない。オチの付け方にももう一声か二声、大ネタが欲しかったと思う。と、ここまで「物語」側パートのお話。
ただ、そういう「ちょっと惜しいなあ」的物語パートに絡めて語られるSF的アイデア側の繰り出し具合の、出し惜しみのなさはかなり魅力的で、エンタティンメント作品であるながらその裏にある思索の可能性、みたいな部分は結構深くって、そこで「これは何を示唆しているんだろう」と考えてみる楽しさ、みたいなものも同時に備えた作品ではあると思う。やや軽い、とは言えるんだろうけれど、それでもその気になったらいろいろ考えてみることも可能なお話、と言えるんじゃないかな。いろいろ考えなくてもそれなりに面白かった、とも言える程度には楽しめましたよ。
んでもこれ、最終的(?)に実はその根っこにあるのは「猫SF」、だったりするんだよねえ(^^;
★★★☆
買い物のついでにダイエーのお惣菜コーナーで、酒のつまみに良さそうな食い物(唐揚げとか、フランクフルトあぶったヤツとか)買って帰ると、必ずその日の晩飯が鍋になるってのはどういう法則なんだろう。
鍋そのものは別に良いんですけど、がっつり食うもんだから晩酌の時も満腹感続いてて、せっかく買ったアテが余計なもの感満点になっちゃうんだよなあ…。
古本の梱包と一向に乗ってこない仕事のBGVで、「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」、「ささみさん@がんばらない」、「まおゆう」、「さくら荘のペットな彼女」、「みなみけ ただいま」、「琴浦さん」、「PSYCHO-PASS」。んーと、「みなみけ」の小野D歌謡ショーがちょっと面白かった。初めて「みなみけ」面白いと思った(前のシリーズ見てないから、誰が誰でどういう人なのか、さっぱりわからないんで楽しみようがないんだよね)よ。
「ささみさん」は悪くないと思うんだけど、アニメ本編よりラジオの方の(間違った方向への)インパクトが強すぎるってのが問題なのかも知れん。「琴浦さん」、室戸先輩は小学生の頃から背が伸びてないのね。しかも元は美少年だったのね。メガネ取ると美形、ってパターンなんだろか(w。
「PSYCHO…」はEDに食い込むドラマパートとエンディング曲の使い方にちょっとグッと来た。ベタと言えばベタですが、好きですよ、こういう演出。
ジョン・スコルジー 著/内田昌之 訳
カバーイラスト Andreas Rocha
カバーデザイン 岩郷重力+A.T
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011875-4 \1040 (税別)
数百の種族が加盟する大銀河連邦。今や地球とそのコロニーもその一員となっている。だが、下から数えた方がはるかに早い、連邦内では格下の地位にある地球は、やや格上の異星種族であるニドゥ族とのゆるやかな同盟関係なしには連邦内での生存も困難な状態。にもかかわらずニドゥ族との関係は必ずしも良好とは言えない。ニドゥ族との同盟関係を解消させようと暗躍する一団があったのだ。不幸にして彼らの企みは功を奏し、地球とニドゥ族との関係には緊張が高まる。
状況を打開するためにニドゥ族が要求してきたのは、彼らの極めて重要な儀式で生け贄として使われる、「アンドロイドの夢」と呼ばれる極めて特殊な羊。だが、暗躍組織もこのことは予想し、地球に存在する「アンドロイドの夢」は今や絶滅寸前。国務長官の指令を受けた補佐官ジャヴナは一人の男に「アンドロイドの夢」の捜索を依頼する。人類が初めて経験した凄惨な宇宙戦争の生き残りにして凄腕のハッカー、今は冴えない国務省の異星人担当の役人、ハリー。自らが作り上げた超AIを相棒に、捜索を開始するハリーだったが…。
いまだかつて、おならによる殺人で幕を開けるスペース・アドベンチャー、なんてものがあっただろうか。スコルジーってこんなに軽いノリの人だったっけ? 訳者あとがきによると、スコルジー自身は割とそっち方面をやりたいと思っていて、実は本書でも彼にしてみたらユーモアのパートは控えめ、な方ってことらしいですが(w。同じ訳者繋がりってわけでもないけど、スコルジーよりはソウヤーっぽいものを感じてしまったよ。
お話はこの、謎の羊をめぐって超絶的なスキルを持った元兵士、彼が作り上げた超AI、謎の羊への糸口となる、ペットショップ経営の女性、反ニドゥ勢力や謎のカルト教団まで入り乱れ、超AIと電脳世界、遺伝子操作、銀河文明やさまざまな異星人たちの異質感、みたいなものをスパイスに、ノンストップで突っ走るサスペンス・アクション。若干キャラの描き分けがとっ散らかってたりもするけれど、軽快なノリでさまざまなSF的アイデアがこれでもかと注ぎ込まれ、小洒落たセリフなんかもちりばめられ、オチは痛快極まりない。
というわけで大変楽しく読んだんだけど、同時に引っかかるところもなくはなく。
なんというのかな、先に読んだキャンベルのミリタリイSFとの対比になるんだけど、その因果応報はそれで良いのか? ってところでちょっと割り切れないものを感じてしまうことが多々あって。ネタバレしないように説明するのが難しいんですが、たとえば先に読んだキャンベル作品では、結構な善男善女の無駄死にが起きているけど、それはその後に続くクライマックスのカタルシスのために必要不可欠なパートとして機能しているんだが、本作のいくつかのシーンにおいて、そこまでの表現は必要だったかね? という気がしてしまって…、てもう、ぶっちゃけるか。
「ア」で始まるキャラのその扱いは、ほんとに必要だったのか?
味わい深いシーンではあると思う。でも気持ちよくはないし、いくらでも回避してさらに味わい深くすることができたと思うんだけどな。こういうシーンが他にも何ヶ所かあって、全体的には(不謹慎込みで)軽く楽しいお話に仕上がっているのに、せっかくの疾走感にちょいちょい水を差されてる感じも残ってしまうんだけど。
★★★
ぬあー、一週間の御無沙汰でございました、って「ロッテ歌のアルバム」かよ(古い)。いやね、サボる気満々だった訳じゃなくて、気がついたら2月も終わりだ、と言う。先週の後半ぐらいからちょっと体調悪いってのはあったんだけども。それにしてもサボりすぎですね。 とりあえずそろそろ確定申告の準備しないといかんのだけど、なんも準備できてない。
谷甲州 著
カバーデザイン 川名潤
カバー装画 星野勝之
カバーフォーマット 佐々木暁
ISBN978-4-309-41580-2 \880(税別)
太陽系全域に進出した人類。様々な惑星において人びとは母星に向けて資源やエネルギーを送り込む作業に従事していた。最先端の工学技術が集中する宇宙空間、そこはまた、予期せぬトラブルの産地でもあった…。「小説奇想天外」誌に収録された3編、アンソロジー「NOVA」に収録された3編に書き下ろし新作を追加した7編収録。
自分は「NOVA」に収められた短編「メデューサ
民生がベースになる以上、登場人物たちはみな民間人で、しかも会社人間。ここでハードSFが本来持っている最新の宇宙の情報と科学技術のせめぎ合いの面白さが語られるのはもちろんなんだけど、さらにここに会社人間ゆえの厄介な問題も加味されるあたりが新しいと言えるか。純粋に宇宙対技術、の戦いが描かれる訳ではなく、組織論(良い意味でも、悪い意味でも)の様なものが邪魔してくるあたりが面白い。「ガテン系SF」、とも言えるけどそれ以上に「主任SF」って趣があるのが何とも味わい深いよね。連作を読む愉しみでもあるんだけど、初登場時に主任だった人があとのエピソードで昇進してたりすると、「お(^o^)」とか思ったりもするよね(w。
短編集ゆえと言うことなのか、それぞれのお話に明確なオチをつけず、オチに向けて動いていく人びとの姿を描写してエンド、と言う構成も、分量ゆえにしかたがないとも言えるのかも知れないけれど、一つか二つぐらいはきっちりとオチまでつけて欲しかったような恨みは……ない事もない(^^;。
そこを完全に払拭してはくれなかったんだけど、それでも最後に先に引いた、まだ描かれていない「航空宇宙軍史」のこの先に繋がるかもしれないものとリンクするような展開が語られていて、そこもちょっと「ほう」と思いました。単なるガテン系SFを並べるだけではなく、そこに「宇宙叙事詩」的な味わいを強引に被せてきたあたり、少々歪ではあるけどやっぱり嬉しい。そしてそのオデッセイに人類が立ち向かう手段もまた、キモは主任たちの頑張りなのだろうな、と思える構造になっているあたりは、なかなかですね。たいへん結構でした。
★★★★
誰もお年玉くれないもんだから、自分で自分にお年玉。透析に出るカミさんを送った足でハーバーのソフマップに。買おうかどうかずっと迷ってたんだけど、迷っているなら買ってから満足するなり後悔するなりした方が良いだろ、ってことで、OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅢ発注。E-M10MarkⅡダブルズームキットを下取りしてもらってボディのみで10万4千円くらいのお値段。最初はボディのみのお値段、16万ぐらいって店員さんからの話だったんだけど、店頭に掲げられてた小さなPOPでは12万9千円、って表示があったのでそのことを伝えて確認してみたら、そっちのお値段で結構です、と(w。MarkⅡとごっちゃになっていたのかね、ともあれラッキー。えむてん君の下取り価格が2万5千円ぐらいだったので、10万ちょいで買えることになりました。1週間ぐらい待たされることになったけど、楽しみに待つことにします(^O^)。
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□ まなたけ [響鬼、すんげぇ気に入ってます。最後のドンドコドン以外は^^; もしかして今年の映画は、時代劇?だったらな!…^^;]
□ rover [むかーしから活動してる団体なんですよね? 猛士って。時代劇っつー手もあるかもなあ。福本さん出してね(誰に向かって)。]