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去年は8月に購入してたんだなー。って事は今年は去年よりも暑いのかもわからない。キューブでCPUクーラーがファンレスタイプの私のマシン。最近本体ファンが盛大に回るようになってきてるのが少々気になってたし、去年のヤツは1ヶ月ぐらいで見事に死んじゃったので、今年もネタ気分込みで安物のUSBファンを物色にハーバーランドのソフマップへ。今年はUSBポートに直づけの、フレキシブルチューブタイプのものをチョイス。amazonじゃ低い評価されてたけど、全然気にしない。一夏しのげたらいいの。
実際に繋いでみると、こんな、マーシャンズ・ウォーマシンのパーツみたいな感じになる。風量はまあまあで、本体ファンはかなり静かになってくれたのは良いんだけど、軽い方が良いかな、と思ってフレキシブルチューブが細い方を選んだのは失敗だったかも。たいしたパワーでもないはずだけど、自分が作る風圧にチューブが耐えられなくて、どんどん本体が後ずさっていっちゃうのな。そしてマシンの隣のスキャナのガワにチューブがあたって、盛大に騒音を発してしまう、と。タオル挟んでいるのはそういう理由からです。
ま、冷やしてくれる間はありがたく使わせてもらいますよ。どれくらい保ってくれるかな。
アーサー・C・クラーク 著 / 山高昭 訳
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
カバー写真 Luis Enrique/Getty Images
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011669-9 \840(税別)
1930年代に初めて手に取った一冊のパルプ雑誌。13歳の少年に「SF」を焼き付けたそれこそが「アスタウンディング」。「アナログ」と名を変えて現在も続く一つのSF専門誌と、時代ごとの自身の経験を交えて語られる、クラークのSF個人史。
邦題に異議あり。原題は「ASTOUNDING DAYS」。直訳したら「どびっくりの日々」、だけどもちろんこれは、アメリカを代表するSF誌、「アスタウンディング」の歩みにシンクロしたクラークのSFとサイエンスに関する経験を回想していく本。なんだけど「楽園の日々」ってタイトルではその辺のニュアンスが全く伝わってこない。クラークで楽園、と言われたらやっぱセレンディピティな話であって、その話の中心にあるのはスリランカ的な諸々の話題とSFとの絡み、って方向性を想像してしまおうってものであるがそういうもんではない。タイミング的にクラーク没後に刊行されたって事情もあるんだろうけど、この邦題はないんじゃないか、って気はしないでもない。
んでもって本書自体は、そうだな、野田大元帥(そういえば没年が同じなんですね)なら「SF英雄群像」を書いたところに、クラークは「アスタウンディング・デイズ(『楽園の日々』とか言いたくない気がする)」が嵌る、と言うことになるだろうか。自分が好きで好きで堪らなくて、そのことを説明する必要に迫られたときにどういうものを書くか、クラークはどう書くか、が見えてくるあたりがとても興味深い本。クラークにとってSFのSは断じて"スペキュレイティヴ"なんぞではなく、あくまで"サイエンス"なのだ、ってのがそこかしこからほの見えてくるあたりがなんだか微笑ましく、心地よい。
エンタティンメントとしてのSFとして、敢えて科学的な交渉の不正確さに目をつぶる必要が出てくることをちゃんと理解しつつ、「ここは(科学を扱う)SFとして、外しちゃいけないんじゃねえの?」的な部分には、たとえ何年前の古典であっても容赦がないあたりがクラークらしい。さらに文句をつけようって時にも、いかにも英国人らしい、ちょいと斜に構えた余裕をたたえたユーモアも健在。亡くなった方を追悼する、と言うよりも、ここまで来たら生きていようが亡くなっていようがたいした問題じゃないな、と思えるぐらいのことをやってきた人だったのだなあ、なんて事をふと思ったりもした。SFファン限定だろうけど、ささやかな幸福感に浸れる本。特にロートル系のファンには嬉しい一冊なのではないかな。
★★★
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