カテゴリ一覧
Anime | AV | Baseball | Books | CGI | Chinema | Comics | CS | Day | DVD | Event | F1 | Games | Hobby | HTML | Kindle | Misc | mixi | News | Oldbooks | PC | Photo | SpFX | Stage | tDiary | Tour | TV | web | 逸級介護士
今回のお題は「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」。当然ハムスターの映画も併映。webでハムちゃんより先にゴジラを上映する小屋がある、みたいな話を見かけたけど、うむ、正直そっちの方がいいんじゃないかなあと思ったな。毎年思うんだが出崎統、一体何考えてハムスター映画のディレクションやってるんだろう。いやもう、見てると気が狂いそうになります。んでその後に見る映画、よほどしっかりしてないとハムスターの後遺症で印象が薄れますわ。去年の「G×MG」はハムスターに負けないパワーがあったんだけど、今年はちょっと、そこまでは行かなかったかなあと言う感じかな。
今回はちと用ありで早めに引き上げなくちゃいけなかったのが残念でございました。ということで感想は以下に。
スタッフ
監督:手塚昌明
脚本:横谷昌宏・手塚昌明
音楽:大島ミチル
特殊技術:浅田英一
出演
金子昇
吉岡美穂・虎牙光輝
長澤まさみ・大塚ちひろ
釈由美子
小泉博
中尾彬
公式サイト:http://www.godzilla.co.jp/
ある夜言語学者、中條の許に現れた訪問者。それはかつて中條が謎の島、インファント島で出会った小美人たちと同じ一族の少女たちだった。少女たちはかつてのよしみを通じ、中條を通してゴジラの骨格から作られたメカゴジラ、機龍の運用をやめるよう、日本政府に働きかけて欲しいという。生命を終えた物を不自然に生かすような行為はやがて大きな災いの元になるだろうと言うのだ。だが、度重なる巨大生物の襲撃に苦しむ日本にとって、機龍は最強の防衛手段であり、政府も簡単にそれをあきらめてしまうことなどできない。同じ頃、太平洋岸に巨大な亀型の生物の死骸が打ち上げられる。その身体には、巨力な別の生物によってつけられたと思われる、無惨な傷跡が残っていた…。
前作、「ゴジラ×メカゴジラ」が近年希に見るすばらしい出来だったものでかなり期待して鑑賞したのだけれど、ううむ、今回は惜しくも残念賞、と言う感じか。全体に前作の美点だった抑制の効き具合がどうも今回はうまく機能していない感じ。あれもこれもと詰め込みすぎたシチュエーションとストーリー展開、へたくそな役者を揃えてしまったが故の過剰に過ぎる(そして、見るに堪えない)お芝居が、せっかくお金のかかった豪華な特撮映像を片端から台無しにしてしまった、ような感じかな。
主役級の役者さんたちがどうにも魅力がないこと、重鎮であるべき小泉博氏が(たいへん失礼ながら)老いすぎて、普通にお芝居ができない状態になってしまっていること、貧相なセミヌード見せてんじゃねーよな小美人の撮り方、と生身の役者さんたちのお芝居がほぼ全滅に近い状態ではなにをか言わんや。せなで泣いてる釈由美子の芝居がこの映画の屈指の見せ場、ちゅうのはマズいでしょう、どこかが、決定的に。
前作の、アラはあるけどそれでもストレートにお話を追っかけられるわかりやすさも影を潜め、思わせぶりが思わせぶりのままで終ってしまっているストーリィ展開になってしまっているあたりが非常に残念。メカゴジラのメカニック、という裏方さんを主人公に持ってくるなら、ヤマ場での活躍のさせ方にももうひと味、ひねりがあってもよかったのじゃないかな? オペレータも知らないけれど、実は機龍に瞬間的にものすごいパワーを出すことができるようなセッティングの方法があることをメカさんだけは知ってて、もうだめだ、って時にそいつを使う→機龍大ダメージを受けるも目的は達成→あとは本編のテーマに沿って機龍の後始末、みたいな展開でもよかったのじゃないのかなあ。せっかくの設定がうまく活かされてない感じ、というか全体に役者さんたちが立ってないのが致命的な気がする。
特撮側が、かつて根岸泉さんが(平成)ガメラとゴジラを表現するのに使った、(ガメラは)腕利きの板前の作る一品料理、(ゴジラは)有名ホテルのフルコース料理、って比喩の、そのフルコース料理の王道にちゃんと挑戦してるあたりでかなり好感を持っただけに、本編が少々ヘタレてしまったのが惜しいかな。まあ、「何食ってもぱっとしねえなあ」、だったフルコースが、少なくとも「お、肉料理は抜群にいけるよね」ぐらいまでグレードアップされてるとは思えるのでたとえば「ミレゴジ」あたりまでのヘタレにも程があるゴジラ映画に比べたらなんぼか楽しめる映画になってるのは認めるんだけど、この先手塚監督には、フルコースの料理として、最初から最後まで楽しめる料理のような映画作りをめざして欲しいよなあ、と思ったことではあります。年に一度のお神楽としては及第点なれど、盛り上がれる怪獣映画を見せてもらえたとは言えない、と言う印象ですね。
手塚監督にはもう何回かチャンスを上げて欲しい気がするんだけど、来年のゴジラ映画のアナウンスがもうでてて、なんとなく手塚路線からずれた方向に行ってしまいそうに見えるのがちょっと心配ではあるんですが、さてどうなる事やら。
(★★★)
前 | 2003年 12月 |
次 | ||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 | 31 |
比べる対象がアレかもしれませんが、今回の小泉博氏は、少なくとも、VSキングギドラの土屋嘉男氏よりは良かったと、私は思いました。それにしても今回は主役級の俳優さん達に魅力が有りませんでしたねぇ…。
役柄としては全くその通りだと思います。ただお芝居そのものについては、やっぱり土屋さんの方が余裕を持ったお芝居をしてはったなあと思いますよ。無理しないと声が出ないような状態に見えて、今回の小泉さんはちょっと痛々しい感じがしました。
自分、都合三作観たわけですが、今回のが一番ドラッギーでアシッドな<br>LSDな・・・感じだったと思います。ハム太郎。やばい。
私も三つとも見たんですが、前作ほど不可解な部分はない代わりに、おっしゃるように強烈なアシッド感で貫かれた映画でございましたね、今回のハムちゃんは。