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「TIGER & BUNNY」、「DOG DAYS」、「よんでますよ、アザゼルさん」、「変ゼミ」、ニコ朝で「花咲くいろは」、「DOG DAYS」(先週分)、「青の祓魔師」。日曜朝はゴルフでお休み。
そっかー、女性ヒーローは基本ボコボコにされない方向なのねー、ちょっと残念、だった「TIGER…」、「DOG DAYS」は先週分のミルヒひー様コンサートがちょっと「かんなぎ」のオープニングを思わせる造りになっててなんだこりゃ、と。ちょっと面白いな、とは思いましたけど。
「いろは」、緒花のキャラがかなりユニークでそこはちょっと面白いな。緒花、お母さん、女将さんの関係性みたいなものが最終的に主人公が乗り越えるべき何か、って事になるのだろうかね。
小川一水 著
カバーイラスト 富安健一郎
カバーデザイン 岩郷重力 + Y.S
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-031033-2 \860(税別)
キリアンが目覚めた時、そこは見覚えのない人工的な空間だった。低重力環境のベッドに一人横たわった状態で目覚めたのだ。いや、一人ではなかった。かたわらに一人の少女がたたずんでいる。自分と同じくらいの年頃で、一糸まとわぬ姿で…
「天冥の標」第4弾。今回は第1弾、「メニー・メニー・シープ」で登場した一大歓楽街を構成する「ラヴァーズ」たちのルーツを、少し過剰なばかりの描写で描いていく。過剰、というのは一つには人工生命体であるラヴァーズたちの、アイデンティティに関するディスカッションのパート、もう一つはそれに付随して描かれる、ラヴァーズたちの本職であるところの春を売るという行為の、そのナマの部分の念入りっぷり。いやあ、特に後者の方は、日本SFじゃあ「エリコ」以来の濃密描写で、何となく最近こっち方面あまり読んでなかったような気もするものだから、オジサンちょっと読んでいて恥ずかしくなっちゃったよ(w。
人間に歓びを与えるために生み出されたラヴァーズたちであるから、その「歓び」の根本であるセックスというジャンルに深く斬り込む、と言うのはアリだし、それを芯にして、人工生命体の存在意義や一つ上のステージに上がるために必要なものとはどんなものなのか、というあたりに突っ込んでいく上で、この流れは不可避なものなのかもしれないけれども、それにしても少々くどくはないかこれは、と思わなくもない。で、しつこいぐらいにシチュエーションやら体位(^^;)やらを変えて繰り出されるセックス描写とその前後に挟まれるダイアローグは、それはそれなりに読み応えのあるものになっているとは言えるんだが、いろいろ話し合ってる割には最終的にすっきりした結論は導き出されてはいないんじゃないかという気もしてしまい、そこはちょっと残念かも。
あとはなんだろう、セックスとダイアログ以外の部分で、なんか知らんが「アニメだなあ」って描写がかなり多めで、そこも好みが分かれるかもしれない。なんだろうね、アニメ、なかんずく深夜アニメが産み出した一種のビジュアル的なヒキのお約束ってのは、小説を書いていく上でもおいしい素材になっているという事なんだろうか。お話でなかなか大きい役割を担っているVPこと「聖少女警察」なんて設定は、もろアニェーゼ部隊だよねえ(苦笑。リーダー格の女の子、エルンゼアナは小柄でS傾向。どう見てもCV釘宮理恵だよなあ、これ)。
機械じかけの知性体たちが、その製造段階で与えられた条件の「縛り」からさらに一歩先に足を踏み出す上で何が必要なんだろか、ってあたりが本書のテーマなのだろうと思う。そのお話に対するアプローチはかなり濃密。ただそのアプローチを経て得られる結論は、何となくファウルチップ的印象はなくもない。なんだろな、本筋との関係性はやや薄いんだけどちょっと変わったプレイ(^^;)の描写とか、かなり興味深いところもあるんだけど、一冊の本として読み終えてみると、いろいろムダだったんじゃね? って気もしてしまうな。
とは言えこれも全10巻のお話の中の一つのエピソード。ピースとしてこの後、全てのお話が世に出て、このピースが収まるべきところに収まった時には、この長さが何か意味を持つようなこともあるのかもしれませんな。
★★★☆
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