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うう…。晩の7時半に岸和田集合という事は、余裕みて5時には出撃せんといかんか。面倒じゃのう。それよりもオレ、無事に家に帰ってこられるかなあ。神戸まで戻ってこれりゃあなんとかなるんだが、そうなるとJRの最終が大阪発00:28か。11時過ぎまで作業が長引いたらワシ、路頭に迷うなあ(w。
岸和田まで保たなかった………。さて前巻最後のヒキがなかなかでちょっと期待した94巻のタイトルは「永遠への飛翔」。ついに星船の内部に入ったグインはそこで予想もしなかった(読者には予想できてるけどな)物と対面することに。そしてアモンもまた星船の内部に…。
この巻の展開、そのごくごくキモの部分って言うのはおそらく、このお話の構想が練られた時点である程度出来ていた物なんだろうとは思う。それらしい仄めかしも今までに結構あったしね。で、ここまでのもって来方がうまかったらこの展開、どうして捨てたもんにはならなかったと思うんだよなあ。ここまでの流れがあまりにも長すぎ、そして書き手はそのペンに(あるいはキーボードに)込める力を日々失ってきていた、と。勿体ねえなあ、と思うよほんとに。
もしかしたら物語のごく序盤で述べられた「ケイロニアを見捨てた」とはこれのことだったのか、とか、そのあたりへの想像をいくらでもたくましくさせてくれたエピソードになってたかもしれないのにね。出来てきた物を読んでても、「地球防衛軍」のセットをうろつく陛下の絵、しか見えてこねえんだよなあ(^^;)。
ともあれあと6冊、がんばれオレ。さー仕事仕事(つoT)。
「ネクサス」はゴルフでお休み。「種デス」とNHK教育の新番組「ツバサ・クロニクル」を見る。オープニングが変わったデス様、ふうむ、夏も近いしみんな薄着になったんだな、ってカガリ、そりゃいくら何でも薄着過ぎるだろ。エンディングじゃあドムみたいなモビルスーツが顔を出すわ、最後の最後の止め絵じゃあとうとうキラが真ん中に立ってるわ、なんやいろいろですな。お話本体の方はいつもの得意技、バンクシーンで水増し作戦で特にどうってこともなかったけど。
「ツバサ」の方は、んー、私CLAMPファンでもなんでもないんで、この(アニメにおける)キャスティングにどれほどの妙味があるのかは良くわからん(CCさくらネタがかろうじてわかる程度で)ので何とも言えない。で、肝心の出来そのものは、うーんどうでしょ、「義経」の前座ほどではないけど、やっぱり微妙に手が入ってない感、みたいな物は感じるなあ。まあしばらく様子見。どこかで「レイアース」の3人娘が出てきたりするんでしょうかね。
Unlimited Clip Works経由で、イノセンス関連情報まとめ。おお、これはなかなか、きっちりまとまっててありがたい。
夕刊読むまで知らなかったよ。漫画家の岡田史子さん死去(asahi.com)。私も岡田史子氏がマンガ読みたちの間で話題になった時期と言うのをリアルタイムで見ている訳じゃなく、その「旬」であったと思われる時代からは優に数年のち、「マンガ少年」誌に掲載された「柳の木の下で」が初めて読んだ作品。当時なんと思ったのか今となっては思い出せないが、少なくともその後、学生になって大阪に出たときに、阪急ファイブの駸々堂(懐かしいですな、御同輩)で「岡田史子」の名前を目にすれば、その本をレジに持っていくぐらいには自分の中で印象に残った、作家だったのだろうと思う。んまあそれ自体が、当時の青二才の「カッコつけ」でしかなかったのかも知れないけれど。
何はともあれ、そしてほぼ断筆されておられたとはいえ、55歳で人生を終えてしまわれたというのはあまりにももったいない。こちら系統のマンガに関しては私より詳しかったかも知れないうちのカミさんも、あまりの夭逝に少々驚いていた様子。夫婦揃って、ご冥福をお祈りいたします。合掌。
「地獄少女」、「BLACK CAT」、「びんちょうタン」、「轟轟戦隊ボウケンジャー」、「仮面ライダーカブト」、「ふたりはプリキュアSS」。ありゃ、テープがおかしくて「ウルトラマンメビウス」、「BLOOD+」の二本は音だけ入ってた。ケチって古いテープ突っ込んでたのが敗因かしら。
「地獄少女」は最終回。なんだな、恨み末代って話なんだけどイマイチ説得力に欠けるというか。悪くない話もあったけど総じて普通の印象。せっかく深夜にやるんだから、もちっとエロ方向に行くとかしても良かったんじゃないですかね。
「ボウケンジャー」(Task.8 アトランティスの秘宝)はフィーチャリング・青の人。敵方は早々に退場して、あとに残ったプレシャス自体が厄介な物だった、てなお話。接触した相手の情報を取り込んでその姿形、能力をコピーする、というプレシャスのアイデアはいいんだけど、どうなったらコピー可能になるのか、のあたりにもう一つルールの縛りがあるともっと面白かったかも。ビット落ちしたダイボウケンが出来ちゃう理由とかに、もう一声、欲しかったかな。
カブト(#11)は井上敏樹キター。ホンがホンなら演出もこうなる、ってことなのか、ホンとは別に演出が突然はっちゃけちゃったのかは分からないけど、いろんなところが壊れた話になってたなー。なんだかあちこちありえねー。
細々した物をいろいろ買いたかったので、ハーバーランドのソフマップにお出かけ。CX1用に2GbのSDカード(570円だった。安いなあ)やら液晶の保護シートやら、あとはちょっと別な用途でUSBケーブルとかも少々。大きめのパソコン専門店を覗くのは久しぶりだったんで、かなりおのぼりさん気分を味わいましたよ。
メモリカードもそうだけど、HDDやらDIMM、最近流行りのミニノートとか、いろんなものがずいぶん安くなっているもんですな。パソコンを初めて買う人でも、なんかすんげーハイスペック機が案外手ごろな価格で手に入っちゃったりするんだね、うらやましい。
ま、あたしゃ当分今のキカイで細々やるんでね。安いからって飛びついたりしないもんね。
てことでいろいろ安いんだなあとしみじみ感じ入りつつ、吉野家で50円引きの牛丼食って、毎週木曜は17:00までサービスタイムのおおえすで250円の生中飲んでほろ酔いで帰還。そろそろ屋上がオープンしても良いんじゃないかって陽気で、ええ具合にアルコールも抜けてくれたんじゃないだろか。
写真は高架下の外側から、モトコー6の良く分からん古着屋さん。マルチ測光オートが効いたのか、真ん中へんが結構明るく写っちゃってるな。トンネル状態になってるんで、もうちょっと暗いんだけど。
海文堂でレズニックの新作(久しぶりだなあ、「キリンヤガ」以来か?)を見つけてレジに持っていったらば、店員さんがブックカバーをつけるのにえらく難儀している様子。結局文庫用から新書用のカバーに切り替えてセットしてくれたわけなんだが、理由はこれでした。大きな活字、大きなサイズで、読みやすい! ハヤカワ文庫はトールサイズに生まれ変わります(ハヤカワ・オンライン ニュースリリース)。4月から文庫のサイズをちょっぴり縦長にしまっせ、と。徳間デュアル文庫とかと同じぐらいのサイズですな。「ローダン」や「グイン」などのシリーズ物は除外されるって事は、棚に並べたときに違和感が生じるのが嫌がられるから、って事だろうと思うけど、それを言うならそもそも、オレにとってはハヤカワSF文庫全体が一個のシリーズとも言えるわけで、なんか余計なことされちゃったなあという気がしないでもない。
文字を大きくしたら本が読みやすくなる、とは限らないと思うんだけどね。老眼鏡の助けなしには本が読めない身体になってしまったわたくしだけれど、あまりに間延びした活字の並びは、文字の大きさに関係なくやっぱり読みづらい。文字は小さいけど、創元の方が読みやすい本になってると思うよ。
J・G・バラード 著/増田まもる 訳
カバーデザイン 東京創元社装幀室
創元SF文庫
ISBN978-4-488-62913-7 \1000(税別)
タヒチ沖の小島、サン・エスプリ島。かつてフランスの核実験場だったこの島を目指す一艘のゴムボート。載っているのは16歳の少年ニール、元はハワイの警察官だったキモ、そして一行の指導的立場にある英国人の女医、ドクター・バーバラ。彼らは核実験の再開が噂されるこの島に生息するアホウドリたちの保護と、核実験の廃止を過激に訴える、ごく小さな一団だった。だが彼らが島に上陸し、ちっぽけながらも激しい抗議運動を開始したことが、三人の人生を大きく変えていくことになるのだった…。
「コカイン・ナイト」の時の三題噺をまたやるならば今回は、「孤島、取り憑かれた女、燃えつきた小屋」ってな事になるか。いずれにしても何かに取り憑かれた人間によって引き起こされる、ちょっとあり得ない、笑えばいいのか恐怖すべきなのかとっさには判断できない事象を実にねっとりと描写していくって部分は紛れもなくバラードのSF。全然SFっぽくないけどそこはそれ、究極のSFというのはそういうものであるべきだと主張している人の書くお話ですから。一番(カタカナで書いた方が個人的にはしっくり来る類の)文学的に最右翼なところにいると思われるバラードらしさが存分に味わえる一作で、たとえて言うならこれは、バラード版「モロー博士の島」、あるいはそれを原作として出来上がった怪作映画、「D.N.A」のテイストを彷彿とさせる作品。
トリツカレ女とトリツカレ男が続々と登場し、常識がまったく通用しない極めて閉じたコミュニティの中で彼、彼女たちが見せるアクトは狂躁と不条理に支配された悲喜劇の連続。読み方、捉え方によって何通りにも解釈できるお話だと思うのだが、自分としてはこのお話、21世紀に向けた(初出は1994年)、ジェンダーの相克とカリスマって何だろう、って問いかけなのかな、とは思った。
本書では男の影響力、能力やその正当性に対してかなり懐疑的なまなざしが向けられている反面、女という性に関しても明確にその全てを是とするわけではないながらも、女というジェンダーが持つ潜在的な力について、何やらこう、怖れを秘めつつもどこかでそれの降臨を待望するオトコ心、みたいな表現が散見されて少々考え込んでしまうのだな。
一応の主人公であるニールは、それなりにノーマルポジションの人間であるのだけれども、たとえば明確な上昇志向のようなものがある人間ではなく、基本的に指示待ち族的ポジションにあるキャラなわけで、彼に限らず本作に登場する男たちというのは一般的な"世間"であればそれなりに能力を発揮し、それなりのアイデンティティを主張できるであろう人々なのに、極めて狭く、閉鎖された特殊なコロニーにおいてはその力をほとんど発揮できず、全てを取り憑かれた女の狂信的な指示に身を任せて良しとしてしまう。大それた事を言ってしまうなら、今や現代人の多くは少々狂信的な信念を持って暴走するカリスマに対する抵抗力を失ってしまっている、ここで書かれたお話は少々戯画化されているけれども、本質的にこの構図と同じ事は現代世界のどこでも、普通に起こってもおかしくないんじゃないのかね? ってのがバラードのメッセージなのかも知れない。
ちょっとおかしく、そして少々恐ろしいアンチ・ユートピア幻想譚として読むも良し、その奥に潜んでいるかも知れない、作家からのあまり楽しくないメッセージ(オレたち、ヤバくね?、って言ってるんだよね)について考え込んでみるも良し。精神状態が不安定なときには読まない方が良いと思うが、それでもどこかのタイミングで、読んでみると良い本なのじゃないでしょうか。
★★★☆
アラン・ディーン・フォスター 著/金子司 訳
カバー写真 ©2007 Paramount Pictures
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011621-7 \760(税別)
1969年、全世界の耳目がアポロ11号の打ち上げを注視している同じ時、北限のアラスカからも一機の宇宙機が宇宙へ飛びたとうとしていた。偶然発掘されたオーバーテクノロジーのかたまりのその宇宙船こそ、はるかな彼方の宇宙で抗争をくり広げていたサイバトロンとデストロンの二つの機械生命体の残滓だった。人類の想像を超えるテクノロジーは、ゴースト1号と名付けられたその宇宙船の試験飛行で暴走状態を引き起こし、ワームホールを介して人類がいまだ到達したことのない世界にゴースト1号を送り込んでしまう。しかもその宙域には、偶然メガトロンとデストロンの戦士たちも漂着してきていたのだった…。
ちょっとしたお出かけや病院の待合室での時間潰しのお供に読んでたもの。少し前に買い取らせていただいた文庫から未読をチョイスってことで。さてこれは劇場版「トランスフォーマー」(→マイ感想)の前日譚。宇宙の彼方で長きにわたる抗争をくり広げる二つの機械生命体と人類のファーストコンタクトを描く。書き手は映像作品のノヴェライズには定評のあるフォスターだけど、これは映画とは直接関係のないオリジナル作品、といえるのかな。映画の前日譚とは言いつつも、ここで変な設定を残してしまうと劇場版で「おや?」と思わせ兼ねないところもあるんだが、そこら辺はさすがにフォスター、上手く引きずる要素を残さないようにしながら、肩のこらない楽しい読み物に仕上げてくれている。
日本人のワシらにとっては、日本のオモチャメーカーが作った「トランスフォーマー」、それを元にアメリカで製作されたアニメの「トランスフォーマー」、さらにそれが日本に戻ってきて、こちらの声優さんたちが自由奔放(デタラメ、ともいう)な芝居を乗っけたシリーズ、はては劇場版と、毎回味付けがかなり違った物になっていて、マジなのか冗談なのか、って所まで含めて「トランスフォーマー」ってそもどういうもの? ってとこまで遡ってイメージを掴みかねてしまうところがあるような気がしないでもないんだが、そんな中にあってこの本は、キャラクタの個性をさらっとおさらいしつつ、お話的には独立して読み終えることの出来るものに仕上がっている。正義サイドのキャラクタたちは比較的あっさり目、お話にスパイスの役目を与えるためもあるのか、悪役サイドにはやや強めにカリカチュアライズされたキャラの味付けがされたような感じだろうか。
お話としては、まあまあ調子のいいときのジャック・ヒギンズ作品と、少し調子の悪いときのエドモンド・ハミルトン作品を足して二で割ったような感じ、だろうか。全体としては少々古めかな、と思いつつも手馴れた作家の手堅いエンタティンメント作品。ラストはそれなりにほろりとさせていただきました。悪い意味で言うのではなく、ひまつぶしのお供に結構お役立ちの一冊、かと。
★★★
「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド(終)」、「デュラララ!!」、「おおきく振りかぶって 夏の大会編」。「ダンス…」は最終回。総じて質は低くはなかったと思うけど、やっぱ1クールで壮大な話は描けんわな。
「デュラララ!!」はどういうんだろう、「女の国のモン」的な(なんだ?)、みたいな? 首のない女が、それでもかわいいと思えたってのはなかなかスゴい。声優さんの頑張りってことなんだろうか。よっ、さすがは声優アワード主演女優。
「おお振り」はまだとっかかりなので、これからどうなるかってところかな。とりあえず次に当る崎玉高校の捕手の大地君のキャラが、なかなかええ具合に立っておりますな(w。
大森望 責任編集
カバー装画 西島大介
カバーデザイン 佐々木暁
河出文庫
ISBN978-4-309-41055-5 \950(税別)
全編書き下ろしで構成された日本SFの現況報告、第3弾。コミック1編を含む9編収録。
とはいえとり・みきさんの「SF大将 特別編」は第2部を新規に加筆したもので、まっさらな書き下ろしとは言えないんだけど。そして今回はオール男性作家。これはこれで珍しいことかもしれない。それでは短く感想を。
吾妻ひでおに「私はこうしてSFした」あればとり・みきには本作あり、みたいな。万物理論と見せかけて、実はSF一物限定でホラを吹く。そしてこの作品がこのアンソロジーのオープニングに置かれてる、ってのが実は結構な伏線だったりするんだった(w。
神林長平に「魂の駆動体」あれば小川一水には本作あり、みたいな。近未来テクノロジ系SFてな括りになるのかな。セルフ・フィードバックと対話型AIを備えた近未来のバイクの数奇な一代記。ここに控えめながらもちょっとした人間ドラマなんかも絡まって、コミカルにしてなんだかハートウォームな読後感が待っている。かなり良いです。
藤子不二雄に「やすらぎの館」あれば森岡浩之には本作あり、はかなり苦しいかな。森岡さんの作品、「星界」シリーズしか知らないのである意味新鮮だった。「メガネ」のアイデアはちょっと「電脳コイル」に通じるところもあるんだけど、ストーリー自体は向こう様より、かなり黒い方向にシフトしているような感じもあるかも。拡張現実がもたらす光と影、みたいな話と言えるのかな。
筒井康隆に「家族八景」あれば長谷敏司には本作あり…相当苦しいな、そろそろやめて良いですか。大森さんはアンチ「サマー・ウォーズ」型、みたいな表現をしていたけど、「家族」にミームの概念を絡めてきた本作は、「サマー・ウォーズ」程には旧家的大家族のありようから何かを引き出してどうにかしようとするよりも、割と緩めのポスト・ヒューマンSF傾向にシフトした作品と言えるのかもしれない。地味に好き、かも知れない。
編者から前もって「あんまりSFっぽくない物を」ってリクエストが出されていた作品だそうで。出来上がってきたのは、バラードは錆びた自転車に言及し、円城塔は苺ジャムのトーストに言及することでSFしてみる、みたいな? SFとしてどうとかの前に、日本語の取り回しの面白さというか、文章のたたみ掛け方の面白さというか、そういうところが微妙に面白いと思った。
でもSFなのかなあ、これ。実験小説的な匂いは確かにあるけど。
こう言うのも記述SFの範疇に入るんですかね(入らないだろ)。ノリ的には「バブリング創世記」とかの方向性なんだけど、そこにどうしようもないエロ属性が追加される(褒めてます)。関西系のノリだよなー、これは(w
前巻に収録されていた「クリュセの魚」に続く物語で、本書では完結せず、「NOVA」シリーズ内での一種の連載小説的ポジションになる物の第1話。続きがあることが前提であるゆえに、まずはいろいろネタ撒いてみました的なお話になっていると言えるかな。悪くはないけどこの方の原案であるアニメ「フラクタル」でも感じた、妙にあちこち手垢がついとるなあ的感想が、本作にも当てはまる感じではある。あと、なんだろな、東さんって方は意外に根っこのところが保守的な思想で固まってる人なのかなあと言う気はした。良し悪しは別にして。
ま、そんなことは別にしても、自分の作品に「火星のプリンセス」ってタイトルを付けたからにはそれなりの覚悟はあるんだろうな? 続くお話のタイトルが「火星の幻兵団」とか「火星の交換頭脳」だったら、個人的には拍手してあげたいとは思ってますけどね。
谷甲州さんのガテン系宇宙SF大復活。山岳系冒険小説も良いけど、やっぱりこの方にはハードSFをどんどん書いて欲しいので、これは嬉しい1作、なんだけど、それ故こんなボリュームじゃ満足できないよ。もっとがっつり読ませて欲しいな、と思った。面白いだけに消化不良感も大きいと思っちゃった。
「万物理論」が目指す物のひとつがエレガントな解であったとしたら、「希望」が見せる解とは…。とり・みきさんのマンガで幕を開けた本書、そのオープニングにエンディングがカウンターアタックをしかけてきてる。
自分の中で瀬名秀明という人は、SFマインドの側のとんがり具合を物語にうまく反映できない人、ってイメージがあるんだけど、本作もそう言う方向にカテゴライズされる作品といえるだろうか。お話側の技巧というか演出というか、かなり頑張っていると思うんだけど、SF側のアイデアの説得力を物語の側がちゃんと吸収して、読者に理解できる形の表現で提供しきれていないという気がする。実はかなりすごいテーマが、なんだかあやふやに流されちゃった、みたいな気はするのね。
てことで。全体に端正な作品が集まったアンソロジーであることは確か。ただその端正さが、なんかこう、突き抜け感みたいなものを阻害してしまったような感じはなくもない。どれも良いお話なんだけど、なにかこう、突き抜けたがつん感が足りない感じはしたかなあと言う感じ。もう少し無茶な話も読みたかったような気はしますな。
★★★☆
Windows XPサポート終了の日まであと1年、移行の検討は早めに(INTERNET Watch)。なんかNHKのなにかの番組でこの話題が取り上げられて、ちょっとTL賑わしてた(togetter)みたい。つぶやきは思ってた以上にそんなの(OSバージョンアップすること)あたりまえじゃん、ってニュアンスのものが多めだったことにちょっとびっくりした。
商売なんだからいつまでも古いOSに固執して新製品を買ってもらえない、ってのはちょっと困るだろうし、3年待ってくれなくなったAdobeに比べたらまだしも、とも思うんでそれ自体はまあ、理解もできる。ただ個人的にはもうちょっと、「えー、まだXPでええやん」って声もあるんじゃないかと思ってたんだけど、そういうものでも無いのか。
うちはまだXPで、まさに「えー、まだXPでええやん」組なんだけど、それはそれとしてどうしようもないって事になったら、そん時はなんか考えんといかんかな、とは思ってますが、どうしたもんだろね。Win7とWin8、どっちがいいのかしら。
ま、一年ゆっくり考えるってことで。あ、マシンスペック的なところも考慮せんといかんのかい? それはめんどくさいなあ…。
T2-6C。古本発送しての帰り道、いつもの飲み屋で揚げ茄子とポン酒でテレビ観戦している所で延長、勝ち越し食らってしまうと言うね。先発の岩貞投手は良く投げたけど、続く救援陣が総崩れ、というか兄貴も言ってたけど打線がね。去年の見殺し打線が復活しかかってる感じがしてイヤな予感がする。明日は球児? 継投前提になると思うけど、大丈夫かなあ…。
ジョン・ヴァーリイ 著/大野万紀 訳
カバーデザイン 岩郷重力+W.I
創元SF文庫
ISBN978-4-488-67305-5 \1200(税別)
謎の異星人の侵略によって、人類は地球を追われ、太陽系の各地に新たな文明圏を築いていた。「へびつかい座ホットライン」から得られる超文明を利用して、人体や性別までも改変できるように変貌した人類の棲む<八世界>でおきるさまざまな物語。
前にハヤカワから出た「逆行の夏」と被るものもあるけれど、全話新訳、改訳でまとめられた短篇集。それでは短く感想を。
母との何度目かの大げんかで拗ねている僕の許にやってきたのは、昨日までは男だった親友のハロウ。今は美少女に<
<八世界>ではあたりまえのことになっている性転換、<変身>を背景に、なぜ人は月の表側(地球が見える側)にはいないのか、という理由から、この世界の特殊さが手際よく語られる、シリーズ開幕編にはもってこいの作品。ここに世代間の考え方の違い、軋轢と和解のようなものが描かれる。ちょっとセンチメンタルなジュヴナイル風味の一編。
これのみハヤカワ版と同じ。なんで感想はそちらを。
へびつかい座ホットラインを介してやりとりされる膨大な情報から、人類に有用であろうと思われる情報を拾い出す作業を行う宇宙ステーションに勤務するジョーダン。だがあるとき、同僚が勤務する別の宇宙ステーションとの通信に不可解な障害が発生し…。
まだブラックホールが今ほどには研究されていなかった頃に描かれる、ブラックホールとの遭遇とそこからのサバイバルを通じての遠距離恋愛の結末は、ってお話…、で良いかしら(^^;。
テラフォームされた金星を休暇で訪れた私だったが、装着した赤外線対応の眼球が不調で、地元の医療工学者を探さなくてはならない羽目に…。中年男と美少女(?)のでこぼこ珍道中。でこぼこがちょっと可愛いラブ・ストーリィにシフトしていく塩梅が割にいい感じ。
「ピクニック・オン・ニアサイド」の主人公フォックス君、大人になった彼(彼女)は環境芸術家として名を成した存在に。だがフォックスは幾度となく何者かに殺害されては復活を繰り返していた。フォックスを付け狙うのは一体何者?…
こちらは変身と並んで<八世界>を代表する技術であるクローン再生をテーマに、八世界のあちこちに点在するディズニーランドが舞台装置として登場する。
ケニヤ・ディズニーランドで自分の意識をランドの雌ライオンに転写して獣の生活を体験する、というバカンスを楽しむはずだったフィンガル。だがちょっとした手違いが発生して…。
クローン再生の関連技術とでも言うのか、自分の「魂」だけを別の容れ物に転写して、他者の経験を自らのそれとして疑似体験する、と言うアイデアと、生身の人間と電脳世界にいる人間の時間の感覚、のようなものに斬り込んでくる。なんだろね、逆「重力の使命」、的なシチュエーションに軽く大人の恋愛を振りかけてみました、的な?
<
という感じでしょうか。たとえばジェンダーであったり、人間の身体の整合性みたいなものが大変あやふやなものになってしまった世界であっても、変わらないものはあって、それは「愛」でしょ、ってところに落ちる、と言うことだろうか。そこには斬り込まないのか、と思ってしまうのは、無常観で圧してくる一時期の日本SFに触れてるが故のいささかの不満、なのか。
んまあ自分が最終的に「愛」に落ちつかれる、ってのはつまんねえな、と思ってしまう非キリスト者の思考パターンなのかも解らんけどね。
★★★★
1ヶ月遅れになっちゃったけど、確定申告の書類一式、無事提出。期限が延長になったせいで提出場所が兵庫税務署に変更になったんだな(いつもは別の場所だったの)。一瞬焦ったけどGoogle Mapさんが助けてくれたので迷うこともなかったよ。
そこまでは良かったんだけど、提出の儀の〆であるところの立ち飲みでぷはー、をしようと思って新開地に出てみたら、立ち飲み「おおえす」は当分の間休業ってことで。しょんぼりしつつも飲まずに引き上げるのもシャクなので、新開地のアーケードで開いてた居酒屋さん(赤ひげ)に飛び込んでセルフ乾杯。これで一つ区切りはついた、のかね(^^;。
確定申告を済ましたら新しいレンズを買う、ってのが慣例になっているんだろうか。いやまあ今回は済ます前に買っていたんだけど、本格的に使うのは控えてたんですけど。少し前にamazonで3万くらい値引きされていたパナライカ、ズミルックス15mm F1.7。腐ってもライカレンズでございますよ(w。確定申告済まして飲み屋でビールとポン酒飲んでほろ酔いになったところでいつものように湊川公園に。
いったん撤去されてた楠公さんの銅像、湊川公園の入り口付近に設置されていたのね。
なんというか、ディティールの解像度がすごい気がする。葉っぱの一つ一つが見分けられる感じかな。
本日のプチ花見。
そして開放のボケ具合。これは良いですね。
なかなか面白いレンズだと思う。オリの25mmF1.8とどっちを常駐レンズにするか、迷っちゃうなあ。えむてん君には25mmだけど、えむごさんにはこっちをつけておいた方がよいのかしら。さらに一歩、いや二歩ぐらい寄らんといかんことになりそうだけれど。
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□ キャプテン・シライ [4月3日に亡くなっておられたのですね。 実を言えばリアルタイムでトチ狂っていた一人なのでショックです。 最近は作品集..]
□ rover [心不全らしいですが、まことに残念なことですねえ。]