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スタッフ
監督/脚本/VFX:山崎 貴
脚本:古沢良太
音楽:佐藤直紀
企画/制作:ROBOT
エグゼクティブ・プロデューサー:阿部秀司/奥田誠治
原作:西岸良平
出演
吉岡秀隆
堤真一/小雪/堀北真希
マギー/温水洋一
神戸浩/飯田基祐/小木茂光/ピエール瀧
須賀健太/小清水一揮/小杉彩夢
もたいまさこ/益岡徹/小日向文世
平田満/手塚里美/上川隆也
三浦友和/薬師丸ひろ子
公式サイト:http://www.always3.jp/
昭和34年、東京タワーは完成し、美智子妃ご懐妊に涌く東京下町で、鈴木、茶川らおなじみの面々はいつもと同じく、貧しくも賑やかに日々を送っていた。そんな彼ら、それぞれの日常に小さな波風が立ち、ちょっとした騒動が巻き起こる…
豪華な演技陣、丁寧な脚本と撮影の美しさは前作以上。隙のない映像美で再現された昭和30年代の東京は必見のノスタルジックさ。なんと言ってもツカミのうまさ(TOHO SCOPEのタイトル画面から、鈴木一家の住む東京を大怪獣が襲撃するシーンのパワーは圧巻。椿三十郎が入ったゴジラの造形も、山崎、あんたがゴジラ作ってくれよ、と言いたくなるぐらいの格好良さで特オタ必見)で思わず画面に引き込まれてしまうんだが、そこから先は最初から最後まで一貫するドラマの部分が弱く、感情移入できない。今回は登場人物たちがそれぞれに小さなエピソードを持つのだが、それらがどうもうまく絡み合ってくれない感じで、いろいろいい話があるのだけれど、それらが相乗効果をもたらしてくれないままにラストに向けて無理矢理盛り上がり、最後はどうしたわけだか脚本に井上俊樹の怨霊が乗り移った(言い過ぎか? いやしかしやっぱりなあ…。茶川さんの小説は東京-横浜間で読み切れちゃうぐらいの分量なんだろうか…)かのようなクライマックスを迎えてしまう。思わずおじさん、「ありえねえ」とつぶやいてしまいましたよ。
そんなわけで、一本芯の通った映画としてみてみるならば、出来は前作の方が上だと思う。前作では私、東京タワーが組み上がっていく過程をキラキラした眼で見つめる鈴木家の皆さんに向かって、「すいません、オレらあなた方の期待に背いちゃいました」と謝りたくなるような、一抹の寂しさというか申し訳なさのようなものを感じ、それが映画を見終わった後に、小さくはない感情を残してくれたものだけれど、続編である本作からはそういう感慨は感じられない。単純に懐かしい映像と懐かしい世相(昭和34年生まれですもの、わたくし)を眺めて、生ぬるく「ああ、いいね」と思って終わってしまうような映画なのだと思う。
ただそれでも、映画としての完成度はなかなかのものであって、2時間26分(えぇー?)の長尺を全くダレることなく楽しむことができる映画になっている、とは思った。あ、ちょっと違うな、常にいい具合に力が抜けているんだ。イライラしないダレ具合が気持ちよく、そいつに身を任せているうちにエンド・クレジットまで来てしまうような映画、といえるかもしれない。
以下どうでもいい話を三つ。
前作はこちら。こっちはかなりシュンとなりました。→マイ感想
(★★★☆)
新神戸オリエンタル劇場で演劇集団キャラメルボックス公演「トリツカレ男」鑑賞。本日はこっちがメインディッシュなんだけど、19:00開演なので、その前に映画も見とくかー、ってな流れの一日だったのね。
さてお芝居は、何かに取り憑かれたらそれに夢中になっちゃう若者が、ちょっと訳ありの美少女に恋しちゃったらどうなるか、ってなお話。原作はいしいしんじ氏の同名の小説。明るく楽しく、そして切なくもあったかい気分にさせてくれる、キャラメルさんらしいお芝居であった、久しぶりにカーテンコール三連発を見た、って事はノリの悪い(と、思うんだ)神戸のお客も大満足なお芝居であったんだろうと思う。私も楽しく見せていただきました。
映画もお芝居も楽しかったので、るんるんで「たちきや」へ。本日は生中のあとに「水芭蕉」、「忠臣蔵 安兵衛」、「義侠」「醸し人九平次 件の山田」。今回は技巧派のお酒が並んだか。ズカンと来るって感じじゃなく、ほほう、みたいな感じのお酒ね。中ではやっぱり「醸し人九平次」が気になるか。「醸し人九平次」だけでもなんだそりゃ、って気になるのに、そこに続くのが「件の山田」って何なんだよ、と(w。んまあ正体はちょっと変った山田錦で造ったお酒って事らしいですけどね。
んまあそんなことより皆の衆、年に一度のアレが入ってたぜ。どうするね。交渉次第だと思うけど、最低一杯は確保できると思いますが。
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