ばむばんか惰隠洞

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2009-01-01 当日へろへろ、翌日追記 [長年日記] この日を編集

[Day] 謹賀新年

今年もよろしくお願いします。

元日は風邪引いてダウン中のカミさんを置いて、倅と従姉妹殿邸で宴会。雑煮と日本酒で昼飯って事にして出かけたせいか、空きっ腹の日本酒(しかも安酒)が後々ボディ・ブローになって効いてきた感じで、宴会の後半の記憶が飛んどる(w。呑む時はちゃんと食わんといかんのだけど、おせち料理系が苦手なオレには、正月の酒飲みは割と危険だな。


2009-01-02 [長年日記] この日を編集

[DVD] お正月映画大会

B000929WK8他にやることもないんで映画でも見ようかね。呑みすぎでボケボケの頭にちょうどいいのはこのあたりだろってことで「ゴジラ ファイナルウォーズ」。ウチのはCSで録った分なので画質的には少々下がるが、なに、そんなことは大したことじゃない。全編を通じてとにかくお客を飽きさせないための過剰な努力がつぎ込まれたこの映画、まことにお正月向きの一本であるよ。

たとえミニラでも、助手席に座ったらシートベルトをしっかり締めてるのに気がついてちょっと笑った。まだこんな発見があるとは。恐るべしGFW。

本日のツッコミ(全7件) [ツッコミを入れる]

でした [遅ればせながら今年もよろしくお願いします。 帰省しちゃうとネットが繋がんないので漫画喫茶から 新年のご挨拶をば。]

ソノヤマ [●今年もよろしゅうおたのもうします。 ●新年会やりましょう、新年会(笑)]

P2 [おめよろですヽ(´Д`)ノ GFW大好きですよー。船木教官の最後と泉谷しげるがいいんだ。]

は゜ん [あけましておめでとうございます。 あぁ、なんかもうあっちゅう間に年明けて4日ですか、 まさに光陰ワープ9のごとし。..]

まなたけ [奇遇にも年末里帰りし、田舎の友人と 「やたー!冬休みまんが祭りだ〜♪」ということでレンタル屋でチョイスしたのがGFW..]

rover [みなさまおめでとうございます。ご挨拶いただき増して恐縮至極。 新年会かー。いつ頃がいいんだろう…。]

ソノヤマ [●新年会は2月になってもいいから、でしたさんの参加必須で(笑)]


2009-01-03 [長年日記] この日を編集

[DVD] お正月映画大会 2

B00005J4O5B000FI9P26B0009OATSU今日は水モノ大会って事で、昨日同様撮りためてあった分から、「潜水艦イ-57降伏せず」、「ローレライ」。イ-57とイ-507が頑張る映画。良く言えば旧作リスペクト、悪く言えば何でもパロディにしないと気がすまないのがガイナの一党の性癖であると思うけど、続けて鑑賞してみるとその辺がいろんなところから垣間見えてきて面白い。冒頭の広島への原爆投下シーンも、あれは「世界大戦争」リスペクトだったりすんのかなー、などと思ったり思わなかったり。

お正月的にもうちょっと勝ち戦的気分にも浸りたかったのでもう一本、「日本海大海戦」。円谷におけるSF特撮の最高峰が「妖星ゴラス」である(個人的見解)とするならば、戦争特撮ものの最高峰は間違いなくこれだろう。これ見て「ローレライ」に戻ると、結構あちこちでがっかり気分を味わうことになりそうな気はする。特撮パートに限らず、役者の貫禄って部分も含めてね。

[Day] 宴会だー

毎年恒例、カミさんの実家でのしゃぶしゃぶ大会。なんつーか、本物のビールを見て「わーいビールだー」と喜ぶ人間が増えた(もちろんオレも含めて)よな、ってな話で妙に盛り上がる。発泡酒、浸透しまくってるのやね。

歳のせいかいろんなものが食いきれず、お肉やら白菜やら、ヱビスビール6缶パックやら頂いてご帰宅。日曜の晩飯も鍋関係かの(w。


2009-01-04 [長年日記] この日を編集

[DVD] お正月映画大会 3 (23:58)

B000GTLQF8B000UABXL0B000UABX8I亀映画三連発。3本でガメラ映画の歴史がわかる…、と見せかけて肝心なところを省いてしまっているかも知れないチョイス。「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」、「ガメラ 大怪獣空中決戦」、「小さき勇者たち GAMERA」。それぞれCS版、手持ちのLDからのダビング、CS版。正攻法の「バルゴン」、ドライブ感の「ガメラ」、惜しいところで良質のジュヴナイルになり損ねた「GAMERA」ってか。どれもそれなりに好きなんだけど、やっぱ子供心に映画というのは基本的に大人が鑑賞するものなんだ、って感想を叩き込んでくれた「バルゴン」が一番、思い入れもひとしおではあるかも知れない。続く「ギャオス」がアレだったので急遽平成版にプログラム変更、その後の展開がシビアなのもわかってるから、さらにトトの方に日和ったって感じの三本でお正月リバイバル上映会は終了。

[Comics] お買い物 (24:26)

ひとひら 6(桐原いづみ/著)桐原いづみ「ひとひら」(6)。何せ月イチ連載なのでお話の展開が超ゆったりな上にコミックスの刊行ペースものんびりさんな物だから、新しい本を開くたびに「あなたはどなたでしたっけ?」的混乱が待っている仕掛けになってる。

あとはなんだろ、主人公の麦の成長物語であると勝手に思っていたものが、実はそういう側面も持ちつつ全体としては一種の集団劇として話を進めたい、ような方向に微妙に流れが変わってきていて、そうなると「集団」側を担当するメンバーの皆さんがそろって中途参加になっている、つー流れはどうしたもんかと。イきそうでイかない、微妙なさじ加減とか、結構好きなんですけどね。


2009-01-05 [長年日記] この日を編集

[Day] 仕事始め (23:50)

まあそろそろと。とりあえずすぐに片付くお仕事が一本あったので、それを済ませてメールを何カ所かに放流。あとは去年の末にバタバタと押し込んだ仕事がどう転がるか。いい方に転がってくださいー。


2009-01-07 [長年日記] この日を編集

[Books] くらやみの速さはどれくらい (24:53)

くらやみの速さはどれくらい(Moon,Elizabeth/著 小尾芙佐/翻訳 ムーンエリザベス/著) エリザベス・ムーン 著/小尾芙佐 訳
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
COVER PHOTO ©BLOOMimage/Getty Images
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011693-4 \1000(税別)

"普通の人"とコミュニケートするのは骨が折れる。それでも私も、私の仲間たちも何とか折り合いを付け、職場にも馴染み、与えられた以後ともこなしている。私たちは少し"普通"ではない。いわゆる自閉症と呼ばれる症例を持つ人々のほぼ最後の世代。医療の進歩によって幼少期の完全治療が可能になる少し前に生まれた世代が私たちなのだ。そして私たちもまた、普通の人々と同じ環境で、それなりの苦労は感じつつも共に暮らすことができる程度には医療の恩恵にあずかっている世代でもある。そんな私たちの、落ち着いた毎日に今、少しばかりの波乱が舞い込んできた…。

自閉症の人たちに対しての治療法が確立し、主人公であるルウたち30代の人より若い世代に自閉症の患者がいなくなった近未来。さらにそれ以前の世代に対しても不完全ながら治療法ができたために、ある程度若い世代の自閉症の患者であれば、それまでとは比較にならないぐらい行動の自由が保障されている。また、そういった部分的に自閉症の症状が残っている人たちには、その、"内に向かおうとする"力のようなものが常人を超えた集中力やパターン認識力を産み出すことから、企業などでも積極的に自閉症患者をプロジェクト要員として組み込もうとする流れが出来上がった時代に、さらに、その残りの自閉症患者たちも完全に治療が可能になると思われる技術が開発されたらしい、という情報がルウたちの生活に波紋を拡げていく、というようなお話。

最初にダメなところ。お話を先に進めるための原動力になる部分が非常に弱い。ルウたち中途半端に治癒された自閉症患者たちが常人を超える能力を発揮するためには、一般の労働者にとってはやや贅沢と思える環境が必要になるのだが、そこにガチガチのコスト主義に凝り固まったやり手の上司がやってきて、ルウたちに保証されたコストをカットしたいがために、やや強引に彼らの自閉症を治すプログラムを受けさせようとするわけなんだけれども、そこの所の損得勘定がどうもはっきり見えてこない。最初に出てきたのがそういうバカ・ビジネスマンであったとしても、その背後に実は今の世の中に中途半端な自閉症患者がいてもらっては困る、と考える勢力がある、なんて話かと思ったんだけどそういうわけでもなく、極めて無能な悪党が一人いて、そいつがマヌケな立ち振る舞いをして、ルウたちを非常な窮地に陥れることもなく勝手に退場してしまう、という流れはちょっとがっかりだ。一番の悪党にしてこれで、本書の登場人物たちというのは基本的に一層のキャラクタしか持っていない人々ばかり、という印象がある。最初に見える性格の下に潜む別な一面、みたいなものが全くお話に絡んでこない(もともと用意されてないから仕方ないんだけど)ので、「お話」としては非常に薄っぺらい。そこはとてももったいない。

だが、そのダメなところを八割方帳消しにしてもいいかな、と思えるだけの魅力が同時に本書には備わっていて、こいつをダメな話だがダメな本とは言いきれないものにしてくれているのも確かだと思う。その魅力的な部分というのはつまり、我々が普通だと思っていた様々な物事が、少し違った視点を持った存在によって改めて解体され、分析され、意味づけされていく過程を極めて緻密に追いかけていくことに対して得られる知的好奇心の充足感、みたいなものって事になるだろうか。自分が今見ている物事、体験している事というのが、他者にとっておなじ意味を持つのか、異なるとしたらそれはなぜなのか、ってあたりを小さなエピソードでさりげなく積み重ねて行く、本来メインのスジに追随する立場にあるパートが素晴らしく濃密で、読み応えがある。

著者のエリザベス・ムーンは本書の執筆にあたって大変多くの自閉症の患者とその家族に取材を行い、さらに彼女自身自閉症のご子息を持つということで、おそらく自閉症を持つ人々に対する共感のようなものは、並々ならぬものがあったのだろうと思う。そこで得た様々な情報は、やろうと思えばいくらでも強いメッセージ性を持たせることも可能だったと思うのだがそこであえて、"自閉症の人物から見えてくる世界"という表現的な縛りをかけ、抑制の効いた文体を通した本書の執筆方針には強い共感を覚える。「物語」を追う楽しさよりも「文体」の深さをしみじみと味わう事に何か大きな読書体験が潜んでいた、ような本と言えるだろうか。それがゆえにラストに、微妙に抑制が効き損ねてしまったのではないか。最後の最後で「叙述」者としてのウエートに(自閉症のご子息を持つ)「母親」としてのそれが勝ってしまうような展開が来てしまったのかな、と、そういう方面には絶望的なくらい疎い自分なんかは思ってしまうのだった。で、それを一方的に悪しく言うことはできないよな、と感じる程度にはまだ、私にも良識はあるつもりです(w。

「物語」を追うと損をする、ただその都度の「状況」をじっくり考えてみるといろいろ深いものを感じる、そんな本。

★★★★

[PC][web] 意外にポピュラーだったんだ (25:18)

アレゲなニュースサイトから、「よく使われる危険なパスワードTop500」にご注意を。ここで紹介されてるGIGAGINEが引いているリスト見てたらオレ、139位と218位にランクインしてるパスワード、実際に使ってた時期があったわ。うん、NCC1701とTHX1138(w。THXのほうは一応、4ebまで付けてはいましたけどもさ。

自分じゃマイナーだろうと思ってたんだけど案外メジャーな文字列だったのね。危ない危ない。

基本的にパスワードって、自分には簡単に思い出せるけど他人にはそうでもなくてそこそこ長い文字列、ってのが理想的なんだろうけど実際問題どういう風に考えたら良いんだろう。ちょっと考えてみて意外に有望なんじゃないかと思えるのはこんなのだけど…。

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あいだに一個マイナーなのを挟むんだけど、これなら鉤十字スキーな人なら意外に忘れないような気もするし、大文字小文字も混じるし結構イケるんじゃないかって気がするんだけどな。ナムフな人なら

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なんてのも結構有効なんじゃないかしらね。オレは採用しないけどさ(w。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

P2 [>NCC1701とTHX1138 うん使った使った(笑) しかも未だにアニメロボ系型式番号とかー]

rover [人が考えつくものなんて、案外底が浅いものなんでしょうなあ。「靖国神社の予約番号」をパスワードにしてる人とかも、結構い..]


2009-01-09 [長年日記] この日を編集

[Oldbooks] 新春背取り旅 (23:08)

久しぶりに長田のブックオフに行ったら、1月12日で閉店します、だそうで。おやおや、ブクオフでも店をたたむなんて事があるのかとちょっと意外な感じがした。それなりにお客さんも入ってたような気もしたんだけどね。

さすがに閉店まで残り三日と来ては、おいしい掘り出し物なんか残ってるはずもなく、収穫らしい収穫もないまま帰ってきたんですが、なんですな、ブクオフでも下手したら店をたたんでしまうご時世であることなのですな。厳しいのう。


2009-01-10 [長年日記] この日を編集

[Day] 雪だー (15:46)

庭先から結構降ってるぞー。

カミさんは「こんな日にコンサートせんでも」と、ぶーたれながら大阪に出かけましたが、いくらジャニーズ所属とは言え、天気まで自由にコントロールできるわけではあるまいよ。

つー事で久しぶりに晩飯当番。お肉があるんでカツレツでもしようと思ったら、オリーブ油が切れとるね。つーことでちょいとお買い物。なぜにオレが家から出ると雪が本降りになり、戻ってくると小ぶりになるのか。

すげー怖いんだよ。今のオレの靴底、ブラジルGPの最終ラップのグロックのタイヤといい勝負なモンでな(w。

[TV] 定期視聴番組 (24:02)

「鉄のラインバレル」、「鉄腕バーディーDECODE 02」。原作とは違う展開になると言うのは聞いてたけど(その上原作良く知らんけど)、なんかいろいろ大きく動いている感じではありますな、な「ラインバレル」。Nice Boat.で軽く吹いた。

ま、そこはどーでも良いんだが、先週今週とカットごとに作画のタッチがかなり大きく違ってるんだけど何がどうなっとるのかね。

「バーディー」は相変わらず、こちらがアニメ作品に期待しているゆうきまさみ的テイストが微塵も感じられなくて、そこで評価が分かれそうな気はする。わたしゃどっちかというと否定的で、マンガとアニメは別のものだから、無理に原作を引きずる必要はないとは思うんだけど、全く原作の味わいが感じられないというのもそれはそれで困るわけで、自分にとってのアニメ版「バーディー」はそこの所を満足させてくれてない恨みを前シリーズからずっと感じてる。これはゆうきまさみの世界をアニメ化できてはいないな、というのと、そこまでぶっ壊して再構成して来たものが、あんまり魅力的なものにはなってない、ってのが困ったところ。

この先に大好きなヴァイオリン編が控えてるようなので、そこは楽しみにしたいんだけど、それ以外に引っぱるものがあんまり無い感じなのがちょっと辛いかも。


2009-01-11 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (24:42)

「テイルズ・オブ・なんとか」、「地獄少女 三鼎」、「とある魔術の禁書目録」、「夜桜四重奏」、「炎神戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5 GoGo!」、「機動戦士ガンダムOO」。

土曜深夜、「テイルズ」は相変わらずつまらん。「地獄少女」はやりたい放題の地獄送り大会に、あいとの分離を果たしたゆずきが立ち向かう、みたいな話が後半戦のポイントになっていくんですかね。「禁書目録」はヒロイン(のはず)のインデックスの出番が少なくてかわいそうな以外はまあまあ。「夜桜四重奏」は、関東圏ではすでに放送終了しているもののようで。とりあえずもうちょっと見てみないと、なんだけどボーカル付きのBGMが劇中に普通に流れてるのはちょっと新鮮でしたわ。

日曜朝。先週見損ねちゃったんだけどいろいろ動いてますな。お話の方はともかく、来期の戦隊ものとライダーの番宣が流れててそっちにほう、と。「シンケンジャー」に「ディケイド」ですか、ってあなた、「シンケンジャー」とかじゃなくいっそ「ブレードブレイバー」で行っちまえば良かったんじゃねーの、とか思ったり(w。マスクのデザインに漢字の意匠を持ってきたのは初めてですかね。「ライダー」の方は10人ライダー続々登場だそうで、どういう話になるんでしょうな。パラレルワールドいうたらなんでもできると思ったら大間違いやでー、と言う気はするが、まあそこはいつものようにうやむやにされちゃうんだろうな。そもそも「キバ」のタイム・パラドックス問題についてはちゃんとした説明は付けられたんでございますか? 一回見逃したぐらいでどうこうなるような問題でもないと思うけど。

「ガンダム」もいろいろ動きが。二人羽織ガンダムは、後ろの方がメインのガンダムだったんだ(w。グローバルな視点と私怨が無節操にごっちゃになってて、面白いですな。いろいろ面白いね、これ(やや棒読み)。


2009-01-12 [長年日記] この日を編集

[Books] 虚構機関 年刊日本SF傑作選 (23:40)

9784488734015 大森望・日下三蔵 編
Cover Direction & Design 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
創元SF文庫
ISBN978-4-488-73401-5 \1100(税別)

本格的日本SFのアンソロジーとして登場した筒井康隆の「日本SFベスト集成」から32年。新たな日本SF集成としてスタートした新シリーズ。コミック一本を含む16編を収録。

中村融さんの企画センスが光るアンソロジーとか「異形コレクション」とかがあるせいで意外に実感がなかったんだけど、そういえば日本SF、と言う括りのアンソロジーって無かったな。基本的にハヤカワと創元以外に手を出すことが滅多に無く、その二社の本にしたって文庫になるまで気長に待ってるものだから、最新SF事情に全く疎い自分みたいな人間にとっては、二重三重にありがたい企画とも言える。本書のうち自分の既読はわずか二編。お買い得感満点ですわ(w。

編者の苦労に敬意を表する意味でも、これは全部コメントを付けてみたい。的外れなこともたくさん言いそうですが。

グラスハートが割れないように(小川一水)

ハートウォーミングな日常系、ちょっとだけバイオ風味も加味された、かわいらしくて良いお話。しばしば"邪悪さが足りない"と評される小川一水の持ち味が存分に発揮されていて、ちょっと邪悪な自分にとってはそのラストがとてもいい話なのだ、と理解できるまでにちょっと時間がかかってしまったくらいだぜ。オープニング作品にうってつけですな。

七パーセントのテンムー(山本弘)

既読作品その一。すいませんやっぱりこのオチは良くわかりません。

羊山羊(田中哲弥)

人間が狼に変わったら狼男、山羊みたいにおとなしい人間が羊ぐらいに変化するから羊山羊。羊と山羊じゃどっちが厄介なんだろう。わけの分からん方向に奇想が暴走する田中哲弥らしさ満点。おかしゅうていやらしゅうてやがてちょっと哀しい。

靄の中(北國浩二)

シャープな侵略SF。起承転結の転の部分がかなりいい感じ。オレが間違ってなければ、これはつまり最後の最後ももう一回、転がしてるって事でいいんだよな?

パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語(円城塔)

文字送りすることなく、一つ所に文字を重ねていったために、ぱっと見真っ黒な四角にしか見えない八つの記号。そこには実は八つの物語がしたためられている、というのはかなりぐっと来るツカミではないですか。このツカミがあまりに魅力的なものだから、実際に解き明かされていく八つの物語自体には私はあまり惹かれるものを感じなかった。というかしばしば退屈してしまった。

ただ、この"変さ"はかなり後を引く。面白くはない、でも何か変だ。だから文字を追ってしまう(とても読んでいる、とは自分の事ながら思えない)。そして「なんか変だなあ」と軽い脳味噌を振ってみる。じっさいこのお話を読んだあと、続きを読む気力がかなり削がれてしまい、一日休憩が必要になってしまったですよ。

声に出して読みたい名前(中原昌也)

さて気を取り直して。

紹介でも語られるとおり、極めてニューウェーヴSFの香りのきつい作品。おいそれで終わりかよとうろたえてしまうあたりが実にこう、自分にとってのニューウェーヴのポジショニングを再確認させられたような気になってやや苦笑。あえて解釈するなら"全体"と"個"の関係性をとっかかりにした文明批判、みたいなもの、なのかなあ。

ダース考/着ぐるみフォビア(岸本佐知子)

都市伝説的SF風味のエッセイが二本。着眼点で勝負する掌品で、そこの所の出来は上々。ただ、野暮を承知で言いますが「帝国の逆襲」見ました? ベイダー卿の私室というか、個人用瞑想チャンバーと言うのがありましてですね(^^;)

忠告(恩田陸)/開封(堀晃)/それは確かです(かんべむさし)

星新一トリビュートなショート・ショートが三つ。オーソドックスな恩田陸、構成に凝った堀晃、そして涙なしには読めないかんべむさし。三者三様にすてきです。

バースデイ・ケーキ(萩尾望都)

フレドリック・ブラウンは三度死ぬ、って感じで。いやまあ「二度死ぬ」にモー様は全然関係してらっしゃらないけれど、あの本にまぎれ込んでても全然違和感ないよな、このお話。

いくさ/公転/星座から見た地球(福永信)

もしかしたら共通なのかも知れないA、B、C、Dという少年少女のごく小さな日常、なのだが、Aのお話がDのお話に流れていく過程で、なぜかお話が妙な方にシフトしていく。円城塔とは違った意味で変だ。私はオッサンなので、こういう変さを必要以上に考え込んでしまって、お話が本来持ってる面白さを自分からスポイルしてしまう傾向があるような気がする。ごめんなさい(誰に向かって)

うつろなテレポーター(八杉将司)

エンタングル!……いやいや(w。「ゼーガペイン」ちゅーよりはむしろ「ネアンデルタール・パララックス」あたりを連想させる(あでも、案外『ゼーガ』に戻ってくるような部分もあると言えるかも知れない)、量子コンピュータが可能にする多世界移動ネタのちょっと切ないラヴ・ストーリィ。

自己相似荘(平谷美樹)

既読作品その二。神戸の人間にはちょっとニヤリとする地名がちょこちょこと。

大使の孤独(林譲治)

異星文明であるストリンガーと遭遇した人類を描く作品群の中の一遍と位置づけられる作品。密室である小型宇宙ステーション内で起こった殺人事件、というシチュエーションがまず、アシモフの初期の「陽電子シリーズ」のノリを彷彿とさせてくれてちょっとうれしい。「陽電子…」における縛りが「ロボット工学三原則」ならこちらでそこに相当するのは、ってあたりを楽しみながら読んでいくのが吉、かな。

The Indifference Engine(伊藤計劃)

トリを飾るのは円城塔と並ぶ2007年日本SFの収穫、と言われる伊藤計劃のやや気の滅入る、21世紀版「時計仕掛けのオレンジ」。結果的に彼の代表作である「虐殺器官」のスピンオフ作品となったのがこのお話だそうだが、そのぶった切り感と救いのないことを救いようが無く描き切る思いきりの良さを認めるのにやぶさかではない。ただ、心から支持することは自分にはできない、とも思うけど。一編だけ読んで評価したらいかんタイプの方なのかも知れんので、他のが文庫に落ちたら読んでみたいと思います。

てことで。うん、頑張った(^^;)。そりゃ人間だから好きになれない作品も読むことになってしまうのがアンソロジーの辛いところではあるけれど、それを補ってあまりある魅力に満ちあふれているのが、優れた編者によるアンソロジーであるとも思うので、このシリーズのスタートは大歓迎ですし、これから長く続くことを強く希望します。巻末の日下氏の解説に、

さいわい版元からは、売れてるうちは出し続けていいと言われているので、その点でもご支援を願いたい

とございますので、ここはとりあえずSF好きだぜって言ってる人間は、一冊買っておこうぜ。続くことが値打ちになるシリーズってのもあるわけだしね。

★★★★

[F1] フェラーリの09年マシン (25:24)

フェラーリ、F60を発表(F1通信)。

異様に幅広のフロントウイングと対照的に狭いリアウイング。後付け的空力デバイス禁止は良い方向に向いているような気もするが、全体的に勘違いしたオーナーが手を入れたミニ4駆、に見えてしまうのはオレの目が腐ってしまったからなんだろうか、ううむ…。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

水上紫煙 [どこかで見たことがある様な気がして頭の中がモヤモヤしていたのですが、おかげさまでスッキリしました。 確かにFウイング..]

rover [スタビライザーポールをおっ立てたF1とか、ちょっと想像してみると笑っちゃいますね。 ミニ4以前にちゃんとした(タミ..]

水上紫煙 [シンガポールGPなら有りかもしれませんねw]


2009-01-13 [長年日記] この日を編集

[Oldbooks] 愛だねえ(今日の古本を見て一言) (24:13)

HJ 86年7月号買取依頼で80年代のホビージャパン等を送っていただいたので、ちらほらと眺めていたんだが、で、何冊かは以前にも送っていただいた本もあり、その時にざっと読んだつもりになっていたんだがいわゆるU.W.Wの一党、やることへの念の入れようは尋常じゃなかったんだなと再確認する羽目になったのがこちら。HJ '86年7月号。これについては古本屋の日記でもちょっとネタにしたんだけど、その時はうかつなことに読み飛ばしてた部分に重大なネタが仕込まれてた事に今ごろになって気がついた。

画像の説明サムネールをクリックしていただいたらお分かりかと思う……わかりますか? やっぱ説明が必要ですかね。ネタは「海底軍艦」。この作品には16尺、6尺、3尺、1尺の轟天のミニチュアが用意され、必要に応じて使い分けられたのだけれど、このうち3尺のモデルは、艦尾の推進用ノズルの配置が菱形になっている。それ以外のモデルでは四角形の配置。海洋堂のバQ、レジン、ソフビキットではここは四角形の配置を採用しているし、後から出てきたフジミのインジェクションキットも同様の解釈を採用している(ん? フジミはどっちでも行けるようにしてたんだったっけか、前に作ったはずなのにこの辺、すっかり忘れてるな)。とは言え菱形のノズル配置を持った轟天も存在しているのは確かなことなんですな。

で、恐ろしいことにこのモデルごとの差異がなぜあるのかまで、この記事は説明しちゃってるんだった。そこでサムネールをクリックですよ。

本来轟天は熱核ラムジェットを利用したウォータージェットで高速航行を可能にしてるんだが、これは少々静粛性に欠ける恨みがある、と。で、静粛航行が必要な時のために超電磁推進による航行システム(『レッド・オクトーバー』のキャタピラーですな)も併用できるようになっている、と。で、この時には使われない推進ノズルの穴を塞ぐために、艦尾のプレートが45度回転し、ノズル部分を塞ぐ形になる。つまり、3尺モデルが再現しているのはこの、超電導推進モード時の轟天なんだ、とね。

オジサン爆笑しながら少々うるっと来てしまったよ。ここまで愛と妄想をつぎ込まれる作品は幸福だと思う。ゼネプロのウルトラホーク1のバQのインスト以来の感動だわ(w。

U.W.WはMAT→科特隊→ウルトラ警備隊のスーパーメカを扱った部分は本になってまとまっている(それも絶版だけど)んだが、それ以外のネタもいくつかフォローされているので、そっちもまとめて欲しい気はするよな。いいネタが無駄にごろごろしてるんだよね(w。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

ロドリゲス翁 [UWW未収録といえばα号/β号等の葉巻き型浮遊システムの開発記事(二次大戦まで遡って架空の歴史を紡いでるのが愛ですね..]

rover [6回で終了しちゃったんですね。タスク・フォースの仕事が入ったとかでもないでしょうけど(あれはもうちょっと後か…)。 ..]


2009-01-14 [長年日記] この日を編集

[Comics] お買い物 (24:08)

9784253190596青池保子「アルカサル -王城-」外伝1。外伝とな?

ドン・ペドロ亡き後、英国はランカスター家に嫁いだその娘、コンスタンシアのお話と、ドン・ペドロが健在の頃のお話が二つ。一編は「修道士ファルコ」ともリンクする。当たり前の話ではあるけどキャリアを積み重ねた超ベテランのマンガ作品って事で、たとえば「イブの息子たち」とか「エロイカ…」の中盤あたりまでにあったはっちゃけた所はかなり影を潜め、全体に落ち着いたトーンになっている、つーかまあぶっちゃけ、少々地味ね、ってところかも。史実の部分をそれなりに忠実に追っているので、あんまり無茶もできないって所もあるので、しかたがない部分もあるとは思うけどね。

熟練の技、ちゅー部分の読み応えは充分にあるので、これはこれでシリーズが積み重なっていけば、また違う楽しみかたができるんだろうな、ってあたりに期待。


2009-01-15 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期(になるかな?)視聴番組 (24:26)

「ライドバック」。なんだ、週初めのサンテレビはバイクものSFをやらずにはいられないのかい?

なかなか面白いんで、しばらく見てみようかな、ってところですがとりあえず、

エンディングアニメーションコンテ担当・ロマのフ比嘉

わお(w。


2009-01-17 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (23:31)

新しげなものもいろいろと、「空を見上げる少女の瞳に映る世界」、「黒執事」、「キャシャーンSins」、「CLANNAD After Story」、「鉄のラインバレル」、「鉄腕バーディーDECODE 02」。なにやらやたらと長いタイトルの「空を見上げる……」、どこのゲームのスピンオフ作品なのかと思ったらそういうものではなく、かの京都アニメーションの完全オリジナル作品で、ムント、とやらおっしゃる魔界の王子様と人間世界の女の子のお話の第三弾なんだそうで、なんつーかどシリアスな「ディスガイア After Story」みたいな感じだな。相沢舞と聞いてすっ飛んできたんだが、続きも見るかは正直微妙かな。

木曜深夜。「黒執事」はカレー編。ナベに醤油の瓶を落っことしたら得も言われぬ味のカレーが…、って展開はナシだろうな、と思う私は「味兵」世代。そういえば来週へのヒキでブラックカレーっぽいネタもあったような気がするぞ(w。「キャシャーン」は相変わらず昏ぁぁく、「CLANNAD」は微妙についていけん感満点。

金曜日。相変わらず絵が安定してない感じだけど、えらくシビアな負け戦っぷりがちょっと面白い「ラインバレル」、原作から離れて逆にちょっと面白くなってきてるかな、つーのが「バーディ」、ですかね。

ああ、伊藤かな恵と聞いてすっ飛ぶ気満々だった「幼獣マメシバ」はすっかり忘れてしまってましたです。ま、一回目には出てなかったそうなので来週改めて。

[News] 訃報 (23:56)

パトリック・マクグーハン(MSN NEWS)。朝日新聞では「刑事コロンボ」シリーズなどに多数出演なんて説明してたけどどアホ、マクグーハンと言えば「プリズナーNo.6」だろうがよまったく。享年80は少々もったいないような気と充分生きられたのかな、と言う気分が半々と言うところか。

上のニュースのソースを探していて知った訃報がもう一件、リカルド・モンタルバン(MSN NEWS)。なんと、あなたは優性人類ではなかったのですか。数多の愚民より先に逝ってしまわれるとは…。こちらは享年88、充分生きられた、のかなあ。お二方ともお疲れさまでした。感謝と哀悼を。

[Day] 1/17 (24:31)

一応お役所的には全壊判定されてたお家で無事生存しておきながら……、ってのは超指向性の繰り言だな。

とりあえず10時過ぎに目覚めて、ああ、今日は17日だったんだ、と思える自分はいろいろな意味でついていた、としか言えないな。追悼とかそういう方向には気持ちは行かないんだけど、なんというか何かに感謝しなくちゃいけないな、と年に一回感じる日。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

住吉1.17 [乱土さんに感謝してます。あの時は本当に有難うございました。]

rover [一瞬どなたなのかわからなかったですよ(w。 その節は愛想ナシな上に倅の相手までしてくださって、ホントありがとうござい..]


2009-01-18 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (24:33)

「テイルズ・オブ・ジ・アビス」、「地獄少女 三鼎」、「とある魔術の禁書目録」、「夜桜四重奏」、「炎神戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5 GoGo!」、「機動戦士ガンダムOO」。

くぎゅ登場の「地獄少女」、ゆずきちゃんは地獄通信にアクセスした人間だけじゃなく、そこでターゲットになってしまった人間も見えるようになってしまった(うさぎは依頼者じゃなくターゲットだった)、みたいなオチなのかな、と思ってたら落ちるところはそこじゃなく、うさぎ的な個人史的に、もっと根っこのとこだった、つー展開であらあらと。ちょっと捻る方ばかりに意識が行っちゃいすぎな傾向が無くもない、かも。幼なじみチームの話が途中で立ち消えになってしまったところが少々不満。

「禁書目録」は最初ギャグ回かと思ったら、これはこれで真面目なお話だったんですな。とりあえず久しぶりにキャラがたくさん出ててちょっと面白かった。

「夜桜四重奏」はなかなか面白いですな。

日曜朝。「ゴーオンジャー」はいよいよ終盤。結局最後まで役者さんたちのお芝居にはかいぜんが見られないなあ、という感じ。

「キバ」は最終回。なんというか、井上敏樹がホン書いてるのに「闘おう!」とかいうGガン的展開を持ってこられてもな-、とか思った。最後の最後は「ダイレンジャー」を彷彿とさせたし。最後までワケの分からんクセ球投げてくれたほうがむしろ気持ちよかったのに。「プリキュア」はあれだな、ブンビーさんおいしいな、ってところで。

「OO」はつまり、トランザムの発動と、あの聞くに耐えない子供の歌がシンクロしていろんな人に影響を与えることになっちゃった、みたいなのがベースにできて、これがこの後も痕を引くことになるのかしらね。無垢なものの歌声が全てを洗い流す、ようなオチは遠慮したいんだけどこれ、どっち方面にお話が流れていくんだろう。


2009-01-19 [長年日記] この日を編集

[F1] '09年型マシン (23:51)

ぽちぽちと出てきてますな。全てF1通信経由で、マクラーレンMP4/24トヨタTF109ウィリアムズFW31ルノーR29。ついでにフェラーリ、マクラーレン、トヨタのマシンの比較画像。明らかにフェラーリのマシンだけ、ノーズの処理が細く長くなっているんだな。これにさらに、ABS樹脂一発抜きのパーツです、みたいなフロントサスペンションの形状が加わって、妙なミニ4駆っぽさを感じたのかも知れないな。他のチームのマシンからは、そこまでオモチャっぽさは感じられない。ウィリアムズのマシンはカラーリングで得しているのかも知れないけれど、それなりに精悍なイメージがある。ルノーもちょっとターボ時代のイメージが帰ってきた感じでいいかも。マクラーレンは前後のウイングの処理が面白いね。トヨタはちょっと、フロントが抜け作な感じ…かもわからん。

残りのチームがどんなデザインしてくるか、ちょっと楽しみね。エイドリアン・ニューウェイがどんなことやらかしてくるか、ちょっと興味があるな。

[F1] F1のデザインと言えば… (24:46)

こちらもF1通信からなんですけど、風変わりで醜いF1マシン: Off On F1。おいおい、リジェJS5は入ってないのかよ、とか思ったらそちらは少し前の風変わりで美しいF1マシンの方で紹介されていた。「醜い」、「美しい」、双方にランクインしてるマシンもありますな。個人的にタイレルP34は美しい方、ティレル025は醜い方に入れておきたい気分。あと、「風変わりで美しい」マシンと言えばカウーゼンWK1を外しちゃいかんだろうと思うんだが、どんなもんでしょう。あと、「醜い」方にポストレスウェイト先生のウルフWR5あたりも入れておきたい気がするな。

「速いマシンは美しい」はエンツォの言葉でしたかね。その伝でいくと自分にとって最高に美しいマシンはロータス78/79って事になるんだけど、ヴェンチュリー・カーのヤバさを考え合わせると、強さって所に少々疑問符がついてしまう。ならば問答無用に強くて、速くて、強いマシンはなんだって事になると、それはまず間違いなくマクラーレンMP4/4、って事になるんじゃないかな、と思うんだがどんなもんでしょうな。

単にオレがゴードン・マーレイのデザインが大好きってだけの話なのかも知れんけどね。ブラバムBT44Bとか、カッコいいよねえ。

みなさまが問答無用に美しいと思うF1マシンは、なんですか?


2009-01-20 [長年日記] この日を編集

[Oldbooks] 今日の軽石庵 (23:27)

画像の説明久しぶりに軽石庵的にかなりうれしい買取依頼のブツが、どかんとやって来たぞ。来たのは昨日なんだけど、実際に箱から出してみたらばこうなった。各社のSF、ファンタジー関係の文庫本、300冊にちょっと足りないくらい。今回は創元の方に、少々いい具合の古いタイトルが並んでる感じか。ハヤカワの方はFTで結構番号若いのが並んでてちょっとうれしいぞ、「イルスの竪琴」三部作とかさ。

このSF軍団の前に、もう一件買取依頼があって、そっちは'80年代のHJやらなにやら(人によっては紙屑にしか見えないものも含めて)いろいろ来てるんで、こっちも整理して棚に並べてあげないといかんことになってるわけです。

これはなんとしても買取交渉を成立させたいので、古本屋的に頑張りたいですな。

なので当分、宴会関係は自粛とさせて頂きます(それでなくても2月はお金が飛んでいく月なので…)ですよ。ごめんなさいね、みなさま。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

ソノヤマ [●ショボボンヌ]

rover [ごめんなさーいm(_ _;)m]

ロドリゲス翁 [>「ちょっと紙クズっぽいもの(^^;)……こう言うのもお探しの方」 是非御願いします。]

rover [>ロドリゲス翁さん 別のお客様からもメールで「かかってこいやー」と頂きました。なのでやらせていただきますよ(w。]


2009-01-21 [長年日記] この日を編集

[Chinema] 制作プロに向かってがおー (25:07)

全然知らなかったんだけど、ハリウッド版「鉄人28号」なんてのが動いているのかい? →公式サイト(すんげー重たい)。んーと、これは金取る気で作っとるのかね? 「ネガドン」レベルのCG映像に、劇場に出向いて金を払ってくれと? (『ネガドン』のレベルが低いというわけではないですよ、あちらはパーソナルな3D-CGムービーとして、大変高いレベルのものだと思います。オレは『ネガドン』、好きではないですが)

そもそも「鉄人」ってのはその出自にしてからが、アメリカ相手の戦争で不利になった日本が、一気にアメリカを叩きのめすために作ったロボットなんだが、そこに目をつぶってでもコレをネタで映画を作ろうと思ってしまうくらい、ハリウッドはネタ不足に陥っておるのかね。いっそ「忍者部隊月光」とかを今風にリニューアルした方が良いんじゃねえの?

そんなこんなでトレイラーを見ても「それ『鉄人』なのかい?」としか思えないブツな上に、どう見てもこれが興行収益的に良い仕事をするとは思えないネタなんだけど、ホントにこれ、小屋にかける気なのかね? ダメ映画スキーなオレだけど、コレには惹かれるものを感じないなあ。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

taoy@笹塚 [えーと、オフィシャルサイトの crew を見てみますと、香港映画スタッフですね。んで、teaser以上の予定は現状の..]

rover [速攻で「No」って…。いや、分かりますけど(w。]

水上紫煙 [このトレーラーを作ったIMAGI社は例のフル3DCG鉄腕アトムを作っている会社です。 で、我々の仲間内での評価は(鉄..]

rover [んまあ確かに「いーっひっひっひ」よりはマシかとは思いますが(^^;)……]

taoy@笹塚 [あぁ、そうか、どっかで見たことのあるロゴだと思った>imagi。アトムの次は鉄人…。鉄人を作ったらその次はマジンガー..]


2009-01-22 [長年日記] この日を編集

[Oldbooks] 商談成立 (20:19)

気分高揚、財布縮退。

[web] あんたとは上手くやっていけそうだ (23:08)

そこそこ文法的に正しくて、そこそこSEOも意識して、そこそこ流行り風味のデザインでトータル10ページ前後の、主に中小の企業や個人業主向けの低価格なwebページを売り込む会社を見かけるようになったワケだが、当然そういうところが下請けに出す仕事の単価ってのは呆れるほど安い。呆れてるオレが言うんだから間違いない(w。

マジでアホかと言いたくなるような値段なんだけど、他にやることがない時に声がかかったら、それはそれで小遣い稼ぎにもなるので請けてるんだけど、仕事が安けりゃ担当者も安いってのは当たり前の話、ってのを痛いくらい再確認している今日この頃。オレよりスキルの低いweb屋がこんなにたくさんいるとは思わなかった。あなた、もしかして他所様のサイトの記述をそのままコピペしてきたら、それで全てが他所様と同じようになると思っていますか? <div id="head">を書けば、たちまちページのヘッダに美麗な背景画像が表示されると思ってますか? そんなことないですよー(w。

そんな困った担当クンにプチプチ文句言いながら付き合ってたらば、いつの頃からか向こうも疲れ切ってしまったのか、その彼はフェードアウトしていって、別の担当者氏がお相手してくれるようになったんだけど、請けてた仕事でちょっとイラッと来た(やっぱり来るんだ)んでそこを突っ込んでみた。

内容的には meta name="keywords"に記述している内容とほぼ同内容の文章をページの最初のあたりに書いて、こいつを<h1>で括ってくれ、というクライアントからのリクエストがあった、つー事で、そー言うのはどうなんだろうねー、と皮肉混じりに文句を付けたらば向こうの担当氏、はい、私も最近流行の品のない雑なサイトが増えて、チンピラコーディングといいますか…。ビジネスコンサルティングセミナーなど受けてこられるクライアント様はこういった依頼が多く、制作会社を選ぶ1つのポイントとも吹き込まれる事も多いようです。個人的には好きではないのですが…ですと。

うはは、チンピラコーディングってかなり気に入ったぞ。オレはずっとこう言うの、SEO乞食って呼んでたんだけど、こっちの方が言い得て妙だ。採用!

知ったかかまして出来たものがチンピラなのと、最初からチンピラであることを覚悟して仕事にかかるのじゃ、気合の乗り具合が全然違うのでね。そこを分かってて仕事を振ってますよ、って意識がある人とならそれなりに我慢も出来るというものだ。あんたとは上手くやっていけそうだ。

とは言えこっちのコスト意識にも、もうちょっと配慮はして欲しいと思うけどねえ。

[TV] 定期視聴番組 (24:14)

「黒神」、「ライドバック」、「Genji」、「ミチコとハッチン」。さぁやに向かって「駆け込み乗車はおやめください」と浴びせるってのはなんかのネタなのかと思った「黒神」、あ、アニメの方もなかなか良質なんじゃないでしょーか、一回目を見る限りは。

「ライドバック」も面白い。わたしゃバイク乗りじゃないので、状況に応じて形状を変化させるライディングマシーン、というのが受け入れられるものなのかどうかについてはとおりいっぺんの感想しか持てないんだけど、コーナリング時にショートトラックのスケートよろしく腕(のパーツ)をイン側に伸ばす絵なんてのは、単純にカッコいいなあと思ったです。

「Genji」は、ああ、出崎アニメだなあ、と。それ以外に何を言えと(w。

「ミチコとハッチン」は、んーと、この作品の単体としての質の高さを否定するものではないのだけれど、なんだろうなあ、「話はどこにあるんだい?」的なもどかしさが常につきまとうというか。面白いんだけどね。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

ソノヤマ [●「財布爆縮」じゃないあたりに一縷の望みが(笑)]

rover [イナーシャルキャンセラー全壊、でございます(^^;)]

すみけん [「チンピラコーディング」て単語は流行りそうな予感]

rover [あんまり流行って言い出しっぺが特定されるのも困るよなー。仕事干されたりして(w。]


2009-01-23 [長年日記] この日を編集

[News] 見損なったぞ (24:35)

ホンダ「8耐」撤退…二輪レースも大幅縮小(SANSPO.COM)。F1マシンにGoogle Earthの画像貼ってきた時点でたっぷり幻滅させていただいたんで、いまさらどうと言うこともないのかも知れないが、モトGPには参戦するけど鈴鹿8耐からは撤退するってのはどうなんだ? 今年のF1日本GPが鈴鹿で開催されるというのが分かっているのにF1撤退、ってところでイヤな予感もあったけど、まさか二輪でもそれをやるのかい。ホンダの原点は二輪だろ? 鈴鹿サーキットはホンダがここまでの歴史の中で育んできた、最大級の財産ではなかったのかい? モトGPってのはそれを袖にしても参戦する価値のあるものなのかい? どうせ日本じゃこれ以上、二輪も四輪も売れないからしょうがないってかい?

なんだかとってもがっかりだ。F1撤退以上にがっかりだ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

P2 [>ホンダの原点は二輪だろ? バイク乗りとしてはこの点でガッカリ度が段違いです。]

水上紫煙 [今朝のトーチュウによると、 今年の8耐はWGPやWSBと日程が重なった為ホンダとして主催者に日程変更を要請したが受け..]


2009-01-24 [長年日記] この日を編集

[web] どういう連想がはたらいたんだ? (16:12)

画像の説明amazonのおすすめ商品を眺めてたらこんなのに出会ったぞ。田中裕子主演、「ザ・レイプ」のDVD。ああ、この映画が封切られた時、センターグラビアに特集のあった週刊プレイボーイ買ったわ(w。

いや問題はそこじゃなくて、おすすめの理由。ゴジラ(昭和29年度作品)DVDを評価された方におすすめしますってのはいったい……。

もしかして「たなかゆうこう」→「たなかゆうこ」とかいう連想のアクロバットが作動しちゃったりしたのかい? 久しぶりに面白いおすすめを見ちゃったので記録しておこう。

あれ? それは措いとくとして、オレはなんで「ゴジラ」のDVDを評価なんかしちゃったんだ? ウチにあるのはLDだけなんだけど…

[TV] 定期視聴番組

「黒執事」、「キャシャーン Sins」、「CLANNAD After Story」、「鉄のラインバレル」。「黒執事」は「味兵」つーよりは「味っ子」の方のノリだったようで。「CLANNAD」はまあ、渚自身が子供が欲しいと言うておるのだから、この展開もありなんだろうけど、なんだろうなあ、この明るい神田川は。

[Comics] お買い物

Bamboo blade 10(五十嵐あぐり/イラスト)土塚理弘&五十嵐あぐり「バンブーブレード」(10)。タマちゃんの最大のライバルとなるであろう、榊ウラがどんな娘なのかがちょっとずつ見えてくるような回。どんな娘だったかというと、

怖ぇぇぇぇぇぇ。

こっちの予想をかなり斜め上方向にぶっ飛ばしてもらいましたよ(w。

[Day] 宴会だった

画像の説明宴会は自粛、とか言いきった舌の根も乾かねえウチに……。いえいえ、世の中にはいろいろと申し送り事項をやりとりする必要、というものも存在しましてですね。三年ばかり連絡が取れなかった元同僚クンと久しぶりに会えそうだ、つーことなので自粛モードを一時解除。三宮で宴会。ちょー久しぶりに会っての呑みだったので、なんか変な方向に暴走気味に盛り上がり、とってつけたように必要事項の伝達も出来、一次会で帰るつもりだったのがそんな事など出来るはずもなくたちきやへ突撃。オレ、去年末から都合三回、「石田屋」呑んでるわ。全ての運をたちきやに置いてきたような気がしてきたな(w。

そして終電を逃してタクで帰還。いやはや。

って事であらためて、当分宴会は自粛します(^^;)。


2009-01-25 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (23:54)

「テイルズ・オブ・なんたら」、「地獄少女 三鼎」、「とある魔術の禁書目録」、「夜桜四重奏」、「炎神戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーディケイド」、「Yes! プリキュア5GoGo!」、「機動戦士ガンダムOO」。お? 「しゅごキャラ!」にスーパーバイザーって名目で佐藤順一の名前がクレジットされとるね。「泣き」が足りん、とかだったりするんだろうか。

さて順不同になりますが「ガンダム」。イノベイター的には軌道エレベータがブチ切れても構わない、というスタンスなんだろうか。軌道エレベータが切れた、ってのは「レッド・マーズ」(映画じゃなくキム・スタンリー・ロビンスンの小説の方。ああ、そういえばいつになったら『ブルー・マーズ』が読めるんだ? オレたちは)であったけど、あちらでは切れたケーブルがムチのように火星の表面を叩きのめすシーンが素晴らしかった憶えがあるんだけど、「ガンダム」世界ではどういう事になるんだろう。軍の布陣を風上側に移すぐらいでどうにかなるような物なのかね。んまあ最終的にソレスタル・ビーイングが何とかしてくれるんだと思うけど。

新しく始まった「ディケイド」。いろんなライダーと時に共闘、時に対立しつつ話が進んでいくのかな、と思ったらそういうものでもなく、一人のライダーが多くのライダーの能力を使いこなしていく、ような話なのかな、と思ったらばお話はまたちょっと違う方向に行き、みたいな。序盤で次々と他のライダーの力を使っていくディケイドのシーンで、一旦使ったライダーの力が、カードがモノクロになる、という表現で使えなくなった事を示唆しているようにも思えるので、この先は様々な並行世界でいろんなライダーと出会い、その力をもらっていくような展開になるのかな? とりあえず10年に1度のお祭りって事だそうなので、わっしょいな感じで楽しませていただいたら。

「プリキュア」は最終回。1回目をちょっと思い出させてくれる演出は良かったと思う。来週から「RD」のふとましい女子高生がヒロインの新「プリキュア」っすね。


2009-01-26 [長年日記] この日を編集

[Day] 腕が痛い… (23:30)

28冊、8Kg少々の荷物を郵便局(徒歩5分)に持っていっただけで、その後ずーっと腕が痛い、ってどんだけ鍛え足りないんだ自分の身体。

明日は3Kgちょいなので、少しは楽だなっ(w。


2009-01-27 [長年日記] この日を編集

[Oldbooks] 塵も積もれば銭になる…かな? (23:27)

ワルダロス何人かのお客様から「そういうのも良かろう」という声を頂いたので、プラモのインストなんてのを棚に並べてみようかと。どういう形で目録に追加するか、かなり悩んだのだけれども、やはりここは軽石庵的ポリシーその一、"セット売りは絶対しない"に則って(そんなポリシー、いつ造ったんだ?)、極力バラで販売しようとは思っています。いくつか取説と付録をセットにしているもの(こうだろう、と予想してのカップリングなんですが)もありますけど。

今回並ぶのはいわゆるガンプラ系を中心に、100部をちょっと超えたぐらいのインスト大会って事になると思いますが、意外に「おや」と思うものも混じっております。ガンプラ創世記においてはまだ、エルメスという名前が定まってないもので、「 ララァスン専用モビルアーマー」って名前(ララァとスンのあいだにナカグロが無いのは原文ママです)で商品化されてた、とかね。

アイテムごとのレア度とか、もはや判別のしようがないので、基本的な値付けのポリシーとしては、単なる組立説明書は駄菓子レベル、いわゆる機体解説的なおまけ記事があるものについては売り手側的に色を付けさせていただく、プチセット売り、コレはちょっと珍しいかな? 的なアイテムについてはさらにもうちょっと着色、みたいな方針で並べさせてもらおうかな、と。

んまあ右の絵みたいに単なる組立説明書なんだけど、アイテム的にいろんな意味で"立ってる"ヤツも希にあるので、そういうのはどうしたものか、一瞬悩んだんだけど、今回はおかしな例外なし、な方向で行く予定。明日は朝から岸和田なので、これらの紙くず寸前の商品が棚に並ぶのは明後日以降と言うことになるかと思いますんで、期待しないで待っててくださいな。

毎度のことだがこう言うのは、古本屋番頭日記で書くべきネタなのに、なんでこっちに書いちゃうんだろうねえ、なんとなく理由は分かってるんだけど。

年寄りには多角的営業が困難なのだよね(w。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

珊瑚海 [これは面白いですね!!]

P2 [>ガンプラ創世記においてはまだ、エルメスという名前が定まってないもので これは実は逆で、最初はちゃんと「エルメス」..]

rover [>珊瑚海先輩 これってそこそこ目があるんでしょうか。ちょっと値段設定とか外した陳列になるかも知れないですけど、やって..]

rover [>P2さん あっ、そうだそうだ、「エルメス」で引っかかったんでしたね。 「エルメェス」で押せば良かったのかなあ(w。]


2009-01-28 [長年日記] この日を編集

[Day] 南大阪ドサまわりツアー (23:54)

岸和田、堺コース。冬は微妙だな、エントランスみたいに外気が近いところのPCは絶好調、屋内に入れてる仕掛けの中は暖房の影響もあって少々熱がこもり気味。

あ、夏は夏で環境が逆になるだけの話か。

とりあえず今回はあまり大きなトラブルもなく、定期メンテのみで作業完了。

仕事と全然関係ないんだけど、最近立ち呑みにお子様連れでやってくる若夫婦をちょくちょく見るんだが、小学生ぐらいならまだしも、園児レベルのお子ちゃまを立ち呑みに連れてくるのは止めてくれ。まわりのおっちゃんはタバコに火を付けるの、躊躇しちゃうんだ。基本的に立ち呑みってのは人の迷惑気にせずにタバコが吸える、今や数少ないタバコのみの楽園なのでね。

[Books] プロバビリティ・スペース (24:04)

9784150116965 ナンシー・クレス 著/金子司 訳
カバーイラスト Stephan Martiniere
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011696-5 \940(税別)

「世界」の有り様の基本を形成していた人工物は人類によって持ち去られ、謎の異星種族フォーラーに対する切り札として運用されることになる。フォーラーとの戦争は新しい段階に入ったと思われたがそのさなか、人工物の研究の第一人者と目されていた物理学者、カペロが何者かの手によって誘拐されてしまった。偶然その現場を目撃したカペロの娘アマンダは、父を救い出すべく単身行動を起こす。だがこの事件と時を同じくするように、人類世界には大きな転換期が訪れようとしていた…。

シリーズ第三弾。元気少女が宇宙を股にかけて大活躍、な話になるかと思ったらそういうものでもなく、前作で大きな心の傷を負うことになったカウフマン大佐と「世界」、そして謎多き人工物、さらにはフォーラーの真実が見えてくるような展開になるのかと思ったら、そちらもどうも突っ込み具合が浅いというか、こちらの思う「お話」というものの流れに関する予想をぽいぽいと裏切ったり、ぶった切ったりしながら話が進んでいく。

自分が一番気に入らないのは、前作でその真相に向けてのとっかかりが出来たのかな? と思えたフォーラー関連のその後の展開が、どう考えてもちょーいい加減な扱いしかされていないこと。徹底的に他者を拒絶する、という部分ぐらいしか分っていなかったフォーラーがなぜそうなのか、フォーラーと人類には今後も接点は生まれないのか、そもフォーラーとはなんなのか、と言ったあたりに突っ込んでいけば、いくらでも読んでるこっちの意識ががんがん拡がっていけただろうに、そこの所がどうにもおざなりとしか思えない扱いしかされていないもんだから、SF読んでる気が全然してこないんだった。SFといえば「世界」にまつわる物語方面も、結局SFとしての落とし前のようなものをちゃんと付け切れていないんじゃなかろうかと思ってしまうんだった。

んじゃあ元気少女パートの方が面白いのかというとこっちもそうでもなく、カウフマンや誘拐されたカペロのお話とアマンダのお話が有機的に絡んでいくようなこともなく、途中から正直、「オマエはそこで何やってんだ」的感想しか持てなくなってしまうんだった。ほんと、何やってんだ君は?

解説で山岸真さんが、クレスの持ち味に登場人物をステレオタイプに描かず、つねに厳しい方向に捻っていく傾向があるが、それもまたリアルなキャラクタ造形と言えるのではないか(オレ解釈)、みたいなことを書かれていて、確かにそういう一面もあるとは思うけれど、それにしたってこれはないだろう、と思ってしまう。なんというか、裏切るのは結構だけれども、良い方に裏切ってくれよって気持ちばかりが募ってくるんだな。

スジとしてのスリルやサスペンスはそれなりにある。SF的な大仕掛けもあることはある。でもなあ……。

続き書いてくれんかな。いろんな事が消化不良だ。

★★☆

[TV] 定期視聴番組 (24:21)

「明日のよいち!」、「黒神」、「ライドバック」、「ミチコとハッチン」。「Genji」は定期視聴リストから削除。代りに「まりあほりっく」を入れてみましょうかね。

なんだな、今期は週前半に結構面白いのが並んでる感じだな。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

taoy@笹塚 [たぶんナンシー クレスって、そこまで書けない人なんじゃないかと思ったり。んで、書けないというよりはそっちを書くことに..]

rover [うーん、バカが世界を救う「ムーン」、善人が頑張りすぎるとろくなことがない「サン」、って感じで前二作は受け入れることが..]

taoy@笹塚 [あー、そうか。 私、「ムーン」も「サン」も登場人物にはまったく共感できなかったんですよ、全員。んで、当然「スペース」..]

rover [序盤がわりとまったり目な展開だったところで、その後の展開に何やら壮大なものを勝手に期待してしまった自分がダメだった、..]


2009-01-30 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (24:13)

「まりあ†ほりっく」、「空を見上げる少女がどうしたこうした」、「黒執事」、「キャシャーン Sins」、「CLANNAD After Story」、そんでもって「幼獣マメシバ」。あまりに毎週毎週うだうだうだうだとつまらんことに思い煩っているばかりの「キャシャーン」は早送り決定。それ以外はまあまあ面白いかな。「CLANNAD」のあからさまなそろそろハンカチをご用意くださいモードはどうしたものかと思うけど、というかキミら、出だしの無計画があとになって思いくそでかいダメージになって返ってきてるだけの話とちゃうんかい、と。

さて実写の30分ドラマなんですが、伊藤かな恵が出てるってんですっ飛んできたのになかなかお目当てが出てきてくれなかった「幼獣マメシバ」。すんげーイヤな感じに育った30代のヒッキーニート野郎が父の死と母の家出、さらに小さな柴犬との出会いでどう変わっていくか、みたいな話で、主人公の二郎を演じる佐藤二朗の演技のウザさがほんっっっっとにイラッと来るオーバーアクトでなかなか。ちなみにこの方、「ガメラ 大怪獣空中決戦」にもヘリのパイロット役で出演されてたそうで、多分あれですね、福岡に出現したガメラを口をあんぐり開けて凝視する陸自のイロコイのパイロットをやってた方でしょうね。あっちとは全然雰囲気が違うわ。

あーちなみに三回目にして、ようやくお目当ての小さい生物が出てきてくれましたな。まったくかーいいぜ、こんちくしょう(w。


2009-01-31 [長年日記] この日を編集

[web] Operaたん、ハァハァ (23:51)

画像の説明…しねえよ、いやちょっとはするか。フィーチャリングOperaたんなスキン、Ultra Super Opera-tan Power。どんなんかなーと思って適応してみたんだけど、パッと見はあーなんだかカラフルなスキンね、ぐらいの感想だったんだけどこいつの本領はブランクのウィンドウを開いた時に発揮されることにちょっと経ってから気がついた。

ご覧の通りSpeedDialを少し小ぶりに表示して、出来たスペースにかーいらしいOperaたんが表示されるように作っているのだね。なるほど、こういう芸も出来るんだな。

ちょっと良い感じなのでしばらくこれで使ってみよう。

[Books] 天涯の砦 (24:40)

天涯の砦(小川一水/著) 小川一水 著
カバーイラスト 撫荒武吉
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-030945-9 \740(税別)

カーボンナノテクノロジーがもたらした様々な技術的革新が、人類の宇宙進出に加速度を与えた21世紀末。日本が建造した大規模軌道ステーション"望天"は、今日も様々な目的で地球と月を行き来する人々や、ステーションの機能を維持するために勤務する作業員達で活気に満ちている。だが、見えないところで予期していなかったいくつかの条件が重なったことで、"望天"には避けられない疲労が蓄積ていた…。

致命的な事故が発生し、宇宙ステーションの一部が本体から離脱、部分的に機密が保たれた状態のステーションのパーツに取り残された人々の生還をかけたサバイバルを描く、パニック・ハードSF。クライトンだったらおそらく、"望天"を襲うディザスターの描写だけで上下巻の上巻丸ごと、念には念を入れて書き込むんだろうと思うんだがそこは小川一水、きっかけの部分はあくまでシンプルに、大変なことに巻き込まれた人間達の苦闘の描写の方に全力を尽くしてくるわけで、そこがまた、いい具合に読ませる本になっている。

戸板一枚隔てて地獄、ってのがこれ以上ないぐらいはっきりしている宇宙空間に放り出された残骸の中で頑張る人間達、ってわけで、喩えるならば宇宙版「ポセイドン・アドベンチャー」みたいな話で、この手のお話では生還を期して集まった(あるいは、集まる羽目になった)パーティーのキャラの描き分けがかなり重要になってくると思うんだが、そこがかなり上手くて読み応えがある。キャラ設定的には「ポセイドン…」に「11人いる!」のテイストもちょっと散らしてきた感じがあってなかなかいい。ストーリーのかなりの部分で、パーティーを形成するメンツが一同に会することが出来ず、音声のみでコミュニケートして難局に当たらなければいけない、という縛りがあるのもSF的に納得できるから、お話の緊張感を上手い具合に保ってくれている。

しばしば"邪悪さが足りない"といわれる小川一水作品なんだけど、今回はかなり黒い部分のキャラを出してきたなあ、と途中までは思いながら読んでいたんですが、読み進んでいくとそこはやっぱり小川一水で、ざっくりと思い切りのいい邪悪さ、には今回も出会えなかったかな、ってところかな。

んまあなんだ、「だが そこがいい」、って話なんだろうけどね。

★★★★


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