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「頭文字D」、「光と水のダフネ」、「特捜戦隊デカレンジャー」、「仮面ライダーブレイド」、「ふたりはプリキュア」。「頭文字D」、終わりかあ、と思ったら来週から「Second Stage」だって。
で、「デカレンジャー」はイケイケバンバン君、惚れた女の信頼を取り戻すんだー、編の解決編。惜しい出来。信頼の証しとしてマイラさんからもらったブレスレットは、嘘をつくと明るく輝き、それをつけた相手に激痛をもたらす、というもの。バンバン君土壇場のピンチに悪党にすり寄って「私はずーっとあんたの事だけ好きやったんえー」とシナ作るマイラさん、驚くバンバン君、しかしマイラの手のブレスレットは明るく輝き、マイラは必死に痛みをこらえている… いいシーンですね。この後の展開に期待しちゃいますね。でもバンバン君はバカだから、「嘘なんかつかなくてもいいんだー!」で力押ししちゃう。あーあ。
せっかく美人が痛みをこらえて嘘ついてるんですぜ、その嘘に乗ってあげて、その上で一発逆転して見せるのが正しいヒーローだと思うんだけどなあ。丁寧に伏線を張って、一見がんじがらめな状態を作っておいて、その上で鮮やかな逆転劇を見せてこその脚本家でしょうに。ん? ああ脚本家がJT君なのか、んじゃしょうがないかー(^^;)。
「ブレイド」の方は、まあなんだ、相変わらずやる事はやってるけど面白くならない、と。これはあれね、「お話が収束するところ」がないってことなのね、このシリーズ(「555」もそうだったけど)。たとえば「龍騎」だと、優衣タンという存在がお話の中で重要なキーポイントになっていて、お話がぶれそうになっても神崎兄妹のネタを持ち込む事で、軌道修正が出来て、見てる方の興味をそこで繋ぎ止めておく事が出来たんだけど、「ブレイド」には今のところ、そういう要素がないんですな。天音(天音ちゃんってプロポーションいい、っちゅーか足長いんですなー)を絡めた、始のお話あたりにもうちょっと力入れてやると、面白くなるかも知れない。主人公置いてきぼりだけどね。今週バスケやってた男の子が、どうも4人目のライダーになるみたいだけど、これはあれですか、「仮面ライダー」の記念すべき第一話の登場怪人、怪奇蜘蛛男の能力を持ったライダーが登場する、ちゅーことなんですかね(それってすでにスパイダーマンちゃうんかい)?
どうでもいいけどボードってOpenOffice.orgユーザーなのね。
「プリキュア」は、ほのかのおばあちゃんがもしかしたらこのシリーズ最強のキャラかも知れない、という仄めかしのあったようなエピソード。ってワシ、この番組、オープニングとエンディングのお歌聴いてるだけで幸せな気分になれちゃうもんで、本編はあまり真面目に見ていなかったりして。
「3人はPTSD」 ドバイの医師が診断(asahi.com)。これはあれですね、現地に赴いた親族にボロカスに言われてPTSD発症したって事ですよね。ついでに連日のマスコミ報道のおかげで、親族連中もPTSDになってるんでしょうね。私、ボランティアのお二人さんには同情しないけど、たまたま同行する事になったカメラマンさんにはちょっと同情しますわ。プロ市民も取材の対象、ってところもあったかも知れないけど、そのおかげで必要以上のとばっちりを食らっちゃったような気もして。
自己責任も結構、国益云々の議論も結構だと思うけど、ジャーナリストの倫理観で、国益やらの前に「真相」が前に来る事を批判すべきではないし、そういった独自の倫理観で動くジャーナリストには、好き嫌いは置いといて一定の敬意を払うべき*1だと思うんだけどなあ。
とりあえずこの先、日本からは第二の沢田教一や一ノ瀬泰造(共に人間的には少々問題のあった人かも知れない。が、彼らが撮った写真のいくつかはどんなに偉い人間が述べ立てる美辞麗句よりも遙かにヴィヴィッドに真実を伝えている)は出てこないんでしょうな。自己責任と国益の錦の御旗ばかりがふりかざされ、ちょっとしくじるとたちまちマスコミの餌食になってしまい、それを怖れてちっちゃく縮こまったジャーナリストばかりが、訳知り顔で原則論をまくし立てる世の中になってしまう、と。あーやだやだ。
*1 ただしこのカメラマンさんにしても、直後に拉致されたお二人さんにしても、通訳や運転手を伴った取材、なんてのは自分の仕事を甘く見てるよなあとも思うわけですが。
久々にPOPFileをかいくぐって来たspam。Subjectは「届いた?」。
ごめーんさっきの話だけど生理きたから逢えないー また今度の機会でもいい?
maki
知らんがな。
小洒落たショッピングモールや駅のコンコースなんかで、最近ずるっと滑ることが多いなあと思ってたんだけど、別にワタシの運動能力の低下ばかりがその原因ってわけじゃなく、実際に最近の建築にはそういう傾向があるぞ、と。今日の「ムーブ!」で特集してた。一年間に滑って転んで4000人以上の人が亡くなってるんですな。その中には床がもう少し滑りにくかったなら、転ばずにすんだ事故もあったのかも知れないのだとか。
こういった事故があったときに、被害者からの通報を受けて、事故の現場の床の滑りやすさを計測し、本当にその床に滑る危険性があった場合、その床の管理責任者に対してその危険性を通報し、改善するよう申し入れる団体がNPO・ワークグループ。目立たんけど、こういうのも大事な活動でございますな。私なんかこの先、どんどん転びやすい年代になっていくわけだし。
んまぁワシがこの前ひっくりこけたのは道のせいじゃないんだけど、指が痛いのまだ引かないのでメモがわりに。
もんちぃ師匠から教えていただいたんだけど、これはかなりびっくりこ。Adobe、Macromediaを約34億ドルで買収(PC Watch
)。な、なんだってー!?
ううむ…、わたくし個人的には、これでGoLiveが第二のPageMillになっちまうんじゃないかってあたりが微妙に気になる、というか心配だ。ようやく最近GoLiveに慣れてきたのに。逆にこれでAdobe系ツールとFlashの相性が良くなるんだったりするならそれなりに歓迎なんだけど。
どうなんでしょ、次期PhotoshopはImagereadyじゃなくFireworksを搭載してきたりするんですかね。
今日から朝日系では新番組、「名奉行 大岡越前」スタート。北大路欣也の大岡様なあ、って思ったんだけど、こりゃまた伝法なお奉行様ですこと、つーかこれ、まんま暴れん坊奉行じゃん。将軍様のお庭版に相当する密偵役が緋村剣心。ある意味最強かも知れませんな、このコンビは。
お沙汰の前に白砂を均すシーンとか、裁きの前準備が結構念入りに描かれてたりするのがちょっと楽しかった。いわゆる「大岡裁き」を、ややトリッキーなオチとして持ってきてるわけだけど、これが毎回続くなら、それはそれなりに楽しいかもしれないな。
片付けんといかん仕事が山積みなんじゃないのかね、チミ? ええい逃避だー。というわけで、adramineさんのああ、偏ってる……(gobbledygook 06/04/18)に駄反応。
んとまず「古典」ってのは時間が作るもので、「オールタイム」ってのは人が作る物なんじゃないでしょうか。時を経ても読み継がれて来た物は「古典」、誰かが「これはみんなに読んでもらいたい」と思う物が「オールタイム」。なので「オールタイム」の中に「古典」が含まれることは問題ないのじゃないかと。古典のみに読む価値が発生するとしたら、当然新しい名作は少々押し出され気味になってしまうけれど、新しく登場した作品にだって古典に比肩しうる物はいくらもあるわけだから、それらの中から人の意思でもって編み直された物が「オールタイム・ベスト」ってことになるんじゃないでしょうか。
どっちも同じような意味なのかも知れないけど、「オールタイム」を謳っていながら実はこちらは案外いろんな条件で、常にそのラインナップに入れ替えが発生するような物なんじゃないのかな。今が旬のイーガンSFは複数作品がラインナップされるのに、ホーガンは「星を継ぐもの」だけ、なんてのが、このあたりの事情をよく現してるのかも。逆に言えばこの結果から、「星を継ぐもの」は古典の地位を確立した、とも言えるような気もしますが。
それはそれとして。
たとえば今回の結果から、複数の作品がラインナップに入った作家は、その中で得票数トップの一作品のみをリストに入れる、ような形にしたベスト50なりベスト100なりの結果を見てみたい気がするな。何となくそちらの方が、より「これは読んどけ」リストとしては有用なものになりそうな気もする。ブリンとかチェリィとかシェフィールドとかシルヴァーバグとかショウとか、まだまだお勧めしたい作家さんはたくさんいると思うんだけどな(それが外れちゃうのが『オールタイム』選出の醍醐味だろう、と言われればその通りではあるのですが)。
そういうのどっかにないんだろうか。何、オマエが作ればええやないか? それはそうなんだけど、2400円もするじゃんSFマガジン4月号。今手元に1000円札が2枚あったら、立ち呑みの暖簾くぐっちゃうよオレ(駄目)。
Reaction拝読しました。ふうむ、つまりadramineさんが今回の話題で考えてる「古典」ってのは、当然一般教養としてみんな読んでてしかるべき物、ってことなのかな? それはそれで分からなくはないですが、んーどうなんでしょ、それが古典であることも、誰かに教えてもらうまでは分からない、って時もあると思うし…。
スタッフ
監督:マット・リーヴス
製作総指揮:ガイ・リーデル/シェリル・クラーク
製作:J・J・エイブラムス/ブライアン・バーク
脚本:ドリュー・ゴダード
音楽:マイケル・ジアッチーノ
撮影:マイケル・ボンヴィレイン
編集:ケヴィン・スティット
出演
マイケル・スタール=デヴィッド
マイク・ヴォーゲル
オデット・ユーストマン
リジー・キャプラン
ジェシカ・ルーカス
T・J・ミラー
公式サイト:http://www.04-05.jp/
日系企業の副社長に抜擢され、日本への単身赴任が決まったロブ。彼の栄転を祝うサプライズパーティーは夜半まで続いていた。そんな最中に響きわたる轟音と振動。地震か? またもテロなのか? 状況を見極めようとビルの屋上に上がったロブたちは、街の一角が燃えているのを目にする。彼らが見守る間にもその火災は拡大し、やがてさらなる爆発を引き起こし……。
徹底的に空気が読めず、無神経な発言を繰り返し、肝心なところで判断力が停止してしまう人間が、常に命の危険にさらされている状況下で、手にしたビデオカメラを捨てずに走り続けることができるのか、そこに何らかの納得できる理由があったと思えるかどうかで、この映画から受け取れるにリアリティの量には、かなりの個人差が生まれるかも知れない。私はそこでちょっと引いちゃったので、どこか醒めた目で鑑賞しちゃったような気がする。よってお話としての映画じゃなく、カット割りやらショックの演出方法と言ったあたりを興味深く見ていた感じ。
素人の手持ちカメラ撮影のテイストを取ったことで、この映画はいろんな事を説明しなくていいことになっている。なにせパーティーの記録映像なんだもの。その何かは一体どういう理由で生まれ、なのを目指しているのか、そいつに弱点はあるのか、なんて事を考える必要はなくなってしまう。怪獣映画で逃げまどうエキストラたちは、ただひたすら自分が生き残るために逃げまどっているわけで、そこにそんなに深い話は絡んでくるヒマもないんだから。
そうは言ってもそこは映画。さすがに最低限のお話は必要になり、そこも素人ビデオで語らなくてはいけなくなってしまうのは、この映画のかなり大きな弱点になってると言えるかも知れない。先にも書いたけど、そんな撮影できるのかい? キミに、って部分が少々映画のドライブ感をスポイルしちゃったかな、ってところはある上に、そんなヘタレ風味なカメラマンなのに、なぜか突然やけに「狙った」風味の絵が挟まってしまうあたりもちょっと辛いか。早い話が、一人の素人カメラマン(というか、製作者としてはカメラキャリアー、程度の位置づけにしておきたかったのだろうと思うけど)が撮影した映像、と言う前提自体が、割と早い段階であちこち綻んでしまっているように見える。このあたり、本国では「トランスフォーマー」の上映前の予告で話題を造り、その後webで各種のプロモーション・サイトが作られたりしてその話題を盛り上げて本編上映になだれ込む、みたいな一連のイベント的な効果もあったらしく、そういう連続するイベントの最後の仕上げでこの映画を見るような形になっていたら、また印象は違ったのかも知れないけれど、何せこちらは、いきなり単体の映画だけを見ることになってしまった分、乗り切れないのも仕方のないことなのかも知れないな。
とうわけでこいつは、表現方法的なところでの一発芸のつるべ打ちを見て楽しむ映画ってことになるわけで、そこの所のネタ的充実度はかなり高い。そういうところを見ている分にはあちこちで「ほほう」と思わせられる絵がある訳なんだが、そこもまた手放しで喜べない側面があったりしてちょいと複雑。映画の世界にも"9/11"は確実に影響を与えているわけで、たとえばビルが倒壊した後に起きる土埃の奔流だったり、ひらひらと宙を舞う書類たち、などという絵はたぶん、"9/11"以前に作られた映画では間違いなく表現されない部分だったのだろうと思うと、印象的な絵を作るって作業も、それはそれでいろいろと難儀なことではあるわいな、などと思ったことでした。
(★★★)
「黒神」、「シャングリ・ラ」、「東のエデン」、「リストランテ・パラディーソ」、「仮面の忍者・赤影」、「タユタマ」、「バスカッシュ」、「けいおん!」、「パンドラハーツ」。火曜深夜のフジのアニメ枠に新番組二本。「東のエデン」はいかにもノイタミナって感じの思わせぶり感たっぷりの作品。絵は大変きれい。話は面白いのかどうなのか、良く分からん。もう一本の「リストランテ…」はまあ、フケ専マニアック女子向き、なんてな事なんでしょうかね。
「バスカッシュ」は、ヒロインのキャラというかその背景にある何かの必然が、CV・伊藤静につながったのかな、なんてな。どうでもいいけど二日酔いのいい女、って芝居でさぁやの右に出る声優はいないかも分らんな。
「けいおん」は、もとが4コマなんで、それを拡げるところが腕の見せ所って事なんだろうけど、ノリ的には「らき☆すた」っぽい作りっすね。微妙にフラグメンテーションの区切りが見えちゃう、みたいな。唯がギターを買う話だったけど、いくら値引パワーがすごくても、レスポールって5万で買える物なの? グレコとかフェルナンデスのレプリカモデルを買った、っつー話なんですかね*1?
ま、いろんなものをぶっちぎって「赤影」が面白いんで、おおむね結構なんですけどね。
「AngelBeats!」、「けいおん!!」、「会長はメイド様」、「聖痕のクェイサー」、「天装戦隊ゴセイジャー」、「仮面ライダーダブル」、「ハートキャッチプリキュア!」、「鋼の錬金術師」。
土曜深夜、これは最終的に「ぼくらのの憂鬱」(「の」がダブってるのはミスじゃありません)をやりたいのかな? な「Angel…」、またぞろ先輩諸氏のウザさが前に出てきた感じの「けいおん」、手堅い感じの「会長は…」、なんかもういろんなものを放ったらかしてきた「クェイサー」って感じか。「クェイサー」のバカっぷりがかなり良いな。Fateにラインバレルって、どういうチョイスだよ(w。
日曜朝。「ゴセイジャー」がちゃんとしていて面白いね。ぽややんとしてる割に実は案外周囲を見ているアラタ君のキャラが、赤としては意外と斬新かも。ハイドのかつての相棒役でひさびさにホージーくん登場。ホージーだからってわけでもないんだろうけど、グリーンでしたな。
「ダブル」は次のバージョンアップの前段階、なのかな。尾藤イサム、って名前はなんかのネタだったりするんだろうか。
完全に自分用。
CSSスプライトを利用してナビゲーションを作る→イメージに透過pngを使う→IE6用にDD balatedPNGを導入→IE6でhover時に表示がずれる。
対処方法…なさげ。
ローカルでチェックしてる時は発生せず、サーバに上げるとずれるってのもなんだか妙な話ではある。透過gifでなら起きないので、IE6だけgifで表示するようにしてみた。若干エッジが汚くなるけど、しゃあないね。
伊藤計劃 著
カバーデザイン 水戸部功
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-031019-6 \720(税別)
21世紀初頭に吹き荒れた<大災禍(ザ・メールシュトローム)>と呼ばれるカタストロフは、全世界に巨大な爪痕を残し、この災厄を経て、人類はそれまでの国家や政府と言った管理体制を捨てて、政府(ガヴァメント)から生府ヴァイガメントの支配という、人類全体の福祉と厚生を最重要目標に据えた管理社会が誕生することになった。それはWatchMeと呼ばれるナノマシンが人間から病苦を解放し、さらに心身ともに不健康と思われる物も軒並み排除してしまう世界。そこに住まう人々はねたみもそねみも知らず、不摂生とは縁遠く、抑制と調和に満ちた、穏やかなユートピアの住人達。だが、そんな理想郷のような穏やかな世界を、心の底から忌み嫌う人々もごく少数ながら存在していた。私、霧慧トァンが出会った少女、御冷ミァハ。彼女こそがそんな存在だったのだ…。
「虐殺器官」のイメージが強くあったせいか、意に反するように出だしが非常に(自分のイメージの中の)ライトノベル的というか、「ん? 今回はセカイ系なの?」的印象をこちらに持たせてくれたので、おかしな方向で警戒感を持って読んでいったのだけれども、伊藤計劃はそんなに甘くはないぜと言う展開で、序盤のそんな、ある意味(読んでないけど)「ハルヒ」っぽさはあっという間に置き去りにされ、続いてやってくるのは、いかにも「虐殺器官」の著者的な、現在ただいまの社会に満ちている病理のようなものとそれに対するひとつの解法を、少々暴力的な描写でつなぎ止めながら、その延長線上にある物はもしかしたらこんな物になるかもしれないんだぜ、という可能性について描いていく。ここで語られるのは「種」としてのヒトがこれから先選ぶかもしれない選択肢のひとつ。そしてそれは一件口当たり良く、全ての人にとって理想的な世界を実現するもののように見えるのだが、実は、と。
HTMLを彷彿とさせる一種のマークアップ言語、ETMLが随所に挟まる構成が、一種の記述SFなのかな、と思わせるところもあるのだが、この辺は読み進んで行くにつれて、そういう一面も持ちつつ、さらにもっと深い意味が持たされていたことも分かってくる。全ては先に述べた、人類社会の未来に待っている解法がもたらした物のひとつ、というしかけ。
セカイ系かと思わせるイントロから始まった本作は、案外オーソドックスな構成のSFミステリとして進んでいき、少々うーむと考え込んでしまう結末を迎える。そこまでの流れは案外シンプルでそれなりに既視感もあり、ラストもまあありがち、と言っても良い展開だ。読む前に身構えちゃって損したって感じかな。すっきりとした作りで、どちらかと言えば書ききれてない感もある作品だった。
ただまあこの書き切れてない感、っていうのは、多分自分がそれなりに歳喰っていて、そこそこの数のSFを読んで来たがゆえに、何となく非常に上っ面なところで、本書を読んでいく過程において「あ、○○っぽい」的な感覚が出てきてしまって、本書の良さを素直に受け取れないでいたのかもしれない。
なので、本書が本格的に読む数冊目ぐらいのSF、と言う人がこれをどう読むのか、ちょっと興味があるな。多分自分なんかより相当ワクワクドキドキしながらお話を追っていけるんじゃないだろうか。青二才のSF読みだった自分が山田正紀の「神狩り」にぶち当った時の「ナンダ、コレハ」的高揚感を感じた時のあの気分に近い物を感じられるんじゃないか、と思うんだな。
それがセンス・オヴ・ワンダーってやつだよね。
ざっくり例えるけど、伊藤計劃さんって方はゼロ年代とやら以降の日本SFにおいて、神林長平と山田正紀の役割を引き継いでいける人だったのかもしれないな、と思った。詮無きことではありますが、惜しいことです。
★★★★
アニメ監督・出崎統さん死去 「あしたのジョー」(asahi.com)。67歳というのはちょっと早すぎるよなあ。もっと作品を見たかった、というところももちろんあるけど、たくさん仕事をやってきて、ようやくこれからは、少しは余生を楽しもうかってお歳ではないですか。まあクリエイティヴな仕事に携わる人にとっては、ものを作っている時間こそが人生って事であって、それ以外なんてのは別に無くても良いパートであるのかもしれないけれども。
自分はあまり良い出崎ファンではなかったという自覚もあるにはあるのですが、それでも忘れられない作品を送ってくれた方であることは間違いないわけで。お疲れさまでした、どうかごゆっくり。
T2-3S。「あ、野球やってるわ」と思ってRadiko繋いだときには試合はすでに8回の攻防だった。今日も割に地味目な試合だったみたいだね。今年はプロ野球全体で投高打低の傾向がある(Sponichi Annex)らしいけど、まあもどかしい試合が続くわな。シーズンはじめはどうしても投手力の方が上の試合も多いしね。今のところは「こりゃもうあかんわ」的な展開を見ることはそんなにないので、まだしばらくは、わいわいと応援して行けそうです。
交流戦が鬼門なんだけどねえ…。
某方面を見てて知ったサイト、通勤電車試乗記(N's note)。各地の主要な通勤電車のデザイン、走行性能、乗り心地などを評価しているサイト。なんだかとても楽しい。こう言うの読むのが楽しいのは、自分がメカフェチだからなんだろうとは思うんだけど。ちゃんとわたくしの足であるところの神鉄のインプレも載っている。
自分が関西の人間で、これが当たり前だと思っていたんだけど、こちらのサイト主の方の評価によると、関西の私鉄、なかんづく阪急電車って日本屈指の優秀電車なんですな。何かうらやましがられてるし(w。
んまあ鉄成分薄めの自分でも、確かに阪急は車輌、乗客の質的なもの、共に上等ではあるとは思いますが(ただ、千里線から堺筋方面に乗り入れる車輌の客は、若干困った人が多かった、って記憶もあるんだけどね)。
闇黒日記4/20の記事で京王線の車輌について、利用者視点からの解説が。この辺は毎日利用する人と、とにかく短期間で限定された項目のみをチェックしては次のところを比較していく人では感じるところは違ってくる、ということなのでしょうか。鉄である、ってところである程度、スペック重視になってしまう、ってところもまあわからなくはないけど、日々の利用者にとって重要なのはカタログデータじゃない、というのは確かにそうだと思います。
G1-8T。年に何度もない、安心しきって試合の流れを追いかけられた日。まあ巨人の方も中盤以降、試合捨ててた感じもあったけど。むしろ捨てた試合でもしっかり1点取ってくるあたり、やっぱ巨人怖ぇよな、って話だよな。榎田の先発転向はここまでは良い方向に向いてる感じだけど、完投型ではなさそうなあたりに一抹の不安感(出だしが良い人は無駄に使い潰されるのが阪神クオリティ)はあるかもな。
「惡の華」、「翠星のガルガンティア」、「断裁分離のクライムエッジ」、「RDG」。いろいろ「これは見ねえな」系は切ってます。
何とも言えんいたたまれなさに満ち満ちた「惡の華」、簡単に「おもしろい」と言い切れるものとはちょっと違う感じではあるし、今こういう青二才って居るのかなあ、ってところのハテナマークも結構ぽんぽん出てはいるんだけど、この先どうなるのか、ってところへのフックはかなりある。いろいろ「痛い」んだけど妙に気になるアニメだね。
「ガルガンティア」は意外に(ってのは失礼か)王道を行ってるなあと言う感じ。
「クライムエッジ」と「RDG」は3話目にして、これちょっと面白いのかも、って気はしてきた。両方とも伝奇ホラー的な要素とラブコメ要素を、うまいこと混ぜ込んできてる感じかな。
何か仕事で釈然としない事がたまったので、ちょっと仕事は措いてお出かけ。古本発送して、SAVOYでカレー食って、ジュンク堂で文庫の新刊買って(未読がたまる一方だ)映画鑑賞。 「ウィンストン・チャーチル」観てきました。感想は改めて。あとはおおえすでぷはーして湊川公園でひなたぼっこ。
のんびりひなたぼっこしてたらベビーカーに乗った坊やとお母さん登場。
おんなじタイミングで反対側からワンちゃんを散歩させるお兄さん登場。
坊やとワンちゃん、やたら意気投合して盛り上がり、の図。坊やは全然犬を怖がらないし、ワンちゃんたちもえらくテンション上がって坊やの顔ペロペロしたり、とても楽しそうで見てるこっちもほっこりしました。オレ自身は畜生は基本的に大の苦手なんだけどね(^^;。今日の湊川公園は他にも縄跳びに興じる父娘とか、突然ダンスの稽古を始めるJKとか、見どころ満載でございましたよ。春ですね(^o^)。
続きですが「デビルズライン」、先に「吸血鬼ハンターD」を引きあいに出したけど、それは間違いじゃなかったな。エロい。好感を持ちます(w。「ティラミス」のバカっぷりも快調。
「東京喰種:Re」、うんまあ。樋口真嗣総監督が話題の「ひそねとまそたん」、面白いかも。F-15のスクランブル前の細部の動作チェックシーンとか、結構嬉しいね。
スタッフ
監督:ジョー・ライト
脚本:アンソニー・マクカーテン
音楽:ダリオ・マリアネッリ
製作:ティム・ビーヴァン/リサ・ブルース/エリック・フェルナー/アンソニー・マクカーテン/ダグラス・アーバンスキー
製作総指揮:ジェームズ・ビドル
出演
ゲイリー・オールドマン
ベン・メンデルソーン/クリスティン・スコット・トーマス/リリー・ジェームズ
スティーヴン・ディレイン/ロナルド・ピックアップ
公式サイト:http://www.churchill-movie.jp
1939年、ドイツはポーランドに侵攻。ついに勃発した第二次大戦に対し、ずっと宥和政策をとってきたチェンバレンは野党からの強硬な批判にさらされていた。挙国一致で事に当たらなければならいとの認識から、英国が次代の首相に選んだのはウィンストン・チャーチルだった。帝国主義的精神が強く、ヒトラーとナチスに過剰なまでの嫌悪感を持つこの人物を不安視する人も多かったのだが…。そして1940年5月、しばらく続いていた停滞状態を破り、ドイツの侵略は再び始まった。これまでの戦争の常識を覆す"電撃戦"によってベルギーはたちまち抜かれ、ドイツ機甲師団はフランスに向けて進撃する…。
歴史的事実がベースにある以上、「何が起きるか」はみんな知っている訳で、そこでストーリー的に何か新しい盛り上げを用意することは不可能。ではどうするか、最悪の状況が予想され、皆の心が折れて安易に楽な方向に向かおうとする時に、ひとり信念を貫いた人物が、徐々に影響を広げていく物語、と言うことになりますか。そこのところの案配は確かにしっかりしているし、映像的にもキイになるところで扉の開け閉め、と言う行為が画面に緊張感をもたらしてる。突然トラブルが多重発生したりするとチャーチルが「ひとりにしろ!」と叫び、それに呼応して彼の許に寄ろうとしていた3人が同時に、ご丁寧に三つ並んだドアを同時に閉める、なんてちょっと笑えるシーンがあったり、状況がのっぴきならなくなったところで扉が閉じると、その扉が小窓付きで、暗転した画面に小さく開いた窓を通して小さく見えるチャーチル、とかね。いろいろ凝ったことがされてたと思う。
画面的にはもう一つ、登場人物が空を見上げる、からの、その姿を真上から捉え、そのままカメラが垂直にどんどん上に上がっていき、個人の姿を取るに足らない豆粒のようなものに変え、再び一気に下に寄っていくと…、みたいな表現も目立ってた(ただまあ、これはあんまり多用しない方が良かったんじゃ…)。まあそれでも全体として絵的な派手さ、は控えめで、みどころはあくまでチャーチル、彼に対抗する勢力を代表するチェンバレンとハリファクス卿、いろんな理由から彼を信じ切れない英国王ジョージ6世(ちゃんとちょっぴり吃音癖、残ってましたね)との「論戦」に力が注がれている。
最終的にチャーチルは、一度は心が折れかけるのだけれども、とある出来事から力を取り戻し、有名な「我々はフランスで戦う、我々は海で戦う、空中で戦う…」と言う演説を行い、喝采を浴びる、という流れって、これ、ネタバレじゃないよね(^^;? そこの流れは確かに見応えがあるし感動的でもあるんだけど、ちょっと待て。いみじくも劇中でも出てくる台詞だが、「彼は言葉を武器に戦い、戦場を支配した」(大意)なんてのがあるんだけどこれさ、まんまヒトラーの得意技でもある訳で。実はチャーチルもまた狂った独裁者としての資質があった、とも言えるのでは。戦争という巨大なイヴェントを完遂し、それを成功させるためには狂人すれすれの独裁者的カリスマが必要、と観客に思わせてしまうのはいろいろ拙いんじゃないかとも思ってしまうんだけどな。
役者さんたちの演技は総じていい感じ。日本人メークアップ・デザイナー、辻一弘さんが手がけたゲイリー・オールドマンの特殊メイクは、何となく現実に写真などで見るチャーチル像よりは、ギョロ目ぶり、それもちょっと落ち着きのないギョロ目感があって、そこは何というか、これはお話の上でのチャーチルであって、リアルを追求したものではないですよ、と言う含みもあるようでちょっと興味を惹くところかも。チャーチルという人間を描くのではなく、心が折れそうになっている世界で、芯を通す人間というのはどういう人物なのか、ってあたりを強調したかったのかも知れないな。
そういう意味では邦題はちょっと、かなあ。原題は「DARKEST HOUR」。もちろんチャーチルの名演説の一つに「我らの最良の時」と言う一節があることを踏まえてのタイトルだと思うんで、邦題も「彼らの最悪の時」ぐらいにしといた方が良かったんじゃないのかね。
★★★☆
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□ KK [>嘘に乗ってあげての上で一発逆転 小さなお子様には厳しい(難しすぎる)か…も。]
□ ROVER [そんな複雑なスジを期待してるわけじゃないんですけどねー。たとえば「じゃーふたりとも逮捕だー」みたいなノリで行動して、..]