ばむばんか惰隠洞

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2003-12-25 この日を編集

[AV] やっぱトラブル頻発なのか

「映像の世紀」をとろとろとDVDに焼いてたら、やっぱり残りわずかになったあたりで焼きミスが。再生してみるとなんつーんですか、セクタに書き込む順番がおかしくなる、というのか、あ、止まった、と思ってしばらくしてると数秒間時間をスキップして続きが始まり、あ、また止まった、と思ったらさっきスキップされた部分が続いて現れて、みたいな感じ。んで最後に、途中で焼くのをあきらめちゃう、みたいな流れ。ふんぬー、なんでやねん。

と言うわけでパナソのお客様相談センターに電話。「E70Vで聞きたいことがあるんじゃ、担当者出さんかいオルァ!」(大意)と言ったらしばらくして、「申し訳ありませんが担当者が現在大変立て込んでおりまして」だって。折り返し電話してもらうことにしたけど、ほう、さてはE70V、クレーム連発だったりするのかな。せっかくだから待ってる間に4度目のゴモキ焼きに挑戦してみようか。このまえパナソのメディア買ってきたんでな。これでもダメなら、そらキカイが根本的にだめぽ、ということだよな。

[AV] 第一ラウンドは押し切られ

んでしばらくして電話がかかってきたので状況を説明してみたんだけど、何となくこういう状況って珍しいみたいで、向こうのおねいさんもちょっと返事に困ってる様子。途中でかなり長いこと中座してたんで、詳しい人に聞いたりしてたんだろうかね。

とりあえず分かったのは、分からん、と言うことであった。一応、RAMで同じ物を録画してみて同じ事が起こるのであれば起きないのならば、メディアがアヤシい(複数メーカー品で試してるんだけどなあ)し、そこでも起きるんであればキカイがアヤシいので修理に出してくれ、と言うことになるようだ。はあ、さよけ。んじゃまたゴモキ鑑賞してみようか。こんだRAMに落とす方向で。

[AV] あかんやんけグルァ!!

なるほどDVD-RAMでは無事に録画できることが分かった。つまりはメディアのせいだと、こういいたいわけですなパナソ側は。ふむ、それならまあそれでしかたがない、んじゃあパナソのDVD-Rに焼けば問題はないと言うことなのか? 焼いてみた。5回目のゴモキを、パナソの1-4倍速対応DVD-R(1倍速のみ対応が見つからなかったの)に。

うぉるぁぐぉぬぉぉっ、やっぱり1時間20分あたりでいっぺん止まるぞー、自社製メディアでこけるっちゅーのは、そりゃどう見てもおかしくないかー? DVD-Rっちゅーのはそこまでバクチみたいなメディアなのかー? くっそう、投書してやるー、じゃなかった、明日もういっぺん電話してやるー。

だいたいあれだよな、購入して最初のウチはほぼトラブルフリーだったわけで、それがここに来ておかしくなってるんだから、やっぱりキカイがおかしいと見るべきだよなあ、くっそう。

[web] 神髄は掛け軸にあり

おれカネゴンさんの日記を経由して(笑)いしい商店本店。日本最高の4コママンガ家、いしいひさいち氏の公式サイト。こんな物があったのか。ってオレ、マンガ家さんのサイトとかそもそもほとんど見に行かないもんな。んでこのサイト、なんといっても「何をアホな劇場」と「キャラクタ図鑑」が楽しい。特に後者。その中でも「忍者」編。毎回ちらりと描かれる額縁やら掛け軸に、どんな文字が書かれているかを丹念に調べている。かなり笑ってしまったです。

そうそう、そういうことで先日、きくち正太「おせん」(7)、いしいひさいち「バイトくん」、「忍者無芸帖」(ともにひさいち文庫)を買ったのを報告するのを忘れておりました。ここに記しとく。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

ろばQ [揚げ足取り駄ツッコミですが… >RAMで同じ物を録画してみて同じ事が起こるのであれば、 「RAMで同じ物を録画してみ..]

ROVER [仰せの通りでございますー。 で、「起きない」ねえ…。]

ろばQ [ もし、家電の量販店や小売店業者で購入した品でしたら、店を間にはさむのはどうでしょうか? 実際に物品をもっていって、..]

ROVER [今回少しでも安く買いたかったので、webの安売り店を利用しているんですね。量販店よりは1万ぐらい安く買えたのでそこは..]


2004-12-25 この日を編集

[Day] きのうは… (10:24)

晩飯がスパゲティだった。おまけでワインが付いてきた(イブだし)→少しスパゲティが少なめだった→追加で焼豚を切った→日本酒にちぇーんじ→歯止めがきかなくなった→さらにウイスキーにちぇーんじ→晩の9時には一家三人揃って酩酊。

困った一家じゃ。

[PC] あ、当たってた……… (11:23)

酔っ払ってて気がつかなかった。昨日ナナオからメール来てたんだ。

日頃よりご愛顧ありがとうございます。
(株)ナナオ E-CLUB Webmasterです。

このたびは、E-CLUB企画「ユーザーズレポート」に ご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
大勢のご応募をいただきましたので、抽選させていただきました結果、 モニタにご当選されましたので、ご連絡いたします。

うひょ、どどどどうしよう。当たるワケねえよなあと思って応募したんだけど。ちなみに製品はこいつ(Flexscan 190eW)。19インチ液晶ディスプレイ。モニタとして一定期間試用したあと、50000円で買い取れる、というもの。うむう、おいしい話ではあるんだが、どうしたもんだかのう。そもそもモニタするには、今使ってるT962をどこかに移動させないといけないんだけど。35Kgのディスプレイを…。

[web] Opera8.0 beta (16:23)

などとな。Operaのサイトからのリンクが死んでるみたいだな。ここからどうぞ。ftp://ftp.opera.com/pub/opera/win/800b1/。ふむ、立ち上がらない7.60よりちゃんと立ち上がる8の方がよろしいな。というわけでちょっとこっちを使ってみよう。

[TV] 定期視聴番組 (23:02)

昨日酔っ払って寝ちゃったので、「ネクサス」は録り損ね。「種デス」二本立てを鑑賞するわけだが、んーこれはなんなんだろうね。公式サイトで福田監督は、主人公とキラたちを通じて、「戦争はなぜ起こるのか」を描いていくことになりますと言っているけど、実際にはあっという間に戦争は起こり、今の展開は、ひたすら「非戦」を唱えるカガリのヒステリックな頭悪さ(まあ元から良くは見えなかったけど)ばかりが強調されてるように見えて、ほれ、イラクの人質三人組への過剰反応に似た薄気味悪さを感じてしまうのだな。

単純に非戦を唱えたところで戦争は無くなりゃしないし、時として高度な政治的判断と自国の利益、安全のためには汚い選択も必要である、のは当然なんだけども、それに反対する側の描き方として、これはいいやり方なのかな? 起こっちゃった戦争にそれでも闇雲に反対するのはバカだよ、と言うメッセージを込めたいと? それもまあ考え方の一つではあるけど。

ま、どっちにしろこの番組見て、真剣に戦争について考えるような人間は一人もいないだろうから、何やってくれても大したこっちゃないのかも知れないけど。

[Hobby] モケイ雑誌から (23:31)

昨日買ってきた本。「F1モデリング」と「モデルアート」。「F1モデリング」はロータス79特集。んもう、ステキすぎです。資料集めすぎたんで、来年Part2もやるそうな。楽しみな話じゃ。

で、「モデルアート」で知ったんですが、「ストラトス・フォー」ファンの皆さん、なんとエアフィックスが来年の夏、1/72のTSR.2のリリースを計画してるみたいですよ。出るといいね。でもデカい機体だし、値段もそれなりのものになりそうではありますが。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

もんちぃ [デュアルディスプレイ環境にしたら広いっすよ。1280×1024は推奨解像度だからもっと上げられそうだし、アームだから..]

rover [デュアルディスプレイを設置するための広さがないっすよー(つoT)]

TUX [●ネクサスは、とてもクリスマスとは思えない暗黒さ加減です(笑)  「いつも心に太陽」なんて持てません(爆)  早く日..]

rover [うわあ(^^;)……… 前野先生の日記見ても、なんかすごそうな展開らしいなあとは思いましたけど、そうですか、暗黒です..]

noki [まるで一時のエヴァンゲリオンのような「ネクサス」・・・ コモン君はさてどうなるのやら、姫矢サンは未だにストーンフリュ..]


2005-12-25 この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (22:49)

「地獄少女」、「BLACK CAT」、「ローゼンメイデン・トロイメント」、「灼眼のシャナ」、「エウレカナビ」(とかいうもの。再放送)、「交響詩編エウレカセブン」、「魔法戦隊マジレンジャー」、「仮面ライダー響鬼」、「ふたりはプリキュアMH」。何となく最近「シャナ」はそれなりに面白いのやないの、という気がしてきたぞ。さて、なんだか要領を得ない「エウレカ」特番に続いての「エウレカ」(#36:ファンタジア)は、この世界を救うための戦いってのが、案外ご近所の皆さんの力にかかってるらしくて、その中には当然レントン君もあらかじめ含まれていたらしい、ってお話(そうか?)。ま、主人公なんだからある程度、「伝説のほにゃらら」とか「運命のなにがし」とか、そういうモンを持たされちゃってもしょうがないのかな。それにしてはここまで、レントンの成長、って部分がうまく描けてなかったような気もするんだけど。

とりあえずドギツ化粧のエウレカ見て「少林サッカー」連想したのはオレだけじゃない、と思いたい。

「マジレンジャー」(#43:茨の園〜マジ・マジ・ゴジカ〜)は、よりにもよってこんな大事なエピソードを、いっちゃん芝居のヘタなチィ兄に「たんとーさせてんじゃねーよ」(チィ兄風に、なるべく棒読み風味で読もう)っていうお話でございましたな。

んで「響鬼」(四十五之巻 散華する斬鬼)は、もうね、シリーズ屈指の駄作だねこれ。

あのようイブキ君、あんた死亡確認したあとケツだしザンキさ(つoT)、そのまま河川敷に放置してきたのかい? トドロキからザンキさに会ったスよー、って聞かされたら、何を措いても死体の確認するだろ普通。

アスムおまえ、ヒビキさんから預かった大事な物をなくしたんだろ? 何もっちーの練習につきあってんの。相変わらず流れに逆らえずに指切りなんかさせられてるし。つか大事なことが会ったらまず報告だろ? ほうれんそうは社会人の基本でしょうが(あ、まだ社会人じゃないからいいのか)。

そしてスよー。お医者の見立てで復帰は絶対無理、といわれた身体を跳ね返してあっという間に復活したのはなぜ? 根性とか気力とかで何でもかんでも解決してんじゃねーよ全く。

だいたいそんなにスよー復活させたいんなら、クララの足みたいなスタイルにしておけば、いざというときスよーがたちまち鬼に戻ってもだれも不思議に思わんだろうに。次回以降の展開考えずにホン書いてるのか?

ああもう。

脚本家のバカっ。

でもまあ、「響鬼」は48話完結(ちょっと端折られた?)だそうですから、あと3話の辛抱ですな(何も辛抱してまで見なくても良いとは思うが)。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

TUX [●ここに来て、急にキリヤくんをいい人っぽく描こうとしたり、くぐつのおやびんとかが全然出てこなかったりするあたりで、残..]

rover [オープニングが2番になってましたけど、なんか布施明さん、妙に唄いにくそうな感じがしたんですが気のせいかしら。1番ほど..]

noki [そういえば、紅白では「少年よ」を歌うそうな・・・・。 応援でバックに響鬼とか慙鬼とか威吹鬼とか関東11鬼勢ぞろいして..]


2006-12-25 この日を編集

[web] えーしー♪ (15:57)

少し前にSぱら本室(あ、そう言えばそろそろ送金の季節?)で教えていただいたYouTube、AC vs SB。くすくす笑いつつ、確かにこれも一種のいじめかもなあと思ってたらこんな話が。ソフトバンク:携帯電話CMに「いじめ助長」の抗議相次ぐ(MSN毎日インタラクティブ)。おいおい、そんなにマジになっちゃいけねえよ。

[TV] 定期視聴番組 (23:24)

「地獄少女 二甕」、「あさっての方向。」、「Black Blood Brothers」、「轟轟戦隊ボウケンジャー」、「仮面ライダーカブト」、「ふたりはプリキュアSS」。土曜深夜の3本は相変わらず安定して面白いと思う。んでもって「地獄少女」DVD発売のCFに、「前代未聞の憂鬱アニメ」ってテロップが入ったのに爆笑した。や、憂鬱ってのとはちょっと違うんじゃないかとも思うんだけど。確かにしばしば鬱展開にはなるけど、今週のお話なんて、これはこれで結構ハートウォーミングなエピソードだったんではないですか(そうか?)。あと、スタッフの異様なハチロクへのこだわりには何か理由があるんだろうか。てことで日曜朝。

「ボウケンジャー」(Task.43 危険な贈物)は、懐かし真魚タン、ミニスカサンタでサービスサービス編。もひとつお話がぱっとしねえなあと思ったけど、これは脚本家が彼だから? 秋山莉菜をキレイに撮れなかった監督さんのせい? さてどっちでしょう。ああ、秋山莉菜が相変わらず大根だから、ってのもあるか(発言が少々凶暴ですね)。

「カブト」(#46)は坊ちゃまのお話に決着がつく話。天道が初めて(かな?)おばあちゃん以外の人のことばを引いてたり、ミサキーヌがたいそう可愛かったり、あちこち見どころはあると思うんだが、同じくらい唐突感も拭えないエピソードであったとは言えるだろうか。ながらで見たんでちょっと前後が分からないんですが、坊ちゃまはなんで海から現われたんですの? ずっと潜ってひそんでたんですの? 何があったの? こっちの脚本家からも、ちゃんと筋の通った説明が聞けるとはハナから思っちゃおらんのだけど。

「プリキュア」は、オジサンこういう話かなり好き。咲ネタにはかなりいい話が揃ってると思うんだけどなぁ、んでも来年は新シリーズですか、咲舞、続投させてあげてもいいと思うんだけどな。オモチャ売れないんじゃしょうがないけどさ(ngwr。

もう一本、同じく土曜深夜にフジでやってた2006年F1の総集編もだらだらと。圧縮すると実にいろいろなことの起きたシーズンであったのだなあ。思うことは色々あるけど、最後にこれだけ見せ場を作ってくれたミハエル・シューマッハってのは、やはり格別な存在であったと思いましたわ。来年はどうなるんだろうね。個人的には(フランクじいさんはあんまり好きじゃないけど)ウィリアムズを応援したいんだが、来年もちょっと辛いかな。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

noki [うーん、、なんか脚本が変な風になっていってるのか演出が井上風味に なってきてるのか。。。ビミョーなところですが、、そ..]


2007-12-25 この日を編集

[Day] 年末進行

…なのかな。ちょっとごそごそと細かい仕事がたくさんあって、仕切るのがちょっと大変だ。この状態で歯医者さんにも顔出さないとあかんしね。それにしてもなんでこの時期に、岸和田だの東二見だの、妙なドサ周り感がつきまとうんであろうか。いや、お仕事のお話ですから、どこなとうかがいますけれども。

[TV] 定期視聴番組

「クラナド」、「マクロス ダイナマイト7」、「キミキス PureRouge」、「ULTRASEVEN X」、「獣拳戦隊ゲキレンジャー」、「仮面ライダー電王」まで。とりあえず「セブン」。かつての「ウルトラセブン」とは微妙に異なる次元でのお話でありながら、最後の最後でダンとアンヌを出してしまうのはどうなのかと。商売的にはそれはありなんだろうけど、前の「セブン」と、どこを繋ぎたいのかという部分が不明瞭なまま、前作のメインキャストを出してしまうことにどういう理由があったのか、って所には少々不可解なものを感じてしまうな。

いろいろ投げてるところも多く、それで良いのかと思うことも多い反面、今、大人向けの特撮作品を作るなら、このアプローチはあるだろうと思っていたのだけれど、最後の最後でかすかな矜持を台無しにされてしまったような気がしないでもない。前作に頼って欲しくはなかったのだけどね。これも商売上はしょうがない話なのかしらん。徹頭徹尾、前作なんか知らんもんね、な「ウルトラセブン」を見せて欲しかったような気はする。そこはちょっと、惜しいと思ったです。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

TUX [●ぎゃぼ!ネタバレありならありと書いておいて下さいよう(泣)]

TUX [●録画しといたの見ました。前言撤回(笑)バラされても大差ありませんでした(爆) ●そんなことより、よもや電王で泣き..]

rover [うわったった、そういえば出張だったんでしたね。失礼しましたです。 こっちは「セブン」の方がやたらと興味津々で、日曜朝..]


2008-12-25 この日を編集

[Day] 今日も岸和田 (23:27)

最近、小一時間使ったぐらいでバッテリが上がっちゃうようになってしまっためび君が少々心配だったけど、どうにかこうにか弱ったバッテリの守備範囲内で作業できてよかったよかった。オレが歩いてる時だけ大粒の雨が振ってるってのは、オレが岸和田に嫌われてるからなんだろうか。

へっ、こっちだってこんな街嫌いだい。どこの本屋を覗いても、青い背の文庫本置いてないんだもん。

ま、それを言うなら鈴蘭台もご同様なんですが(つoT)。

[Books] プロバビリティ・サン (24:37)

9784150116941 ナンシー・クレス 著/金子司 訳
カバーイラスト Stephan Martiniere
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011694-1 \880(税別)

「世界」をめぐる7つの月のひとつ、実はそれは、全宇宙に張り巡らされた"スペース・トンネル"を作り上げた種族によって作られたと思われる人工物だった。それをめぐって繰り広げられた人類とフォーラーの間の戦闘の最中、人工物は周囲を巻き込んで大爆発を起こし、その余波は宇宙規模の災厄をもたらすことになる。だが、「世界」はその災厄を免れていた。その直前、「世界」に調査隊として降り立っていた人類の調査団は、この星の禁断の場所とされるところに、人工の月と起源を同じくすると思われる人工物を発見していた。この人工物が災厄から「世界」を護ったのではないか? こうして人類はふたたび「世界」に調査団を派遣する事を決定したのだが…。

プロバビリティ・ムーン」に続く三部作の第二弾。「共有現実」に支配されてそれなりに平穏な世界であった「世界」に人類がやって来たことによって起こる波乱がメインであった前作に対して本作では、前作で謎を引くだけに終わった人工物に対する人類のアプローチを中心に、過去の超文明の遺物に対する部分と、もう一本、ここは読んでのお楽しみ的ネタの二本のハードSF的な面白さにやや重点が置かれている感じかな。依然として太古の超文明が何を意図して様々な人工物を残したのか、その目的については明確な解釈はされてはいないのだけれど、少なくともそれがどういう結果をもたらす物なのか、それがあったことで「世界」がどういう経過をたどってきたのかが明らかになってくるあたりの描写はなかなか面白い。

この流れと並行して、地球人類と遭遇したことによって、「世界」の側のありようにも大きな変化が起こるのだが、こちらの描写も、いろいろ考えさせられる。それまで「共有現実」が一種のタガになっていた世界が、異種の文明との遭遇で、そのタガにきしみや歪みのような物が徐々に加算されていき、「世界」自体がこれまでと同じではいられなくなっていく、という描写はなんというか、西欧文明が新大陸やアジアでさんざんやらかしたことを彷彿とさせ、さらにその行為に対して「痛みをともなう改革」みたいなニュアンスを持たせて正当化しているように感じられ、そこがどうにも気になってしかたがない。

ぬるま湯よりはシビアな戦いを、てのがフロンティア・スピリットの国で生きる人にとっては当然のことであるのかも知れないけれど、それをそこらじゅうに無神経に撒き散らかして後始末を放ったらかしていくような行為が本当に良いものなのかね? と思ってしまうのだった。そこが本書のテーマなわけじゃないよ、といわれたら確かにそうなんだけど、それでもそこがやっぱり一番気になるのさ。

あと、出てくるキャラクタがどいつもこいつもイヤなヤツばっかりで、そこも少々なんだかなあと。オマエらがいなければ話はもっとシンプルに進んでたはずだろう、と思わせるキャラ、ってのはお話の上で必要不可欠なものであるのだけれどこのお話、そういう要素が必要な量より少々多めなのではないかね。で、多めなウザキャラにはどうしても公正な信賞必罰が与えられないままお話が終わりまで行ってしまうわけで、そこももうちょっと何とかして欲しかったような気はする。

序盤から中盤にかけてはかなり面白かったんだけど、終盤にかけていろいろ「あれれ?」と思うことの多かった本。総じて前作よりは面白かったとは思いますが、まあ第三部でどういうオチが付くのかに期待しておきますよ。

★★★☆

[Comics] お買い物 (25:01)

ひだまりスケッチ 4(蒼樹うめ/著)もやしもん(7)(石川雅之/著)石川雅之「もやしもん」(7)、蒼樹うめ「ひだまりスケッチ」(4)。おフランス編も終わってふたたび舞台を某農大に戻して、主にお味噌の話が語られる「もやしもん」、どっちかというとアカデミックな方向に力が強めに入ったが故に、マンガを読む面白さ、の方が少々スポイルされてしまったかな。猛烈な分量の小さめな活字のネーム、B6サイズで読むのは少々苦痛なんだわ。これが雑誌サイズであったらば、また違っていたのかも知れないけれども。

何せ老眼なんでね、小さい文字の大群には弱いんですよ。あと、私が個人的にマンガは絵で語って欲しい、って思ってることもあるので、大事なところをネーム(だけ)で逃げられるとちょっと不満に思ってしまう傾向がある、ってのもわたくし的不満の一因なのかも知れない。

「ひだまりスケッチ」は、みんなが進級して、空きだった103号室と203号室にも新入生が入って来て、みたいな。ヒロさんは前は203号室の住人で、まだそこには様々なエクササイズ用具が残ってる、つーのはアニメ版だけの設定だったんですな。「ひだまりラジオ×365」でいろんな物が炸裂した夏目(いやまあ炸裂したのは中の人なんだが)のアーリィ・ストーリィもよござんしたね。


2009-12-25 この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (23:36)

「けんぷファー」(早送り)、「聖剣の刀鍛冶」(終)、「DARKER THAN BLACK 流星の双子」(終)、「にゃんこい!」(終)、「おおきく振りかぶって」(再)。いろいろ最終回ラッシュなんだが、やはり1クールものは盛り上げ方が難しいというかなんというか、ぱっとしないか無理やり盛り上げて終わった感しか残らないな。で、どれも2期は難しいんじゃないのかね。

「DARKER…」はこれ、紫苑くんが作ったコピー地球がワケありな人たちのためのモラトリアムとなり、さらにご丁寧にムーンベース・アルファよろしく、厄介な人間だらけのオリジナルの地球からぼよーんと遠ざかっていきました、良かった良かった、ってお話で良かったんでしょうか? 総じて良くわからん話ではあったな。

[Books] NOVA 1 書き下ろし日本SFコレクション

Nova : 書き下ろし日本SFコレクション 1(大森望/編集) 大森望 責任編集
カバー装画 西島大介
カバーデザイン 佐々木暁
河出文庫
ISBN978-4-309-40994-8 \950(税別)

新たに立ち上げられた日本SFのアンソロジー。書き下ろしのSF作品を年間二冊のペースで刊行、を目指してスタートした新シリーズ。

書き下ろしホラー・アンソロジー「異形コレクション」は快調だが、こちらは各巻ごとにテーマが決まっている上に、あくまでSFも「その中にいる」ジャンルとして扱われている関係上、SFを読みたいと思う向きにとってはしばしば「これはちょっと…」的なニュアンスの作品も混じってて、テーマによってはやや辛い時もあったりしたわけだが、本書は責任編集の大森氏曰く、ど真ん中のSFを揃えたアンソロジーとして編まれたものと言うことで、周辺に貪欲に触角を伸ばし続けるのがSFの本領であると言う部分は理解できる反面、もう少しトラッドな方向性のSF(ってなんだよ、と言われるとそれはそれで返事に困るけど)もまとめて読みたいな、と思ってた向きにとっては嬉しい企画。本書では残念ながら急逝した伊藤計劃さんの絶筆を含めた11編が収録されている。それでは簡単な感想を。

「社員たち」北野勇作

「いかにも」と言っては失礼だが、やはり「いかにも」北野勇作さん、と言える掌編。日常と非日常の境界の曖昧さが生み出すおかしさとちょっとした怖さ。こう言うのを書かせたらさすがに上手い人だと思う。

「忘却の侵略」小林泰三

オーソドックスな定義を一捻りしたところにワンダーを持ち込む名人の手練の一作。後の作品でも話題にするけど、近年の日本SFが創作しようとしているテーマに通底するものに、「記述」と言う部分があるのかな、と言う気がちょっとしてくる。良い感じのサブタイトルを思いついたけど、ネタバレになるので自重します。

「エンゼルフレンチ」藤田雅矢

クラシックなスタイルのハートウォーミングな宇宙SF。完成度の高い珠玉の一編と言えるがただ一点、わたしゃSF作品に現在ただいまの我々が普通に目にしているモノや場所が素のままで出てくると、ついちょっと舌打ちしてしまう傾向があるんだが、そういう人間にとっては、ミスドがお話の中で軽くないポジションにいることに、少々釈然としないものを感じなくもない。そこだけちょっと残念。

「七歩跳んだ男」山本弘

こちらも極めてオーソドックスな攻め方のミステリSFで、完成度は相当高い。最後の最後のどんでん返しに少々理屈の上で弱いんじゃないか、と思える部分も無くはないが。あと、最近の山本弘氏の作品にはSF作家である山本弘の記述と、と学会会長の山本弘の記述がごっちゃになってしまう傾向があり、そこに少々眉をひそめてしまう時があるんだが、本作にもその傾向が若干見られなくもない。個人的にそこはちょっと惜しいと思う。

「ガラスの地球を救え!」田中啓文

作者がこの人でタイトルがこれなら、何が来るかはだいたい分ろうってモノで。で、おおむねその通りです(w。日本最後の首相の名前で笑かしてもろた。

「隣人」田中哲弥

もうひとりの「SF界における厄介な田中さん」の作品。不条理がたっぷりまぶされて、かつシモ方向に暴走しちゃった作品。最近この手の作品で翻弄されてしまう主人公に必要以上に感情移入してしまう自分としては、どうにも釈然としない読後感が残ってしまったな。

「ゴルコンダ」斉藤直子

本書の中では一番ライトノベルよりなテイストを持った作品だと思う。って私、しっかりとライトノベルを語れるほどにはそちらの作品を読み込んではいないんですが。ライトな日常の不条理系不思議・ストーリー、って感じかな。

「黎明コンビニ血祭り実話SP」牧野修

最近の牧野修的、勝手知ったるかつてのメディア体験にどろどろ・ぐちゃぐちゃを混ぜ込んだ作品。なのだがそこに小林泰三さんの作品でもちょっと触れた、「記述」テーマが上手い具合に折込まれている。印刷媒体を前提にした構成もいい具合。歳のせいかスプラッタにちょっと弱くなってて、部分的に読むのが少々辛いところがあったのも確かですが。

「Beaver Weaver」円城塔

おそらく本書の白眉はこれ。ここまでいくつかのSFアンソロジーで円城塔さんの作品に触れてはとっかかりを掴めず振り落とされてきた私が初めて、円城塔って面白いんだ、と思わせられた作品だ。

本書で他の作家もさまざまな形で斬り込んでいた「記述」が世界を規定するようなSF作品というスタイルに、一番鋭く斬り込んできた作品がこれだと思う。公理がツリー構造を持っている、ツリーがあればそれを解体するのはビーバーたち、と言う関連づけのアクロバットがもたらすワンダーがすばらしい。ある意味スペース・オペラと言えなくもないんだが、その伝で行くならこんなスペース・オペラ、初めて読むものだった。

「自生の夢」飛浩隆

こちらも「記述」が重要な意味を持ち、さらに映像表現の分野にもひと味こだわりを加味した作品。「エンゼルフレンチ」でちょいとクレームをつけた、今あるモノを今のまま出してこない、というお話の構成にも大変好感を持つ。円城塔の作品にも言えるのだけれど、本書のラストに用意された作品は、ふた昔ばかり前なら「ワイドスクリーン・バロック」と呼ばれたものであって、そういうのを今読むことの楽しさを感じられるってのは、年喰ったSFファンだけの特権なのかもな、なんてちょっと思ったことでしたよ。

「屍者の帝国」伊藤計劃

未完の絶筆。この状態で何かを論評すること自体が不謹慎だと思うので、これは一種の特別付録と言うことで。

ってことで。全体としての印象は期待したほどのとんがり具合はなかった、かな。同じ大森さんが編纂に当る「年刊日本SF傑作選」が、出たものから作品をチョイスするのに対して、こちらは何もないところから作品を作ってもらうという編集スタイルになる関係上、どうしても出来の点で若干落ちるものが入ってしまうのもしかたがないと言うところか。

そんな中、収録された作品群を読んでみて感じるのが、「記述された」世界に対する興味が横溢しているのが今の日本SF界、と言うことだろうか。その内容的な濃さとは別なところで、ムーブメントの動きとしては海外SFで言うところの「ニュー・ウェーヴSF」のころの流れが今、日本SFにやってきているのかな、なんて思わなくもない。「スター・ウォーズ」でいきなり、かつ無理やり底上げされてしまった日本SFが、ここに来てようやく正気に返ったのかもしれない、なんて思ったわけだね。

このアンソロジーがどういう方向に進むのか、今のところはまだ分らないけど、ちょっと途中でおかしな加速装置が作動してしまった日本SFの世界に、なにがしかの影響を与える作品集としてこのアンソロジーが続いてくれたら、かなり重要なシリーズとしての地位を獲得できるんじゃないかと思う、ので続きを楽しみにしたいです、いやマジで。

★★★☆


2010-12-25 この日を編集

[Day] 寒い…

今日は特に。自分の部屋はいい具合に頭寒足熱が効いてるんだけど、今日はさすがに頭寒足寒。午前中はちらほらと雪も舞っておりましたな。

冷え切ったマウス持って仕事してました。はかどったような、そうでもないような…。


2011-12-25 この日を編集

[Day][PC] 今日は寒かった

そのせいなのか分らんけど、最近立ち上げ直後のPCの調子が悪くてかなわんぞ。昨日はネットワークアダプタを認識し損なうし、今朝はExplorerの立ち上げに失敗するし、Operaはなんだか調子悪く、その上何故かキーボードの「1」キーの入力をしばらく受け付けないし。何かウチのPC、低血圧のドジっ娘に見えてきた。痛PC仕様にしたりすると気分でるのかな。

[Anime][TV][web] 定期視聴番組

「WORKING'!!」、「灼眼のシャナⅢ」、「Fate/Zero」、「境界線上のホライゾン」、「ベン・トー」、「海賊戦隊ゴーカイジャー」、「仮面ライダーフォーゼ」、「スイートプリキュア♪」、「坂の上の雲」。あちこち最終回。そんな中「WORKING」はもう一回。ニコ動のスケジュール的には元旦に最終回公開って事なんだろかね。

さて土曜深夜。話がクライマックスに来てるせいなんだろうけど「シャナ」はかなり面白い。「Fate」、「ホライゾン」はいいところまで引っ張っておいて2期に続く。「Fate」は、前々回ぐらいにアジトを破壊されちゃった青ひげ陣営がキレちゃって大暴れしちゃうぞー、ってところで続く。「ホライゾン」は一旦ホライゾンを武蔵陣営に取り込んだけど、それがもとで新しい騒動が始まるよ、ってところで続く。この二作、正統派の「Fate」、クセ球の「ホライゾン」って感じでなかなか面白いと思う。2期も楽しみです。「ベン・トー」は先輩活躍しないまま終わっちゃった。いろいろ急ぎすぎな感じが残念だったかも。バカっぽくて結構好きだったんだけどね。

日曜朝。今回はイエロー大会だった「ゴーカイジャー」。こっそり大葉さんが混じってたり、レンジャーキーをフュージョンさせたり、いろいろサービスサービス。そこは良いんだけど、ゲストキャラの姉弟の関係性(何故に姉は弟に厳しくあたるのか、みたいなところ)の説明がちょっと足りなかったかも。新ライダー登場の「フォーゼ」。絵で勝負、ってところの理屈が通らないと思う。ただピュアに絵を描けばそれは人の心を動かす、というのは理想だが理屈にはならないでしょ。なぜ弦太郎が自分の描く絵にそこまで自信を持てるのか、さっぱり分らんのでそこの所の説得力がちょっと…。新ライダーのデザインは、そもそもフォーゼがあれなんだから、この先どんなのが出てきても驚きゃしませんさ(w。「プリキュア」もいよいよラスタチ前。

「AGE」はお休みなので「坂の上の雲」、の最終回。対馬の海戦は流石に期待を裏切らない出来…にはちょっと足りなかったかも。いわゆる「東郷ターン」の日本側における危機的状況がなぜロシア側にとって勝機にならなかったのか、というところの説明なし、その後、戦況は一転日本側に撃ちまくられるロシア艦隊、の図が具体的な絵ではなくロシア側の士官がその状況を目にする、その表情に多くを負うような構成になっていたあたりは、スペクタクルを期待していたこちらとしては少々物足りないものがあったかも。ロシアには勝ったがこの先の日本に何が待っているのか、ってあたりの示唆もかなり霞のかかったような表現だったように思う。ドラマとナレーションのバランスがイマイチだったんじゃなかったのかしら。

とは言え、それでも海戦シーンには相当な見応えがあり、そこだけでも見て良かったな、と思わせてはもらえた。テレビ番組でこのクオリティは普通に眼福級でしょうさ。結構なものをどうも。NHKに金払ってもいいかと思ったのは久しぶり(自分で金払ってる時代だと『映像の世紀』、親の金まで考慮するなら『未来への遺産』以来)だと思う。


2012-12-25 この日を編集

[Day] だめだー

やっぱり体調ぱっとしない。ニートモードだと大丈夫なんだけど、一般人モードで動くととたんに息ゼエゼエだ。弱ったな。がっつり布団に寄生する日、を作っちゃった方が良いのかな。


2013-12-25 この日を編集

[Oldbooks] スキャナーにやりがいはある

ってことで続きのSFマガジンの書影スキャン、定期業務の合間を縫ってやっとこさ完了。最終的に250冊になりました。「小説Hi!」を別にしてるんで、もうちょっと増えるとは思うけど。

年末年始はこいつのデータ化だな。

[Anime] 定期視聴番組

「夜桜四重奏 ハナノウタ」、「蒼き鋼のアルペジオ」、「ガリレイドンナ」。「夜桜」はラス前。なんというか、完全にお話にケリが付くようなオチにはならない感じかな。二期的なものは、 どうでしょうね。OP曲は結構好きですが…。

「アルペジオ」はノーマークで見はじめたら意外にもこれがえらくひろいものだった、ってところに加えて、そもそも自分の一番好きなジャンルである水モノ、しかも潜水艦モノ、ってところで基礎点高めになってしまうってところもあるとは思うけど、いや、おもしろかったよ。続きが見たいと思ってしまった。最終回のイオナの「演算処理を越えた衝動が私を衝き動かしている」って台詞は、少なくとも今年のアニメで聞いた台詞の中では一番SFしていたんじゃないかな。ちょっとぐっと来たですよ。

続く「ガリレイ…」は正直腰砕け。なんでも最初は2クールで行くはずだったものが1クールに変更された、とか言う事情もあったらしいけど、そこを斟酌してもやっぱり、ね。2クールだったらもう少し楽しめたのかもな、って気はしないこともない。


2015-12-25 この日を編集

[Day] 買い物&映画見てきた

画像の説明やってた仕事が予定より一日前倒しで終わったので、「そうだ、スター・ウォーズを見よう」と言うことになり、割と後方だったけど席も取れたし、三宮へお出かけ。TOHOシネマズ、ハーバーランドは日本語吹き替えオンリーなんだな。

いくつか買い物もあったんで、その辺の用事こなして、Savoyでカレー食って劇場へ。近年自分が見てきた映画作品とは桁違いの客の入りでびっくりしたよ。両隣に人が座った事なんて何年ぶりだろう。しかも左隣はアベックさんだ(w。

映画の感想は改めて詳しく書きますが、総じて穏やかな気分で見れる映画でございました。それが良かったのか悪かったのかは判らんけど。

ま、それなりに満足して、立ち飲みでぷはーしてほろ酔いで帰宅。良い一日でございましたよ。

[Chinema] スター・ウォーズ フォースの覚醒

劇場版パンフ スタッフ
監督:J・J・エイブラムス
脚本:ローレンス・カスダン/J・J・エイブラムス/マイケル・アーント
製作:キャスリーン・ケネディ/J・J・エイブラムス/ブライアン・バーク
製作総指揮:トミー・ハーパー/ジェイソン・マクガトリン
出演
ハリソン・フォード
マーク・ハミル
キャリー・フィッシャー
デイジー・リドリー/ジョン・ボイエガ/オスカー・アイザック
アダム・ドライバー
公式サイト:http://starwars.disney.co.jp/movie/force.html

すばらしき模範解答

皇帝パルパティンの消滅後も銀河に平和は戻ってきていなかった。帝国の残党はファースト・オーダーと呼ばれる強大な軍事組織を再編し、共和国とレジスタンスに圧力をかけ続けている。弱腰の共和国に代わってファースト・オーダーに立ち向かうレイア・オーガナ将軍を中心としたレジスタンスたちだが彼らの劣勢は否めない。しかも伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーが突如姿を消したのだ。彼の行方をたどる手がかりになると言われる「ルーク・スカイウォーカーの地図」をめぐる争奪戦が今、幕を開けようとしていた…。

最初に20世紀フォックスのファンファーレが鳴って、ルーカスフィルム、ってクレジットがそれに替わる、あの出だしがないのはかなり出鼻をくじかれた感はあるんだけど、それでもとりあえずスター・デストロイヤーが使えるってだけでこうも幸せな気分になれるのか、というあたりはなんとも言えんものがあるね(^^;。冒頭、画面をスター・デストロイヤーが圧するシークエンスが挟まれるだけで「ああ、『スター・ウォーズ』だ」って気にさせてもらえるってのはさすがだと思った。これがなくっちゃ「スター・ウォーズ」じゃないよね、と言うお約束をちゃんと踏まえてくれているのはかなり嬉しい。そこから始まるお話の展開も、いちいち納得できる展開になっている。

「いわゆる」エピソード4の流れを踏まえつつ、エピソード4~6までのお話のあとに何があったか、を説明するような構成になっていて、そこの所の説明の手際の良さは結構なもの。全く新しいお話が始まった、というよりは前のシリーズに目配せしつつ、そこから新しいお話が始まりますよ、そのとば口ですよ、と言う造りで、そこの所の匙加減はまあこれしか無いんだろうな、と思うし、そういう、旧作とのブリッジ的なツカミでニヤニヤするという楽しみ方もあるのだろう。主人公は砂漠の惑星で自分の未来にどうにもならんいらだちを抱えていなくちゃいけないとか、運命的な父と子は一本橋で対峙しなくてはいけないとか、そういう目配せはとても上手だと思った。ファーストオーダーの全体的な中2感はどうかな、とは思ったけど(^^;。

なので基本、楽しく観れたのだけれど、その楽しさはなにかとてつもないものにぶち当たった感、ではなくて、そこがおっさんにはのめり込みづらいところになってしまうのだけれども、自分としては最初の「スター・ウォーズ」を観たときの「どうやって撮ったんだそれ!?」を全く感じられなかったのが少々辛かったかな。自分が「スター・ウォーズ」を好きなのは「それどうやって撮った?」に満ちていたからなわけで、それはまあ、昨今のCGIのできることの拡張を考慮すれば多少は斟酌しなくちゃいけないところもあるのかも知れないけれど、それでも物足りなさは残ったかな。全体にメカ描写は軽いと思った。

エンタティンメント作品としては全く文句ない。おもしろい映画だよ。でも「スター・ウォーズ」として何か特別扱いはできないな、とは思ってます。なぜなら個人的に「スター・ウォーズ」はいわゆるエピソード4以外はない、って思ってる人だからなんですけどね(^^;。特に何か不満があるわけではない。でも、何かが沸き立つとか、そういう形じゃなく、終始落ちついて見てる自分がいた。終盤一カ所、ちょっとうるっときたけど、全体としては最初から最後まで、とても穏やかな気持ちで見ることのできる映画だった、と思う。そこでちょっと、「それで良かったのかな?」って気もしてしまうけど。

なので正直な話、再度見るんなら「ガルパン」だよなあ、と思います(^^;

★★★☆


2016-12-25 この日を編集

[Day] 母とお別れの5日間(長くてさほど面白くもない)

帰ってきました。結構疲れたよ。ってことでここ5日間のお話、いくつかに区切って。

母、逝く(12/20)

20日の朝、妹から電話で母の様態が急変したとのこと。昔から肝臓を患っている母は12月の頭から薬を一つ変えていて、それは抗がん剤とかの類いとはちょっと違い、がんの進行を抑えるタイプのお薬で、最終的にがんで命を終えることは避けられないんだけど、その過程において、副作用などによる苦しさとかは抑えて、比較的穏やかに終わりに行くようなお薬、と理解してる。母もこちらに電話してきて、カミさんといろいろ話し合ったり、もちろん担当医さんのお話なども聞いて決めたとのこと。

お薬の性格上、肝臓が弱りすぎていると逆に身体にダメージを与えることになってしまうので、今のところそれなりに肝臓の状態が良好な今なら、効果があるのでは、という判断だったらしいんだけど、肝臓は良いけど身体の他の部分が思いのほか衰弱していたのが災いして、急速に身体を弱めてしまい、それが容態の急変につながったらしい。

話を聞いてとにかくなるべく早く行くよ、って返事はしておいて、昼まで勤務のカミさんの帰りを待つことにしたんだけど、こういう時に限ってカミさんの方に用事が出来ちゃって、結局おやつ時の帰宅になってしまい、そこで話をしたらカミさんは即時にヤバいことに気付き、そこから直ちに帰郷することに。切符を手配してとにかく最低限の荷物だけ持って出かけることに。自分としてはかなりヤバいけどまだ余裕はあるだろうと思って着の身着のままで、列車に飛び乗って高岡へ。

北陸新幹線が開通してから、関西から富山県へ行くのは結構面倒くさくなっていて、特急「サンダーバード」は金沢まで、そこから富山方面には第3セクターの列車を利用しなくてはいけなくなって、面倒くさい上に時間もかかってイライラする。やっと高岡に着いたのは22:00過ぎ。地方都市の平日の夜、ってことでなかなか来てくれないタクシーをやっとこ捕まえて病院に着いたのは22:30。

集中治療室に通してもらった時点で母の様態はすでに末期的になっていて、呼吸も脈拍もかなり低くなってしまっていたし、おそらく母の意識はもう無い状態だったのだろうとは思うけど、それでもこちらから声を掛け、手を握ってやると自分の勝手な意識では、何とか手を握り返そうとした、のだと思いたい。結局そこから15分ほどで呼吸も脈も停止。いろいろ動いてくれていた妹がまだ到着していなかったので、カミさんから担当医さんに死亡確認は妹がつくまで待ってもらうようにして、最終的に22:48に死亡確認。享年83。父の時は妹が見送ってくれたので、母は兄貴(オレ)で、なんて気を使ってくれたのかもな、なんてことを妹と話しました。

その翌日(12/21)

夜半の死去だし、ある程度情報を伝える時間も要るだろうと言うことで、通夜は22日、葬儀は23日に行うことに。父の時は遺体は病院からすぐに式場に移したんだけど、今回は一度自宅に帰してあげることに。んでうちの一家が母に付き合って一日過ごすことに。この時点でやっぱ地方やね、ご近所の町内会というか自治会というか、そちら方面のおばさまたちが続々やってきては(ほとんど面識のない)オレらの前で、よよよと泣き崩れ、母との思い出話を開陳なさって帰って行かれる、と言うのの繰り返し。や、もちろんそれはそれでとてもありがたいと思いますけどね。

お通夜(12/22)

ここからは喪主のお仕事。2年前に父の通夜と葬儀でやったことなので良いか悪いかは別として、段取り的にはだいたい判っているのでそこは苦労しなかったけど、あまりに裸一貫で帰郷しちゃったので礼服やら何やら、レンタルさせていただいたんだけど、微妙に合いが悪い(^^;。ズボンで合わせると上がやや大きく、上が満足できると下がちょっとキツいという(お前がデブなんだよ)。若干居心地悪い状態で一応ひととおり式はやらせていただきました。喪主あいさつにダメ出しするのは母の役目だったんだけど、今回はその母の通夜なので誰からもダメ出しされる心配は無いな、と思ってこっそり「ありゃ」ネタをいれてあいさつしたんだけど、あとで姪から「富山のジジババは『ありゃ』は判らんぜ」というダメ出しを食らってしまいました。カミさんからも「片隅」ネタはダメだろー、と。ダブルでダメ出しくらってしまった(^^;。

お葬式(12/23)

前日ダメ出しくらったので今回はあまり変な話はいれずにご挨拶。あとは斎場で火葬、お骨の壺いれの儀。自分は死んでしまった人の身体はモノでしかないので、そこにあまり重要性は感じない(冷たいですか?)んだけど、妹と姪っ子は全骨納めたいとのことだったので、斎場の職員さんが汗だくでお骨を砕く作業をやってくれましたよ。それでも用意していた骨壺には収まりきらず、小さな骨壺を二つ追加することに。がんがん砕かれていくお骨の様子を見て涙ぐんでる姪っ子がちょっと可愛かった。普段は活きが良いけどちょっと小憎らしい女の子なんだけどね(^^;。

斎場で初七日の法要も済ませて家に戻っても用事は終わってなくて、今度は自治会の同じ班になっている20軒ばかりを1軒ずつ、お土産もって訪問。我が家がしばらくは空き家状態になることと、これまでのお付き合いについてのお礼参り。こういうところも地方ならではのしきたりなのかなあと思ったり。

あいさつ廻りも終わり、妹一家も帰ってはあやれやれと思ったところに電話。母の姪に当たる方からで、遅い時間で申し訳ないけど手を合わせに行ってよろしいか、と。わざわざ木更津からすいません。自分は姪御さんご本人には覚えはないんだけど、彼女のお母さんのことは憶えてたんでその辺の思い出話なんかもちょっと出来たのはよござんした。

結局もろもろ片付いたのは22:00前ぐらい。ようやく酒が飲めたぜ。

ようやく帰還(12/24)

やっぱり北陸新幹線優先のスタイルは、関西から富山に向かうときには面倒くさいよなあ、なんて思ってたんだけど、妹から北陸新幹線を使えば、在来線の方の特急料金は半額になるという仕組みがあるって教えてもらって、そちらを利用すると、在来線と3セク経由で行くときよりも700円ばかり高い料金で行けるって事らしい。ふうん。まあ、楽なのはこっちではあるので、次回はそちらを試してみようかね。

神戸に戻ったのは19:00過ぎ。さすがに疲れて食欲もないし、風呂入って酒飲んで寝る。倅は明日朝からバイトだそうで、まあ若いんだから大丈夫だろ。オレらは節々が痛い。

いろいろ小ネタ
  • 田舎の年寄りの一人暮らしってのはどんどんハイテク化していくんだな。ウォシュレットは最新型になってるし、テレビはケーブルになってるし。
  • ケーブルと言えば我が家のメンバーに大受けだったのが「雨晴チャンネル」。高岡ケーブルネットというところと契約してるようなんだけど、そこのコミュニティチャンネルの一環として、定点カメラで雨晴海岸(とやま観光ナビ)の様子をただただ流すだけの番組。当然映っているのは海岸の風景で、特に何かがあるという訳では無いんだけど、こいつをぼけーっと眺めていると、時折鳥が飛んでいったり、氷見線の汽車(電車にあらず。ディーゼルね)がごく稀に走って行ったり、護岸工事らしき重機がちらっと画面に現れたり、遠くをお船が通っていったりという、ちょっとだけ違う絵が現れるたびに、こっちは「おお、汽車だー」だの「あ、クレーン来た」だの「ああ、雨降ってきた」だのといったしょーもない事でいちいち盛り上がれてしまう、という妙にクセになる感満点のチャンネルでございますよ。
    あと、今回に限ってだけど、しばしばお客さんがやって来る環境だと、環境ビデオ的に当たり障りが無い、ってのも良いところかも。
  • 帰る日(12/24)の朝、テレビのニュースで、ドラえもんトラム(PDFファイル)でサンタに扮した職員たちが子どもたちにプレゼントを配るイベント実施中、なんてのをやっていて、「へえ」とか思ったんだけど、いざ自分らが帰る段になって停留所でトラム待ってたら、やってきたのはまさにそのドラえもんトラム。ちゃんと運転士は付け髭つけてたし、サンタコスのおっちゃんが二人、最後尾にしゃがんでた(w。ただ、乗客に子供がいなかったせいか、サンタさんはじーっとしたままでしたけど。
    ただ本番は高岡駅に着いて、折り返し運転するときのようで、高岡駅には何人か取材っぽいカメラマンが集まっておりましたよ。
  • 帰りの列車の中でカミさんが突然、「お父さん、今や家二軒に土地持ちのプチ不動産王やな」などと抜かすからちょっと笑った。確かにそうだが、税金払うのに汲々としている不動産王、ってのもかなり情けないと思うぞ(w

てな感じで、なんだかんだでどたばたした5日間、ようやく完了。喪失感とか何かの感慨とかは、たぶんこれから来るんだろうな。


2017-12-25 この日を編集

[Books] 君の彼方、見えない星

君の彼方、見えない星(ケイティ・カーン/著 赤尾秀子/翻訳) ケイティ・カーン 著/赤尾秀子 訳
カバーイラスト 六七質
カバーデザイン 早川書房デザイン室
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-012153-2 \920(税別)

私たちは、たぶん、宇宙…(以下略)

とある事情で二人だけで宇宙船<ラエルテス>に乗り込んだマックスとカリス。恋人同士の二人が望みをかなえるためのミッションだったが、アクシデントが発生、二人は宇宙空間に放り出されてしまった。船外活動ユニットもなく、アクシデントにより<ラエルテス>も方向転換不能な状態。しかも二人の宇宙服にはあと90分分の酸素しか残されていない。二人は必死で生還のための方法を模索する…

という出だしのシチュエーションからして、読んでる方はたとえば映画「ゼロ・グラビティ」的な、切羽詰まった状況に追い込まれたプロがその経験、知力、技術、あと本書に限れば愛の力を総動員して見事生還するまでを描く、ハードSF風味な展開を予想してしまうけどそういう物とは全く別物になっている。なんだろう、技術を描くのではなく世界、とりわけとある世界の中での愛のかたち、みたいなものを描いている、と言えるか。

二人がいる時代は核戦争が起き、アメリカが荒廃している世界。ヨーロッパは再統合され、今は「ユーロピア」という一種の都市国家の連合体のような政治形態を取っている。そこは非常に緩やかな「1984」的世界とでも言えそうな世界で、人々は一つの土地に定住するのではなく、ヴォイヴォダ、と名付けられた幾つもの都市群を転々としながら生活し、その暮らしにはいくつかのルールが存在する。マックスとカリスはそんなルールの一つに抵触し、そのルールの改定のために宇宙に出ることを命じられる、と言うような展開。

なのでこのお話の中で語られるのはSF的なサスペンスよりは二人の出会いから接近、たまには諍い、さらにはふたりの前に立ちはだかる障害、みたいなものとどう向き合ってきたか、ってあたりを二人きりの宇宙空間の中で回想して、と言う方がメインになっている。もちろんその間に、生還のための試みもいろいろ行われはするんだけど、重要なのはそっちじゃなくてあくまで二人の世界、または二人と世界。なので最終的には二人の現状と世界への折り合いの付け方がどうなるか、の方にウエートがかかってくることになる。この終盤の展開はちょっとユニークだし、なんか急におかしな事を言いだしたぞ感も無しとはしない、かも。

そのあたり面白いし、ちょっと「おや?」も引きずるところはあるんだけど悪くはないね。その上で本書はカバーがすげえ良い仕事しているな、と思った。本書の原題は Hold Back the Stars。「ハムレット」の中で出てくる台詞を許にしたものだそうだけれど、そんな、比較的文学的なニュアンスを持っているであろう原題にこの邦題を充て、そしてカバーイラストもどちらかと言えばアニメ風味のものを採用している、ってことでおわかりですね、ハヤカワ的にはこれ、「新海アニメ好きな人、寄っといで」ってテンションで売りたいんだと思う、で、それはかなり、正しい(w。「君の名は。」より前、というか「ほしのこえ」から「秒速5センチメートル」あたりの新海誠作品に意外と近いものがあるな、と言う気はするんだよな。で、オレそのあたり結構好きなんでね(^^;。

★★★


2019-12-25 この日を編集

[逸級介護士] ちょっと歩いた

「歩く」というのでおつきあい。本日の目標はダイエーだそうで。神戸市北区鈴蘭台、というところはとにかく坂の多い町で、自分らが暮らしてるマンションはその中でも結構高台の方にあって、どこに行くにも坂を下りなきゃならない、って事は帰りは上り坂、って事になるんで大丈夫かな、と思ったんだけど本人がそう言うのなら。

行きはまあ休み休み歩いてダイエーまで辿り着き、お正月用の備品的なものやら、下着やらを購入して帰宅。帰りはずっと上り坂なんだけど、とぼとぼ歩いてたら帰路の途中、のぼりの中間点あたりにカミさんが透析でお世話になってるクリニックがあって、たまたま送迎車の窓を拭いてたドライバーさんがうちのマンションの住人さんでもあったもので、「乗せてあげるよ」って仰ってくださってありがたく同乗させて頂きました。大変助かりました(w。

一応最長歩行距離は更新したかもわからん。難波行きも許可しても良いのかなあ、って気はちょっとだけしてきた、かも。


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