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ロバート・B・パーカー 著/菊池光 訳
カバーフォーマット 辰巳四郎
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫HM
ISBN978-4-15-075693-2 \840
舞台演出家として独り立ちしたポールがスペンサーに紹介した女性、ダリル。ポールの同僚で女優として活躍する彼女は28年前、銀行に乱入した活動家たちによって母を銃殺されていたという過去を持っていた。迷宮入りになってしまったその事件の真相を知りたい、という彼女の依頼を引き受けたスペンサーだったが、調査を進めるうちにこの事件が単なる革命を標榜する無軌道な活動家たちが引き起こした事件、というだけで片付けることの出来ない裏の事情が浮かび上がってきて…
スペンサー・シリーズ30作目。かつて起こった殺人事件の影に、なぜか政府関係の筋や暗黒街の大立者の関与の匂いが立ちのぼり、それはやがてスペンサーの捜査にさまざまな形で障害となって立ちはだかって、みたいなお話。他の作家が書けば国際謀略小説級の陰謀話のひとつも出来上がってきそうなものだがそこはスペンサー、せいぜいが「非情のライセンス」あたりの、真相にもう一歩の所まで迫っているのに何かがそれをうやむやにしてしまって、程度の効果を上げるぐらいの役にしか立っていない(いや、それはそれで悪いとは思わないし『非情のライセンス』も好きですけどさ)あたりはいつも通り。ただまあ、いつもの事件よりは多少、スペンサーとスーザンの前に立ちはだかる案件がヘビーなので、そこらで最近のスペンサーもののグダグダ感は多少緩和され、それなりにサスペンスフルと言えなくもない展開にはなっている。
そんなわけで何かとグダグダ感ばかりが目立つ本シリーズ中にあっては、それなりに楽しく読める一冊になっているかも。逝ってしまった名犬パールの後継者(犬)ネタ、クワーク・ベルソンの警察コンビ(好きです、この二人)やヴィニィなどのセミレギュラー、パーカーのもうひとつのシリーズ、署長マクミラン…じゃなかった、警察署長ジェッシィ・ストーンの主人公、ジェッシィのゲスト出演もあったりして、シリーズ30作目を飾る、それなりにサービス満点の一作となっているのじゃないのかな。
なんちゃって、実は個人的に大ウケだったのは、過去の作品での大いなる謎にちょっとした回答が得られたこと。なるほど、こんなこともあろうかとビルマで特訓してたのかホークは(w。
★★☆
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