ばむばんか惰隠洞

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2008-12-25 [長年日記]

[Day] 今日も岸和田 (23:27)

最近、小一時間使ったぐらいでバッテリが上がっちゃうようになってしまっためび君が少々心配だったけど、どうにかこうにか弱ったバッテリの守備範囲内で作業できてよかったよかった。オレが歩いてる時だけ大粒の雨が振ってるってのは、オレが岸和田に嫌われてるからなんだろうか。

へっ、こっちだってこんな街嫌いだい。どこの本屋を覗いても、青い背の文庫本置いてないんだもん。

ま、それを言うなら鈴蘭台もご同様なんですが(つoT)。

[Books] プロバビリティ・サン (24:37)

9784150116941 ナンシー・クレス 著/金子司 訳
カバーイラスト Stephan Martiniere
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011694-1 \880(税別)

「世界」をめぐる7つの月のひとつ、実はそれは、全宇宙に張り巡らされた"スペース・トンネル"を作り上げた種族によって作られたと思われる人工物だった。それをめぐって繰り広げられた人類とフォーラーの間の戦闘の最中、人工物は周囲を巻き込んで大爆発を起こし、その余波は宇宙規模の災厄をもたらすことになる。だが、「世界」はその災厄を免れていた。その直前、「世界」に調査隊として降り立っていた人類の調査団は、この星の禁断の場所とされるところに、人工の月と起源を同じくすると思われる人工物を発見していた。この人工物が災厄から「世界」を護ったのではないか? こうして人類はふたたび「世界」に調査団を派遣する事を決定したのだが…。

プロバビリティ・ムーン」に続く三部作の第二弾。「共有現実」に支配されてそれなりに平穏な世界であった「世界」に人類がやって来たことによって起こる波乱がメインであった前作に対して本作では、前作で謎を引くだけに終わった人工物に対する人類のアプローチを中心に、過去の超文明の遺物に対する部分と、もう一本、ここは読んでのお楽しみ的ネタの二本のハードSF的な面白さにやや重点が置かれている感じかな。依然として太古の超文明が何を意図して様々な人工物を残したのか、その目的については明確な解釈はされてはいないのだけれど、少なくともそれがどういう結果をもたらす物なのか、それがあったことで「世界」がどういう経過をたどってきたのかが明らかになってくるあたりの描写はなかなか面白い。

この流れと並行して、地球人類と遭遇したことによって、「世界」の側のありようにも大きな変化が起こるのだが、こちらの描写も、いろいろ考えさせられる。それまで「共有現実」が一種のタガになっていた世界が、異種の文明との遭遇で、そのタガにきしみや歪みのような物が徐々に加算されていき、「世界」自体がこれまでと同じではいられなくなっていく、という描写はなんというか、西欧文明が新大陸やアジアでさんざんやらかしたことを彷彿とさせ、さらにその行為に対して「痛みをともなう改革」みたいなニュアンスを持たせて正当化しているように感じられ、そこがどうにも気になってしかたがない。

ぬるま湯よりはシビアな戦いを、てのがフロンティア・スピリットの国で生きる人にとっては当然のことであるのかも知れないけれど、それをそこらじゅうに無神経に撒き散らかして後始末を放ったらかしていくような行為が本当に良いものなのかね? と思ってしまうのだった。そこが本書のテーマなわけじゃないよ、といわれたら確かにそうなんだけど、それでもそこがやっぱり一番気になるのさ。

あと、出てくるキャラクタがどいつもこいつもイヤなヤツばっかりで、そこも少々なんだかなあと。オマエらがいなければ話はもっとシンプルに進んでたはずだろう、と思わせるキャラ、ってのはお話の上で必要不可欠なものであるのだけれどこのお話、そういう要素が必要な量より少々多めなのではないかね。で、多めなウザキャラにはどうしても公正な信賞必罰が与えられないままお話が終わりまで行ってしまうわけで、そこももうちょっと何とかして欲しかったような気はする。

序盤から中盤にかけてはかなり面白かったんだけど、終盤にかけていろいろ「あれれ?」と思うことの多かった本。総じて前作よりは面白かったとは思いますが、まあ第三部でどういうオチが付くのかに期待しておきますよ。

★★★☆

[Comics] お買い物 (25:01)

ひだまりスケッチ 4(蒼樹うめ/著)もやしもん(7)(石川雅之/著)石川雅之「もやしもん」(7)、蒼樹うめ「ひだまりスケッチ」(4)。おフランス編も終わってふたたび舞台を某農大に戻して、主にお味噌の話が語られる「もやしもん」、どっちかというとアカデミックな方向に力が強めに入ったが故に、マンガを読む面白さ、の方が少々スポイルされてしまったかな。猛烈な分量の小さめな活字のネーム、B6サイズで読むのは少々苦痛なんだわ。これが雑誌サイズであったらば、また違っていたのかも知れないけれども。

何せ老眼なんでね、小さい文字の大群には弱いんですよ。あと、私が個人的にマンガは絵で語って欲しい、って思ってることもあるので、大事なところをネーム(だけ)で逃げられるとちょっと不満に思ってしまう傾向がある、ってのもわたくし的不満の一因なのかも知れない。

「ひだまりスケッチ」は、みんなが進級して、空きだった103号室と203号室にも新入生が入って来て、みたいな。ヒロさんは前は203号室の住人で、まだそこには様々なエクササイズ用具が残ってる、つーのはアニメ版だけの設定だったんですな。「ひだまりラジオ×365」でいろんな物が炸裂した夏目(いやまあ炸裂したのは中の人なんだが)のアーリィ・ストーリィもよござんしたね。


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